訂正有価証券届出書(新規公開時)
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第10期事業年度(自 2020年8月1日 至 2021年7月31日)
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて151,579千円増の1,793,452千円となりました。
流動資産においては、当事業年度末残高は1,532,192千円と前事業年度末に比べ167,010千円の増加となりました。これは主に売掛金の回収による減少342,578千円の一方で、現金及び預金の増加484,728千円等によるものであります。
固定資産においては、当事業年度末残高は261,259千円と前事業年度末に比べ15,431千円の減少となりました。これは、オフィス移転に伴う設備投資により有形固定資産が61,829千円増加したものの、オフィス敷金の返戻、及び繰延税金資産の一部取崩しを実施したこと等により、投資その他の資産が73,680千円減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ31,726千円減の376,250千円となりました。これは主に、「Linkers for BANK」の導入機関等からのサービス利用料金の一括入金による前受金の増加36,837千円、営業利益の予算達成に伴う決算賞与支給に備えた役員賞与引当金及び賞与引当金の増加10,400千円、及び当事業年度末日が銀行休業日による社会保険料の未引落しに伴う預り金の増加6,374千円がある一方で、未払消費税の納付による未払金の減少33,464千円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)返済による減少59,511千円等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ183,305千円増の1,417,202千円となりました。これは当期純利益の増加によるものであります。
第11期第3四半期累計期間(自 2021年8月1日 至 2022年4月30日)
(資産)
当第3四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べて28,595千円減の1,764,857千円となりました。これは主に、「Linkers Research」及び「Linkers Trading」の取引先拡大により期末売上計上が増加したことによる売掛金の増加49,699千円、「Linkers Trading」の調達支援サービスの商品仕入が新たに発生したことによる商品及び製品の増加26,560千円、システム開発に伴うソフトウエアの増加47,813千円及びソフトウエア仮勘定の増加3,397千円の一方で、現金及び預金の減少156,072千円等によるものです。
(負債)
当第3四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べて119,954千円減の256,295千円となりました。これは主に、前事業年度末に決算賞与支給に備えて引当を実施した、(役員)賞与引当金の支給に伴う賞与引当金の減少29,290千円、及び役員賞与引当金の減少23,840千円、「Linkers for BANK」のサービス利用による、売上債権と前受金との相殺に伴う前受金の減少等による流動負債その他の減少47,686千円等によるものです。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べて91,359千円増の1,508,561千円となりました。これは四半期純利益の増加によるものです。
② 経営成績の状況
第10期事業年度(自 2020年8月1日 至 2021年7月31日)
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大を続け、度重なる政府による緊急事態宣言の発出を受けて、国民の日常生活はもとより経済活動にも様々な制限が設けられております。企業業績の落ち込みや個人消費の減退など、極めて厳しい環境となる中、政府による経済活動再開に向けた様々な政策が模索されてはいるものの、経済活動の回復に向けた動きは鈍く、先行きは極めて不透明な状況であるといえます。
一方で、高水準で推移する企業研究費の投下による新技術創出への動向や、新様態進出への動きは活発化してきております。他社との差別化に向けた投資及び地域金融機関の収益多様化に向けた取り組みや再編への胎動、国内外の大規模なイベント自粛を受けたカンファレンスの消失による「新しい形」での商談機会創出への前向きな取組みが見られるなど、当社を取り巻く環境は、徐々に回復の兆しが見えつつあります。
このような事業環境の下、当社は、技術探索サービス「Linkers Sourcing」、用途開拓サービス「Linkers Marketing」、金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」、及び調達支援サービス「Linkers Trading」を中心とした、探索・マッチングサービスと、グローバル技術リサーチサービス「Linkers Research」を中心としたリサーチサービスを主たる事業として展開しております。
当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症拡大による営業活動の停滞を受けて、「Linkers Sourcing」が前年実績を下回ったものの、前年に入札により大型受注を獲得した「Linkers Trading」が引き続き好調に推移するとともに、各種カンファレンスの機会消失等による代替手段として拡販に取り組んだ「Linkers Marketing」が、前年同期比で約70%増と伸長いたしました。
「Linkers for BANK」においては、新たに5機関の導入が完了し、累計導入機関数は19件となり、順調に拡大しております。2021年2月には「Linkers for BANK」の基盤をカスタマイズして、事業会社向けに新たなサービスとして「Linkers for Business」をリリースするなど、ストック収益の拡大にも取り組んでまいりました。
また、「Linkers Research」においても、マルチクライアントリサーチ調査(複数委託者契約方式による調査の企画)をフックに顧客開拓に繋げたことで、カスタマイズ型のリサーチが過去最高の売上高にて好調に推移し、同サービス全体で前年同期比60%超の増収を達成するなど、収益の多様化に注力いたしました。
以上の結果、当事業年度の売上高は1,419,136千円(前年同期比23.1%増)、営業利益246,940千円(前年同期比4.5%増)、経常利益252,503千円(前年同期比7.7%増)、当期純利益183,305千円(前年同期比37.2%減)となりました。
なお、当社はビジネスマッチング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
第11期第3四半期累計期間(自 2021年8月1日 至 2022年4月30日)
当第3四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化しながらも、ワクチン接種の普及拡大など感染予防策や各種規制緩和の効果もあって、緩やかな経済の回復傾向にありましたが、一方でウクライナ情勢に起因する資源価格の高騰や金融市場の変動により、引き続き先行きは不透明な状況が継続しております。
当社が提供するビジネスマッチング事業は、主にものづくり企業へ向けたオープンイノベーション支援を中心に行っておりますが、製造業を中心としたものづくりの現場にも、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化していることから、依然として厳しい状況が続いております。しかし、地域金融機関の収益多様化に向けた取り組みや、高水準で推移する企業研究費の投下による新技術創出への動向、先送りになっていた設備投資再開など一定回復の兆しが見えつつあります。
このような事業環境の下、当第3四半期累計期間においては、探索・マッチングサービスについては、金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」が新たに6機関へ導入が完了したことで累計導入機関数が25機関まで伸長し、金融機関以外の事業会社向けに新たに展開を始めたマッチングシステム「Linkers for Business」も2機関に導入されるなど、ストック収益基盤が拡大するとともに、既存サービスである技術探索サービス「Linkers Sourcing」、用途開拓サービス「Linkers Marketing」の持続的な成長や、調達支援サービス「Linkers Trading」においては、政府によるカーボンニュートラルへの取組強化を背景に、リサイクルインゴット等のサプライヤー探索が収益化するなど、業績拡大に向けた収益の多様化にも積極的に取り組んでまいりました。
また、リサーチサービスにおいても、カーボンニュートラル等の注目テーマに対するカスタマイズ型リサーチの強い引き合いに牽引され、「Linkers Research」が引き続き好調に推移いたしました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は1,085,882千円、営業利益102,570千円、経常利益101,439千円、四半期純利益91,359千円となりました。
なお、当社はビジネスマッチング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
第10期事業年度(自 2020年8月1日 至 2021年7月31日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前事業年度末に比べ484,728千円増加し、1,408,738千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、631,046千円(前事業年度は29,158千円の獲得)となりました。
これは主に、税引前当期純利益223,947千円と売上債権の減少額342,578千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、86,806千円(前事業年度は99,644千円の使用)となりました。
これは主に、敷金の回収による収入42,551千円がある一方で、有形固定資産の取得による支出68,442千円、無形固定資産の取得による支出46,915千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、59,511千円(前事業年度は716,680千円の獲得)となりました。
これは、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の返済による支出であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社が行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
第10期事業年度及び第11期第3四半期累計期間における販売実績をサービス別に示すと次のとおりであります。なお、当社はビジネスマッチング事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
(注)1.最近の2事業年度及び第11期第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.第9期事業年度及び第10期事業年度の「Linkers Trading」は、医療用アイソレーションガウン入札案件に係る売上であります。
4.第10期事業年度における「その他」は、「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」に係る売上であります。
5.第11期第3四半期累計期間においては、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
なお、当社が財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社は、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、管理会計上の区分をもとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定については、事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フロー等の前提条件をもとに実施しておりますが、市況の変動や事業計画策定時に想定していなかった事象などにより、これらの前提条件に変更が生じた場合、減損処理が必要となり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社は、将来の利益計画に基づいた課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上することとしております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得の見積額が変動した場合、繰延税金資産の計上額が変動し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症による今後の影響等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
第10期事業年度(自 2020年8月1日 至 2021年7月31日)
a.売上高
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べて266,274千円増加し、1,419,136千円(前年同期比23.1%増)となりました。これは主に、「Linkers Trading」が前事業年度に引き続き新型コロナウイルス感染症拡大下における医療用アイソレーションガウンの入札による大型案件を受注したこと、及び「Linkers Research」において陣容強化による提案機会が増加したことから「Linkers Research」の売上が好調に推移したことによるものであります。
b.売上原価、売上総利益
当事業年度の売上原価は、前事業年度に比べて「Linkers Research」の好調な推移に伴うリサーチャー等への調査外注費用が増加したこと等により66,145千円増加し、315,039千円(前年同期比26.6%増)となりましたが、売上総利益は、売上高の大幅な増加により前事業年度に比べて200,128千円増加し、1,104,096千円(前年同期比22.1%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べて189,516千円増加し、857,155千円(前年同期比28.4%増)となりました。これは主に、業容拡大に合わせて採用を強化したことによる給料手当の増加、「Linkers for BANK」及び「Linkers for Business」の営業・運用支援や上場準備支援費用等の増加による業務委託費の増加、サービス拡大及び従業員増加に伴うサーバー利用料等のシステム関連費用の増加によるものであります。
この結果、営業利益は前事業年度に比べて10,611千円増加し、246,940千円(前年同期比4.5%増)となりました。
d.営業外損益、経常利益
当事業年度の営業外損益は、前事業年度に比べて7,375千円増加し、5,562千円の利益(前事業年度は1,813千円の損失)となりました。これは主に、当事業年度に補助金収入を計上したことによるものであり、この結果、経常利益は前事業年度に比べて17,987千円増加し、252,503千円(前年同期比7.7%増)となりました。
e.特別損益、当期純利益
当事業年度の特別損失は、前事業年度に比べて9,158千円増加し、28,555千円の損失となりました。また、繰越欠損金の解消により繰延税金資産を40,067千円取り崩した結果、当期純利益は前事業年度に比べて108,715千円減少し、183,305千円(前年同期比37.2%減)となりました。
第11期第3四半期累計期間(自 2021年8月1日 至 2022年4月30日)
a.売上高
当第3四半期累計期間の売上高は、1,085,882千円となりました。これは主に、「LFB(Linkers for BANK/Linkers for Business)」が新たに8機関に新規導入が完了したこと、カスタマイズ型リサーチを中心に「Linkers Research」が好調に推移したことによるものであります。
b.売上原価、売上総利益
当第3四半期累計期間の売上原価は、「Linkers Research」の売上増加に伴うリサーチ外注に係る業務委託料の増加、及び「Linkers Trading」における調達支援サービスの伸長による仕入高の発生に伴い334,691千円となり、結果として売上総利益は、751,190千円となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当第3四半期累計期間の販売費及び一般管理費は、648,620千円となりました。これは主に業容拡大に伴う人件費の増加、及びシステム基盤強化のためのシステム関係費用の増加によるものであります。
この結果、営業利益は102,570千円となりました。
d.営業外損益、経常利益
当第3四半期累計期間の営業外損益は、1,131千円の損失となりました。この結果、経常利益は101,439千円となりました。
e.特別損益、四半期純利益
当第3四半期累計期間の特別損益は、固定資産の減損損失の計上により9,681千円の損失となった結果四半期純利益は、91,359千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資金需要の主なものは、事業拡大の基盤となる人材拡充の採用費及び人件費、並びにマッチングプラットフォームへのシステム開発に掛かる設備投資となります。運転資金の調達については、事業活動による営業キャッシュ・フローの獲得を前提としたうえで、手元流動性と安定性を目的とし、自己資金で対応する方針ですが、資金繰りが悪化した場合など有事の際のバックアップラインとして取引先金融機関と当座貸越契約を締結しております。なお、2021年7月末における現金及び現金同等物の残高は、1,408,738千円であり、十分な流動性を確保していると考えております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に変化する外部環境に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保、顧客ニーズにマッチしたサービスの提供等を通じて、経営成績に重要な影響を与える要因を分散・低減しながら、適切に対応してまいります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標」に記載のとおり、持続的な事業拡大と企業価値向上を重要な経営目標とし、各経営課題に取り組んでおります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第10期事業年度(自 2020年8月1日 至 2021年7月31日)
(資産)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて151,579千円増の1,793,452千円となりました。
流動資産においては、当事業年度末残高は1,532,192千円と前事業年度末に比べ167,010千円の増加となりました。これは主に売掛金の回収による減少342,578千円の一方で、現金及び預金の増加484,728千円等によるものであります。
固定資産においては、当事業年度末残高は261,259千円と前事業年度末に比べ15,431千円の減少となりました。これは、オフィス移転に伴う設備投資により有形固定資産が61,829千円増加したものの、オフィス敷金の返戻、及び繰延税金資産の一部取崩しを実施したこと等により、投資その他の資産が73,680千円減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ31,726千円減の376,250千円となりました。これは主に、「Linkers for BANK」の導入機関等からのサービス利用料金の一括入金による前受金の増加36,837千円、営業利益の予算達成に伴う決算賞与支給に備えた役員賞与引当金及び賞与引当金の増加10,400千円、及び当事業年度末日が銀行休業日による社会保険料の未引落しに伴う預り金の増加6,374千円がある一方で、未払消費税の納付による未払金の減少33,464千円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)返済による減少59,511千円等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ183,305千円増の1,417,202千円となりました。これは当期純利益の増加によるものであります。
第11期第3四半期累計期間(自 2021年8月1日 至 2022年4月30日)
(資産)
当第3四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べて28,595千円減の1,764,857千円となりました。これは主に、「Linkers Research」及び「Linkers Trading」の取引先拡大により期末売上計上が増加したことによる売掛金の増加49,699千円、「Linkers Trading」の調達支援サービスの商品仕入が新たに発生したことによる商品及び製品の増加26,560千円、システム開発に伴うソフトウエアの増加47,813千円及びソフトウエア仮勘定の増加3,397千円の一方で、現金及び預金の減少156,072千円等によるものです。
(負債)
当第3四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べて119,954千円減の256,295千円となりました。これは主に、前事業年度末に決算賞与支給に備えて引当を実施した、(役員)賞与引当金の支給に伴う賞与引当金の減少29,290千円、及び役員賞与引当金の減少23,840千円、「Linkers for BANK」のサービス利用による、売上債権と前受金との相殺に伴う前受金の減少等による流動負債その他の減少47,686千円等によるものです。
(純資産)
当第3四半期会計期間末における純資産は、前事業年度末に比べて91,359千円増の1,508,561千円となりました。これは四半期純利益の増加によるものです。
② 経営成績の状況
第10期事業年度(自 2020年8月1日 至 2021年7月31日)
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が拡大を続け、度重なる政府による緊急事態宣言の発出を受けて、国民の日常生活はもとより経済活動にも様々な制限が設けられております。企業業績の落ち込みや個人消費の減退など、極めて厳しい環境となる中、政府による経済活動再開に向けた様々な政策が模索されてはいるものの、経済活動の回復に向けた動きは鈍く、先行きは極めて不透明な状況であるといえます。
一方で、高水準で推移する企業研究費の投下による新技術創出への動向や、新様態進出への動きは活発化してきております。他社との差別化に向けた投資及び地域金融機関の収益多様化に向けた取り組みや再編への胎動、国内外の大規模なイベント自粛を受けたカンファレンスの消失による「新しい形」での商談機会創出への前向きな取組みが見られるなど、当社を取り巻く環境は、徐々に回復の兆しが見えつつあります。
このような事業環境の下、当社は、技術探索サービス「Linkers Sourcing」、用途開拓サービス「Linkers Marketing」、金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」、及び調達支援サービス「Linkers Trading」を中心とした、探索・マッチングサービスと、グローバル技術リサーチサービス「Linkers Research」を中心としたリサーチサービスを主たる事業として展開しております。
当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症拡大による営業活動の停滞を受けて、「Linkers Sourcing」が前年実績を下回ったものの、前年に入札により大型受注を獲得した「Linkers Trading」が引き続き好調に推移するとともに、各種カンファレンスの機会消失等による代替手段として拡販に取り組んだ「Linkers Marketing」が、前年同期比で約70%増と伸長いたしました。
「Linkers for BANK」においては、新たに5機関の導入が完了し、累計導入機関数は19件となり、順調に拡大しております。2021年2月には「Linkers for BANK」の基盤をカスタマイズして、事業会社向けに新たなサービスとして「Linkers for Business」をリリースするなど、ストック収益の拡大にも取り組んでまいりました。
また、「Linkers Research」においても、マルチクライアントリサーチ調査(複数委託者契約方式による調査の企画)をフックに顧客開拓に繋げたことで、カスタマイズ型のリサーチが過去最高の売上高にて好調に推移し、同サービス全体で前年同期比60%超の増収を達成するなど、収益の多様化に注力いたしました。
以上の結果、当事業年度の売上高は1,419,136千円(前年同期比23.1%増)、営業利益246,940千円(前年同期比4.5%増)、経常利益252,503千円(前年同期比7.7%増)、当期純利益183,305千円(前年同期比37.2%減)となりました。
なお、当社はビジネスマッチング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
第11期第3四半期累計期間(自 2021年8月1日 至 2022年4月30日)
当第3四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化しながらも、ワクチン接種の普及拡大など感染予防策や各種規制緩和の効果もあって、緩やかな経済の回復傾向にありましたが、一方でウクライナ情勢に起因する資源価格の高騰や金融市場の変動により、引き続き先行きは不透明な状況が継続しております。
当社が提供するビジネスマッチング事業は、主にものづくり企業へ向けたオープンイノベーション支援を中心に行っておりますが、製造業を中心としたものづくりの現場にも、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化していることから、依然として厳しい状況が続いております。しかし、地域金融機関の収益多様化に向けた取り組みや、高水準で推移する企業研究費の投下による新技術創出への動向、先送りになっていた設備投資再開など一定回復の兆しが見えつつあります。
このような事業環境の下、当第3四半期累計期間においては、探索・マッチングサービスについては、金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」が新たに6機関へ導入が完了したことで累計導入機関数が25機関まで伸長し、金融機関以外の事業会社向けに新たに展開を始めたマッチングシステム「Linkers for Business」も2機関に導入されるなど、ストック収益基盤が拡大するとともに、既存サービスである技術探索サービス「Linkers Sourcing」、用途開拓サービス「Linkers Marketing」の持続的な成長や、調達支援サービス「Linkers Trading」においては、政府によるカーボンニュートラルへの取組強化を背景に、リサイクルインゴット等のサプライヤー探索が収益化するなど、業績拡大に向けた収益の多様化にも積極的に取り組んでまいりました。
また、リサーチサービスにおいても、カーボンニュートラル等の注目テーマに対するカスタマイズ型リサーチの強い引き合いに牽引され、「Linkers Research」が引き続き好調に推移いたしました。
以上の結果、当第3四半期累計期間の売上高は1,085,882千円、営業利益102,570千円、経常利益101,439千円、四半期純利益91,359千円となりました。
なお、当社はビジネスマッチング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
第10期事業年度(自 2020年8月1日 至 2021年7月31日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前事業年度末に比べ484,728千円増加し、1,408,738千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、631,046千円(前事業年度は29,158千円の獲得)となりました。
これは主に、税引前当期純利益223,947千円と売上債権の減少額342,578千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、86,806千円(前事業年度は99,644千円の使用)となりました。
これは主に、敷金の回収による収入42,551千円がある一方で、有形固定資産の取得による支出68,442千円、無形固定資産の取得による支出46,915千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、59,511千円(前事業年度は716,680千円の獲得)となりました。
これは、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の返済による支出であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社が行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
第10期事業年度及び第11期第3四半期累計期間における販売実績をサービス別に示すと次のとおりであります。なお、当社はビジネスマッチング事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。
| サービスの名称 | 第10期事業年度 (自 2020年8月1日 至 2021年7月31日) | 第11期第3四半期累計期間 (自 2021年8月1日 至 2022年4月30日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | 金額(千円) | |
| 探索・マッチングサービス | 1,082,952 | 117.6 | 637,131 |
| リサーチサービス | 295,510 | 159.1 | 392,905 |
| その他サービス | 40,674 | 88.2 | 55,845 |
| 合計 | 1,419,136 | 123.1 | 1,085,882 |
(注)1.最近の2事業年度及び第11期第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 売上区分 | 第9期事業年度 (自 2019年8月1日 至 2020年7月31日) | 第10期事業年度 (自 2020年8月1日 至 2021年7月31日) | 第11期第3四半期累計期間 (自 2021年8月1日 至 2022年4月30日) | |||
| 金額 (千円) | 割合 (%) | 金額 (千円) | 割合 (%) | 金額 (千円) | 割合 (%) | ||
| 株式会社レスターホールディングス | 「Linkers Trading」 | 508,116 | 44.1 | 625,884 | 44.1 | - | - |
| その他 | - | - | 4,640 | 0.3 | - | - | |
| 販売実績合計 | 508,116 | 44.1 | 630,524 | 44.4 | - | - | |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.第9期事業年度及び第10期事業年度の「Linkers Trading」は、医療用アイソレーションガウン入札案件に係る売上であります。
4.第10期事業年度における「その他」は、「Linkers Sourcing」及び「Linkers Marketing」に係る売上であります。
5.第11期第3四半期累計期間においては、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。当社の財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
なお、当社が財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社は、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、管理会計上の区分をもとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定については、事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フロー等の前提条件をもとに実施しておりますが、市況の変動や事業計画策定時に想定していなかった事象などにより、これらの前提条件に変更が生じた場合、減損処理が必要となり、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社は、将来の利益計画に基づいた課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異等について繰延税金資産を計上することとしております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得の見積額が変動した場合、繰延税金資産の計上額が変動し、当社の業績に影響を与える可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症による今後の影響等を含む仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
第10期事業年度(自 2020年8月1日 至 2021年7月31日)
a.売上高
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べて266,274千円増加し、1,419,136千円(前年同期比23.1%増)となりました。これは主に、「Linkers Trading」が前事業年度に引き続き新型コロナウイルス感染症拡大下における医療用アイソレーションガウンの入札による大型案件を受注したこと、及び「Linkers Research」において陣容強化による提案機会が増加したことから「Linkers Research」の売上が好調に推移したことによるものであります。
b.売上原価、売上総利益
当事業年度の売上原価は、前事業年度に比べて「Linkers Research」の好調な推移に伴うリサーチャー等への調査外注費用が増加したこと等により66,145千円増加し、315,039千円(前年同期比26.6%増)となりましたが、売上総利益は、売上高の大幅な増加により前事業年度に比べて200,128千円増加し、1,104,096千円(前年同期比22.1%増)となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べて189,516千円増加し、857,155千円(前年同期比28.4%増)となりました。これは主に、業容拡大に合わせて採用を強化したことによる給料手当の増加、「Linkers for BANK」及び「Linkers for Business」の営業・運用支援や上場準備支援費用等の増加による業務委託費の増加、サービス拡大及び従業員増加に伴うサーバー利用料等のシステム関連費用の増加によるものであります。
この結果、営業利益は前事業年度に比べて10,611千円増加し、246,940千円(前年同期比4.5%増)となりました。
d.営業外損益、経常利益
当事業年度の営業外損益は、前事業年度に比べて7,375千円増加し、5,562千円の利益(前事業年度は1,813千円の損失)となりました。これは主に、当事業年度に補助金収入を計上したことによるものであり、この結果、経常利益は前事業年度に比べて17,987千円増加し、252,503千円(前年同期比7.7%増)となりました。
e.特別損益、当期純利益
当事業年度の特別損失は、前事業年度に比べて9,158千円増加し、28,555千円の損失となりました。また、繰越欠損金の解消により繰延税金資産を40,067千円取り崩した結果、当期純利益は前事業年度に比べて108,715千円減少し、183,305千円(前年同期比37.2%減)となりました。
第11期第3四半期累計期間(自 2021年8月1日 至 2022年4月30日)
a.売上高
当第3四半期累計期間の売上高は、1,085,882千円となりました。これは主に、「LFB(Linkers for BANK/Linkers for Business)」が新たに8機関に新規導入が完了したこと、カスタマイズ型リサーチを中心に「Linkers Research」が好調に推移したことによるものであります。
b.売上原価、売上総利益
当第3四半期累計期間の売上原価は、「Linkers Research」の売上増加に伴うリサーチ外注に係る業務委託料の増加、及び「Linkers Trading」における調達支援サービスの伸長による仕入高の発生に伴い334,691千円となり、結果として売上総利益は、751,190千円となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当第3四半期累計期間の販売費及び一般管理費は、648,620千円となりました。これは主に業容拡大に伴う人件費の増加、及びシステム基盤強化のためのシステム関係費用の増加によるものであります。
この結果、営業利益は102,570千円となりました。
d.営業外損益、経常利益
当第3四半期累計期間の営業外損益は、1,131千円の損失となりました。この結果、経常利益は101,439千円となりました。
e.特別損益、四半期純利益
当第3四半期累計期間の特別損益は、固定資産の減損損失の計上により9,681千円の損失となった結果四半期純利益は、91,359千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資金需要の主なものは、事業拡大の基盤となる人材拡充の採用費及び人件費、並びにマッチングプラットフォームへのシステム開発に掛かる設備投資となります。運転資金の調達については、事業活動による営業キャッシュ・フローの獲得を前提としたうえで、手元流動性と安定性を目的とし、自己資金で対応する方針ですが、資金繰りが悪化した場合など有事の際のバックアップラインとして取引先金融機関と当座貸越契約を締結しております。なお、2021年7月末における現金及び現金同等物の残高は、1,408,738千円であり、十分な流動性を確保していると考えております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に変化する外部環境に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保、顧客ニーズにマッチしたサービスの提供等を通じて、経営成績に重要な影響を与える要因を分散・低減しながら、適切に対応してまいります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標」に記載のとおり、持続的な事業拡大と企業価値向上を重要な経営目標とし、各経営課題に取り組んでおります。