有価証券報告書-第12期(2024/11/01-2025/10/31)

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2026/01/27 15:41
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有報資料

当連結会計年度末現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、愛されるマーケティング活動を推進しており、その思いをラバブルマーケティンググループという名前に表しています。これは、短期的な成果のために生活者を欺いたり、邪魔をしたりする広告・マーケティング活動を決して行わないとする当社の強い思いを示すものです。これからの広告・マーケティングは、生活者や購買者の視点に立ち、邪魔をするのではなく、その人にとって価値のある情報を適切な形で届けることが重要です。私たちはそれを「愛されるマーケティング(Lovable Marketing)」と位置づけ、そのコンセプトを推進し日本のマーケティング業界を変えていきます。
(2) 経営戦略等
当社グループは、「最も愛されるマーケティンググループを創る」をミッションに掲げ、SNSを中心としたデジタルマーケティング領域において、企業の課題解決とブランド価値向上を支援するマーケティングサービスを提供しております。主力であるSNSマーケティング事業においては、SNSアカウントの戦略立案から運用支援、AIを活用した運用支援ツールの開発・提供、SNS実務人材の育成を一体的に提供する「MOS(Marketing Operating Service)」というビジネスモデルを構築し、当社独自の競争優位性を形成しております。
また、2024年11月に株式会社ユニオンネットをグループに迎え、Webサイト制作やクリエイティブ支援機能を取り込むなど、既存サービスとのシナジー創出による提供価値の最大化を進めております。加えて、株式会社コムニコによる食インフルエンサーマーケティング事業「ライフインザキッチン」の譲受、ならびにインバウンドメディア「Talon Japan」事業を軸とした訪日外国人向けマーケティング支援の強化など、周辺領域への展開を通じて、企業のマーケティング課題に包括的に対応できる体制を整備しております。
さらに、当社グループは持続的かつ非連続的な成長の実現に向けて、M&A戦略を成長ドライバーの一つとして位置づけており、案件発掘からデューデリジェンス、PMI(買収後統合)に至る一連のプロセスを内製化し、専門チームによる推進体制を構築しております。加えて、資本政策面においても、2025年11月に実施した第三者割当増資により成長投資のための財務基盤を強化いたしました。
これらの戦略を通じて、当社グループは、既存事業の持続的な成長とともに、新規事業やM&Aによる外部成長を組み合わせることで、企業価値の最大化を図ってまいります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、事業規模の成長と収益性の向上を両立させることを基本方針としており、「売上高」および「営業利益率」を重要な経営指標と位置付けております。売上高の拡大を通じて事業基盤の強化を図るとともに、営業利益率については、継続的な業務プロセスの見直しと業務効率化の推進により、収益性の向上を目指しております。
具体的には、案件ごとの業務内容の明確化や業務フローの標準化・工数管理の徹底に加え、生成AIを活用した運用支援ツールや提案業務の効率化を通じて、開発費の最適化および生産性の向上を図っております。また、これらの取り組みで得られた知見や運用ノウハウをツールや研修プログラムに反映することで、グループ全体の事業運営効率の底上げを進めております。
さらに、当社グループでは「調整後EBITDA(注1)」を補完的な経営指標として位置付けております。この指標は、M&Aにより発生するのれん償却費の影響を除外し、事業の実態に近い収益力やキャッシュ創出力を測る上で有用であり、特に成長投資を伴う当社の経営実態をより的確に把握するものと認識しております。
(注1)調整後EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費+株式報酬費用
(4) 経営環境
「2024年日本の広告費」(株式会社電通)によると、日本の総広告費は社会全体のデジタル化を背景に伸長し、7兆6,730億円(前年比104.9%)となりました。このうち、インターネット広告費は3兆6,517億円(前年比109.6%)と高い成長を示し、総広告費に占める構成比も47.6%に達しております。
こうした背景のもと、当社グループが展開するSNSマーケティング事業を取り巻く環境も引き続き拡大傾向にあります。総務省の「令和6年通信利用動向調査」によれば、日本国内におけるソーシャルメディア利用者数は1億人を超えており、特に13〜49歳の9割以上がSNSを利用しているという結果が出ています 。企業においてもSNSの重要性は年々高まっており、帝国データバンクの調査では、社外向けにSNSを活用している企業の割合は40.8%、とりわけBtoC企業では7割超という高い水準を示しています。(注1)
一方で、人的リソースの不足や教育体制の未整備により、SNSを十分に活用できていない企業も少なくなく、SNS活用が進んでいない企業の割合は依然として半数近くを占めております。こうした状況に対し、当社グループでは「運用支援」「運用支援ツールの提供」「教育」の3つのソリューションを通じ、企業のSNS活用を支援し、社会的なニーズに応えるサービス提供体制を強化しております。
さらに、当社が上場する東京証券取引所グロース市場においては、2025年9月に公表された制度見直しにより、従来の「上場10年経過後の時価総額40億円以上」という上場維持基準から、「上場5年経過後の時価総額100億円以上」へと引き上げる方針が示されております。これに先立ち、当社は2025年1月に公表した「事業計画及び成長可能性に関する事項」において、時価総額100億円を中期的な目標として掲げており、すでに戦略的な取り組みを開始しております。今後も、収益基盤の強化や非連続的成長に向けたM&Aの活用、資本政策の柔軟な運用等を通じて、中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
(注1)出処:(株)帝国データバンク「企業におけるSNSのビジネス活用動向アンケート」2023年9月15日発表
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 当社グループ及びサービスの認知度向上
当社グループは、SNSマーケティングにおいて「運用支援」「運用支援ツールの提供」「教育」を基軸とし、現代の生活者の情報消費行動に寄り添った包括的なマーケティング支援を展開しております。
近年増加する訪日外国人旅行者に対応したインバウンドマーケティング支援をはじめ、企業の世界観をデジタル上で体現するWeb制作サービスや、専門性の高いインフルエンサーを活用したPR施策にも取り組んでおり、企業と生活者の新たな接点の創出に貢献しております。
こうした多様なソリューションをより多くの企業へ届けるため、展示会やカンファレンス等の外部イベントへの出展を強化し、サービス認知の向上と見込み顧客の獲得を図るとともに、マーケティング実施体制のさらなる充実を推進してまいります。
加えて、資本市場における当社グループの認知度向上を目的としたIR活動にも注力しており、株主・投資家との対話を通じて当社の事業内容や成長戦略に対する理解の促進を図り、株式市場における適正な企業価値評価の獲得に努めてまいります。
② 人材戦略の強化と生成AIの活用による生産性向上
当社グループの持続的成長には、優秀な人材の確保と育成が不可欠であり、採用力の強化とともに、教育体制の整備・拡充を重要な経営課題と捉えております。これに加え、近年急速に進展する生成AI技術の活用は、業務効率の抜本的な改善や、組織ナレッジやノウハウの共有・活用の高度化を実現する手段として極めて重要と認識しております。当社ではAI・DX推進室を中心に、生成AIを活用した業務支援や人材育成の高度化に取り組んでおり、全社的な展開を通じて、人的資本の質的向上と業務生産性の最大化を両立し、企業競争力の一層の強化を図ってまいります。
③ グループ経営の強化
当社グループは、2025年10月31日時点において、7社の連結子会社を保有しております。グループ内各社の強みやノウハウを相互に活かし合い、シナジー効果を最大限に発揮することで、グループ全体としての事業成長と企業価値の向上を図ってまいります。
また、2025年10月に決議したAIフュージョンキャピタルグループ株式会社を割当先とする第三者割当増資を契機に、同社およびそのグループ会社や投資先企業との連携を深めてまいります。これにより、AI関連分野をはじめとした新規領域への展開や技術・人材・ビジネスネットワークの活用を通じた協業を推進し、グループ経営のさらなる強化を目指してまいります。
④ 事業提携、企業買収への積極的な取り組み
当社グループが持続的かつ非連続的な成長を実現するためには、既存事業の安定的成長に加えて、将来の成長を担う新たな事業の創出及び拡大が不可欠であると認識しております。その実現に向けては、自社による事業開発に加え、事業提携やM&Aなど外部資源の活用を通じて、新たな事業領域やサービスへの投資を積極的に検討・推進してまいります。投資にあたっては、既存事業の収益状況や財務バランスを踏まえ、許容可能なリスクの範囲内で慎重かつ機動的に意思決定を行う方針です。
また、M&Aを成長戦略の柱として継続的かつ効果的に推進するため、専任チームの体制強化を図るとともに、案件の発掘からデューデリジェンス、PMI(買収後統合)に至るまでの一連のプロセスを社内で円滑に遂行できるよう、関係部門との連携体制を強化してまいります。これにより、グループ全体としての経営管理力とシナジー創出力のさらなる向上を目指してまいります。
⑤ 内部管理体制の強化
当社グループは、企業価値を向上させるため、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。業務の適正及び財務諸表の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能するよう、一層の内部管理体制の整備・運用の強化を図ってまいります。

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