四半期報告書-第1期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

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2022/02/14 15:47
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文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
当社は2021年10月1日に共同株式移転の方法により前田建設工業株式会社(以下「前田建設」という。)、前田道路株式会社(以下「前田道路」という。)及び株式会社前田製作所(以下「前田製作所」という。)の完全親会社として設立されましたが、経営統合以前、前田道路及び前田製作所は前田建設の連結子会社であり、当社の連結範囲は統合以前の前田建設の連結範囲と実質的な変更はありません。ただし、当第3四半期連結累計期間は、当社の設立後最初のものとなるため、前連結会計年度及び前年同四半期連結累計期間との対比は行っていません。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響下において、ワクチン接種や各種政策の効果により社会経済活動の制約が徐々に緩和され、持ち直しの動きが見られるものの、変異株による感染拡大の恐れにより、先行きが未だ不透明であることから、厳しい状況が続きました。
建設業界においては、関連予算の執行により公共投資は高水準で推移していたものの、このところは弱含んでおり、住宅建設・設備投資は持ち直しの動きに足踏みも見られました。
このような状況のなかで、2021年10月1日に共同株式移転の方法により、前田建設、前田道路及び前田製作所の3社の完全親会社として当社を設立しました。当社のもとで、グループ全体が永続的成長を遂げることを目的に、中長期的に目指す姿を「総合インフラサービス企業」と定め、外的要因に左右されない「高収益かつ安定的な収益基盤」を確立し、実効性のあるガバナンス体制の構築やDXの推進等により迅速かつ適正な経営を実現し、社会変化への対応力を強化することで「あらゆるステークホルダーから信頼される企業」を目指します。
また、当社は2021年10月1日付で株式会社東京証券取引所より「新市場区分における上場維持基準への適合状況に関する一次判定結果について」を受領し、「プライム市場」の上場維持基準に適合していることを確認しました。
この結果に基づき、2022年4月4日に移行が予定されている株式会社東京証券取引所の新市場区分については、2021年12月16日開催の取締役会において、プライム市場を選択することを決議し、所定の手続きに基づき選択申請を行い、受理されています。
当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高が4,822億円余、営業利益は175億円余となり、経常利益は179億円余となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益については、107億円余となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を旧親会社で株式移転完全子会社となった前田建設の第1四半期連結会計期間の期首から適用しています。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」を参照ください。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
(建築事業)
建築事業は、手持工事高が国内建築工事における屋内スポーツ施設等の大型工事の受注や前期受注の再開発等の大型工事により堅調であったものの、工事の着工時期の影響によって当期出来高が伸び悩んだことにより、売上高は1,525億円余、セグメント利益は26億円余となりました。
(土木事業)
土木事業は、大型完成工事の減少や期首手持工事の工事中止等の影響により、売上高は992億円余、セグメント利益は88億円余となりました。
(舗装事業)
舗装事業は、舗装工事に係る建設工事等やアスファルト合材の製造・販売等が堅調に推移したものの、産油国による協調減産路線の維持等による原油価格の高騰に伴い、売上原価が上昇したことにより、売上高は1,672億円余、セグメント利益は12億円余となりました。
(機械事業)
機械事業は、建設機械関連商品の販売等については堅調に推移し、産業機械関連商品の販売等においても、新型コロナウイルス感染症による影響から持ち直しが見られたことにより、売上高は249億円余、セグメント利益は11億円余となりました。
(インフラ運営事業)
インフラ運営事業は、愛知道路コンセッション株式会社を中心とした連結子会社の施設運営利益により、売上高は118億円余、セグメント利益は17億円余となりました。
(その他)
売上高は264億円余、セグメント利益は11億円余となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間における総資産は、9,244億円余となりました。負債は、5,671億円余となりました。また純資産は、3,572億円余となりました。以上の結果、純資産の額から非支配株主持分を控除した自己資本の額は3,482億円余となり自己資本比率は37.7%となりました。
(3) 経営方針・経営戦略等
当社は、「どこまでも、インフラサービスの自由が広がる世界。」の実現をビジョンに掲げ、「インフラストラクチャー・ビジネスの既成概念に挑み、イノベーティブなアイデアで世界中に最適なサービスを提供する。」を果たすべき使命と定め、企業活動を通じて、環境・社会課題の解決にとどまらず、社会そして地球の持続可能な発展に貢献する「総合インフラサービス企業」を目指しています。「社会・地域の安全安心とサステナビリティ」をバリューとし、グループ共通の価値観を醸成するとともに、企業が果たすべき社会的責任についての理解を共有し企業施策を実行していくことで、ステークホルダーの皆様の理解と共感が得られる開かれた経営に努めます。さらに、当社は、ステークホルダーの皆様の権利を尊重し、経営の監督機能と業務執行機能を明確に分離することにより経営の公正性・透明性を確保するとともに、適切な情報開示とステークホルダーの皆様との対話を通じ、良好かつ円滑な関係を維持しながら信頼関係を構築していくことで、共同の利益や長期的な価値を協創し、社会価値の創造に貢献します。
また、当社は2021年10月1日開催の取締役会において中期経営計画『INFRONEER Medium-term Vision 2024』を策定し、公表しました。中期経営計画の概要は以下のとおりです。
中期経営計画『INFRONEER Medium-term Vision 2024』の概要
Ⅰ.会社概要
商号インフロニア・ホールディングス株式会社
(英文名 INFRONEER Holdings Inc.)
設立2021年10月1日
資本金200億円
機関設計指名委員会等設置会社
証券コード5076
Visionどこまでも、インフラサービスの自由が広がる世界。
Missionインフラストラクチャー・ビジネスの既成概念に挑み、イノベーティブなアイデアで、世界中に最適なサービスを提供する。
Value社会・地域の安全安心とサステナビリティ


Ⅱ.我々が目指す姿
当社のもと、グループ全体が永続的成長を遂げることを目的に以下を推進し、「あらゆるステークホルダーから信頼される企業」を目指します。
・目指すビジネスモデルを、インフラ運営の上流から下流をワンストップでマネジメントする「総合インフラサービス企業」と定め、グループ全体戦略として強力に推進することで、外的要因に左右されない「高収益かつ安定的な新たな収益基盤」を確立
・実効性のあるガバナンス体制の構築やDXの推進等により、迅速かつ適正な経営を実現し、「社会変化への対応力」を強化
Ⅲ.戦略三本柱と重点施策
当社の「目指す姿」の実現にむけた戦略三本柱とそれぞれの主な重点施策は以下のとおりです。
・生産性改革 :付加価値の最大化、固定費・管理コストの適正化、グループ金融戦略の推進
・新たな収益基盤の確立:インフラサービスにおける国内外での地位確立、事業領域の更なる拡大
・体質強化・改善 :グループ人材戦略の推進、ガバナンスの強化
Ⅳ.中期経営計画の位置づけ及び基本方針
当社の中期経営計画は、中長期経営計画における「成長フェーズ」に向けた「基盤構築フェーズ」と位置付けており、当該フェーズにおいて特に注力する施策の内容は以下のとおりです。
・グループシナジーの追求:グループ各社の実績・ノウハウを相互に応用した競争力の向上や、地域/顧客ネットワークの最大活用による事業基盤の強化等
・新規事業領域への体制構築:グループ各社の技術力、インフラ運営の実績・ノウハウ、ファイナンス力、地域ネットワークの強みを結集することによるインフラ運営市場における競争力の向上等
・DX/シェアード化の推進:グループ各社のデータ集約・一元管理といったデジタル活用による業務の効率化・高度化及びシェアード化によるコスト削減
・M&A推進:総合インフラサービス企業に必要な分野に関して不足領域をM&Aの実施により補完
Ⅴ.業績目標
当社の2024年度の業績目標について、以下のように定めています。
2024年度目標
売上高8,750億円
営業利益590億円
純利益400億円

(注)営業利益及び純利益については、国際財務報告基準(IFRS)を基準としており、のれん償却を計上していない数値となっています。
Ⅵ.資本戦略・還元方針
当社の資本戦略・還元方針について、以下のように定めています。
2024年度目標2024年度までに
ROE9.5%自己株式の取得400億円以上
自己資本比率30%以上
D/Eレシオ0.6倍以下
配当性向30%以上
政策保有株/純資産割合20%以下

(注)2021年11月15日開催の取締役会において、200億円を上限とする自己株式の取得を開始することを決議し、同年11月16日から取得を開始しています。
なお、当社は同年同日開催の取締役会において中長期経営計画『INFRONEER Vision 2030 中長期経営計画』を策定し、当社の2030年度の経営目標及び2021年度からの配当性向を以下のように定めています。
2030年度目標2021年度以降
営業利益1,000億円以上配当性向30%以上
純利益700億円以上
ROE12%以上

(注)営業利益及び純利益については、国際財務報告基準(IFRS)を基準としており、のれん償却を計上していない数値となっています。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
今後の見通しについて、新型コロナウイルス感染症に関しては感染拡大の防止策や各種政策の効果により、持ち直しの兆しが見られましたが、新たな変異株の感染拡大の恐れから、収束時期は依然として不透明とみられます。引き続き状況を注視し、雇用や所得環境など、社会経済活動に与える影響に十分注意していく必要があります。
そのような中で、新型コロナウイルス感染症の拡大により、グループ会社の一部では売上高の減少とそれに伴う利益の減少を一定程度見込んでいるものの、当社グループ全体の業績への影響は軽微であると見込んでいます。なお、当社は政府の方針等に基づき、顧客並びに従業員等の安全確保と感染拡大防止を最優先に必要な対応を迅速に実施しています。今後の動向を注視し、当社の経営方針や経営戦略等に見直しが必要となった場合には、速やかに開示します。
また、建設業界においては、関連予算の執行により公共投資は高水準で推移していたものの、やや弱含みの傾向がみられ、企業の設備投資や住宅建設については、持ち直しの動きに足踏みが見られました。
これらの見通しを含め、当社グループを取り巻く経営環境においては、人口減少による税収減、高齢化の進展による社会保障費の増大により、国や地方公共団体の財政が今後ますます厳しくなる一方で、社会インフラが一斉に老朽化していくため、新規建設はおろか、既存インフラの維持管理・更新への投資もままならない状況になると予想されます。
また、少子高齢化に伴う生産年齢人口減少の影響による担い手不足の更なる深刻化や、デジタル化への変革、地球環境問題への対応等が不可避であることも考えると、建設産業においても従来の価値観が変わり、産業構造そのものが変化していくと考えています。
こうした環境の中でも、「すべてのステークホルダーから信頼される企業」として永続的な企業の発展を目指し、当社グループは前田建設・前田道路・前田製作所の3社経営統合によりホールディングス体制へと移行しました。
これまで以上に当社グループ間でのシナジーを向上させ、人材開発への積極的投資やIT・DX等のデジタルツールの活用拡大の推進、生産性の向上や新たな収益基盤の確立と収益力の向上、ガバナンスの強化改善により経営の更なる強化をグループ全体として推し進めていく所存です。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間は、建築事業、土木事業、舗装事業、機械事業及びインフラ運営事業を中心に研究開発を行い、その総額は4,073百万円余です。
(建築事業・土木事業及びインフラ運営事業)
子会社である前田建設においては、「総合インフラサービス企業」に変革するため、生産性や品質の向上に加え、多様化する社会課題をビジネスを通じて解決することで社会的価値と事業価値の向上を同時に実現する研究開発を推進しています。
また、当第3四半期はホールディングス化に伴い、今後のR&D機能の在り方について各事業本部と検討しました。
当期の具体的な取り組み方針として、請負の自動化・省力化・DX分野、脱請負の更なる加速を目的としたマネジメント分野、また中長期にわたり取り組むべき社会課題として考えられるカーボンニュートラル分野などに重点を置いています。
当第3四半期は個々の研究テーマの開発業務、進捗を定期的に外部の視点を含め、審査、確認を実施しました。結果として、昨今の素早い事業環境の変化に即応した研究開発課題への絞り込みを行い、経営資源の選択と集中を図りました。
10月1日からは、技術開発を重ねた中から事業化を図りました「多軸加工機」の販売事業を開始しました。今後は、幅広く販売活動を展開することにより認知を高めると共に販売強化に努めます。
また、人材育成の面においては全社の研究開発の基本的スキルである知財の知識についてeラーニング教育を実施しました。
開設2年目を迎えた、ICI CAMPにおいては、前期に新型コロナウイルス感染症への対策を設備、運用面を中心に行いました。当期は、その対策を踏まえた上で、社内、グループ会社、外部関係先等との交流、深耕の場としての機能を拡充していく時期と考えています。そのような中、当第3四半期は、新型コロナウイルス感染症対策を万全にした中で、外部学術機関の社員向け研修を実施しました。
また、10月にはベンチャーキャピタル企業によるICI CAMPを利用した起業家向けイベントを実施し、様々な立場の方の交流の場としての機能を果たしています。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は2,919百万円余となっています。
(舗装事業)
子会社である前田道路においては、二酸化炭素等の温室効果ガスの放出による地球環境問題や道路交通騒音・振動等の沿道環境問題への対応、道路インフラの効率的保全、デジタル技術の活用等、社会及び国民の幅広いニーズに応えて、サステナブルな社会を創造すべく、「人と環境に配慮した技術」、「生産性の向上に寄与する技術」及び「持続可能な社会をつくる技術」を重点テーマにあげて研究開発に取り組んでいます。これらの研究により、低炭素合材の製造販売やリサイクル製品の製造工程における作業環境の改善、労働力不足の解消、品質の向上等を図ります。
また、アスファルト舗装の持続的再生利用や更なる品質向上が求められるため、再生アスファルト混合物の品質向上に関する様々な取り組みを行っていきます。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は874百万円余となっています。
(機械事業)
子会社である前田製作所においては、産業・鉄鋼機械等関連事業においてクレーン製品を中心とした新製品開発、その他事業では新分野における研究開発を行いました。
新製品開発においてはバッテリー仕様機種の展開拡大など、CO2排出量の削減による持続可能な社会の実現に向けた製品展開に取り組んでいます。また新分野においては、研究推進による新規分野拡大、自社製品へのIoT技術の応用展開の推進により、生産性及び安全性の向上を実現することで、少子高齢化による担い手不足の解消にも取り組みます。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は278百万円余となっています。

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