訂正有価証券報告書-第2期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2025/03/28 14:16
【資料】
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【項目】
142項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(以下「NXグループ」という。)が判断したものです。
(1)長期ビジョン

NXグループは、企業理念を拠り所として、創業以来ものを運ぶことを通して、人、企業、地域を結び、社会の発展を支えてきました。この変わらぬ使命を果たすため、社会の変化をとらえ、自らを進化させ続けます。また、安全に徹し、環境に配慮し、世界を舞台に全ての力を結集して、物流から新たな価値を創造することに挑戦していきます。そして、いつの時代にも、社会から求められ、信頼されることを誇りに行動します。
この企業理念に込められた想いを実践していくために、創立100周年の節目となる2037年のありたい姿として「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」に成長することを長期ビジョンに掲げております。長期ビジョンの実現には、ロジスティクスを通じて持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けるとともに、NXグループ自らが持続的な成長を果たす企業であり続けなければなりません。そのためには、多様な社員が、お客様や社会を支える仕事に誇りを持って活躍し、幸せを感じる企業であり続けられるよう邁進してまいります。
「安全・コンプライアンス・品質」に対するこだわりを基本とした現場力、企業メッセージ「We Find the Way」に表現されるお客様第一の姿勢は、大切にする価値観としてこれからも徹底的にこだわっていきます。加えて、NXグループがグローバル市場での成長を加速していくために、グループ・グローバルで全体最適やありたい姿・長期ビジョンに対するバックキャストで物事を捉えられるよう社員一人ひとりの意識と行動を変容させ、自律的で挑戦的な価値観を醸成させる企業風土への変革を進めてまいります。そのような変革を通して、NXグループが「イノベーションによる新たな価値創造」、つまり、ロジスティクスを通じてお客様や社会へ新たな価値を提供していくことで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
そして、その先にある「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」という姿を、グループ全体で共有し、その実現に向け進んでまいります。

長期ビジョンの実現に向けたステップを、上図に示しております。
グローバル市場での存在感を示すにあたり、2019年当時20%程度にとどまっていた海外売上比率を、創立100周年を迎える2037年度には50%に伸長させることをイメージして、2019年4月1日より長期ビジョン達成に向けた第一歩目となる経営計画「NXグループ経営計画2023~ 非連続な成長“Dynamic Growth”~(至2023年12月31日)」をスタートし、売上の拡大とともに収益性の向上についても目標指標を定め、諸施策の取組みを進めてまいりました。
2024年1月1日より、新たな経営計画として「NXグループ経営計画2028」がスタートしています。新経営計画の副題を“Dynamic Growth 2.0 Accelerating Sustainable Growth ~持続的な成長の加速~”とし、前経営計画に続くセカンドステージとして、これからも変革に挑戦し続けていくという意思を込めています。目指す姿や方向に変わりはなく、引き続き長期ビジョンの実現に向けたバックキャストの考え方に基づき、経営計画に掲げる諸施策の実施に邁進してまいります。
(2)NXグループ経営計画2023~ 非連続な成長“Dynamic Growth”~
A.経営計画の取組み
NXグループは、長期ビジョンの実現に向けたバックキャスト思考のもと、2019年4月1日より、5年間の経営計画「NXグループ経営計画2023~ 非連続な成長“Dynamic Growth”~」を策定し、グループ価値の向上を目指して取り組んでまいりました。
■重点戦略
「事業の成長戦略」
・「コア事業の成長戦略」として、当社の強みである、お客様の生産・販売サプライチェーンを支える事業をコア事業として位置付け、顧客(産業)軸、事業軸、エリア軸の3つの軸によるアプローチを強力に推進し、日本を含む世界全体で収益性の向上に取り組んでまいりました。
≪主なKPI≫
・重点産業の売上高(電機・電子産業、自動車産業、アパレル産業、医薬品産業、半導体産業)
・海上フォワーディング数量(TEU)、航空フォワーディング数量(トン)
・非日系顧客の売上高
・「日本事業の強靭化戦略」として、経営の核となる日本事業の経営体質をより強靭なものにするため、日本の各事業における収益性の向上に徹底的にこだわり、「低収益事業の抜本的改革」「営業・事務生産性の向上」に取り組んでまいりました。
≪主なKPI≫
・間接部門人員の再配置数(営業等の戦力の創出)
・事務プロセスの改革に伴う超勤時間削減による効果額、及び人材派遣費削減額
・料金改定効果額
「長期ビジョン実現のための取組み」
・「非連続な成長戦略」として、M&A戦略を明確化し、グローバル経営基盤の強化・拡充に向け取り組んでまいりました。
・「取組みを支える機能強化」として、IT戦略、DX戦略、人材戦略、広報戦略、外部企業との共創によるイノベーションを通じて、経営基盤の強化に取り組んでまいりました。
・「持続的成長と企業価値向上のためのESG経営」として、「E:環境」は「物流企業としてCO2排出量削減にこだわる」をテーマに、「S:社会」は「社員が幸せを感じる企業に変革する」をテーマに、「G:ガバナンス」は「持続的な企業価値向上を支える仕組みを構築する」をテーマに各種施策に取り組んでまいりました。
≪主なKPI≫
・自社排出CO2の削減量
・女性社員の勤続率、年次有給休暇取得率、男性育児休業取得率
B.経営計画における経営数値目標及び実績について
①経営数値目標
経営計画の最終年度である2023年度の実績及び最終目標に対する進捗状況は、以下のとおりです。
(単位:億円、%)
項目2020年
3月期実績
2021年
3月期実績
2021年
12月期実績
2022年
12月期実績
2023年
12月期実績
2023年度最終目標
最終目標数値進捗率
売上高20,80320,79123,37126,19722,43224,00093.5
営業利益5927819701,2876911,10062.8
売上高営業利益率2.83.84.24.93.14.6-
親会社株主に帰属
する当期純利益
1745616611,09845972063.8
海外売上高4,1254,5376,8618,4166,4247,20089.2
ROE3.210.08.915.95.910.0-

※「海外売上高」は連結調整前数値となります。
※2021年12月期実績(ROEを除く)は、2021年1月~12月のプロフォーマベースの数値となります。
※2023年12月期実績は、IFRS基準の数値を日本基準に置きなおしたプロフォーマ日本基準数値により評価しております。
※2023年度最終目標数値は、2022年2月14日に公表した修正後の数値となります。
※日本基準に基づく金額を記載しています。
セグメント別実績(単位:億円、%)
セグメント項目2020年
3月期実績
2021年
3月期実績
2021年
12月期実績
2022年
12月期実績
2023年
12月期実績
2023年度最終目標
最終目標数値進捗率
日本売上高12,13512,12813,38214,57212,67413,73092.3
営業利益42851954665837065856.2
米州売上高9107811,0971,6201,5121,210125.0
営業利益274651339272127.8
欧州売上高1,1931,1711,6532,1561,9261,860103.5
営業利益1734761249887112.6
東アジア売上高1,1201,4362,2472,4201,5762,31068.2
営業利益298483124378941.6
南アジア・
オセアニア
売上高9011,1471,8632,2181,4081,82077.3
営業利益31981662008314258.5
警備輸送売上高72569268868468169098.7
営業利益△10△9△192511227.3
重量品建設売上高52345845344551153096.4
営業利益615259636561106.6
物流
サポート
売上高4,7124,4783,9344,1484,1903,820109.7
営業利益123136129163141120117.5

※連結調整前数値、億円未満切り捨てとなります。
※2021年12月期実績は、2021年1月~12月のプロフォーマベースの数値となります。
※2023年12月期実績は、IFRS基準の数値を日本基準に置きなおしたプロフォーマ日本基準数値により評価しております。
※2023年度最終目標数値は、2022年2月14日に公表した修正後の数値となります。
※日本基準に基づく金額を記載しています。
②経営計画各種戦略の実施状況及び経営成績についての評価
経営計画達成に向けた2023年度の重点戦略の取組み、及びKPIの進捗状況、それらについての分析と評価については、「3 経営者による財務状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績」をご覧下さい。
③資本政策
≪目標数値≫
・ROE 10.0%
・配当性向 30%以上
・総還元性向 50%以上(2019年度~2023年度累計)
・自己資本比率 35%程度
≪実績の推移≫

C.対処すべき課題
今後の経済動向につきましては、世界的にインフレがピークアウトし、欧米を中心とした金融引き締め局面は転換点を迎えつつも、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢など地政学リスクの高まりにより、不透明な状況が続くことが予測されます。
物流業界におきましては、地政学リスク及び経済安全保障リスクの高まりを踏まえ、安全調達の観点から既存のサプライチェーンを見直す顧客企業への対応に加え、気候変動への対応や、慢性的な人材不足、デジタル化への対応、先端技術の導入による新たな物流サービスの開発など、業界全体として社会の持続的な成長を支える新たな価値創造産業への転換が求められております。
NXグループは、このような経営環境のもと、今後5年間の経営指針となる「NXグループ経営計画2028 Dynamic Growth 2.0 “Accelerating Sustainable Growth ~持続的な成長の加速~”」を策定いたしました。前経営計画に続くセカンドステージとして、創立100周年となる2037年にありたい姿として定めた「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」という長期ビジョンの実現に向けて、これからも変革に挑戦し続けてまいります。
長期ビジョンの実現に向けて、目指すべき方向に大きな変わりはありませんが、NXグループ経営計画2028では対処すべき最重要課題として「グローバル市場での事業成長の加速」、「日本事業の再構築」、「サステナビリティ経営の推進」の3つを掲げております。

「グローバル市場での事業成長の加速」
長期ビジョンの実現のために、これまで以上にお客様志向のもと、グローバル市場におけるコアロジスティクス事業の成長を加速させてまいります。グループ全体最適によるアカウントマネジメントを推進していくことにより、お客様のグローバル・サプライチェーンにEnd to Endソリューションを提供し、事業領域の拡大を目指します。重点産業や非日系顧客への取組みを加速させるとともに、航空及び海運フォワーディングの販売拡大や倉庫を中心とした幅広いロジスティクスソリューションの提供強化にも注力してまいります。
M&Aや提携、戦略投資によるダイナミックな事業成長の実現にも引き続き取り組んでまいります。特に、過去最大のM&Aとなるcargo-partner社へのPMI早期実行により、中東欧地域でのロジスティクス基盤の補完によるグローバルネットワークの拡大など、グローバル市場における競争力の強化に取り組んでまいります。また、エリア戦略として、中長期的な視点で、更なる経済成長が見込まれるインドでの事業拡大にも挑戦してまいります。
「日本事業の再構築」
マザーマーケットである日本では、明確な事業ポートフォリオと役割分担のもと、各事業の強靭化による収益力の向上に取り組むとともに、低収益事業については、事業の整理や入替も視野に入れ、収益力の高い組織への変革に取り組んでまいります。
東名阪の大都市圏では、グローバル市場での事業成長の起点として、カスタマーイン・マーケットイン視点のもと、経営資源の再配置を進めてまいります。その他の地域では、将来性を踏まえ、収益性と資本効率の向上に取り組んでまいります。これらを踏まえ、日本事業の中核となる日本通運では、マーケットの特性に応じて、各エリアの役割を明確にし、経営の自由度を高めていくことを目的として、社内カンパニー制導入の検討を進めております。
また、専門ロジスティクス事業については、NXグループの事業ポートフォリオにおける存在意義を明確にし、専門性の向上と品質の強化に努めるとともに、物流サポート事業においては、ロジスティクス・トータル・ソリューションの展開によるグループ全体の競争力強化に取り組んでまいります。
「サステナビリティ経営の推進」
サステナビリティ経営を推進していくにあたり、企業価値の向上と社会課題の解決のために取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を、「サステナブル・ソリューションの開発・強化」「グローバル・サプライチェーンの強靭化」「気候変動への対応強化」「イノベーションを生む人財力の向上」「人権の尊重と責任ある企業活動の実現」の5つに再特定しております。
サステナビリティは、物事を考えるうえでの、全てのベースとなる観点となります。事業を通じて、社会課題の解決に貢献することは、これまでもNXグループが果たしてきた役割であり、今後もこれまで以上に積極的に取り組んでいくことで、顧客・社会・株主・社員から選ばれる企業グループへ変革してまいります。

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