有価証券報告書-第47期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 11:30
【資料】
PDFをみる
【項目】
160項目

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、実際の数値と異なる可能性があります。
(1)経営方針
当社グループは、「われわれは、創造・改革・挑戦の信念をもって、人間生活・産業・自然との共生を目指し、社会に貢献します。」との経営理念のもと、サステナブルな明るい未来社会を実現するより良い環境づくりを目指して、「事業の永続性を高め、環境創造企業として進化する」という経営ビジョンを掲げております。また、当社グループの事業は、地域の皆さまからの「信頼」がなくては成り立たない事業であり、これまでに積み上げてきた地域の皆さまからの「信頼」により、地域に根差した事業を展開していることが当社グループの最大の強みです。「未来は、信頼から生まれる。」という創業の原点をサステナビリティ基本方針として位置付けることで、持続可能な社会の実現と持続的な企業価値の向上を目指しております。そして、これらを実現するための4つの組織行動として「DINSステートメント」(Development(進化)、Integrity(誠実)、Nature(自然)、Social contribution(社会貢献))を定め、100年企業に向けての基盤づくりを着実に進めております。
(2)経営環境及び対処すべき課題等
当社グループは、人口減少、気候変動、循環経済、技術革新、生物多様性のメガトレンドに対して、廃棄物処理・資源循環の分野で取り組んでいく必要があります。当社グループの属する廃棄物処理・資源循環業界は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下、「廃棄物処理法」という。)が施行されて50年以上経過し、循環経済や脱炭素が求められる社会情勢の中で、廃棄物処理や資源循環のあり方を問い直すべき時期にあります。このような状況のもと、当社グループは、廃棄物処理・資源循環業界が「動脈企業に対して高品質な原材料を供給」するとともに、「一般廃棄物と産業廃棄物を一体的に処理する体制を構築」すべきであると考えており、そのけん引役として取り組むことが、当社グループのみならず社会に対する価値創造に繋がると考えております。
当社グループは、このように廃棄物処理や資源循環のあり方を変え、経営ビジョンを実現していくために、5つの重要課題(マテリアリティ)を特定いたしました。課題解決に向けて、決して止めることのできない重要な社会インフラを担う企業として、最も強みとする地域社会との関わりをより深め、「資源循環の高度化」、「公民連携・地域との共生」、「持続可能な廃棄物の適正処理」といった3つのビジネス戦略を進めております。
0102010_001.png
(3)中期経営計画「D-Plan2028」
当社グループは、2025年5月に、5つの重要課題の解決に向けて3つのビジネス戦略を実行するための具体的な計画として、2028年3月期までの3か年の中期経営計画「D-Plan2028」(以下、「D-Plan2028」という。)を策定いたしました。D-Plan2028は、2031年3月期までの6か年計画のうち前半3年間という位置づけであり、2031年3月期の目指す姿に向けて、オーガニック成長やM&Aによって事業規模や事業エリアを拡大しつつ、成長投資を継続してまいります。
0102010_002.png※2026年5月14日、財務戦略の一部を見直しております。
(4)D-Plan2028の進捗
当社グループは、2031年3月期の目指す姿に向けて、上図に示す6つの成長施策と2つの経営基盤強化施策に取り組んでおります。施策の一つであるM&Aについては、2025年11月に九州エリアで初の事業拠点となる株式会社スカラベサクレを連結子会社化いたしました。同社は最終処分事業を行っており、事業エリアの拡大とともに当社グループの最終処分場の年間埋立量と残容量拡大に繋がっております。加えて、各施策についてもそれぞれ次のとおり、進めております。今後においても、目標達成に向けて着実に施策を推進してまいります。
① 成長施策
a.D-Plan2028より収益貢献する施策
(a) 資源循環システムの高度化
・動脈市場への供給量拡大を通じた再資源化事業の収益拡大
国内のカーボンニュートラルを実現するためには循環経済への転換が不可欠です。当社グループは、再資源化品の品質を向上させつつ動脈市場への供給量拡大を進めております。特に動脈市場から最も供給を求められる廃プラスチックに関しては、「iCEP PLASTICS」という動静脈連携によるサービスを通じて再生原料としての供給量拡大に注力しております。2026年4月に新たに稼働開始したプラスチック高度化施設を含む当社グループの再資源化施設を最大限活用することで、更なる供給量拡大を図ってまいります。
・最終処分場の価値最大化
資源化可能物や有機性廃棄物の埋立削減を進めております。加えて、焼却灰や埋設廃棄物など比重の大きいものを中心とした高付加価値物の受注に注力しております。今後も高付加価値物の受入割合を高め、最終処分場における容量あたりの売上高の最大化を図ってまいります。
(b) 自治体との関係深化
当社グループの2026年3月期中の取引自治体数は前年同期比25自治体増加し、512自治体となりました。取引自治体の多くは関西・中部エリアに集中しておりますが、ワンストップサービスの提供により、取引自治体数の増加及び取引自治体との取引範囲のさらなる拡大を進めることで、売上高に占める自治体との取引額割合の拡大を図ってまいります。
(c) M&Aによる事業エリアの拡大
当社は、2026年3月期において6件のM&Aを実行することができました。2025年11月に連結子会社化した株式会社スカラベサクレは、九州エリアにおける初の事業拠点として、事業エリアの拡大及び最終処分場の年間埋立計画量と残容量の拡大に貢献しております。また、同年10月に持分法適用関連会社化した株式会社要興業は、東京都を主な事業エリアとしていることから、自治体との取引拡大及び関東エリアでのシェア拡大に寄与するものと考えております。これら2件の大型M&Aは、D-Plan2028の目標達成に大きく寄与するものと考えており、今後も引き続き、各エリアでのワンストップサービスを提供できる体制を整え、事業エリアの拡大及び受入量拡大を図ってまいります。
b.2031年3月期に向けた施策
(a) 焼却等熱処理施設能力の拡大
2026年3月に、公民連携事業を進めている相生市において、連結子会社の相生エコサービス株式会社が廃棄物処理施設設置許可を取得いたしました。これは、2031年3月期末までに当社グループの処理能力を4,000t/日まで高めることに繋がる取組みの一環であります。引き続き、新施設稼働に向けた許認可手続及び施設設置工事を計画的に進めてまいります。
(b) 最終処分場の年間埋立計画量と残容量拡大
・年間埋立量拡大に向けて新規エリアでのM&Aを推進
株式会社スカラベサクレや肥前環境株式会社の連結子会社化に加えて、2026年4月に福島県にある最終処分場を譲受いたしました。これらは2031年3月期末に当社グループとして15,000千m3以上の残容量を確保すること及びエリア拡大に繋がる取組みであり、年間埋立計画量を1,250千m3から拡大することに寄与するものと考えております。今後も引き続き、積極的なM&Aを通じて最終処分場の年間埋立計画量と残容量拡大を図ってまいります。
・既存エリアでの新増設計画の推進
2025年10月、当社御坊リサイクルセンターの第2期管理型最終処分場を供用開始いたしました。加えて、既存リサイクルセンターでの最終処分場の新増設計画も着実に推進してまいります。
(c) 公民連携事業(PPP)の推進
2026年3月、連結子会社の相生エコサービス株式会社は、相生市において焼却等熱処理施設の廃棄物処理施設建設の許可を取得しました。これは、当社が公民連携協定を締結している3エリアで初の許可取得であり、2029年4月の稼働開始に向けて建設工事を進めてまいります。当社グループは一般廃棄物と産業廃棄物を一体的に処理することを目指し、民間が整備する廃棄物処理施設を核とした地域循環共生圏の構築を進めております。今後も公民連携協定締結済みの3エリアでの早期稼働開始及びその他のエリアでの公民連携協定の締結を推進してまいります。
② 経営基盤強化施策
a.人的資本経営推進
当社グループは、「多様な人財の採用と確保」、「スキル向上とキャリア開発」、「従業員エンゲージメントの向上」、「業務プロセスの効率化」を最重要課題と位置づけ、採用チャネルの多角化、社内外の研修プログラムの拡充及びエンゲージメントサーベイなどを活用した環境改善等の各施策を推進しております。急速な人口減少、人財獲得競争の激化、働き方改革への対応及び業務の高度化といった社会的な課題に直面する中、当社グループはこれらの課題解決を通じて、人的資本の価値を最大限に高めてまいります。
b.グループ経営力向上
購買システムの導入による承認プロセスの透明性向上や連結子会社化した子会社への規程導入及びコンプライアンス教育の実施などガバナンス体制の強化に注力しております。加えて、取締役会の実効性向上、指名・報酬諮問委員会を通じた役員の指名・報酬手続きの透明性の向上、労働安全衛生の向上及び情報セキュリティの強化など経営基盤の強化を推進しております。今後においては、新役員体制移行後の経営基盤確立とその検証など引き続きガバナンス体制の強化を図ってまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、D-Plan2028において、飛躍に向けた基盤づくりの期間であるこの3年間も、着実な利益成長を意識した経営により、EPS(1株当たり当期純利益)の最大化を図ることを目指しております。上記記載のとおり、各施策の進捗の結果、廃棄物受入量や財務目標となるキャッシュの稼ぐ力を示すEBITDA(営業利益+減価償却費(営業外費用除く)+のれん償却額)を拡大できる見通しが立っております。また、2026年3月期において、株式会社スカラベサクレの連結子会社化、株式会社要興業の持分法適用関連会社化等に伴い493億円のM&A投資を実行しました。これはD-Plan2028の目標値を大きく上回る成果であり、これらにより、2026年5月にD-Plan2028で掲げた2028年3月期の財務目標及びキャッシュアロケーションの見直しを行いました。
① 主な経営指標
a.主な経営指標
売上高、営業利益、営業利益率、EBITDA(営業利益+減価償却費(営業外費用除く)+のれん償却額)、EBITDAマージン(EBITDA/売上高)、EPSを重視しております。
0102010_003.png
b.キャッシュアロケーション
営業キャッシュ・フローに加えて、手元資金及び新規借入を原資として、成長投資を重視しつつ株主還元などに戦略的に配分することで、事業成長及び資本収益性の向上を目指しております。当社は、ネットD/Eレシオ((有利子負債-現金及び現金同等物)/自己資本)は、2026年3月期末時点で0.6倍となっておりますが、1.0倍までは積極的に資本収益性を鑑みながら成長投資を進めてまいります。
0102010_004.png

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。