有価証券報告書-第14期(2024/08/01-2025/07/31)

【提出】
2025/10/23 16:00
【資料】
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【項目】
136項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。
① 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、1,363,674千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金912,518千円、売掛金144,063千円、ソフトウエア137,281千円等であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、245,920千円となりました。その主な内訳は、未払金75,746千円、前受金56,909千円、賞与引当金51,924千円、未払費用20,204千円等であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、1,117,754千円となりました。その内訳は、資本金249,165千円、資本剰余金991,040千円、利益剰余金△122,450千円であります。
この結果、自己資本比率は82.0%となりました。
② 経営成績の状況
当社グループは、「マッチングで世界を変える」というミッションのもと、企業と企業の出会いのあり方を見直し、従来の産業構造では成し得なかった最適な出会いを提供することで、多くのイノベーションを生み出す産業のしくみを国内外に築き、産業全体の生産性を最大化するための連携のハブとなる企業を目指すために、マッチングプラットフォームの運営を中心に事業を展開しております。
サービス内容としては、ニーズ起点のマッチングを手掛ける技術探索サービス「Linkers Sourcing」、シーズ起点のマッチングを手掛ける用途開拓サービス「Linkers Marketing」、SaaS型の金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」、及び当該事業会社向けマッチングシステム「Linkers for Business」の提供等による探索・マッチングサービスと、技術ニーズ・シーズの調査を手掛ける「Linkers Research」を中心としたリサーチサービスを主たるサービスとしております。
当社グループが取り組む事業領域は、企業研究費の投下による新技術創出への動向や、製造業を中心とした設備投資への投資再開、地域金融機関の収益多様化に向けた取り組みなど、オープンイノベーションへの投資領域の拡大に伴い、今後もデジタル技術活用による探索効率化や、マッチング精度向上を通じた国内外の多様な企業間連携の促進により、需要は拡大していくと想定しております。
半導体や脱炭素分野など成長領域への投資は依然として堅調に推移しており、製造業の設備投資再開や地域金融機関の新事業支援も活発化する一方で、ウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫化に加え、米国におけるトランプ政権の高関税政策など、地政学リスクが国際的なサプライチェーンや貿易環境に不透明感をもたらすとともに、主要国の高金利政策継続や円安、原材料価格の高止まりも企業収益を圧迫し、依然として不透明な状況が続いております。
このような事業環境の中、来期以降の業容拡大に向けた基盤構築強化を最重要課題と位置付けて、様々な施策に取り組んでまいりました。
既存事業においては、顧客目線に立ったサービスクオリティの向上を目的にカスタマーサクセス等のバックオフィス人材の採用強化を推進、フィールドセールス強化に向けて営業人員の採用を拡大するなど、人材採用と育成に取り組みました。
また、既存事業のマッチングプラットフォームの機能強化や、新規プロダクトの開発体制強化など、将来の業容拡大を見据えた投資を継続して実施いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,360,735千円、営業損失は457,988千円、経常損失は428,433千円、親会社株主に帰属する当期純損失は548,214千円となりました。
また、当社グループの事業は、従来、ビジネスマッチング事業の単一事業でありましたが、当連結会計年度において、リサーチサービスを分社化し、株式会社リンカーズOI研究所(以下、「OI研究所」)を連結子会社として設立したことに伴い、当連結会計年度より報告セグメントを「ビジネスマッチング事業」の単一事業から、探索・マッチングサービスとその他サービスにて構成される「ビジネスマッチング事業」及びOI研究所が提供する「リサーチ事業」の2区分に変更しております。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
① ビジネスマッチング事業
「Linkers Sourcing」並びに「Linkers Marketing」は、前期より取り組んでいる海外探索の営業活動については成果が出始めているものの、国内探索については逓減傾向が継続していることから、着手件数は100件となりました。逓減傾向の対策として、期初から営業活動体制の改善プロジェクトを開始し、各種KPIの指標の見直し、プロセス管理の変更等に取り組むとともに、営業体制の見直し、営業人員の増員など、効果の示現にはなお一定の時間を要するものの来期以降の拡大に向けて各種施策に取り組んでおります。
金融機関向けマッチングシステム「Linkers for BANK」、並びに事業会社向けマッチングシステム「Linkers for Business」からなる「LFB」は、期中に導入機関同士の合併等があったものの、新たに5機関(純増では3機関)の新規導入がなされたことから、累計導入機関数は50機関に到達いたしました。月額利用料の拡大など、ストック収益基盤は順調に拡大しております。
なお、「Linkers Trading」においては、前期において主力商材であった再生アルミニウムの取り扱いを終了したことに伴い重要性が低下したことから、記載を省略しております。
以上の結果、当セグメントの売上高は1,047,585千円、セグメント損失は407,169千円となりました。
② リサーチ事業
当連結会計年度において分社化を行い、「Linkers Research」を中心としたリサーチサービスを移管しております。期初から営業人員の確保が進まなかったことなどを受けて受注が低迷したことから、親会社によるフィールドセールスの支援など営業活動の立て直しを図ったものの、折からの生成AIの市場拡大によるリサーチサービスのコモディティ化の影響は否めず、情報収集・要約の内製化や競合の民主化といった当社グループのサービス領域への浸食もあり、「Linkers Research」の調査件数は228件となりました。
当該事業については、より顧客ニーズの高いカスタマイズ調査へのシフト等、採算性を重視したサービスポートフォリオとすべく、各種施策に取り組んでおります。
以上の結果、当セグメントの売上高は313,149千円、セグメント損失は50,819千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、912,518千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は、227,769千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失545,628千円、減損損失117,195千円、減価償却費109,230千円、未払金の増加額26,259千円、前受金の増加額24,586千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、100,930千円となりました。これは、無形固定資産の取得による支出100,930千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、9,996千円となりました。これは、長期借入金の返済による支出9,996千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループが行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント別に示すと次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年8月1日
至 2025年7月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ビジネスマッチング事業1,047,585-
リサーチ事業313,149-
合計1,360,735-

(注)1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。
2.当社グループは当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
当連結会計年度の売上高は、1,360,735千円となりました。これは主に、自社運営マッチングサービス及びリサーチサービスが低調に推移したことによるものであります。
b.売上原価、売上総利益
当連結会計年度の売上原価は、440,878千円となりました。これは主に、リサーチサービスに係る業務委託料等が減少したことによるものであります。
この結果、売上総利益は、919,856千円となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、1,377,845千円となりました。これは主に、業容拡大に伴う人件費の増加、及びシステム基盤強化のためのシステム関係費用の増加によるものであります。
この結果、営業損失は457,988千円となりました。
d.営業外損益、経常利益
当連結会計年度の営業外損益は、29,555千円の利益となりました。これは主に、補助金収入の計上によるものであります。
この結果、経常損失は428,433千円となりました。
e.特別損益、当期純利益
当連結会計年度の特別損益は、減損損失の計上により117,195千円の損失となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は548,214千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、事業拡大の基盤となる人材拡充の採用費及び人件費、並びに新規プロダクト開発及びマッチングプラットフォームへのシステム開発に係る設備投資となります。運転資金の調達については、事業活動による営業キャッシュ・フローの獲得を前提とした上で、手元流動性と安定性を目的とし、自己資金で対応する方針ですが、資金繰りが悪化した場合など有事の際のバックアップラインとして取引先金融機関と当座貸越契約を締結しております。なお、2025年7月末における現金及び現金同等物の残高は、912,518千円であり、十分な流動性を確保していると考えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
なお、当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループは、事業に係る固定資産については、主として事業の区分をもとに概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位によって資産のグルーピングを行っております。資産グループごとに減損の兆候の有無を判定し、減損の兆候があると認められる資産グループについては、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
減損兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討を行っておりますが、経営環境及び市場環境の変化による収益性の変動等により、翌連結会計年度において他の資産グループも減損損失の認識が必要となる場合があります。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは常に変化する外部環境に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保、顧客ニーズにマッチしたサービスの提供等を通じて、経営成績に重要な影響を与える要因を分散・低減しながら、適切に対応してまいります。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標」に記載のとおり、持続的な事業拡大と企業価値向上を重要な経営目標とし、各経営課題に取り組んでおります。

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