有価証券報告書-第21期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善し、各種政策の効果もあり緩やかな回復が続くことが期待されている一方、物価動向や金融資本市場の変動等の影響、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクが継続する中で、米国の通商政策の影響が残ることに加え、年度末にかけては中東情勢の影響を注視する必要があるなど、経営環境はより先行きが不透明な状況となっております。
当社グループは、M&Aによる事業承継を通じて日本の中堅・中小製造業を世界に誇れる100年企業とするため、「M&A実行」「経営管理」「モノづくり」の3つの基盤からなる「モノづくり事業承継プラットフォーム」を構築し、事業承継のトータルソリューションカンパニーとして、プロ経営者の輩出と、「経営の近代化」を通じて経営革新をはかり、日本のモノづくりの未来を創造しております。併せて、中堅・中小企業への投資やフィナンシャル・アドバイザリーで、中堅・中小企業の円滑な事業承継と企業価値向上を実現するための「インベストメント事業」を展開しております。
当社グループの事業領域である「モノづくり」におきましては、米国の通商政策の影響は内在するものの、米国向け自動車輸出には持ち直しの動きが確認され自動車メーカーの国内生産は引き続き高水準で推移しております。
このような状況のもと、当社グループは、社会環境や産業構造の急激な変化を敏感に察知して、時代にフィットする「経営の近代化」を実現するため、経営執行にコミットしたプロ経営者をチームで派遣し現場・財務・経営の見える化を徹底し、バックオフィスの生産性向上や製造現場での幅広いITの活用に取り組み、ムダ・ムリ・ムラの排除を実施してまいりました。
当社グループのもう一つの事業領域である中堅・中小企業の「事業承継」におきましては、中堅・中小企業の事業承継問題が深刻化する中で、事業承継手段としてのM&Aニーズ(譲渡ニーズ)が一段と増加しており、当連結会計年度において、1件のグループインM&A(サーテックカリヤ・グループ)を実行しており、業績は第3四半期連結会計期間より連結損益計算書に取り込んでおります。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は前期に比べ26,039,038千円増加し、51,163,634千円(前期比103.6%増)、営業利益は2,189,860千円(同198.1%増)、経常利益は2,418,495千円(同229.0%増)、M&A実行により発生した「負ののれん発生益」3,068,987千円等で親会社株主に帰属する当期純利益は4,147,520千円(同98.6%増)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(モノづくり事業)
当セグメントには、セレンディップ・オートモーティブ株式会社、三井屋工業株式会社、エクセル・グループ、ユニクレア株式会社、天竜精機株式会社、株式会社アペックス(※)、株式会社レディーバード、株式会社トライシス(※)及びサーテックカリヤ・グループのモノづくり企業が含まれております。なお、前期に株式を取得し連結子会社化した株式会社イワヰ(現ユニクレア株式会社。2025年4月1日付で佐藤工業株式会社と合併)及びエクセル・グループの業績は、当連結会計年度においては、期首から取り込んでおります。
(※)株式会社アペックス及び株式会社トライシスは、2025年10月1日付で合併しております。
「オートモーティブサプライヤー(自動車内外装部品製造、自動車精密部品製造)」におきましては、米国の通商政策の影響は内在するものの、米国向け自動車輸出には持ち直しの動きが確認され自動車メーカーの国内生産は引き続き高水準で推移しております。また、サーテックカリヤ・グループの業績を第3四半期連結会計期間より連結損益計算書に取り込んでおります。
「FA装置製造」におきましては、期初より主要顧客の設備投資が大幅に回復するまでには至っておらず、受注確定に遅れが生じておりましたが、一部で回復の兆しが見えてきております。
「試作品製作」におきましては、グループ間シナジーによる販路拡大等により、受注は順調に進捗しております。
「ビューティーテック」におきましては、大手サロンの倒産・再編が相次いでおり、個人サロン向けのマーケティング・営業活動を強化し、受注を獲得しております。
この結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は前期に比べ25,622,117千円増加し、49,052,347千円(前期比109.4%増)、セグメント利益は前期に比べ1,391,859千円増加し、2,093,903千円(同198.3%増)となりました。なお、サーテックカリヤ・グループの株式取得関連費用295,851千円は、当セグメントに計上しております。
(プロフェッショナル・ソリューション事業)
当セグメントには、当社、セレンディップ・テクノロジーズ株式会社及びセレンディップ・ロボクロス株式会社(※)が含まれております。
(※)2025年8月1日付で、セレンディップ・ロボクロスマーケティング株式会社から商号変更し、当社RX事業に係る業務をセレンディップ・ロボクロス株式会社に統合いたしました。
「コンサルティング」におきましては、事業承継課題や経営課題を抱える中堅・中小企業が今後益々増加していく社会的背景があり、中堅・中小モノづくり企業から事業承継案件、事業再生案件の当社への持ち込みが増加しております。また、基幹システムの再構築需要等により、ITコンサルティングのニーズが増加していることに伴い、当社コンサルティング事業部の売上は前期比29.3%増と伸長し、当セグメントの増収要因となりました。一方で、経営課題を抱える中堅・中小企業の課題解決・成長に更に寄与するための積極的な人材採用を継続的に実施しております。
「エンジニア派遣・受託開発」におきましては、中堅・中小企業の成長を支援するため、経営基盤の強化、エンジニアのリスキリング強化、当セグメントの成長に寄与するため当社コンサルティング事業部との連携による新しいIoTソリューションの開発とDXに注力しております。
この結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は前期に比べ617,966千円増加し、2,772,019千円(前期比28.7%増)、セグメント利益は前期に比べ110,090千円増加し、124,811千円(同747.8%増)となりました。
(インベストメント事業)
当セグメントには、セレンディップ・フィナンシャルサービス株式会社が含まれております。
従来から、事業承継問題に機動的に対応すべく、案件の発掘・開拓に注力して参りました。モノづくり企業を中心とした再生型事業承継支援サービス、フィナンシャル・アドバイザリー等の企業経営サポートを積極的に進めております。また、2023年2月に組成した「日本ものづくり事業承継基金1号投資事業有限責任組合」からの管理業務に伴う報酬の受取も発生しております。
この結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は前期に比べ45,412千円減少し、146,325千円(前期比23.7%減)、セグメント損失は28,854千円(前期はセグメント利益23,261千円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ12,630,195千円増加し、28,824,099千円となりました。これは主に、連結子会社の増加及びキャッシュ・フローの増加により現金及び預金が7,081,004千円増加したこと、受取手形、売掛金及び契約資産が3,444,399千円増加したことや原材料及び貯蔵品が1,178,368千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ12,783,231千円増加し、28,831,150千円となりました。これは主に、連結子会社の増加により有形固定資産が11,532,870千円増加したことや投資その他の資産が1,358,569千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は57,655,249千円となり、前連結会計年度末に比べ25,413,427千円の増加となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ11,662,153千円増加し、24,761,683千円となりました。これは主に、連結子会社の増加により支払手形及び買掛金が4,185,552千円増加したこと、短期借入金が3,100,000千円増加したことや1年内返済予定の長期借入金が2,825,831千円増加によるものであります。
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ4,820,129千円増加し、15,830,393千円となりました。これは主に、連結子会社の増加により長期借入金が3,698,628千円増加したことや退職給付に係る負債が466,322千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は40,592,077千円となり、前連結会計年度末に比べ16,482,282千円の増加となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ8,931,144千円増加し、17,063,171千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が4,147,485千円増加したこと、非支配株主持分が3,414,514千円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により4,526,055千円増加、投資活動により3,074,413千円減少、財務活動により4,419,224千円増加、現金及び現金同等物に係る換算差額により788,938千円増加となった結果、前連結会計年度末に比べ、6,659,804千円増加し13,162,333千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、4,526,055千円(前連結会計年度は292,883千円の獲得)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益5,208,685千円、減価償却費2,035,990千円、負ののれん発生益3,068,987千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、3,074,413千円(前連結会計年度は4,037,449千円の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出3,687,256千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入700,956千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、4,419,224千円(前連結会計年度は6,006,731千円の獲得)となりました。
これは主に、短期借入金の純増減額(△は減少)3,100,000千円、長期借入れによる収入8,800,000千円、長期借入金の返済による支出7,929,739千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.プロフェッショナル・ソリューション事業、インベストメント事業が営む事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.モノづくり事業の自動車内外装部品製造及び自動車精密部品製造は、受注生産形態をとらないため受注高及び受注残高に含めておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.モノづくり事業の売上高は、前連結会計年度と比較して209.3%となり著しい増加となっております。これは主に、既存連結子会社における受注の増加に加え、第3四半期連結会計期間よりサーテックカリヤ・グループを新たに連結の範囲に含めたことにより、売上高が増加したことによるものであります。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
d.営業投資活動の状況
当社グループは、他社との共同投資等により、中堅・中小企業への投資を行っております。
当社グループの営業投資活動を示すための投資残高は次のとおりです。
① 投資実行額
(単位:千円)
② 投資残高
(単位:千円)
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において、判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善し、各種政策の効果もあり緩やかな回復が続くことが期待されている一方、物価動向や金融資本市場の変動等の影響、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクが継続する中で、米国の通商政策の影響が残ることに加え、年度末にかけては中東情勢の影響を注視する必要があるなど、経営環境はより先行きが不透明な状況となっております。
当社グループの事業領域である「モノづくり」におきましては、米国の通商政策の影響は内在するものの、米国向け自動車輸出には持ち直しの動きが確認され自動車メーカーの国内生産は引き続き高水準で推移しております。
このような状況のもと、当社グループは、社会環境や産業構造の急激な変化を敏感に察知して、時代にフィットする「経営の近代化」を実現するため、経営執行にコミットしたプロ経営者をチームで派遣し現場・財務・経営の見える化を徹底し、バックオフィスの生産性向上や製造現場での幅広いITの活用に取り組み、ムダ・ムリ・ムラの排除を実施してまいりました。
当社グループのもう一つの事業領域である中堅・中小企業の「事業承継」におきましては、中堅・中小企業の事業承継問題が深刻化する中で、事業承継手段としてのM&Aニーズ(譲渡ニーズ)が一段と増加しており、当連結会計年度において、1件のグループインM&Aを実行いたしました。
なお、経営成績については、以下のとおりです。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、「モノづくり事業」セグメントにおきましては、自動車メーカーの国内生産は高水準で推移したことや、前期にM&Aを実行したエクセル・グループ及び株式会社イワヰの業績を期首から取り込んだこと、当期にM&Aを実行したサーテックカリヤ・グループの業績を第3四半期連結会計期間より取り込みをしたことで増収となりました。「プロフェッショナル・ソリューション事業」セグメントにおきまして、中堅・中小企業の基幹システムの再構築需要の増加により、ITコンサルティングに対するニーズが増加したことにより増収となりました。
以上の結果により、前連結会計年度と比べ26,039,038千円増加の51,163,634千円(前期比103.6%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、売上高の増加により前連結会計年度と比較して22,392,261千円増加の43,272,831千円(前期比107.2%増)となりました。
以上により売上総利益は、7,890,803千円(前期比85.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して2,191,512千円増加の5,700,942千円(前期比62.4%増)となりました。これは主として、前期にM&Aを実行したエクセル・グループ及び株式会社イワヰの業績を期首から取り込んだこと、当期にM&Aを実行したサーテックカリヤ・グループの業績を第3四半期連結会計期間より取り込みをしたことや、M&A費用の発生によるものであります。
以上の結果により、当連結会計年度の営業利益は、2,189,860千円(前期比198.1%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
営業外収益は、取引先との間でエネルギー等のコスト増加に対応する販売価格の修正に合意したことにより受取補償金194,139千円を計上したこと等により787,723千円(前期比105.5%増)となりました。
営業外費用は、借入等に係る「営業外支払手数料」147,519千円を計上したこと等により559,088千円(前期比46.0%増)となりました。
特別利益として、M&A実行により発生した「負ののれん発生益」3,068,987千円を計上しております。
以上の結果により、当連結会計年度の経常利益は、2,418,495千円(前期比229.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、4,147,520千円(前期比98.6%増)となりました。
b.財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載されているとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載されているとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、当社グループ事業領域の「モノづくり」における設備投資及び研究開発活動に伴う投資資金、「事業承継」におけるLBOファイナンスに対する買収資金の返済があります。これらの資金需要に対して安定的な資金供給を行うための財源については、主に内部資金により確保しております。また、当社と一部の子会社は、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を通じて当社グループ企業相互間で余剰・不足資金を融通し、資金の効率化を図っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善し、各種政策の効果もあり緩やかな回復が続くことが期待されている一方、物価動向や金融資本市場の変動等の影響、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクが継続する中で、米国の通商政策の影響が残ることに加え、年度末にかけては中東情勢の影響を注視する必要があるなど、経営環境はより先行きが不透明な状況となっております。
当社グループは、M&Aによる事業承継を通じて日本の中堅・中小製造業を世界に誇れる100年企業とするため、「M&A実行」「経営管理」「モノづくり」の3つの基盤からなる「モノづくり事業承継プラットフォーム」を構築し、事業承継のトータルソリューションカンパニーとして、プロ経営者の輩出と、「経営の近代化」を通じて経営革新をはかり、日本のモノづくりの未来を創造しております。併せて、中堅・中小企業への投資やフィナンシャル・アドバイザリーで、中堅・中小企業の円滑な事業承継と企業価値向上を実現するための「インベストメント事業」を展開しております。
当社グループの事業領域である「モノづくり」におきましては、米国の通商政策の影響は内在するものの、米国向け自動車輸出には持ち直しの動きが確認され自動車メーカーの国内生産は引き続き高水準で推移しております。
このような状況のもと、当社グループは、社会環境や産業構造の急激な変化を敏感に察知して、時代にフィットする「経営の近代化」を実現するため、経営執行にコミットしたプロ経営者をチームで派遣し現場・財務・経営の見える化を徹底し、バックオフィスの生産性向上や製造現場での幅広いITの活用に取り組み、ムダ・ムリ・ムラの排除を実施してまいりました。
当社グループのもう一つの事業領域である中堅・中小企業の「事業承継」におきましては、中堅・中小企業の事業承継問題が深刻化する中で、事業承継手段としてのM&Aニーズ(譲渡ニーズ)が一段と増加しており、当連結会計年度において、1件のグループインM&A(サーテックカリヤ・グループ)を実行しており、業績は第3四半期連結会計期間より連結損益計算書に取り込んでおります。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は前期に比べ26,039,038千円増加し、51,163,634千円(前期比103.6%増)、営業利益は2,189,860千円(同198.1%増)、経常利益は2,418,495千円(同229.0%増)、M&A実行により発生した「負ののれん発生益」3,068,987千円等で親会社株主に帰属する当期純利益は4,147,520千円(同98.6%増)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(モノづくり事業)
当セグメントには、セレンディップ・オートモーティブ株式会社、三井屋工業株式会社、エクセル・グループ、ユニクレア株式会社、天竜精機株式会社、株式会社アペックス(※)、株式会社レディーバード、株式会社トライシス(※)及びサーテックカリヤ・グループのモノづくり企業が含まれております。なお、前期に株式を取得し連結子会社化した株式会社イワヰ(現ユニクレア株式会社。2025年4月1日付で佐藤工業株式会社と合併)及びエクセル・グループの業績は、当連結会計年度においては、期首から取り込んでおります。
(※)株式会社アペックス及び株式会社トライシスは、2025年10月1日付で合併しております。
「オートモーティブサプライヤー(自動車内外装部品製造、自動車精密部品製造)」におきましては、米国の通商政策の影響は内在するものの、米国向け自動車輸出には持ち直しの動きが確認され自動車メーカーの国内生産は引き続き高水準で推移しております。また、サーテックカリヤ・グループの業績を第3四半期連結会計期間より連結損益計算書に取り込んでおります。
「FA装置製造」におきましては、期初より主要顧客の設備投資が大幅に回復するまでには至っておらず、受注確定に遅れが生じておりましたが、一部で回復の兆しが見えてきております。
「試作品製作」におきましては、グループ間シナジーによる販路拡大等により、受注は順調に進捗しております。
「ビューティーテック」におきましては、大手サロンの倒産・再編が相次いでおり、個人サロン向けのマーケティング・営業活動を強化し、受注を獲得しております。
この結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は前期に比べ25,622,117千円増加し、49,052,347千円(前期比109.4%増)、セグメント利益は前期に比べ1,391,859千円増加し、2,093,903千円(同198.3%増)となりました。なお、サーテックカリヤ・グループの株式取得関連費用295,851千円は、当セグメントに計上しております。
(プロフェッショナル・ソリューション事業)
当セグメントには、当社、セレンディップ・テクノロジーズ株式会社及びセレンディップ・ロボクロス株式会社(※)が含まれております。
(※)2025年8月1日付で、セレンディップ・ロボクロスマーケティング株式会社から商号変更し、当社RX事業に係る業務をセレンディップ・ロボクロス株式会社に統合いたしました。
「コンサルティング」におきましては、事業承継課題や経営課題を抱える中堅・中小企業が今後益々増加していく社会的背景があり、中堅・中小モノづくり企業から事業承継案件、事業再生案件の当社への持ち込みが増加しております。また、基幹システムの再構築需要等により、ITコンサルティングのニーズが増加していることに伴い、当社コンサルティング事業部の売上は前期比29.3%増と伸長し、当セグメントの増収要因となりました。一方で、経営課題を抱える中堅・中小企業の課題解決・成長に更に寄与するための積極的な人材採用を継続的に実施しております。
「エンジニア派遣・受託開発」におきましては、中堅・中小企業の成長を支援するため、経営基盤の強化、エンジニアのリスキリング強化、当セグメントの成長に寄与するため当社コンサルティング事業部との連携による新しいIoTソリューションの開発とDXに注力しております。
この結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は前期に比べ617,966千円増加し、2,772,019千円(前期比28.7%増)、セグメント利益は前期に比べ110,090千円増加し、124,811千円(同747.8%増)となりました。
(インベストメント事業)
当セグメントには、セレンディップ・フィナンシャルサービス株式会社が含まれております。
従来から、事業承継問題に機動的に対応すべく、案件の発掘・開拓に注力して参りました。モノづくり企業を中心とした再生型事業承継支援サービス、フィナンシャル・アドバイザリー等の企業経営サポートを積極的に進めております。また、2023年2月に組成した「日本ものづくり事業承継基金1号投資事業有限責任組合」からの管理業務に伴う報酬の受取も発生しております。
この結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は前期に比べ45,412千円減少し、146,325千円(前期比23.7%減)、セグメント損失は28,854千円(前期はセグメント利益23,261千円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ12,630,195千円増加し、28,824,099千円となりました。これは主に、連結子会社の増加及びキャッシュ・フローの増加により現金及び預金が7,081,004千円増加したこと、受取手形、売掛金及び契約資産が3,444,399千円増加したことや原材料及び貯蔵品が1,178,368千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ12,783,231千円増加し、28,831,150千円となりました。これは主に、連結子会社の増加により有形固定資産が11,532,870千円増加したことや投資その他の資産が1,358,569千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は57,655,249千円となり、前連結会計年度末に比べ25,413,427千円の増加となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ11,662,153千円増加し、24,761,683千円となりました。これは主に、連結子会社の増加により支払手形及び買掛金が4,185,552千円増加したこと、短期借入金が3,100,000千円増加したことや1年内返済予定の長期借入金が2,825,831千円増加によるものであります。
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ4,820,129千円増加し、15,830,393千円となりました。これは主に、連結子会社の増加により長期借入金が3,698,628千円増加したことや退職給付に係る負債が466,322千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は40,592,077千円となり、前連結会計年度末に比べ16,482,282千円の増加となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ8,931,144千円増加し、17,063,171千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が4,147,485千円増加したこと、非支配株主持分が3,414,514千円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により4,526,055千円増加、投資活動により3,074,413千円減少、財務活動により4,419,224千円増加、現金及び現金同等物に係る換算差額により788,938千円増加となった結果、前連結会計年度末に比べ、6,659,804千円増加し13,162,333千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、4,526,055千円(前連結会計年度は292,883千円の獲得)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益5,208,685千円、減価償却費2,035,990千円、負ののれん発生益3,068,987千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、3,074,413千円(前連結会計年度は4,037,449千円の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出3,687,256千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入700,956千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、4,419,224千円(前連結会計年度は6,006,731千円の獲得)となりました。
これは主に、短期借入金の純増減額(△は減少)3,100,000千円、長期借入れによる収入8,800,000千円、長期借入金の返済による支出7,929,739千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比(%) |
| モノづくり事業 (千円) | 44,913,782 | 221.2 |
| 合計(千円) | 44,913,782 | 221.2 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.プロフェッショナル・ソリューション事業、インベストメント事業が営む事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前期比(%) | 受注残高(千円) | 前期比(%) |
| モノづくり事業 | 3,408,481 | 107.4 | 754,415 | 130.5 |
| プロフェッショナル・ソリューション事業 | 515,061 | 470.7 | 234,304 | 1,308.2 |
| 合計 | 3,923,542 | 119.5 | 988,719 | 165.9 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.モノづくり事業の自動車内外装部品製造及び自動車精密部品製造は、受注生産形態をとらないため受注高及び受注残高に含めておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 前期比(%) |
| モノづくり事業 (千円) | 49,033,843 | 209.3% |
| プロフェッショナル・ソリューション事業 (千円) | 1,988,465 | 127.0% |
| インベストメント事業 (千円) | 141,325 | 106.8% |
| 合計(千円) | 51,163,634 | 203.6% |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.モノづくり事業の売上高は、前連結会計年度と比較して209.3%となり著しい増加となっております。これは主に、既存連結子会社における受注の増加に加え、第3四半期連結会計期間よりサーテックカリヤ・グループを新たに連結の範囲に含めたことにより、売上高が増加したことによるものであります。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| トヨタ自動車㈱ | 4,817,299 | 19.2 | 5,023,090 | 9.8 |
| ㈱アイシン | 4,554,055 | 18.1 | 4,992,682 | 9.8 |
d.営業投資活動の状況
当社グループは、他社との共同投資等により、中堅・中小企業への投資を行っております。
当社グループの営業投資活動を示すための投資残高は次のとおりです。
① 投資実行額
(単位:千円)
| エクイティ投資実行額:業種別 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
| 上場 | - | - |
| 非上場 | - | - |
| 合計 | - | - |
② 投資残高
(単位:千円)
| エクイティ投資残高:業種別 | 前連結会計年度 (2025年3月31日) | 当連結会計年度 (2026年3月31日) |
| 上場 | - | - |
| 非上場 | 180,000 | 80,000 |
| 合計 | 180,000 | 80,000 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において、判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善し、各種政策の効果もあり緩やかな回復が続くことが期待されている一方、物価動向や金融資本市場の変動等の影響、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクが継続する中で、米国の通商政策の影響が残ることに加え、年度末にかけては中東情勢の影響を注視する必要があるなど、経営環境はより先行きが不透明な状況となっております。
当社グループの事業領域である「モノづくり」におきましては、米国の通商政策の影響は内在するものの、米国向け自動車輸出には持ち直しの動きが確認され自動車メーカーの国内生産は引き続き高水準で推移しております。
このような状況のもと、当社グループは、社会環境や産業構造の急激な変化を敏感に察知して、時代にフィットする「経営の近代化」を実現するため、経営執行にコミットしたプロ経営者をチームで派遣し現場・財務・経営の見える化を徹底し、バックオフィスの生産性向上や製造現場での幅広いITの活用に取り組み、ムダ・ムリ・ムラの排除を実施してまいりました。
当社グループのもう一つの事業領域である中堅・中小企業の「事業承継」におきましては、中堅・中小企業の事業承継問題が深刻化する中で、事業承継手段としてのM&Aニーズ(譲渡ニーズ)が一段と増加しており、当連結会計年度において、1件のグループインM&Aを実行いたしました。
なお、経営成績については、以下のとおりです。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、「モノづくり事業」セグメントにおきましては、自動車メーカーの国内生産は高水準で推移したことや、前期にM&Aを実行したエクセル・グループ及び株式会社イワヰの業績を期首から取り込んだこと、当期にM&Aを実行したサーテックカリヤ・グループの業績を第3四半期連結会計期間より取り込みをしたことで増収となりました。「プロフェッショナル・ソリューション事業」セグメントにおきまして、中堅・中小企業の基幹システムの再構築需要の増加により、ITコンサルティングに対するニーズが増加したことにより増収となりました。
以上の結果により、前連結会計年度と比べ26,039,038千円増加の51,163,634千円(前期比103.6%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、売上高の増加により前連結会計年度と比較して22,392,261千円増加の43,272,831千円(前期比107.2%増)となりました。
以上により売上総利益は、7,890,803千円(前期比85.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して2,191,512千円増加の5,700,942千円(前期比62.4%増)となりました。これは主として、前期にM&Aを実行したエクセル・グループ及び株式会社イワヰの業績を期首から取り込んだこと、当期にM&Aを実行したサーテックカリヤ・グループの業績を第3四半期連結会計期間より取り込みをしたことや、M&A費用の発生によるものであります。
以上の結果により、当連結会計年度の営業利益は、2,189,860千円(前期比198.1%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)
営業外収益は、取引先との間でエネルギー等のコスト増加に対応する販売価格の修正に合意したことにより受取補償金194,139千円を計上したこと等により787,723千円(前期比105.5%増)となりました。
営業外費用は、借入等に係る「営業外支払手数料」147,519千円を計上したこと等により559,088千円(前期比46.0%増)となりました。
特別利益として、M&A実行により発生した「負ののれん発生益」3,068,987千円を計上しております。
以上の結果により、当連結会計年度の経常利益は、2,418,495千円(前期比229.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、4,147,520千円(前期比98.6%増)となりました。
b.財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載されているとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載されているとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、当社グループ事業領域の「モノづくり」における設備投資及び研究開発活動に伴う投資資金、「事業承継」におけるLBOファイナンスに対する買収資金の返済があります。これらの資金需要に対して安定的な資金供給を行うための財源については、主に内部資金により確保しております。また、当社と一部の子会社は、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を通じて当社グループ企業相互間で余剰・不足資金を融通し、資金の効率化を図っております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。