有価証券報告書-第14期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/25 13:57
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154項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、消費者物価指数が前年同期比で継続的に2.0%を超過しインフレが継続するなかで、賃上げによる雇用・所得環境の改善が続き、緩やかな経済の回復が見られました。また、日本銀行が2024年3月に10年国債金利の変動許容幅の拡大やマイナス金利の解除を決定したことに続き、6月には長期国債買入れを減額していく方針であることを決定、7月に政策金利を引き上げるなど金融政策の正常化も進展しており、デフレからの本格的な脱却が期待されます。海外経済については、米国では景気拡大が続きソフトランディングを意識した政策金利の引き下げが行われていましたが、米政権の関税政策によるマクロ経済への影響については不確実性が高まっています。欧州では一部の地域の景気には足踏みが見られます。為替レートについては、欧米の高い金利水準の継続により日本との金利差縮小には一定の時間がかかるとの見通しから円安水準で推移しています。また、エネルギー価格は下落の兆しがみられるものの依然として高く、国内の物価上昇へと波及しております。加えて、米政権の政策動向、中東情勢、中国経済の下振れなど、依然として先行き不透明な状況を注視する必要があります。
当社グループが属する不動産及び不動産クラウドファンディング業界におきましては、円安を背景とする外国人旅行者数・インバウンド消費の増加を背景に、国内ホテルの宿泊者数はコロナ禍以前を上回り、商業施設の販売額もコロナ禍以前の水準を上回りました。レジデンスのうちマンションの売買市場におきましては、首都圏を中心に中古マンション、新築マンションともに平米単価は上昇傾向を維持して高い水準を維持しています。また、日本の低金利と円安を背景にした海外投資家による国内不動産への投資需要が継続しています。一方で、原材料費高騰や人件費上昇による建築コストの増加、日銀の政策変更や国内外の金融情勢の変化が及ぼす影響について、今後も注視する必要があります。
こうした環境の中、当社グループは、「CREAL」サービスにおいて商業施設、ホテル、オフィス、老人ホーム、一棟レジデンス、物流施設の不動産ファンドをオンラインで提供して運用資産の残高とアセットタイプの拡大を図るとともに、着実に売却を実行しオンライン投資家にリターンを提供することで、2025年3月末時点で、投資家会員数は9.7万人、累計投資金額は700億円を突破しました。「CREAL PRO」サービスにおいては、機関投資家向けに物件を売却したほか、これまでに継続して蓄積してきたアセットマネジメント契約を背景に、安定収入の基盤となるアセットマネジメントフィーを着実に計上しています。そして「CREAL PB」サービスでは、中古ワンルームマンションの販売本数を伸ばしました。一方で、事業拡大に伴い先行投資も含めた人員の拡充が進み、人件費が大きく増加をいたしました。
この結果、売上高は41,823,444千円(前年同期比98.7%増)、売上総利益5,666,282千円(前年同期比59.1%増)、営業利益1,968,257千円(前年同期比100.8%増)、経常利益1,830,123千円(前年同期比94.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,351,394千円(前年同期比108.7%増)となりました。
なお、当社グループは資産運用プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
資産・負債及び純資産の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は52,936,860千円となり、前連結会計年度末と比べ17,187,737千円増加しております。これは主に、現金及び預金の増加7,839,908千円、預託金の増加958,469千円、販売用不動産の増加6,232,186千円、また、臼木証券株式会社を連結子会社としたことにより証券業における預託金867,000千円及び証券業における信用取引資産5,103千円を、並びに株式会社ティーエーティーの株式を取得したことにより関係会社株式730,742千円を計上しております。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は47,663,084千円となり、前連結会計年度末に比べ15,720,897千円増加しております。これは主に、「CREAL」事業の拡大に伴う匿名組合出資預り金の増加15,994,840千円、短期借入金の減少2,680,359千円、長期借入金の増加912,488千円によるものであります。また、臼木証券株式会社を連結子会社としたことにより証券業における預り金751,895千円、証券業における信用取引負債5,103千円、証券業における受入保証金75千円、及び特別法上の準備金として金融商品取引責任準備金700千円を計上しております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は5,273,775千円となり、前連結会計年度に比べ1,466,840千円増加しております。これは主に、新株予約権の行使により資本金が35,484千円及び資本剰余金が35,484千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益の計上1,351,394千円によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べ7,739,897千円増加し15,499,520千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは10,020,598千円の収入(前年同期は1,211,263千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,830,616千円、匿名組合出資預り金の増加額15,994,840千円の影響により資金が増加し、預託金の増加額958,469千円、棚卸資産の増加額6,084,837千円、クラウドファンディング預り金の減少額680,519千円の影響により資金が減少したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは1,170,208千円の支出(前年同期は134,776千円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入200,000千円による資金の増加の一方で、定期預金の預入による支出300,012千円、関係会社株式の取得による支出753,283千円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出197,278千円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1,114,305千円の支出(前年同期は2,906,965千円の収入)となりました。これは主に、短期借入金の純減額2,680,359千円、長期借入金の返済による支出1,256,512千円の影響により資金が減少した一方で、長期借入れによる収入2,754,878千円により資金が増加したことによります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社は生産活動を行っていないため、生産実績に関する記載はしておりません。
b. 受注実績
提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c. 販売実績
サービスの名称第14期連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
CREAL21,386,564194.9
CREAL PRO11,689,738452.7
CREAL PB8,281,716115.6
その他465,424143.3
合計41,823,444198.7

(注)1.当社グループは資産運用プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
相手先第13期連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
第14期連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
なんば南ホテル合同会社--8,010,29019.2
REUNION WINNER LIMITED2,596,17112.3--
株式会社MCA不動産2,300,00010.9--

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 財政状態
当連結会計年度の財政状態については、「(1) 経営成績等の状況 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b. 経営成績
(売上及び売上総利益)
「CREAL」サービスにおいて商業施設、ホテル、オフィス、老人ホーム、一棟レジデンス、物流施設の不動産ファンドをオンラインで提供して運用資産の残高とアセットタイプの拡大を図るとともに、着実に売却を実行しオンライン投資家にリターンを提供することで、2025年3月末時点で、投資家会員数は9.7万人、累計投資金額は700億円を突破しました。「CREAL PRO」サービスにおいては、機関投資家向けに物件を売却したほか、これまでに継続して蓄積してきたアセットマネジメント契約を背景に、安定収入の基盤となるアセットマネジメントフィーを着実に計上しています。そして「CREAL PB」サービスでは、中古ワンルームマンションの販売本数を伸ばしました。結果、売上高は41,823,444千円となり、売上総利益は5,666,282千円となりました。
(販売費及び一般管理費及び営業利益)
販売費及び一般管理費は、主に不動産ファンドオンラインマーケット「CREAL」登録会員数獲得のための広告宣伝費、及び事業拡大に伴う人件費の増加により3,698,025千円となりました。この結果、営業利益は1,968,257千円となりました。
(営業外損益及び経常利益)
テナント解約の違約金収入の他、保険金の受取や業務委託料の受領等により営業外収益を12,859千円計上した一方で、資金調達に伴う利息及び手数料の計上により営業外費用は150,993千円となりました。この結果、経常利益は1,830,123千円となりました。
(特別損益、法人税等及び親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益の計上により、法人税等は479,261千円となり、当期純利益は1,351,354千円となりました。非支配株主に帰属する当期純損失39千円を計上し、この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,351,394千円となりました。
なお、経営者の問題意識と今後の方針、及び当社グループに重要な影響を与える要因については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「(1) 経営成績等の状況 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、クラウドファンディング組成時に行う劣後出資、不動産取得のための取得資金であります。資金調達につきましては、増資を通じた自己資金の他、各プロジェクトや物件ごとに金融機関からの借入を行っております。また、資金繰りの悪化の際に機動的に資金を調達する観点から、金融機関と当座借越契約を締結しており、流動性の確保に努めております。今後の事業拡大にともなう運転資金需要については、自己資金の他、適宜金融機関より調達を行う方針であります。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討内容
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社の主な収益の源泉は、「CREAL」上でファンドを組成・運用・物件の売却を行う場合に発生する一連の各種フィーと不動産の売却益、及び「CREAL PRO」におけるアセットマネジメント・フィーや不動産の売却益、並びに「CREAL PB」における投資用不動産の売却益となります。
成長段階にある当社においては、人件費を含む開発費用のほか、継続的に広告宣伝費等の販管費が先行投資として必要です。そのため、当社グループの事業基盤の着実な拡大を把握する指標として、営業利益ではなく、売上総利益を重要視する指標の1つとしております。また、「CREAL」サービスにおいては、GMV(流通取引総額:Gross Merchandise Value)が増加すれば当社が収受する各種フィーもダイレクトに増加するため、経営指標としてGMVを重視しております。2025年3月期における各指標の前年同期比の増減率は以下のとおりであり、順調に増加をしているとの認識でおります。引続き対処すべき経営課題の改善を図りながら、経営戦略を推進してまいります。
単位:千円2025年3月期前年同期比
連結売上総利益5,666,282159.1%
CREAL 売上総利益2,219,373154.4%
CREAL PRO売上総利益2,492,385195.8%
CREAL PB売上総利益718,137112.7%
CREAL GMV25,687,000128.0%

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