有価証券報告書-第8期(2022/01/01-2022/12/31)

【提出】
2023/03/30 16:22
【資料】
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【項目】
151項目
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、「Changing Energy for a Better World ~エネルギーの未来をつくる~」というミッションを掲げ、エネルギー革命の軸となる「エネルギーの4D」のDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するプラットフォームを提供しております。
このミッションの実現のため、取締役及び全従業員が法令・定款を遵守し、当社グループにおける「企業行動憲章」のもとにその職務を遂行し、企業活動を行っていくことで、経営の効率性及び透明性を高め、持続的な成長と企業価値の最大化を図ってまいります。
② 企業統治の体制
イ 企業統治の体制の概要
当社の企業統治の体制の模式図は以下のとおりです。
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(イ)会社の機関の内容
当社は、会社法に基づく機関として株主総会、取締役会、監査役会を設置しております。
取締役会においては、経営上の重要事項に係る意思決定を行うとともに、取締役の業務執行を監督しております。監査役が独立した立場から取締役の職務執行を監査する体制がコーポレート・ガバナンス強化を図るためには有効であると判断し、監査役会を設置しております。また当社では、取締役会の意思決定機能と監督機能の強化及び業務執行の分離・効率化を図るため、執行役員制度を導入しております。
a 取締役会
取締役会は、取締役5名(うち独立取締役として届出を行っている社外取締役が4名)で構成され、原則四半期に2回、その他必要に応じて臨時に開催しております。経営の基本方針、重要な業務執行に関する意思決定を行うとともに、取締役の業務執行の監督、報告を行っております。また、取締役会には監査役3名が出席し、取締役の業務執行の監査を行っております。
b 監査役会
当社は、監査役会制度を採用しております。監査役会は常勤監査役1名及び非常勤監査役2名で構成され、すべて社外監査役であります。監査役会は、原則月1回、その他必要に応じて開催しております。常勤監査役は、経営執行会議等社内の重要な会議への出席、重要書類の閲覧等監査手続を実施し、取締役の職務執行を監視しております。また、代表取締役、会計監査人、内部監査担当者と意見交換を行うことで情報収集に努め、監査機能の向上を図っております。
c 経営執行会議
当社では、取締役(社外取締役を除く)、執行役員及び常勤監査役が出席する経営執行会議を週1回開催し、事業の進捗状況の確認、課題の共有を行うとともに実務的な意思決定を機動的に行っております。
d コンプライアンス・リスク管理委員会
当社グループを取り巻くリスクを認識し、適切に対応するため、取締役、監査役、内部監査室長から構成されるコンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、原則として四半期ごとに1回開催することとしております。コンプライアンス・リスク管理委員会では、当社及び当社子会社のリスク管理に必要な情報の共有化を図り、コンプライアンスに係る取組みを推進する他、コンプライアンス違反の事例が生じた場合に迅速な対応、事実関係の調査、再発防止の立案等を行います。
e 内部監査室
当社グループ全体の経営の効率性、適法性、健全性を確保するために、代表取締役直轄の部署として内部監査室を設置しております。当社は小規模組織のため、内部監査室には専任の担当者は配置しておらず、内部監査室長はCFO室従業員が兼務、内部監査補助者としてCFO室従業員が兼務しており、CFO室以外の内部監査を実施しております。CFO室への内部監査は、自己監査を避ける観点から、CFO室以外の事業部の従業員が担当しております。これら3名体制で、当社グループ全体に係る業務執行状況を監査しております。なお内部監査室長は、「内部監査規程」上必要に応じて代表取締役の承認を得て、内部監査補助者を任命することができます。
内部監査室では、監査計画に基づき、当社の全部門及び当社グループの子会社を対象として内部監査を実施しており、監査結果は、実施した都度、代表取締役及び実施部署へ報告を行い、監査役にも監査実施状況を報告しております。
f 指名・報酬委員会
当社は、取締役会の指名・報酬等に係る評価、決定プロセスの透明化及び客観性を担保することで、取締役会の機能の独立性、客観性と説明責任を強化し、当社グループのコーポレート・ガバナンス体制のより一層の充実を図ることを目的とし、取締役会の諮問機関として、任意の指名・報酬委員会を設置しており、取締役会の構成、取締役の個別指名、取締役の報酬構成・水準・総額上限等に関する原案等についての諮問に対する答申を行っております。なお、本書提出日現在の委員は、代表取締役の城口洋平、独立社外取締役の森曉彦及び坊垣佳奈の3名で、委員長は森曉彦が務めております。
g 会計監査人
当社は、有限責任 あずさ監査法人と監査契約を締結し、適時適切な監査が実施されております。なお、同監査法人及び当社監査に従事する同監査法人の業務執行社員と当社間には特別な利害関係はありません。
(ロ)機関ごとの構成員(◎は議長を指す)
役職名氏名取締役会監査役会経営執行会議コンプライアンス・リスク管理委員会指名・報酬
委員会
代表取締役CEO城口 洋平
取締役(社外)藤田 研一
取締役(社外)森 暁彦
(注)1
取締役(社外)坊垣 佳奈
(注)2
取締役(社外)安達 健祐
(注)3
常勤監査役
(社外)
日岡 篤史
(注)4
監査役(社外)横山 敬子
(注)5
監査役(社外)タム・ピーター
(注)6

(注)1.株式会社リクルートホールディングス執行役員、株式会社リクルート取締役、RGF Staffing B.V.取締役を兼務しております。
2.株式会社マクアケの取締役を兼務しております。
3.日本アルコール販売株式会社社外取締役を兼務しております。
4.スマートキャンプ株式会社及びADXL株式会社の監査役を兼務しております。
5.株式会社nobitelの常勤監査役及び株式会社カラダノートの社外取締役を兼務しております。
6.ヴァスコ・ダ・ガマ法律会計事務所のパートナーを兼務しております。
(ハ)当該体制を採用する理由
当社は、上記のとおり、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置し、日常的な業務遂行を行う役割として経営執行会議、日常的な監査等を行う役割として内部監査室、取締役会の諮問機関としてコンプライアンス・リスク管理委員会及び指名・報酬委員会を配置しており、これらの各機関が相互に連携することによって、継続的に企業価値を向上させ、ガバナンス体制が有効に機能すると考え、現在の体制を採用しております。
ロ 内部統制システムの整備の状況
当社は、業務の適正性を確保するための体制として、「内部統制システム構築に関する基本方針」を定めており、当該方針に基づき内部統制システムの運用を行っております。
(イ)当社及び子会社の取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(a)当社は、企業行動規範として、「コンプライアンス規程」をはじめとするコンプライアンス諸規程を整備するとともに、これらを遵守することを全取締役及び全従業員に徹底させる。
(b)当社は、取締役会を設置し、法令・定款等の違反行為が発生した場合は、迅速に情報を把握し、その対処に努める。
(c)当社は、「内部通報規程」に基づき内部通報制度を構築し、法令・定款違反行為を未然に防止する。
(d)当社は、執行部門から独立した内部監査部門を置き、「内部監査規程」に基づき内部監査を実施する。監査業務により発覚したコンプライアンス違反を、取締役及び監査役に報告する。
(e)当社は、適正な会計処理を確保し、財務報告の信頼性を向上させるため、経理及び決算業務並びに財務報告に関する規程やマニュアル等を制定するとともに、経理業務から独立した担当者が評価し、財務報告に係る内部統制の環境整備と有効性向上を図る。
(f)反社会的勢力との一切の関係を遮断し、不当な要求等を受けた場合には毅然たる態度で対応するための制度を構築する。
(ロ)当社の取締役の職務執行に関する情報の保存及び管理に関する体制
(a)当社は、「文書管理規程」に従い、経営一般に関する重要文書、決裁及び重要な会議に関する文書または財務・経理に関する文書等、取締役の職務の執行に係る情報を含む重要な文書等について、適切に作成、保存、授受及び廃棄する。
(b)当社は、前号の規程において、保存期間、文書種別責任者、文書等(電磁的記録を含む。以下同じ。)の保存及び廃棄の管理方法を定め、運用する。
(ハ)当社及び子会社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(a)当社は、「リスク管理規程」において、種々のリスクを管理するための体制及びリスクマネジメントシステムを維持するための仕組等を定め、処々のリスクを定期的に、また、必要に応じて把握・評価する。
(b)当社は、(a)の方針に則り、各事業部長が全社的リスクにおいて各部門において顕在化している又は潜在的なリスクを識別及び分類する。
(c)各事業部長は、識別又は分類されたリスクに関して、経営執行会議へ報告する体制とし、経営執行会議は、報告されたリスクについて、評価を行ったうえで、必要と認めるリスクについてはコンプライアンス・リスク管理委員会に報告する。
(d)経営上の重大なリスクに対してはコンプライアンス・リスク管理委員会において十分な審議を行った上で、必要に応じて取締役会にて適切に対応する。
(ニ)当社及び子会社の職務執行が効率的に行われることを確保するための体制
(a)取締役会を四半期に2回定期に開催するほか、必要に応じて臨時に開催し、機動的な意思決定を図る。
(b)取締役は、取締役会で定めた事業計画及び予算に基づき効率的な意思決定を行い、予算の進捗状況について取締役会に報告する。
(c)取締役会において月次業績のレビューを行い、改善策を策定する。
(d)「業務分掌一覧」「職務権限規程」を定め、業務執行を効率的に行うとともに必要に応じて適宜改正を行う。
(ホ)当社及び子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するための体制
(a)子会社の業務の円滑と管理の適正化を目的として、「関係会社管理規程」を定める。
(b)当社は、取締役会等の重要な会議において、出席する子会社取締役より、子会社の営業成績、財務状況及びその他の重要な情報について報告を受ける。
(c)当社内部監査部門が子会社の業務執行、管理状況について内部監査を行い業務の適正を確保する体制を構築する。
(ヘ)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する事項、取締役からの独立性に関する事項、並びに当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
(a)監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めたとき、当社は、当社の使用人の中から監査役補助者を任命するものとする。
(b)監査役の職務を補助すべき使用人の任命、異動等の人事に係る事項の決定については、監査役会の事前の同意を得るものとする。
(c)当社は、監査役の職務を補助すべき使用人が置かれた場合、監査役の指揮命令に従うべき旨を当社の役職員に周知徹底する。
(ト)当社及び子会社の取締役及び使用人等が監査役会に報告するための体制その他監査役会への報告並びに報告したことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
(a)取締役及び使用人は、監査役会の定めに従い、各監査役の要請に応じて必要な報告及び情報提供を行う。
(b)監査役への報告及び情報提供を以下のとおり行う。
・取締役会での報告及び情報提供
・各事業部長等へのヒアリング時の報告及び情報提供
(c)上記(a)(b)に基づき報告を行った従業員が、そのことを理由として、不利な取扱いを受けないように、当該従業員に対しては、「内部通報規程」に準じた当事者保護の措置をとるものとする。
(チ)監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(a)監査役は、代表取締役と定期的に意見交換を行い、相互の意思疎通を図る。
(b)監査役は、会計監査人及び内部監査室と定期的に情報交換を行い、相互の連携を図る。
(c)監査役は、監査業務に必要と判断した場合は、弁護士、公認会計士、その他専門家の意見を聴取することができる。
(d)監査役は、取締役会への出席に加えて必要と認める社内の重要会議に出席し、重要事項の報告を受けるほか、意見を述べることとする。
(リ)監査役の職務の執行について生ずる費用の前払又は償還の処理に関する事項
監査役が、その職務執行について生じる費用の前払又は償還等の請求をしたときは、当該監査役の職務執行に必要でないと認められた場合を除き、速やかに当該費用又は債務を処理する。
③ 取締役及び監査役の責任免除の決定機関
当社は、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とし、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役の責任(監査役であった者を含む。)を、法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。
④ 非業務執行取締役及び監査役の責任限定契約
当社と取締役(業務執行取締役等を除く)及び監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、善意かつ無重過失の場合において、会社法第423条第1項の責任につき、会社法第425条第1項で定める最低責任額を限度とする旨の契約を締結しております。
⑤ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は会社法第430条の3に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、当該保険により被保険者が負担することになる役員等がその職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずる損害を填補することとしております。当該役員等賠償責任保険契約の被保険者には当社取締役が含まれており、すべての被保険者について、その保険料を全額当社が負担しております
⑥ リスク管理体制の整備の状況
当社では、業務上発生する様々なリスクを認識し、管理するために四半期ごとに代表取締役CEOを委員長とするコンプライアンス・リスク管理委員会を開催しております。また、不測の事態が発生した場合においても、当該コンプライアンス・リスク管理委員会を開催し、迅速な対応を行い、損害の拡大を最小限に留めるとともに、再発防止策を策定し、各部署へ指示することとしております。なお、必要に応じ弁護士、公認会計士、税理士、社会保険労務士等の社外の専門家から助言を受ける体制を整えており、リスクの早期発見と未然防止に努めております。
⑦ 子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社では子会社の業務の適正を確保するために、「関係会社管理規程」に基づき、子会社の経営情報等を適宜把握できる体制を構築し、当社の取締役会及び経営執行会議において経営上の重要な事項の報告を行う等、経営状況のモニタリングを行っております。
なお、子会社の経理、財務等の業務については当社が業務委託を受けて実施しており、重要な管理機能については当社が有しております。
また、グループ中期経営計画の策定、内部監査部門を持たない子会社に対する内部監査を実施することで、子会社の業務が適正に運営されていることを確認する体制を構築し、業務の適正を確保しております。
⑧ 取締役の定数等
イ 取締役及び監査役の定数
当社の取締役は10名以内、監査役は5名以内とする旨を定款で定めております。
ロ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任にかかる決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、及び累積投票によらない旨を定款で定めております。
⑨ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。これは株主総会における特別決議の定足数を緩和し、株主総会の円滑な運営を図るためであります。
⑩ 取締役会で決議できる株主総会決議事項
イ 自己株式の取得
当社は、機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって、自己株式を取得することができる旨を定款で定めております。
ロ 剰余金の配当等の決定機関
当社は、株主への機動的な利益還元の実施を目的として、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定めることができる旨定款に定めております。