有価証券報告書-第9期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
22.従業員給付
(1)退職給付制度の概要
一部の国内連結子会社は、従業員の退職給付を行うため、非積立型の確定給付制度及び確定拠出制度を採用しております。非積立型の確定給付制度における給付額は、勤続年数、勤続期間の給与、役職、階級等に基づき設定されております。確定拠出制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度であります。
また、一部の海外連結子会社は、積立型及び非積立型の確定給付制度及び確定拠出制度を採用しております。積立型の確定給付制度は、当社グループと法的に分離された年金基金により運営されております。年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、所定の方針に基づき制度資産の運用を行う責任を負っております。なお、これらの年金制度については、一般的な投資リスク、利率リスク、インフレリスク等があるものの重要性がないと判断しております。
さらに、海外連結子会社のAscensia Diabetes Care Deutschland GmbHは複数事業主による確定給付制度であるBayer-Pensionskasseに加入しております。当該制度では、従業員の拠出金の一定割合を会社が負担することとなっており、拠出金や会社の負担割合は、保険数理人の提案に基づき制度の執行委員会等による意思決定を通じて調整されます。当該制度に係る責任はドイツの年金法令に基づいており、制度の定款に基づいて給付減額を行う場合は雇用主は差額補填の義務を負いますが、グループ外の加入者の給付には責任を負いません。なお、当該制度は確定給付制度ですが、制度における同社のシェアが基金の負債の約0.1%と僅少となっており、適切な会計処理を行うために十分な情報を入手することができないため、確定拠出制度と同様の会計処理を行っております。翌連結会計年度における当該制度への予想拠出額は36百万円であります。
(2)確定給付制度
① 連結財政状態計算書の計上額
② 確定給付制度債務の現在価値の増減
(注) 確定給付制度債務の加重平均支払年数は、前連結会計年度末13.91年、当連結会計年度末13.42年であります。
③ 制度資産の投資戦略・運用方針
当社グループにおける制度資産の運用方針は、退職給付制度債務の支払を将来にわたり確実に行うために、中長期的に安定的な収益を確保することを目的としております。具体的には、毎年度定める許容リスクの範囲内で目標収益率及び投資資産別の資産構成割合を設定し、その割合を維持することにより運用を行います。資産構成割合の見直し時には、確定給付制度債務の変動と連動性が高い制度資産の導入について都度検討を行っております。
(ⅰ)制度資産の公正価値の変動
当社グループは、関連する規制に基づき、最低積立要件を満たすために必要な金額を、制度資産に拠出する方針です。翌連結会計年度に1,431百万円の掛金を拠出する予定であります。
(ⅱ)制度資産の公正価値の内訳
(注) 生命保険の一般勘定は、生命保険会社により一定の予定利率と元本が保証されております。
④ 確定給付制度に関する費用の内訳
確定給付制度に関して費用として認識した金額は、以下のとおりであります。
上記のうち、利息費用は連結損益計算書の「金融費用」に含めて表示しており、それ以外の費用は連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めて表示しております。
⑤ 現在価値の算定に用いた重要な数理計算上の仮定
⑥ 確定給付制度債務の感応度分析
期末日時点で主要な数理計算上の仮定が0.5%変動した場合の確定給付制度債務の増加額及び減少額(△)は以下のとおりであります。当該分析は、他の全ての変数が一定であると仮定しております。なお、マイナスは負債の減少を表し、プラスは負債の増加を表しております。
(3)確定拠出制度について
確定拠出制度に関して費用として認識した金額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ2,411百万円及び2,466百万円であります。
(4)その他の従業員給付制度
退職後給付以外の従業員給付に係る費用のうち主なものは以下のとおりであります。
(1)退職給付制度の概要
一部の国内連結子会社は、従業員の退職給付を行うため、非積立型の確定給付制度及び確定拠出制度を採用しております。非積立型の確定給付制度における給付額は、勤続年数、勤続期間の給与、役職、階級等に基づき設定されております。確定拠出制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度であります。
また、一部の海外連結子会社は、積立型及び非積立型の確定給付制度及び確定拠出制度を採用しております。積立型の確定給付制度は、当社グループと法的に分離された年金基金により運営されております。年金運用受託機関は、制度加入者の利益を最優先にして行動することが法令により求められており、所定の方針に基づき制度資産の運用を行う責任を負っております。なお、これらの年金制度については、一般的な投資リスク、利率リスク、インフレリスク等があるものの重要性がないと判断しております。
さらに、海外連結子会社のAscensia Diabetes Care Deutschland GmbHは複数事業主による確定給付制度であるBayer-Pensionskasseに加入しております。当該制度では、従業員の拠出金の一定割合を会社が負担することとなっており、拠出金や会社の負担割合は、保険数理人の提案に基づき制度の執行委員会等による意思決定を通じて調整されます。当該制度に係る責任はドイツの年金法令に基づいており、制度の定款に基づいて給付減額を行う場合は雇用主は差額補填の義務を負いますが、グループ外の加入者の給付には責任を負いません。なお、当該制度は確定給付制度ですが、制度における同社のシェアが基金の負債の約0.1%と僅少となっており、適切な会計処理を行うために十分な情報を入手することができないため、確定拠出制度と同様の会計処理を行っております。翌連結会計年度における当該制度への予想拠出額は36百万円であります。
(2)確定給付制度
① 連結財政状態計算書の計上額
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) | |
確定給付制度債務の現在価値 | 26,337 | 24,039 |
制度資産の公正価値 | △16,056 | △15,825 |
合計 | 10,281 | 8,214 |
退職給付に係る負債 | 10,281 | 8,214 |
連結財政状態計算書に計上された資産及び負債の純額 | 10,281 | 8,214 |
② 確定給付制度債務の現在価値の増減
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | |
期首残高 | 25,429 | 26,337 |
当期勤務費用 | 1,748 | 1,639 |
利息費用 | 199 | 169 |
確定給付制度債務の再測定 | ||
人口統計上の仮定の変更による数理差異 | △468 | 181 |
財務上の仮定の変更による数理差異 | 867 | △1,447 |
実績修正 | △322 | △303 |
過去勤務費用 | △705 | △472 |
給付支払額 | △1,685 | △2,206 |
為替換算差額 | 721 | 1,148 |
企業結合による増加 | - | - |
その他 | 553 | △1,007 |
期末残高 | 26,337 | 24,039 |
(注) 確定給付制度債務の加重平均支払年数は、前連結会計年度末13.91年、当連結会計年度末13.42年であります。
③ 制度資産の投資戦略・運用方針
当社グループにおける制度資産の運用方針は、退職給付制度債務の支払を将来にわたり確実に行うために、中長期的に安定的な収益を確保することを目的としております。具体的には、毎年度定める許容リスクの範囲内で目標収益率及び投資資産別の資産構成割合を設定し、その割合を維持することにより運用を行います。資産構成割合の見直し時には、確定給付制度債務の変動と連動性が高い制度資産の導入について都度検討を行っております。
(ⅰ)制度資産の公正価値の変動
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | |
期首残高 | 13,755 | 16,056 |
利息収益 | △22 | 54 |
制度資産に係る収益(上記利息収益を除く) | 1,450 | 315 |
事業主による拠出 | 1,487 | 1,551 |
給付支払額 | △1,553 | △2,020 |
為替換算差額 | 336 | 658 |
企業結合による増加 | - | - |
その他 | 602 | △790 |
期末残高 | 16,056 | 15,825 |
当社グループは、関連する規制に基づき、最低積立要件を満たすために必要な金額を、制度資産に拠出する方針です。翌連結会計年度に1,431百万円の掛金を拠出する予定であります。
(ⅱ)制度資産の公正価値の内訳
(単位:百万円) | ||||||
前連結会計年度 (2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) | |||||
活発な市場における公表市場価格があるもの | 活発な市場における公表市場価格がないもの | 合計 | 活発な市場における公表市場価格があるもの | 活発な市場における公表市場価格がないもの | 合計 | |
株式 | 3,406 | 1,480 | 4,887 | 3,646 | 1,668 | 5,315 |
債券 | 2,567 | 1,841 | 4,408 | 2,638 | 1,920 | 4,558 |
生命保険の一般勘定 | - | 2,797 | 2,797 | 25 | 2,986 | 3,011 |
現金及び現金同等物 | - | 48 | 48 | - | 28 | 28 |
その他 | 372 | 3,542 | 3,914 | 396 | 2,514 | 2,910 |
合計 | 6,346 | 9,710 | 16,056 | 6,706 | 9,118 | 15,825 |
(注) 生命保険の一般勘定は、生命保険会社により一定の予定利率と元本が保証されております。
④ 確定給付制度に関する費用の内訳
確定給付制度に関して費用として認識した金額は、以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | |
当期勤務費用 | 1,748 | 1,639 |
利息費用 | 222 | 114 |
過去勤務費用 | △705 | △472 |
合計 | 1,265 | 1,281 |
上記のうち、利息費用は連結損益計算書の「金融費用」に含めて表示しており、それ以外の費用は連結損益計算書の「売上原価」及び「販売費及び一般管理費」に含めて表示しております。
⑤ 現在価値の算定に用いた重要な数理計算上の仮定
前連結会計年度 (2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) | ||
期末日現在の割引率(%) | 国内 | 0.3 | 0.4 |
海外 | 1.0 | 2.1 |
⑥ 確定給付制度債務の感応度分析
期末日時点で主要な数理計算上の仮定が0.5%変動した場合の確定給付制度債務の増加額及び減少額(△)は以下のとおりであります。当該分析は、他の全ての変数が一定であると仮定しております。なお、マイナスは負債の減少を表し、プラスは負債の増加を表しております。
(単位:百万円) | ||||
前連結会計年度 (2021年3月31日) | 当連結会計年度 (2022年3月31日) | |||
期末日現在の割引率 | 国内 | 0.5%上昇した場合 | △619 | △533 |
0.5%低下した場合 | 462 | 488 | ||
海外 | 0.5%上昇した場合 | △1,046 | △860 | |
0.5%低下した場合 | 1,217 | 988 |
(3)確定拠出制度について
確定拠出制度に関して費用として認識した金額は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ2,411百万円及び2,466百万円であります。
(4)その他の従業員給付制度
退職後給付以外の従業員給付に係る費用のうち主なものは以下のとおりであります。
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) | |
給与 | 62,708 | 61,331 |
賞与 | 15,851 | 18,253 |
法定福利費 | 11,000 | 10,983 |
その他 | 6,874 | 10,914 |
合計 | 96,435 | 101,482 |