有価証券報告書-第2期(2023/04/01-2024/03/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、当社は2022年10月3日に設立され、前連結会計年度の連結財務諸表は、単独株式移転により完全子会社となったINTの連結財務諸表を引き継いで作成しております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に係る行動制限が緩和されたことに伴い景気は緩やかな回復基調となり、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されておりますが、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動や物価上昇、国内金融政策の動向等による国内景気への影響を注視する必要がある状況にあります。加えて、ここ数年頻繁に発生している自然災害など気候変動等の環境変化、少子高齢化による人口動態の変化と働き方改革への対応、失業者の増加や経済的格差拡大による社会の分断化など、全産業を取り巻く社会環境は急速に変化しており、企業はこれらの変化を十分に注意する必要があります。
当社グループを取り巻く事業環境では、依然としてAIやIoTを活用したソリューションサービスの活用やBCP対策への対応、在宅勤務やリモートワーク等の働き方改革への対応等が求められております。又、個人消費者のサステナビリティや環境問題への関心の高まりから、環境や社会問題の解決に貢献した消費が増加することや、モノを所有するという価値観が変わり、コトへの消費が増えるなど、個人消費者のライフスタイルの変化が顕在化しつつあります。当社グループはそのニーズに応えるべく、高品質なサービスの提供に努めており、当社グループにおける売上収益のシェアは増加傾向にあり、事業環境の変化に対応しながら、持続的な成長を目指しております。 このような事業環境のもと、当社グループ各社の販売網や販売チャネル、多数の顧客基盤と商品等を活かし、法人企業や個人消費者の顧客のニーズにあった商品の取り扱いを増加し、積極的に販売活動を展開してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上収益は10,515百万円(前年同期比32.5%増)となり、営業利益238百万円(前年同期比17.5%増)、税引前利益179百万円(前年同期比14.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期損失149百万円(前連結会計年度は親会社の所有者に帰属する当期利益450百万円)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
法人向け事業
主に中小法人に対して、モバイルデバイスや新電力、OA機器等の顧客のニーズにあった各種商品を取次販売しており、当連結会計年度においては、BPOサービスが堅調に推移し、オフィスソリューションにおいてはBCP策定支援やDX支援など従来の物販ではない新たなソリューション活動が伸長した結果、売上収益は3,774百万円(前年同期比8.0%増)と堅調に推移しております。一方で、債権の減損を一過性コストとして計上したため、セグメント利益は301百万円(前年同期比10.0%減)となりました。
個人向け事業
主に個人消費者に対して、ウォーターサーバーや新電力、インターネット回線等の顧客のニーズにあった各種商品を取次販売しており、当連結会計年度においては、不動産領域における新規提携社数も順調に増加し、自社開発の新入居者向けデジタルコンテンツのサービスを拡充いたしました。さらに、当第3四半期連結会計期間において株式会社ZITTOが、当第4四半期連結会計期間においてエフエルシープレミアム株式会社が当社連結に加わった結果、売上収益は6,763百万円(前年同期比52.2%増)、セグメント利益は437百万円(前年同期比21.8%増)と伸長いたしました。
当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績は、以下のとおりであります。
①生産実績及び受注実績
当社グループは、各種商品の取次販売を中心とするサービスを提供しているため、生産実績及び受注実績については記載を省略しております。
②仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注)金額は仕入価格によっております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2)財政状態
資産は、主にのれん及び無形資産の増加により、前連結会計年度末に比べて5,155百万円増加し、13,230百万円となりました。
負債は、主に有利子負債の増加により、前連結会計年度末に比べて3,816百万円増加し、8,311百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、主に株式会社プレミアムウォーターホールディングスからの第三者割当の払込みを受けた一方で、自己株式を取得したことや、親会社の所有者に帰属する当期損失149百万円等を計上した結果、前連結会計年度末に比べて1,302百万円増加し、4,881百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、21百万円となりました。これは主に法人所得税の支払の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2,347百万円となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入及び子会社の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、2,282百万円となりました。これは主に長期借入金による収入及び株式の発行による収入、自己株式の取得による支出によるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は1,584百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金については自己資金により賄っており、設備投資や長期運転資金については、事業計画等に照らし、自己資金を充当するほか、必要資金を金融機関からの借入や株式の発行等の資本取引により調達しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(5)今後の見通し
2025年3月期の連結業績予想は、引き続き当社グループ各社の販売網や販売チャネル、多数の顧客基盤を活かし、法人企業や個人消費者の顧客のニーズにあった商品の取り扱いを増加させ、積極的に販売活動を行ってまいります。また連結子会社の増加に伴う収益基盤及び商品販売力の強化により、売上収益15,000百万円と見込んでおります。一方で、外的要因に左右されにくいより強固な経緯基盤を構築するため、一時金収益からストック収益ベースの経営へと移行してまいります。ストック収益ベースの経営への移行は、従来、一時金売上として得ていた代理店手数料等を、継続的に得られるストック売上へ切り替え、売上全体に占めるストック売上の比率を増加させることを指します。移行により、将来的に得られる収益は継続的に得られる手数料等でより増加する見込みですが、投資を長期で回収していく収益モデルであり、一時金が得られないことにより販売コスト等が先行投資となることから、移行時に最も大きな事業投資が必要となります。以上のことから、2025年3月期においては、大きく事業投資を行い、将来に渡る当社グループの成長戦略を加速させてまいります。これにより、営業利益100百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益30百万円と予想しております。
なお、当社は2022年10月3日に設立され、前連結会計年度の連結財務諸表は、単独株式移転により完全子会社となったINTの連結財務諸表を引き継いで作成しております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に係る行動制限が緩和されたことに伴い景気は緩やかな回復基調となり、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されておりますが、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動や物価上昇、国内金融政策の動向等による国内景気への影響を注視する必要がある状況にあります。加えて、ここ数年頻繁に発生している自然災害など気候変動等の環境変化、少子高齢化による人口動態の変化と働き方改革への対応、失業者の増加や経済的格差拡大による社会の分断化など、全産業を取り巻く社会環境は急速に変化しており、企業はこれらの変化を十分に注意する必要があります。
当社グループを取り巻く事業環境では、依然としてAIやIoTを活用したソリューションサービスの活用やBCP対策への対応、在宅勤務やリモートワーク等の働き方改革への対応等が求められております。又、個人消費者のサステナビリティや環境問題への関心の高まりから、環境や社会問題の解決に貢献した消費が増加することや、モノを所有するという価値観が変わり、コトへの消費が増えるなど、個人消費者のライフスタイルの変化が顕在化しつつあります。当社グループはそのニーズに応えるべく、高品質なサービスの提供に努めており、当社グループにおける売上収益のシェアは増加傾向にあり、事業環境の変化に対応しながら、持続的な成長を目指しております。 このような事業環境のもと、当社グループ各社の販売網や販売チャネル、多数の顧客基盤と商品等を活かし、法人企業や個人消費者の顧客のニーズにあった商品の取り扱いを増加し、積極的に販売活動を展開してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上収益は10,515百万円(前年同期比32.5%増)となり、営業利益238百万円(前年同期比17.5%増)、税引前利益179百万円(前年同期比14.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期損失149百万円(前連結会計年度は親会社の所有者に帰属する当期利益450百万円)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
法人向け事業
主に中小法人に対して、モバイルデバイスや新電力、OA機器等の顧客のニーズにあった各種商品を取次販売しており、当連結会計年度においては、BPOサービスが堅調に推移し、オフィスソリューションにおいてはBCP策定支援やDX支援など従来の物販ではない新たなソリューション活動が伸長した結果、売上収益は3,774百万円(前年同期比8.0%増)と堅調に推移しております。一方で、債権の減損を一過性コストとして計上したため、セグメント利益は301百万円(前年同期比10.0%減)となりました。
個人向け事業
主に個人消費者に対して、ウォーターサーバーや新電力、インターネット回線等の顧客のニーズにあった各種商品を取次販売しており、当連結会計年度においては、不動産領域における新規提携社数も順調に増加し、自社開発の新入居者向けデジタルコンテンツのサービスを拡充いたしました。さらに、当第3四半期連結会計期間において株式会社ZITTOが、当第4四半期連結会計期間においてエフエルシープレミアム株式会社が当社連結に加わった結果、売上収益は6,763百万円(前年同期比52.2%増)、セグメント利益は437百万円(前年同期比21.8%増)と伸長いたしました。
当連結会計年度における生産、受注及び販売の実績は、以下のとおりであります。
①生産実績及び受注実績
当社グループは、各種商品の取次販売を中心とするサービスを提供しているため、生産実績及び受注実績については記載を省略しております。
②仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
セグメントの名称 | 仕入高(百万円) | 前年同期比(%) | |
法人向け事業 | 474 | 111.2 | |
個人向け事業 | 715 | 9,346.2 | |
合計 | 1,189 | 274.0 |
(注)金額は仕入価格によっております。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) | |
法人向け事業 | 3,751 | 107.3 | |
個人向け事業 | 6,763 | 152.3 | |
合計 | 10,515 | 132.5 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
プレミアムウォーター㈱ | 1,233 | 15.5 | 1,985 | 18.9 |
東京瓦斯㈱ | 1,039 | 13.1 | 554 | 5.3 |
(2)財政状態
前連結会計年度末2023年3月31日 | 当連結会計年度末2024年3月31日 | 増減 | ||
資産 | (百万円) | 8,074 | 13,230 | 5,155 |
負債 | (百万円) | 4,495 | 8,311 | 3,816 |
親会社の所有者に帰属する持分 | (百万円) | 3,579 | 4,881 | 1,302 |
1株当たり親会社所有者帰属持分 | (円) | 39.36 | 44.54 | 5.14 |
資産は、主にのれん及び無形資産の増加により、前連結会計年度末に比べて5,155百万円増加し、13,230百万円となりました。
負債は、主に有利子負債の増加により、前連結会計年度末に比べて3,816百万円増加し、8,311百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する持分は、主に株式会社プレミアムウォーターホールディングスからの第三者割当の払込みを受けた一方で、自己株式を取得したことや、親会社の所有者に帰属する当期損失149百万円等を計上した結果、前連結会計年度末に比べて1,302百万円増加し、4,881百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円) | ||
前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |
(自 2022年4月1日 | (自 2023年4月1日 | |
至 2023年3月31日) | 至 2024年3月31日) | |
営業活動によるキャッシュ・フロー | 231 | 21 |
投資活動によるキャッシュ・フロー | △61 | △2,347 |
財務活動によるキャッシュ・フロー | 85 | 2,282 |
現金及び現金同等物の期末残高 | 1,627 | 1,584 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、21百万円となりました。これは主に法人所得税の支払の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2,347百万円となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入及び子会社の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、2,282百万円となりました。これは主に長期借入金による収入及び株式の発行による収入、自己株式の取得による支出によるものであります。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は1,584百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金については自己資金により賄っており、設備投資や長期運転資金については、事業計画等に照らし、自己資金を充当するほか、必要資金を金融機関からの借入や株式の発行等の資本取引により調達しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
(5)今後の見通し
2025年3月期の連結業績予想は、引き続き当社グループ各社の販売網や販売チャネル、多数の顧客基盤を活かし、法人企業や個人消費者の顧客のニーズにあった商品の取り扱いを増加させ、積極的に販売活動を行ってまいります。また連結子会社の増加に伴う収益基盤及び商品販売力の強化により、売上収益15,000百万円と見込んでおります。一方で、外的要因に左右されにくいより強固な経緯基盤を構築するため、一時金収益からストック収益ベースの経営へと移行してまいります。ストック収益ベースの経営への移行は、従来、一時金売上として得ていた代理店手数料等を、継続的に得られるストック売上へ切り替え、売上全体に占めるストック売上の比率を増加させることを指します。移行により、将来的に得られる収益は継続的に得られる手数料等でより増加する見込みですが、投資を長期で回収していく収益モデルであり、一時金が得られないことにより販売コスト等が先行投資となることから、移行時に最も大きな事業投資が必要となります。以上のことから、2025年3月期においては、大きく事業投資を行い、将来に渡る当社グループの成長戦略を加速させてまいります。これにより、営業利益100百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益30百万円と予想しております。