有価証券報告書-第77期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/27 16:00
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156項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行により、経済・社会活動の正常化が進むとともに、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫化による資材・原料価格の上昇、資源・エネルギー価格の高止まり、円安の進行や物価高など、景気の先行きは依然として不透明な状態が続いております。
そのような経済情勢の中、当社グループでは世の中のエネルギー資源の利用環境を効率化し、サステナビリティ社会の実現に貢献するため、木質廃棄物の再資源化処理を中心に事業の拡大を図っております。特に従来、廃棄あるいは有効活用できていなかった“木質廃棄物”を再資源化し、再生可能エネルギーの原料として“燃料チップ化”する「バイオマテリアル事業」と、住宅建設に際して発生する“建築副産物”を再資源化して循環型社会を目指す「資源循環事業」の中心的な2つの事業について、さらなる利益確保のため拠点の拡大、拡充を実施してまいりました。
なお、当連結会計年度においては、当社は事業拡大による従業員の増加に伴い、退職給付債務の金額の算定精度を高め、退職給付費用の期間損益計算をより適正に反映させるため、当連結会計年度末より退職給付債務の計算方法を簡便法から原則法に変更しております。また、当社の出資先であるCEPO半田バイオマス発電株式会社における減損損失計上により、当社が保有する同社株式の実質価額が著しく低下したため、特別損失として投資有価証券評価損98,799千円及び債務保証損失引当金繰入額514,477千円を計上しております。
その結果、当連結会計年度の売上高は8,753,627千円(前連結会計年度比108.4%)、営業利益は1,039,689千円(前連結会計年度比123.9%)、経常利益は1,246,183千円(前連結会計年度比118.7%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は263,265千円(前連結会計年度比35.4%)となりました。
各セグメント別の状況は以下のとおりです。
なお、当連結会計年度より、当社グループの主要な経営管理指標(経営資源の配分の決定や業績の評価等の検討に使用している経営指標等)を経常利益から営業利益に変更したことに伴い、セグメント利益も経常利益から営業利益に変更しております。
この変更に伴い、前連結会計年度のセグメント利益又は損失も営業利益又は損失に変更したうえで比較しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表に関する注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
<バイオマテリアル事業>「バイオマテリアル事業」では、住環境の改善や発展、環境保全や改善によって不可避的に発生する「木質廃棄物」を当社の加工技術で製造した“燃料チップ”は、再生可能エネルギーの原料として、資源循環型社会の実現に寄与するものであります。特に円安等による輸入燃料及び輸入木材の価格高騰の影響により、国内の木材チップへの需要は増加しており、当社の高品質な木材チップへの需要も引き続き増加の一途を辿っております。木材チップの原料調達におきましては、昨年度開設いたしました岐阜第二工場(大垣)及び西東京工場(入間)が順調に稼働し、入荷数量は堅調に推移いたしました(前連結会計年度比113.9%)。木材チップ販売につきましては、主要顧客であるCEPO半田バイオマス発電所において、引き続き輸入バイオマスの仕入価格高騰の影響もあり、当社からの出荷増に繋がっております。また、販売単価の改定効果として平均単価が前連結会計年度比104.3%となりました。以上の結果、セグメント売上高は6,275,353千円(前連結会計年度比112.7%)、セグメント利益は896,429千円(前連結会計年度比120.6%)となりました。
<資源循環事業>住宅建設の際に発生する建設副産物を当社が再資源化し循環型社会の実現を図る「資源循環事業」では、住宅市場の動向を注視することが重要となります。住宅資材の高騰とそれに連動した住宅価格水準の高騰などの要因により、直近の住宅着工件数は前年度比7.0%減となりましたが、分譲戸建て住宅に関しては、販売数を維持する状況でありました。こうした中、当社グループでは、既存顧客でもある住宅メーカー等の期待に応える営業方針の徹底により、当事業領域におけるシェアアップを図るとともに、全国展開する顧客取引先に対して対応可能な営業体制を構築することで受注量の増加に繋げました。また、関東における2つ目の拠点として、柏リサイクルガーデンが計画より2か月早く2023年8月に稼働を開始いたしました。以上のように営業活動を推し進めた結果、セグメント売上高は1,561,172千円(前連結会計年度比101.0%)、セグメント利益は79,960千円(前連結会計年度比70.3%)となりました。
<環境物流事業>木製パレット等の物流機器の製造・仕入・販売を展開している「環境物流事業」では、物流資材のリユース・リニューアルサービスに注力いたしました。特に、物流業界では2024年問題への対応により生じる不要物流機器の再利用等、一連の製品ライフサイクルを踏まえた物流機器買取、また、中古リニューアル品の販売では顧客ニーズにあわせたリメイク商品提案やイニシャルコスト削減商品としての提案等により販売に注力いたしました。一方で、顧客側の荷動きの低調さによる影響で、当社シェアは維持しているものの販売数量が減少した結果、セグメント売上高は752,065千円(前連結会計年度比96.5%)、セグメント利益は6,223千円(前連結会計年度は、2,606千円のセグメント損失)となりました。
<その他>気候変動問題への取組みとして、世界的に2050年のカーボンニュートラル実現に向けた検討が進んでおります。官民における環境問題対策への需要を着実に取り込んだことにより、TCFD「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」及び製品・サービスのライフサイクルにおける環境負荷を定量的に評価するライフサイクルアセスメント(LCA:Life Cycle Assessment)支援等のカーボンニュートラル関連における環境コンサルティングサービス事業が伸長しました。一方で、スポット案件の住宅等の解体工事及び人材派遣業に関連した清掃業務が減少したことにより、セグメント売上高は475,215千円(前連結会計年度比93.1%)、セグメント利益は56,887千円(前連結会計年度比172.7%)となりました。
(ROE(自己資本利益率))
ROE(自己資本利益率)は、親会社株主に帰属する当期純利益が480,457千円減少したことにより、前連結会計年度より15.6ポイント低下し5.2%となりました。
b 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度における資産合計は11,325,947千円となり、前連結会計年度末から14,424千円増加しました。主な要因は以下のとおりであります。
流動資産は前連結会計年度末から204,672千円減少しました。これは主に現金及び預金が173,264千円、受取手形、売掛金及び契約資産が36,941千円減少したことによるものです。
固定資産は前連結会計年度末から219,096千円増加しました。これは主に、保険積立金の一部を解約したことにより保険積立金が199,999千円減少したものの、柏リサイクルガーデンの新設、既存工場の生産性向上を目的とした設備投資及び愛知第八工場(一宮)建設予定地の土地を取得したことなどにより、建設仮勘定が199,881千円、土地が109,542千円、リース資産が85,398千円、機械装置及び運搬具が12,753千円増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度における負債合計は6,302,150千円となり、前連結会計年度末から43,080千円増加しました。主な要因は以下のとおりであります。
流動負債は前連結会計年度末から196,277千円減少しました。これは主に、短期借入金が200,000千円減少したことによるものです。
固定負債は前連結会計年度末から239,358千円増加しました。これは主に、長期借入金が481,143千円減少したものの、債務保証損失引当金514,477千円を計上したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度における純資産合計は5,023,797千円となり、前連結会計年度末から28,656千円減少しました。主な要因は以下のとおりであります。
資本剰余金は前連結会計年度末から16,757千円増加しました。これは譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分差益を計上したことによるものです。
利益剰余金は前連結会計年度末から65,528千円減少しました。これは親会社株主に帰属する当期純利益263,265千円の計上があったものの、剰余金の配当を328,793千円行ったことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度から145,251千円減少し2,313,247千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
a 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による資金の増加は、1,742,502千円(前連結会計年度は、1,282,718千円の資金増加)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益の計上665,513千円、債務保証損失引当金の増加514,477千円によるものです。
b 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動による資金の減少は、634,610千円(前連結会計年度は、444,464千円の資金減少)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出692,183千円によるものです。
c 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動による資金の減少は、1,253,492千円(前連結会計年度は、1,107,392千円の資金増加)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出925,888千円、配当金の支払額328,793千円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
バイオマテリアル事業5,637,461114.3
再資源化処理受託3,741,083113.0
木材チップ販売1,896,378116.9
資源循環事業1,534,341102.3
環境物流事業352,131100.0
合計7,523,935110.9

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.「その他」に関しては、生産をしておりませんので省略しております。
b 受注実績
当社グループの廃棄物処理業、チップ販売、環境物流機器販売においては、受注から最終処理完了や商品発送までのリードタイムが短いことから受注実績を省略しております。
c 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
バイオマテリアル事業6,214,081112.8
再資源化処理受託3,741,083113.0
木材チップ販売2,199,310113.3
その他273,688106.4
資源循環事業1,554,769101.0
環境物流事業739,16595.9
その他245,61095.1
合計8,753,627108.4

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.「バイオマテリアル事業」に含まれる「その他」の主なものは、有価物売却であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
この連結財務諸表の作成に当たりましては、重要な会計方針等に基づき、資産・負債の評価及び収益・費用の認識に影響を与える見積り及び判断を行っております。これらの見積り及び判断に関しましては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は見積りと異なる可能性があります。
連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下のとおりであります。
固定資産の減損の判定
当社グループは、固定資産に係る減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や経営環境の変化により割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る資産又は資産グループについては減損損失の計上が必要となる可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績の分析
経営成績の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」をご参照ください。
b 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営環境」をご参照ください。
c 資本の財源及び資金の流動性についての分析
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(資金需要)
所要資金は大きく分けて設備投資資金及び運転資金となりますが、基本的には営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入れにより運転資金を賄い、設備投資資金につきましては、長期借入金により調達を行う方針であります。
d 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループは、地球環境の視点から真に必要なものをお客様の企業価値向上に役立つ製品、サービスとして創り出し、子供たちが安心して暮らすことのできる持続可能な社会の実現を目指しており、経営指標として、事業規模拡大と収益性の向上に寄与することから、売上高、営業利益に加え、事業の収益力を示す売上高営業利益率を重要な指標として位置付けております。当連結会計年度における主な経営指標は以下のとおりであり、引き続き対処すべき経営課題の改善を図りながら、経営戦略を推進してまいります。
経営指標2023年3月期
(前連結会計年度実績)
2024年3月期
(当連結会計年度実績)
売上高(千円)8,076,6578,753,627
営業利益(千円)839,0331,039,689
売上高営業利益率(%)10.411.9

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