有価証券報告書-第9期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/07/09 16:12
【資料】
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【項目】
171項目
(重要な会計上の見積り)
1.のれんの評価
当社グループは、新規事業展開を目的として、複数の会社に対して合併等による企業結合を行っており、当連結会計年度末の連結貸借対照表において、次のとおりのれんを計上しております。
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:千円)
前連結会計年度当連結会計年度
のれん702,039357,900
うち、旧オーベラス・ジャパン株式会社(完全子会社化した後、吸収合併している)314,653260,648

(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①算定方法及び主要な仮定
のれんについては、のれんが生じている各被取得企業の事業を一つのグルーピング単位(以下、「各事業」といいます。)として、各事業の事業計画の達成状況をモニタリングすることによって、減損の兆候の有無を検討しております。当連結会計年度においては、主として新規顧客獲得のための費用が株式取得時の事業計画より上回り、のれんの償却費負担後の営業損益が継続的にマイナスとなったことから、減損の兆候が認められたため、当社は、減損損失の認識の要否の判定を行っております。その結果、見積もられた割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を上回ったことから、減損損失の認識は不要と判断しております。減損損失を認識すべきと判定された場合、当該のれんについては、回収可能価額まで減額し、減損損失として認識することとしております。
割引前将来キャッシュ・フロー算定の基礎となる各事業の事業計画は、新規獲得顧客数及び解約数、経営環境等といった経営者による仮定により策定されており、将来の不確実な市場環境や競争環境の変化等により、当該仮定の見直しが必要となった場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表におけるのれんの金額に重要な影響を与える可能性があります。
②翌年度の連結財務諸表に与える影響
取得時の仮定に用いた新規獲得顧客数の大幅な未達や、予想を上回る解約、また経営環境の悪化などにより、減損損失を計上する可能性があります。
2.販売促進引当金の計上
当社は、当社の提供する切替プラットフォーム上で行う電気・ガス契約の切替を行ったユーザーに対し、切替から一定期間を経過した後、ギフト券やキャッシュバック等の特典の付与を行うことがあります。ユーザーの切替時点で当社の売上は計上される一方で、当該特典の付与に伴う費用発生は将来時点となることから、売上計上時点において販売促進引当金を計上しております。
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:千円)
前連結会計年度当連結会計年度
販売促進引当金449,057111,616

(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①算定方法及び主要な仮定
販売促進引当金は、当社の提供する切替プラットフォーム上で行われたユーザーの電気・ガス契約の切替実績に基づく将来の特典付与予定額に、過去の実績を基に見積もった特典発行率を乗じて算定しております。特典は切替後一定期間経過した後、ユーザーからの申請に基づき付与します。特典を申請できる期間には期限を設けており、期限を過ぎればユーザーが特典を受ける権利は失効します。特典の金額は、契約する事業者ごとに異なり、同じ事業者でも時期によって特典金額を変更する場合があります。
特典付与予定額は、特典の付与を受ける権利の行使期間が未到来となっているもの、及び、権利行使期間にあるものの、権利未行使となっているものの総額です。
特典発行率は、付与する特典金額の多寡により異なる傾向があるため、特典金額を一定の金額区分ごとに分けて見積もっております。また、ユーザーが特典の付与を受ける権利を行使する傾向は過去実績と同水準であるとの仮定に基づき、直近1年間の平均発行率をもとに算出した想定発行率(特典金額の区分ごとに算出)を基礎に見積もっております。
②翌年度の連結財務諸表に与える影響
販売促進引当金の算定基礎である特典発行率は過去の実績に基づいており、今後ユーザーの特典を受ける権利行使の動向に変動が生じた場合には、計上した販売促進引当金の額と実際の特典発行額に乖離が生じ、翌年度の連結財務諸表において、販売促進引当金の増加又は戻入の金額に重要な影響を与える可能性があります。
3.EV充電事業固定資産の評価
(1)当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:千円)
前連結会計年度当連結会計年度
EV充電事業固定資産の帳簿価額35,441-
減損損失-1,583,703

(2)識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
①算定方法及び主要な仮定
「EV充電事業」に係る固定資産を一つのグルーピング単位として取り扱い、減損の兆候が存在する場合には、将来キャッシュ・フローに基づき、減損損失の認識の判定を実施しております。将来キャッシュ・フローの見積りは、取締役会により承認された事業計画を基礎として算出しております。
EV充電事業は、2022年12月期に本格稼働した新規事業であり、事業の立ち上げと推進のため、エンジニア・セールスを中心とした人員の採用拡大及びテレビCMを用いたマーケティングを実施しており、その影響により当連結会計年度において2期連続して営業損失を計上したことから、減損の兆候が認められたため、減損損失の認識の要否の判定を行っております。
割引前将来キャッシュ・フロー算定の基礎となる事業計画は、以下のような経営者による仮定により策定しております。
・EV車が普及することにより、EV充電サービスによる収入の基礎となる充電時間が継続的に増加する。
・経済産業省の「充電インフラ整備促進に向けた指針」において2030年までのEV充電器の設置口数の目標を掲げているところ、補助金交付制度が継続し、ENECHANGEグループが営むEV充電器の設置が、継続的に補助金の対象となる。
・子会社のENECHANGE EVラボ株式会社がEV充電器の機器を購入し、その機器の販売及び設置工事を行い、それらをEV充電インフラ1号合同会社に対してのEV充電設備の売上として計上しており、EV充電インフラ1号によるEV充電設備の取得価額には、ENECHANGE EVラボ株式会社が計上した内部利益が含まれているが、この内部利益を含む取得価額を基礎として、継続的に補助金を受給できる。
・EV充電設備の設置時に発生する補助金受領時までの短期運転資金を銀行ローン等により調達できる。
しかしながら、当社は、当連結会計年度末日後に、EV充電設備の設置資金の調達を含む資金計画に重要な影響を及ぼす以下の事象を把握しています。
・EV充電インフラ1号合同会社を連結の範囲に含めたことにより、連結会社相互間の内部取引が相殺消去され、売上高及び利益が大幅に減少したこと。
・外部調査委員会の調査報告書において、上場会社の経営者としての不適切な行為があったと言わざるを得ないと評価されたこと
・外部調査委員会による調査費用等が多額に生じたこと
・上記の事象を把握した一部の借入先からの借入金早期弁済の要求に対して、当社は、取引金融機関の理解を得たうえで早期弁済に応じたこと
これらの事象を勘案し、当社は、EV充電設備の設置資金の調達に係る不確実性が当連結会計年度末日後に高まっていると判断し、この前提に基づき、EV充電事業に係る固定資産の減損損失の認識の要否を判定しました。この結果、割引前将来キャッシュ・フローの総額がEV充電事業に係る固定資産の帳簿価額を下回ったことから、減損損失を認識及び測定しています。また、測定された回収可能価額がマイナスであったことから、EV充電事業に係る固定資産の帳簿価額の全額を減損損失として計上しております。

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