訂正有価証券報告書-第19期(2024/09/01-2025/08/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営理念
当社グループは、以下の経営理念のもと、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現し、社会的使命と責任を果たし、「信頼される企業」であることを目指します。
⦅経営理念⦆
ITを通じて、三方笑顔(お客様の笑顔/社員の笑顔/世間の笑顔)を創造し、人類・社会の進歩発展に貢献します。
1.自己の良心をもって、信頼と安心を築き、三方笑顔を創造します。
2.早さを追求し、スピードあふれる行動をもって、三方笑顔を創造します。
3.新しいIT技術、斬新なサービスをもって、三方笑顔を創造します。
⦅アスタリスク人の宣言⦆
1.プロとしての熱意
2.徹底の徹底
3.土俵の真ん中で相撲をとる
4.時間軸を第一に
5.目的、ねらい、コンセプトの明確化
6.夢のある提案をし続け、固定客化
7.何事も「数値」をもって行動
8.常に明るく前向きで、楽しむことを工夫する
(2) 経営環境及び経営方針
インターネットによるビジネス革命、スマートデバイスの普及によるモバイル情報革命など、IT技術の変革、IoT(Internet of Thingsの略。モノに通信機能を搭載してインターネットに接続し、情報伝達をする仕組み)による業務改革が世界的に広がりを見せているなかで、当社はモバイルによるソリューションを徹底的に追求し、ハードウエアと、長年培ったソフトウエア技術の融合による新たなサービスを創造してまいります。
その中でも、当社グループの主力製品はAsReaderシリーズになります。AsReaderシリーズは、iPhoneやAndroidといったスマートフォンに取り付ける、当社開発のバーコードやRFID読取装置・赤外線通信装置であります。
当社グループは、企業向けのスマートフォン販売促進を行っている国内携帯通信キャリア、スマートフォンメーカーとの協業を進め、当社グループの主力製品であるAsReaderシリーズの売上高拡大を目指し、更なる成長を目指します。
(3) 経営戦略
当社グループは、次の経営戦略を軸としております。
① 既存主力事業の拡大
当社グループの既存主力事業であるAsReader事業は、次に掲げるような経営環境の中、事業の拡大を見込んでおります。
イ あらゆる業界でのニーズ
AsReaderシリーズは、製造業界、物流業界、小売業界、自動販売機業界、医療業界、アパレル業界など、幅広い業界で導入いただいており、各業界への営業活動を行うことで今後も引き続き、幅広い業界での導入を見込んでおります。
ロ 各種専用業務用端末から汎用性の高いスマートフォンへの転換
専用コンピューターがパソコンに置き換わったように、ハンディターミナルのような既存の各種専用業務用端末(ハンディーターミナル、デジタルカメラ、トランシーバー、PDAなどの各種リーダー)が汎用性の高いスマートフォンに置き換わり、スマートフォン1台で様々な業務を行うことが可能となり、「スマートフォンで業務を行う」ことが主流になることで、スマートフォンに取り付けて使用する当社グループの製品の導入機会が増加すると見込んでおります。
ハ スマートフォン法人利用台数の増加
次のような理由から、法人利用の携帯通信端末がフィーチャーフォンからスマートフォンへ切り替わっていき、スマートフォン法人利用台数が増加することを見込んでおります。当該増加により、スマートフォンに取り付けて使用するAsReaderシリーズの導入機会が増加すると見込んでおります。
①国内携帯通信キャリアの動向
当社は国内携帯通信キャリアと協業した営業を行っております。その中で、当社製品のような業務効率化ソリューションの提案とともに、法人へのスマートフォン販売に力を入れている傾向にあり、今後も国内携帯通信キャリアによる法人販売強化は続くものと見込んでおります。
②通信料金の低下傾向
大手国内携帯通信キャリアのサブブランドなどの登場により、スマートフォンの通信料金を抑えることが可能な環境になりました。
ニ 経済産業省による宣言
経済産業省が、2017年4月にコンビニ各社と「コンビニ電子タグ1,000億枚宣言」を発表し、2018年3月に一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会と「ドラッグストアスマート化宣言」を発表しており、RFID等を活用したサプライチェーンの効率化を推進する動きがあります。
またRFタグの単価が高価であることがRFIDソリューションの導入時の障壁となっておりましたが、RFタグの普及に伴い単価が低下してきており、当社グループのRFID関連商品の販売を行いやすくなることを見込んでおります。
② 新製品の拡販
当社グループが新たに開発・販売した、次の新製品の拡販を行ってまいります。
イ セミセルフレジ
「人検出・動体追跡」技術により、購買客が有人レジでの購買品登録後、複数設置された自動精算機のどれを選択しても、正しく精算することが可能になります。当該製品を導入することで、レジ係員の現金等の受け渡しといった負担が軽減され、動体追跡と精算データを紐付けることで、精算自動化の懸念点である不正精算(不払い)の抑止も可能にするソリューションです。
ロ 顔認証システム「AsReaderOne」
予め登録した「顔」を用いた認証システムになります。このシステムを用いることで、「顔」を使用して玄関の扉を開いたり、ポイントカード情報の確認や更新ができたり、クレジットカード等の各種決済ができるようになるため、キーレス・カードレスといったスマートIоTの推進を目指します。
ハ 賞味期限管理アプリSdcO(Simple date check OCR「エスデコ」)
商品に記載された賞味期限をOCRで読み取ることができます。登録された直近の賞味期限を元に、システム内で商品の撤去開始日を算出し、撤去することで作業の正確性と効率を上げるものです。賞味期限ではなく、製造年月日のみが記載された商品の場合は、製造年月日から撤去開始日を計算することも可能です。
SdcOを導入することで、現場作業の負担を軽減すると同時に、賞味期限などの期限を適正に管理し、SDGs 目標12.3に掲げられている食品ロスの削減の推進を目指します。
③ 営業力の強化
当社グループは次の施策により、営業力の強化を見込んでおります。
イ 国内携帯通信キャリアやスマートフォンメーカーとの協業
企業向けのスマートフォン販売促進を行っている国内携帯通信キャリアやスマートフォンメーカーとの協業を進め、当社グループの主力製品であるAsReaderシリーズの販売拡大を進めております。
ロ 営業体制強化
既存の展示会出展や大手キャリアとの協業に加え、新たな販売チャネルの開拓と、より効率的な営業活動を実現するための体制強化施策を進めております。
④ 海外展開
海外におけるバーコードリーダー、RFIDリーダーの市場は国内よりも大きく、AsReaderシリーズの販売機会があると見込み、海外でのAsReaderシリーズ販売を目的とした連結子会社を米国(2015年1月)に設立し、現地法人による販売活動を行っております。
米国については、病院、警察署、消防署、国際宇宙ステーション、牧場など、多くの場所でAsReaderシリーズの導入を行っております。米国では大型案件を獲得した後に他の業界でも話題となり、他の業界での案件獲得が進みやすくなる傾向にあります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは受注高を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。
当社グループ製品に対する将来需要を表す尺度であり、将来業績の先行指標として機能し、今後の経営成績と強い関連性があります。将来業績にとって重要な指標であり、事業活動におきましても常に受注高を意識して行動し、当社グループの業績評価の指標としております。
受注高=受注件数×受注単価であることを常に念頭に置き、「受注件数」をいかに増やし、「受注単価」をいかに上げるかを、営業活動の行動規範としております。また、これら構成要素を分析して、現状認識、課題確認、戦略立案に活用しております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 製造に関する課題
当社の主力製品である「AsReader」シリーズは、全て海外の協力企業におけるEMS(電子機器受託製造サービス)によって生産を行っております。このような委託生産体制は、高品質かつ効率的な製造を実現する一方で、急な仕様変更や生産数量の調整が難しいという側面もあります。そのため、当社では市場動向や需要予測を的確に捉え、適切な生産計画の立案・遂行を重視しております。
また、グローバルなサプライチェーンを活用していることから、為替レートの変動が製造原価に影響を及ぼす可能性が常に存在します。これに対しては、為替リスクの最小化を図るための管理体制を強化し、コスト構造の安定化に取り組んでおります。
今後も、柔軟かつ計画的な生産体制とリスク管理の強化を通じて、安定的な製品供給と収益性の確保を図ってまいります。
② 営業手法の転換
自動認識技術を核としたソリューション提供を通じて、顧客の業務効率化やDX推進に寄与するB to B企業として、更なる事業基盤の強化と持続的な成長を目指しております。その中で、近年の市場環境の変化や顧客ニーズの高度化に対応するため、営業体制及び営業戦略の抜本的な見直しを進めております。
まず、当社は営業組織をプロダクト別に再編成いたしました。具体的には、バーコードソリューション、RFIDソリューションなどの各プロダクトに特化した営業チームを編成し、各チームが特定領域の知見を深めることで、より専門性の高いソリューション提案を可能としています。この体制により、顧客の課題を的確に捉えた提案活動を実現し、売上拡大を図るとともに、顧客満足度の向上を目指しております。
さらに、営業活動の再現性と組織的な知見の蓄積を目的として「営業促進室」を第20期から新設し、営業手法に関するPDCAサイクルを全社的に運用しております。これにより、属人的な営業スタイルから脱却し、標準化された高品質な営業活動を実現する体制の構築を進めております。
また、当社の大きな特徴である“ハードとソフトの融合”という強みを活かし、単なる機器販売にとどまらず、アプリケーション開発、システム統合、業務フロー改革までを一貫して支援する、ワンストップの課題解決ベンダーとしての地位確立を目指しております。これにより、従来のシステム開発会社やコンサルタント、自動認識機器メーカーとは一線を画し、統合型ソリューションの提供によって他社との差別化を図ってまいります。
営業展開面では、これまでのエンドユーザーへの直接営業及び、代理店網の構築を進めており、全国規模での営業網強化に取り組んでおります。将来的には、グローバル展開も視野に入れながら、当社独自の自動認識ソリューションをより多くの企業へと届けていく所存です。
当社は今後も、ハード・ソフトの融合による包括的な価値提供と、組織的な営業力強化の両面から、競争優位性の確立と企業価値の向上に努めてまいります。
③ グローバル市場の開拓と海外管理体制の強化
当社の主力製品である「AsReader」シリーズは、その汎用性と技術的優位性から、今後、米国及び欧州を中心としたグローバル市場において、更なる需要拡大が見込まれております。これらの成長市場を確実に捉えることは、当社の中長期的な事業拡大にとって極めて重要であると認識しております。
米国及び欧州地域においては、現地子会社であるAsReader, Inc.を販売拠点とし、病院などの医療機関、イベント関連企業、米国海軍、警察署、牧場の家畜管理、飲料メーカーなど、多様な業種に対して着実に販路を構築しております。アジア地域においては、中国・大連市にある大連明日星科技有限公司を中核とした安定的な販売体制の確立を目指しており、中国本土及び台湾を中心に市場開拓を一層推進してまいります。
今後、グローバル市場における持続的な成長を実現するためには、単なる販売活動にとどまらず、地域ごとの特性を踏まえたエリア・マーケティング戦略の展開が不可欠と考えております。特に重要なポイントとしては、①ターゲット市場の明確化、②最適な販路構築、③現地ニーズに即した商品開発の3点を挙げております。中でも、欧米市場の本格的な展開に向けては、各国の品質基準や顧客要望に対応できる「現地適合商品」の開発が喫緊の課題であり、これに対応する開発体制の強化を進めております。
あわせて、海外の主要展示会への出展を通じて、現地ユーザーからの要望や機能的な訴求点を積極的に収集し、それらを製品開発の方針に反映することで、マーケットイン型の商品企画・開発体制を強化しています。
また、グローバル展開に伴い、グループ全体での管理体制強化も重要な経営課題として認識しております。現在は、海外子会社との円滑な情報連携と業務効率の向上を目的に、基幹システム及び会計システムの国際連携を進めており、統合的なグローバル管理体制の構築に取り組んでおります。
当社は今後も、地域特性に適合した柔軟かつ強固な戦略と、統合的なグローバル経営体制の構築を通じて、国際市場での競争力強化と企業価値の持続的な向上を目指してまいります。
④ 新技術(自動認識技術)の深耕と新商品の上市
当社は、エンドユーザーの業務現場における課題やニーズを的確に把握し、それに対応する技術開発・商品開発を継続的に推進しております。こうしたユーザー志向の開発姿勢を通じて、新たな価値を市場に提供するとともに、収益基盤の強化と持続的な企業成長につなげてまいります。
中でも、当社が強みを持つ自動認識技術の深耕は、将来的なコアコンピタンス(企業の中核的な競争力)として極めて重要であると捉えており、関連技術に関する知的財産(特許)取得にも積極的に取り組んでおります。これらの先進技術を活用した新商品の市場投入により、社会課題の解決や業務革新に寄与し、新たな価値創造を図ってまいります。
さらに、画像認識分野においては、人物認識やシンボル解析(バーコード、QRコード、その他の記号認識)などを中心に研究を進めており、従来のロジカルなアルゴリズムに加えて、AI(人工知能)を活用した機械学習やディープラーニング(深層学習)による精度向上にも注力しています。こうした技術進化により、画像認識と当社が長年蓄積してきたバーコード・RFIDの自動認識技術、センサー技術とを融合させることで、自動認識を起点としたDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現が可能になります。
新たな技術応用の一例としては、療養型病棟を想定した画像認識技術による人検出・動体追跡を活用し、入院患者の動線を把握して徘徊を未然に防止するシステムの構築など、医療・介護現場におけるセキュリティ強化に貢献する取り組みも進行中です。今後も、社会的ニーズの高い分野における技術応用を積極的に展開してまいります。
⑤ RFID市場での知名度の向上
当社は、2014年7月にRFIDリーダー/ライターを市場に投入して以降、約10年にわたり製品展開を行ってまいりましたが、現時点では業界全体における当社の認知度は十分とはいえず、更なるブランド向上が必要であると認識しております。
今後は、既存製品の更なる差別化を図るとともに、個品単位での在庫管理を実現するアプリケーション「AsForce(アズフォース)」などのソリューションを強化し、RFID市場におけるプレゼンス向上に努めてまいります。また、業界展示会への積極的な出展や、当社単独で開催する「AsReader Conference」を通じて、導入事例や自動認識技術の紹介、新製品情報や海外事例の共有を行うことで、当社の強みを発信し、市場での認知度及び評価の向上を図ってまいります。
⑥ 地域密着型営業活動の推進
当社は、地域ごとのニーズに迅速かつ柔軟に対応するための地域密着型営業体制の構築を重要な経営戦略の一つとして位置付けております。その一環として、2020年11月に名古屋営業所を開設し、地域特性に応じた提案力とサービス体制の強化を図ってまいりました。
今後も、顧客満足度の一層の向上と事業の持続的成長を目指し、順次新たな営業所を開設することで、全国のお客様に対して、より質の高い提案とサポートを提供できる体制の整備を進めてまいります。
⑦ ストックビジネスの拡大
当社は、持続的な収益構造の確立に向けて、ストック型ビジネスの拡大を重要な経営課題と位置付けております。現在は、ハードウェア製品の販売に加えて、以下のようなストック型サービスを展開しております。
・年間保守契約サービス「AsReader Care Select」
・既存システムと連携可能な在庫管理・POSアプリ「AsReader Apps」
・顔認証技術を用いたスマートロックシステム「AsReader GoMA(ゴマ)」の月額課金サービス
・賞味期限管理アプリ「SdcO(エスデコ)」のサブスクリプション展開
今後も、既存サービスの拡充とともに、新たなストック型ビジネスモデルの構築を推進し、安定的な収益基盤の拡大を図ってまいります。
⑧ 特許戦略の構築
当社は、特許をはじめとする知的財産の保有・活用を、持続的競争力の源泉である重要な経営資源と位置付けており、知的財産戦略の明確化と組織的な推進に取り組んでおります。
営業・開発・生産・管理部門が連携し、特許出願や権利化を積極的に行う体制を整備しており、これにより新規市場への参入や新規顧客の獲得に向けた優位性の確保を目指しております。また、第三者の知的財産権を侵害しないためのリスク管理も徹底しており、法的リスクの低減と事業継続性の確保を図っております。
知財活動のレベル向上に向けては、顧問弁理士による社内研修や勉強会の実施など、社内の知財リテラシー向上にも努めております。
⑨ 人材の確保
当社は、少人数による効率的な組織運営を強みとしてまいりましたが、今後の事業拡大に対応するためには、優秀な人材の確保と育成が極めて重要な経営課題であると認識しております。
採用活動においては、当社の経営理念に共感し、高い意欲と実行力を備えた人材を対象とした中途採用に加え、将来の中核人材を育成するための新卒定期採用も積極的に行ってまいります。今後も、柔軟で活力ある組織づくりを推進してまいります。
⑩ 内部管理体制の強化
当社は、企業価値の持続的な向上を実現する上で、コーポレート・ガバナンスと内部管理体制の整備・強化が不可欠であると考えております。現状は小規模な組織体制であるものの、事業拡大に対応するため、業務執行体制の見直し・強化を継続的に行っております。
特に、財務報告の信頼性と業務の適正性を確保するために、内部統制システムの整備と運用を徹底するとともに、法令遵守の徹底と健全な倫理観に基づいた組織運営を推進してまいります。
⑪ リスクマネジメントへの取り組み
近年、予期せぬ規模で自然災害や感染症が発生しており、事業継続計画(BCP)の重要性がますます高まっております。当社では、万が一の災害発生時にも、被害の最小化と迅速な事業再開を実現できるよう、業務インフラや緊急連絡体制の強化、本社・拠点施設の見直しを行っております。
今後も、様々なリスクに対して迅速かつ柔軟に対応できる企業体制の整備を通じて、事業の安定性と社会的信頼の確保を図ってまいります。
(継続企業の前提に関する重要事象等)
当社グループは、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりますが、「第2事業の状況 3事業等のリスク <継続企業の前提に関する重要事象等について>」に記載している対応策を迅速かつ着実に実行し、早期に継続企業の前提に関する重要な疑義を解消することが最重要課題であると認識しております。
(1) 経営理念
当社グループは、以下の経営理念のもと、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現し、社会的使命と責任を果たし、「信頼される企業」であることを目指します。
⦅経営理念⦆
ITを通じて、三方笑顔(お客様の笑顔/社員の笑顔/世間の笑顔)を創造し、人類・社会の進歩発展に貢献します。
1.自己の良心をもって、信頼と安心を築き、三方笑顔を創造します。
2.早さを追求し、スピードあふれる行動をもって、三方笑顔を創造します。
3.新しいIT技術、斬新なサービスをもって、三方笑顔を創造します。
⦅アスタリスク人の宣言⦆
1.プロとしての熱意
2.徹底の徹底
3.土俵の真ん中で相撲をとる
4.時間軸を第一に
5.目的、ねらい、コンセプトの明確化
6.夢のある提案をし続け、固定客化
7.何事も「数値」をもって行動
8.常に明るく前向きで、楽しむことを工夫する
(2) 経営環境及び経営方針
インターネットによるビジネス革命、スマートデバイスの普及によるモバイル情報革命など、IT技術の変革、IoT(Internet of Thingsの略。モノに通信機能を搭載してインターネットに接続し、情報伝達をする仕組み)による業務改革が世界的に広がりを見せているなかで、当社はモバイルによるソリューションを徹底的に追求し、ハードウエアと、長年培ったソフトウエア技術の融合による新たなサービスを創造してまいります。
その中でも、当社グループの主力製品はAsReaderシリーズになります。AsReaderシリーズは、iPhoneやAndroidといったスマートフォンに取り付ける、当社開発のバーコードやRFID読取装置・赤外線通信装置であります。
当社グループは、企業向けのスマートフォン販売促進を行っている国内携帯通信キャリア、スマートフォンメーカーとの協業を進め、当社グループの主力製品であるAsReaderシリーズの売上高拡大を目指し、更なる成長を目指します。
(3) 経営戦略
当社グループは、次の経営戦略を軸としております。
① 既存主力事業の拡大
当社グループの既存主力事業であるAsReader事業は、次に掲げるような経営環境の中、事業の拡大を見込んでおります。
イ あらゆる業界でのニーズ
AsReaderシリーズは、製造業界、物流業界、小売業界、自動販売機業界、医療業界、アパレル業界など、幅広い業界で導入いただいており、各業界への営業活動を行うことで今後も引き続き、幅広い業界での導入を見込んでおります。
ロ 各種専用業務用端末から汎用性の高いスマートフォンへの転換
専用コンピューターがパソコンに置き換わったように、ハンディターミナルのような既存の各種専用業務用端末(ハンディーターミナル、デジタルカメラ、トランシーバー、PDAなどの各種リーダー)が汎用性の高いスマートフォンに置き換わり、スマートフォン1台で様々な業務を行うことが可能となり、「スマートフォンで業務を行う」ことが主流になることで、スマートフォンに取り付けて使用する当社グループの製品の導入機会が増加すると見込んでおります。
ハ スマートフォン法人利用台数の増加
次のような理由から、法人利用の携帯通信端末がフィーチャーフォンからスマートフォンへ切り替わっていき、スマートフォン法人利用台数が増加することを見込んでおります。当該増加により、スマートフォンに取り付けて使用するAsReaderシリーズの導入機会が増加すると見込んでおります。
①国内携帯通信キャリアの動向
当社は国内携帯通信キャリアと協業した営業を行っております。その中で、当社製品のような業務効率化ソリューションの提案とともに、法人へのスマートフォン販売に力を入れている傾向にあり、今後も国内携帯通信キャリアによる法人販売強化は続くものと見込んでおります。
②通信料金の低下傾向
大手国内携帯通信キャリアのサブブランドなどの登場により、スマートフォンの通信料金を抑えることが可能な環境になりました。
ニ 経済産業省による宣言
経済産業省が、2017年4月にコンビニ各社と「コンビニ電子タグ1,000億枚宣言」を発表し、2018年3月に一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会と「ドラッグストアスマート化宣言」を発表しており、RFID等を活用したサプライチェーンの効率化を推進する動きがあります。
またRFタグの単価が高価であることがRFIDソリューションの導入時の障壁となっておりましたが、RFタグの普及に伴い単価が低下してきており、当社グループのRFID関連商品の販売を行いやすくなることを見込んでおります。
② 新製品の拡販
当社グループが新たに開発・販売した、次の新製品の拡販を行ってまいります。
イ セミセルフレジ
「人検出・動体追跡」技術により、購買客が有人レジでの購買品登録後、複数設置された自動精算機のどれを選択しても、正しく精算することが可能になります。当該製品を導入することで、レジ係員の現金等の受け渡しといった負担が軽減され、動体追跡と精算データを紐付けることで、精算自動化の懸念点である不正精算(不払い)の抑止も可能にするソリューションです。
ロ 顔認証システム「AsReaderOne」
予め登録した「顔」を用いた認証システムになります。このシステムを用いることで、「顔」を使用して玄関の扉を開いたり、ポイントカード情報の確認や更新ができたり、クレジットカード等の各種決済ができるようになるため、キーレス・カードレスといったスマートIоTの推進を目指します。
ハ 賞味期限管理アプリSdcO(Simple date check OCR「エスデコ」)
商品に記載された賞味期限をOCRで読み取ることができます。登録された直近の賞味期限を元に、システム内で商品の撤去開始日を算出し、撤去することで作業の正確性と効率を上げるものです。賞味期限ではなく、製造年月日のみが記載された商品の場合は、製造年月日から撤去開始日を計算することも可能です。
SdcOを導入することで、現場作業の負担を軽減すると同時に、賞味期限などの期限を適正に管理し、SDGs 目標12.3に掲げられている食品ロスの削減の推進を目指します。
③ 営業力の強化
当社グループは次の施策により、営業力の強化を見込んでおります。
イ 国内携帯通信キャリアやスマートフォンメーカーとの協業
企業向けのスマートフォン販売促進を行っている国内携帯通信キャリアやスマートフォンメーカーとの協業を進め、当社グループの主力製品であるAsReaderシリーズの販売拡大を進めております。
ロ 営業体制強化
既存の展示会出展や大手キャリアとの協業に加え、新たな販売チャネルの開拓と、より効率的な営業活動を実現するための体制強化施策を進めております。
④ 海外展開
海外におけるバーコードリーダー、RFIDリーダーの市場は国内よりも大きく、AsReaderシリーズの販売機会があると見込み、海外でのAsReaderシリーズ販売を目的とした連結子会社を米国(2015年1月)に設立し、現地法人による販売活動を行っております。
米国については、病院、警察署、消防署、国際宇宙ステーション、牧場など、多くの場所でAsReaderシリーズの導入を行っております。米国では大型案件を獲得した後に他の業界でも話題となり、他の業界での案件獲得が進みやすくなる傾向にあります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは受注高を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。
当社グループ製品に対する将来需要を表す尺度であり、将来業績の先行指標として機能し、今後の経営成績と強い関連性があります。将来業績にとって重要な指標であり、事業活動におきましても常に受注高を意識して行動し、当社グループの業績評価の指標としております。
受注高=受注件数×受注単価であることを常に念頭に置き、「受注件数」をいかに増やし、「受注単価」をいかに上げるかを、営業活動の行動規範としております。また、これら構成要素を分析して、現状認識、課題確認、戦略立案に活用しております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 製造に関する課題
当社の主力製品である「AsReader」シリーズは、全て海外の協力企業におけるEMS(電子機器受託製造サービス)によって生産を行っております。このような委託生産体制は、高品質かつ効率的な製造を実現する一方で、急な仕様変更や生産数量の調整が難しいという側面もあります。そのため、当社では市場動向や需要予測を的確に捉え、適切な生産計画の立案・遂行を重視しております。
また、グローバルなサプライチェーンを活用していることから、為替レートの変動が製造原価に影響を及ぼす可能性が常に存在します。これに対しては、為替リスクの最小化を図るための管理体制を強化し、コスト構造の安定化に取り組んでおります。
今後も、柔軟かつ計画的な生産体制とリスク管理の強化を通じて、安定的な製品供給と収益性の確保を図ってまいります。
② 営業手法の転換
自動認識技術を核としたソリューション提供を通じて、顧客の業務効率化やDX推進に寄与するB to B企業として、更なる事業基盤の強化と持続的な成長を目指しております。その中で、近年の市場環境の変化や顧客ニーズの高度化に対応するため、営業体制及び営業戦略の抜本的な見直しを進めております。
まず、当社は営業組織をプロダクト別に再編成いたしました。具体的には、バーコードソリューション、RFIDソリューションなどの各プロダクトに特化した営業チームを編成し、各チームが特定領域の知見を深めることで、より専門性の高いソリューション提案を可能としています。この体制により、顧客の課題を的確に捉えた提案活動を実現し、売上拡大を図るとともに、顧客満足度の向上を目指しております。
さらに、営業活動の再現性と組織的な知見の蓄積を目的として「営業促進室」を第20期から新設し、営業手法に関するPDCAサイクルを全社的に運用しております。これにより、属人的な営業スタイルから脱却し、標準化された高品質な営業活動を実現する体制の構築を進めております。
また、当社の大きな特徴である“ハードとソフトの融合”という強みを活かし、単なる機器販売にとどまらず、アプリケーション開発、システム統合、業務フロー改革までを一貫して支援する、ワンストップの課題解決ベンダーとしての地位確立を目指しております。これにより、従来のシステム開発会社やコンサルタント、自動認識機器メーカーとは一線を画し、統合型ソリューションの提供によって他社との差別化を図ってまいります。
営業展開面では、これまでのエンドユーザーへの直接営業及び、代理店網の構築を進めており、全国規模での営業網強化に取り組んでおります。将来的には、グローバル展開も視野に入れながら、当社独自の自動認識ソリューションをより多くの企業へと届けていく所存です。
当社は今後も、ハード・ソフトの融合による包括的な価値提供と、組織的な営業力強化の両面から、競争優位性の確立と企業価値の向上に努めてまいります。
③ グローバル市場の開拓と海外管理体制の強化
当社の主力製品である「AsReader」シリーズは、その汎用性と技術的優位性から、今後、米国及び欧州を中心としたグローバル市場において、更なる需要拡大が見込まれております。これらの成長市場を確実に捉えることは、当社の中長期的な事業拡大にとって極めて重要であると認識しております。
米国及び欧州地域においては、現地子会社であるAsReader, Inc.を販売拠点とし、病院などの医療機関、イベント関連企業、米国海軍、警察署、牧場の家畜管理、飲料メーカーなど、多様な業種に対して着実に販路を構築しております。アジア地域においては、中国・大連市にある大連明日星科技有限公司を中核とした安定的な販売体制の確立を目指しており、中国本土及び台湾を中心に市場開拓を一層推進してまいります。
今後、グローバル市場における持続的な成長を実現するためには、単なる販売活動にとどまらず、地域ごとの特性を踏まえたエリア・マーケティング戦略の展開が不可欠と考えております。特に重要なポイントとしては、①ターゲット市場の明確化、②最適な販路構築、③現地ニーズに即した商品開発の3点を挙げております。中でも、欧米市場の本格的な展開に向けては、各国の品質基準や顧客要望に対応できる「現地適合商品」の開発が喫緊の課題であり、これに対応する開発体制の強化を進めております。
あわせて、海外の主要展示会への出展を通じて、現地ユーザーからの要望や機能的な訴求点を積極的に収集し、それらを製品開発の方針に反映することで、マーケットイン型の商品企画・開発体制を強化しています。
また、グローバル展開に伴い、グループ全体での管理体制強化も重要な経営課題として認識しております。現在は、海外子会社との円滑な情報連携と業務効率の向上を目的に、基幹システム及び会計システムの国際連携を進めており、統合的なグローバル管理体制の構築に取り組んでおります。
当社は今後も、地域特性に適合した柔軟かつ強固な戦略と、統合的なグローバル経営体制の構築を通じて、国際市場での競争力強化と企業価値の持続的な向上を目指してまいります。
④ 新技術(自動認識技術)の深耕と新商品の上市
当社は、エンドユーザーの業務現場における課題やニーズを的確に把握し、それに対応する技術開発・商品開発を継続的に推進しております。こうしたユーザー志向の開発姿勢を通じて、新たな価値を市場に提供するとともに、収益基盤の強化と持続的な企業成長につなげてまいります。
中でも、当社が強みを持つ自動認識技術の深耕は、将来的なコアコンピタンス(企業の中核的な競争力)として極めて重要であると捉えており、関連技術に関する知的財産(特許)取得にも積極的に取り組んでおります。これらの先進技術を活用した新商品の市場投入により、社会課題の解決や業務革新に寄与し、新たな価値創造を図ってまいります。
さらに、画像認識分野においては、人物認識やシンボル解析(バーコード、QRコード、その他の記号認識)などを中心に研究を進めており、従来のロジカルなアルゴリズムに加えて、AI(人工知能)を活用した機械学習やディープラーニング(深層学習)による精度向上にも注力しています。こうした技術進化により、画像認識と当社が長年蓄積してきたバーコード・RFIDの自動認識技術、センサー技術とを融合させることで、自動認識を起点としたDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現が可能になります。
新たな技術応用の一例としては、療養型病棟を想定した画像認識技術による人検出・動体追跡を活用し、入院患者の動線を把握して徘徊を未然に防止するシステムの構築など、医療・介護現場におけるセキュリティ強化に貢献する取り組みも進行中です。今後も、社会的ニーズの高い分野における技術応用を積極的に展開してまいります。
⑤ RFID市場での知名度の向上
当社は、2014年7月にRFIDリーダー/ライターを市場に投入して以降、約10年にわたり製品展開を行ってまいりましたが、現時点では業界全体における当社の認知度は十分とはいえず、更なるブランド向上が必要であると認識しております。
今後は、既存製品の更なる差別化を図るとともに、個品単位での在庫管理を実現するアプリケーション「AsForce(アズフォース)」などのソリューションを強化し、RFID市場におけるプレゼンス向上に努めてまいります。また、業界展示会への積極的な出展や、当社単独で開催する「AsReader Conference」を通じて、導入事例や自動認識技術の紹介、新製品情報や海外事例の共有を行うことで、当社の強みを発信し、市場での認知度及び評価の向上を図ってまいります。
⑥ 地域密着型営業活動の推進
当社は、地域ごとのニーズに迅速かつ柔軟に対応するための地域密着型営業体制の構築を重要な経営戦略の一つとして位置付けております。その一環として、2020年11月に名古屋営業所を開設し、地域特性に応じた提案力とサービス体制の強化を図ってまいりました。
今後も、顧客満足度の一層の向上と事業の持続的成長を目指し、順次新たな営業所を開設することで、全国のお客様に対して、より質の高い提案とサポートを提供できる体制の整備を進めてまいります。
⑦ ストックビジネスの拡大
当社は、持続的な収益構造の確立に向けて、ストック型ビジネスの拡大を重要な経営課題と位置付けております。現在は、ハードウェア製品の販売に加えて、以下のようなストック型サービスを展開しております。
・年間保守契約サービス「AsReader Care Select」
・既存システムと連携可能な在庫管理・POSアプリ「AsReader Apps」
・顔認証技術を用いたスマートロックシステム「AsReader GoMA(ゴマ)」の月額課金サービス
・賞味期限管理アプリ「SdcO(エスデコ)」のサブスクリプション展開
今後も、既存サービスの拡充とともに、新たなストック型ビジネスモデルの構築を推進し、安定的な収益基盤の拡大を図ってまいります。
⑧ 特許戦略の構築
当社は、特許をはじめとする知的財産の保有・活用を、持続的競争力の源泉である重要な経営資源と位置付けており、知的財産戦略の明確化と組織的な推進に取り組んでおります。
営業・開発・生産・管理部門が連携し、特許出願や権利化を積極的に行う体制を整備しており、これにより新規市場への参入や新規顧客の獲得に向けた優位性の確保を目指しております。また、第三者の知的財産権を侵害しないためのリスク管理も徹底しており、法的リスクの低減と事業継続性の確保を図っております。
知財活動のレベル向上に向けては、顧問弁理士による社内研修や勉強会の実施など、社内の知財リテラシー向上にも努めております。
⑨ 人材の確保
当社は、少人数による効率的な組織運営を強みとしてまいりましたが、今後の事業拡大に対応するためには、優秀な人材の確保と育成が極めて重要な経営課題であると認識しております。
採用活動においては、当社の経営理念に共感し、高い意欲と実行力を備えた人材を対象とした中途採用に加え、将来の中核人材を育成するための新卒定期採用も積極的に行ってまいります。今後も、柔軟で活力ある組織づくりを推進してまいります。
⑩ 内部管理体制の強化
当社は、企業価値の持続的な向上を実現する上で、コーポレート・ガバナンスと内部管理体制の整備・強化が不可欠であると考えております。現状は小規模な組織体制であるものの、事業拡大に対応するため、業務執行体制の見直し・強化を継続的に行っております。
特に、財務報告の信頼性と業務の適正性を確保するために、内部統制システムの整備と運用を徹底するとともに、法令遵守の徹底と健全な倫理観に基づいた組織運営を推進してまいります。
⑪ リスクマネジメントへの取り組み
近年、予期せぬ規模で自然災害や感染症が発生しており、事業継続計画(BCP)の重要性がますます高まっております。当社では、万が一の災害発生時にも、被害の最小化と迅速な事業再開を実現できるよう、業務インフラや緊急連絡体制の強化、本社・拠点施設の見直しを行っております。
今後も、様々なリスクに対して迅速かつ柔軟に対応できる企業体制の整備を通じて、事業の安定性と社会的信頼の確保を図ってまいります。
(継続企業の前提に関する重要事象等)
当社グループは、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりますが、「第2事業の状況 3事業等のリスク <継続企業の前提に関する重要事象等について>」に記載している対応策を迅速かつ着実に実行し、早期に継続企業の前提に関する重要な疑義を解消することが最重要課題であると認識しております。