有価証券報告書-第9期(2025/01/01-2025/12/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は2,890,790千円となり、前事業年度末と比較して542,650千円増加いたしました。主な要因は、その他が5,086千円減少したものの、現金及び預金が523,637千円増加したことによるものであります。
固定資産は48,430千円となり、前事業年度末と比較して43,496千円増加いたしました。これは、敷金及び保証金が43,496千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は2,939,220千円となり、前事業年度末と比較して586,147千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は101,769千円となり、前事業年度末と比較して38,308千円増加いたしました。主な要因は、未払費用が20,839千円増加、未払金が16,985千円増加したことによるものであります。
固定負債は1,572,015千円であり、前事業年度末と比較して1,540,715千円増加いたしました。これは社債が1,500,000千円増加、資産除去債務が40,715千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,673,785千円となり、前事業年度末と比較して1,579,024千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は1,265,435千円となり、前事業年度末と比較して992,877千円減少いたしました。主な要因は当期純損失を993,227千円計上したことによります。
なお、5月31日付で無償減資および欠損填補を行ったことにより、資本金が90,000千円減少、資本剰余金が756,455千円減少した一方で、利益剰余金が846,455千円増加しておりますが、純資産内での振り替えである為、純資産合計に対する影響はございません。
この結果、自己資本比率は43.1%(前事業年度末は96.0%)となりました。
② 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、継続的な給与水準引き上げ等により、雇用・所得環境に改善が見られるものの、総務省から2026年1月23日に公表された「2020年基準消費者物価指数 全国2025年(令和7年)12月分」によると、消費者物価指数の総合指数は2020年を100として113.0であり、2024年12月との比較では2.1%の上昇と高水準で推移し、実質賃金のプラス転換には至らなかったことから、消費者の購買意識の冷え込みが引き続き懸念され、米国の関税政策や不安定な国際情勢等、依然として先行きの不透明な状況が続いております。
当社は慶應義塾大学医学部発ベンチャー企業として、iPS細胞を活用した創薬事業(以下「iPS創薬事業」という。)、iPS細胞を活用した再生医療事業(以下「再生医療事業」という。)の研究・開発とその収益化を短期的な視点だけではなく、中長期的な視点も意識して推進しております。
iPS創薬事業では、6つの開発パイプラインの研究を行っており、その内のALS(※1)に関する開発パイプラインにおいては、開発権・製造販売権許諾契約締結先であるアルフレッサ ファーマ株式会社が2025年12月25日に臨床研究等提出・公開システム(Japan Registry of Clinical Trials(通称jRCT))上でKA-2301(※2)の第I相臨床試験を終了した旨を公表しております。当該臨床試験の目的は、「日本人健康成人男性を対象に、KA-2301及びレキップCR錠を絶食下において単回経口投与したときの薬物動態及び安全性を確認し、KA-2301とレキップCR錠との類似性について検討する。また、KA-2301の食事の有無による薬物動態及び安全性について検討する」ものであり、一刻も早く患者様に治療薬を届けるために、アルフレッサ ファーマ株式会社と共に検証的治験(第Ⅲ相試験)に向けて準備しているところとなります。
研究成果という点では、2025年8月18日(米国時間)に国際的な学術雑誌であるJournal of Neurochemistryに「Ropinirole functions through a dopamine receptor D2-independent mechanism to ameliorate amyotrophic lateral sclerosis phenotypes in TARDBP-mutant iPSC-derived motor neurons」の論文が掲載されており、これはALSにおけるロピニロール塩酸塩の作用機序に関する研究成果であり、慶應義塾大学の岡野栄之教授の研究グループとの共同研究で得られた成果となります。
ALS以外の開発パイプラインについても、難聴疾患に関する学校法人北里研究所との共同研究契約を2026年3月まで延長し、企業治験の実施に向けた、より具体的なデータを取得し、円滑な治験開始に向けて準備を進めているだけでなく、2025年11月20日に学校法人慈恵大学とも新規神経変性疾患治療薬の作用機序解析に関する共同研究契約を締結し、iPS創薬事業における新たな開発パイプラインの開拓ならびに今後の臨床応用に必要な科学的根拠を体系的に解明・蓄積することを目的に研究を進めております。
また、2025年6月11日から14日に開催されたInternational Society for Stem Cell Research (ISSCR)(※3) 2025 annual meetingにおいて、FTD(前頭側頭型認知症)について研究成果の発表を行う等、各開発パイプラインを研究計画に沿って進めております。
再生医療事業では、5つの開発パイプラインの研究を行っており、その内の亜急性期脊髄損傷に関する開発パイプラインにおいて、2025年3月21日に当社の共同研究先である慶應義塾大学医学部等により発表された『「亜急性期脊髄損傷に対するiPS細胞由来神経前駆細胞を用いた再生医療」の臨床研究について(経過観察の終了)』によると、目標通り4症例への移植を実施し、細胞移植後1年間の経過観察を完遂し、4症例すべてが安全性および有効性評価に含められた旨が報告されたことを受け、2025年4月4日に学校法人慶應義塾とこれまでの共同研究成果を引き継いだ共同研究契約等を新たに締結しております。
また、前述のInternational Society for Stem Cell Research (ISSCR) 2025 annual meetingにおいては、当社取締役である岡野栄之慶應義塾大学教授、中村雅也慶應義塾大学教授からそれぞれ「脊髄損傷に対する細胞移植と神経調節のコンビネーションに関する機会と課題」、「iPS由来神経幹細胞を用いた脊髄損傷に対する再生医療」等の研究成果発表も行われております。
これらの成果を受け、当社の医薬品及び再生医療等製品のサプライチェーン構築推進の為、再生医療事業におけるKP8011(亜急性期脊髄損傷)に関する治験製品および今後上市する製品の主に流通部分を強化することを目的としてアルフレッサ株式会社と2025年11月に業務提携基本契約を締結すると共に、同社との間で投資契約を締結し、同社を割当予定先とする無担保転換社債型新株予約権付社債を発行することで、今後の研究開発資金をはじめとした必要な資金の確保を行っております。
このような状況の中、当事業年度におきましては、研究開発費を414,525千円(前年同期は451,642千円)計上した結果、営業損失は916,056千円(前年同期は836,346千円の営業損失)、経常損失は920,527千円(前年同期は836,243千円の経常損失)、当期純損失は993,227千円(前年同期は846,455千円の当期純損失)となりました。
なお、当社は、医薬品等の研究・開発・製造・販売の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
※1 ALS:筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis)
日本国内では1974年に特定疾患に認定された指定難病であり、重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患で、運動ニューロン病の一種であり、極めて進行が速く、半数ほどが発症後3年から5年で呼吸筋麻痺により死亡し、治癒のための有効な治療法は現在確立されておりません。
※2 KA-2301
アルフレッサ ファーマ株式会社における徐放顆粒製剤のコード名となります。
※3 International Society for Stem Cell Research (ISSCR)
国際的な幹細胞研究振興、研究者育成、幹細胞の基礎及び応用に関する情報や幹細胞研究・臨床応用に関するガイドライン等の発信を行う、米国に本拠を置く独立した非営利独立組織。幹細胞研究の組織体としては、世界で大きな影響力があると考えられる国際学会。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の減少918,005千円、投資活動による資金の減少54,683千円、および財務活動による資金の増加1,496,325千円により、前事業年度末と比較して523,637千円増加し、2,791,835千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金の減少は、918,005千円(前事業年度は983,719千円の減少)となりました。主な要因は、減損損失の計上69,970千円があったものの、税引前当期純損失990,498千円の計上ならびに法人税等の支払額による減少1,574千円があった為になります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金の減少は、54,683千円(前事業年度は14,490千円の減少)となりました。これは有形固定資産の取得による支出11,186千円および敷金及び保証金の差入による支出43,496千円があった為になります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金の増加は1,496,325千円(前事業年度は増減なし)であり、主な要因は社債の発行による収入1,495,975千円があった為になります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、記載を省略しております。
b 受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
c 販売実績
該当事項はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。経営者は、これらの見積を行うにあたり、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表を作成するにあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、916,056千円(前年同期は836,346千円)となり、79,709千円増加しております。
主な要因は、研究開発費は前年並の414,525千円(前年同期は451,642千円)であったものの、事業開発強化により人員が増加し、前年度と比較し、人件費が51,293千円増加した為であり、この結果、営業損失は、916,056千円(前年同期は836,346千円の営業損失)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常損失)
当事業年度において、営業外収益は3,018千円、営業外費用は7,490千円発生しました。
この結果、経常損失は、920,527千円(前年同期は836,243千円の経常損失)となりました。
(特別損失、当期純損失)
当事業年度において、減損損失による特別損失が69,970千円発生しました。また、法人税、住民税及び事業税を2,729千円計上した結果、当期純損失は993,227千円(前年同期は846,455千円の当期純損失)となりました。
なお、財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に、キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要の主なものは、研究開発費および事業運営費等であり、研究開発費には、継続的な候補物質の探索や候補物質の製品化に向けた開発費用、研究人員にかかる人件費、研究設備費用、共同研究費用並びに外部委託費用等が含まれます。
当社は、これらの資金需要を手元資金で賄う方針としておりますが、2025年12月に払込のあった転換社債型新株予約権付社債を含め、株式市場からの資金獲得や補助金の獲得等を行うことにより、安定的な財源の確保を図ってまいります。
また、手元資金に関しましては、流動性の高い現預金で保有することとし、流動性リスクを管理しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は2,890,790千円となり、前事業年度末と比較して542,650千円増加いたしました。主な要因は、その他が5,086千円減少したものの、現金及び預金が523,637千円増加したことによるものであります。
固定資産は48,430千円となり、前事業年度末と比較して43,496千円増加いたしました。これは、敷金及び保証金が43,496千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は2,939,220千円となり、前事業年度末と比較して586,147千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は101,769千円となり、前事業年度末と比較して38,308千円増加いたしました。主な要因は、未払費用が20,839千円増加、未払金が16,985千円増加したことによるものであります。
固定負債は1,572,015千円であり、前事業年度末と比較して1,540,715千円増加いたしました。これは社債が1,500,000千円増加、資産除去債務が40,715千円増加したことによるものであります。
この結果、負債合計は1,673,785千円となり、前事業年度末と比較して1,579,024千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は1,265,435千円となり、前事業年度末と比較して992,877千円減少いたしました。主な要因は当期純損失を993,227千円計上したことによります。
なお、5月31日付で無償減資および欠損填補を行ったことにより、資本金が90,000千円減少、資本剰余金が756,455千円減少した一方で、利益剰余金が846,455千円増加しておりますが、純資産内での振り替えである為、純資産合計に対する影響はございません。
この結果、自己資本比率は43.1%(前事業年度末は96.0%)となりました。
② 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、継続的な給与水準引き上げ等により、雇用・所得環境に改善が見られるものの、総務省から2026年1月23日に公表された「2020年基準消費者物価指数 全国2025年(令和7年)12月分」によると、消費者物価指数の総合指数は2020年を100として113.0であり、2024年12月との比較では2.1%の上昇と高水準で推移し、実質賃金のプラス転換には至らなかったことから、消費者の購買意識の冷え込みが引き続き懸念され、米国の関税政策や不安定な国際情勢等、依然として先行きの不透明な状況が続いております。
当社は慶應義塾大学医学部発ベンチャー企業として、iPS細胞を活用した創薬事業(以下「iPS創薬事業」という。)、iPS細胞を活用した再生医療事業(以下「再生医療事業」という。)の研究・開発とその収益化を短期的な視点だけではなく、中長期的な視点も意識して推進しております。
iPS創薬事業では、6つの開発パイプラインの研究を行っており、その内のALS(※1)に関する開発パイプラインにおいては、開発権・製造販売権許諾契約締結先であるアルフレッサ ファーマ株式会社が2025年12月25日に臨床研究等提出・公開システム(Japan Registry of Clinical Trials(通称jRCT))上でKA-2301(※2)の第I相臨床試験を終了した旨を公表しております。当該臨床試験の目的は、「日本人健康成人男性を対象に、KA-2301及びレキップCR錠を絶食下において単回経口投与したときの薬物動態及び安全性を確認し、KA-2301とレキップCR錠との類似性について検討する。また、KA-2301の食事の有無による薬物動態及び安全性について検討する」ものであり、一刻も早く患者様に治療薬を届けるために、アルフレッサ ファーマ株式会社と共に検証的治験(第Ⅲ相試験)に向けて準備しているところとなります。
研究成果という点では、2025年8月18日(米国時間)に国際的な学術雑誌であるJournal of Neurochemistryに「Ropinirole functions through a dopamine receptor D2-independent mechanism to ameliorate amyotrophic lateral sclerosis phenotypes in TARDBP-mutant iPSC-derived motor neurons」の論文が掲載されており、これはALSにおけるロピニロール塩酸塩の作用機序に関する研究成果であり、慶應義塾大学の岡野栄之教授の研究グループとの共同研究で得られた成果となります。
ALS以外の開発パイプラインについても、難聴疾患に関する学校法人北里研究所との共同研究契約を2026年3月まで延長し、企業治験の実施に向けた、より具体的なデータを取得し、円滑な治験開始に向けて準備を進めているだけでなく、2025年11月20日に学校法人慈恵大学とも新規神経変性疾患治療薬の作用機序解析に関する共同研究契約を締結し、iPS創薬事業における新たな開発パイプラインの開拓ならびに今後の臨床応用に必要な科学的根拠を体系的に解明・蓄積することを目的に研究を進めております。
また、2025年6月11日から14日に開催されたInternational Society for Stem Cell Research (ISSCR)(※3) 2025 annual meetingにおいて、FTD(前頭側頭型認知症)について研究成果の発表を行う等、各開発パイプラインを研究計画に沿って進めております。
再生医療事業では、5つの開発パイプラインの研究を行っており、その内の亜急性期脊髄損傷に関する開発パイプラインにおいて、2025年3月21日に当社の共同研究先である慶應義塾大学医学部等により発表された『「亜急性期脊髄損傷に対するiPS細胞由来神経前駆細胞を用いた再生医療」の臨床研究について(経過観察の終了)』によると、目標通り4症例への移植を実施し、細胞移植後1年間の経過観察を完遂し、4症例すべてが安全性および有効性評価に含められた旨が報告されたことを受け、2025年4月4日に学校法人慶應義塾とこれまでの共同研究成果を引き継いだ共同研究契約等を新たに締結しております。
また、前述のInternational Society for Stem Cell Research (ISSCR) 2025 annual meetingにおいては、当社取締役である岡野栄之慶應義塾大学教授、中村雅也慶應義塾大学教授からそれぞれ「脊髄損傷に対する細胞移植と神経調節のコンビネーションに関する機会と課題」、「iPS由来神経幹細胞を用いた脊髄損傷に対する再生医療」等の研究成果発表も行われております。
これらの成果を受け、当社の医薬品及び再生医療等製品のサプライチェーン構築推進の為、再生医療事業におけるKP8011(亜急性期脊髄損傷)に関する治験製品および今後上市する製品の主に流通部分を強化することを目的としてアルフレッサ株式会社と2025年11月に業務提携基本契約を締結すると共に、同社との間で投資契約を締結し、同社を割当予定先とする無担保転換社債型新株予約権付社債を発行することで、今後の研究開発資金をはじめとした必要な資金の確保を行っております。
このような状況の中、当事業年度におきましては、研究開発費を414,525千円(前年同期は451,642千円)計上した結果、営業損失は916,056千円(前年同期は836,346千円の営業損失)、経常損失は920,527千円(前年同期は836,243千円の経常損失)、当期純損失は993,227千円(前年同期は846,455千円の当期純損失)となりました。
なお、当社は、医薬品等の研究・開発・製造・販売の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
※1 ALS:筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis)
日本国内では1974年に特定疾患に認定された指定難病であり、重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患で、運動ニューロン病の一種であり、極めて進行が速く、半数ほどが発症後3年から5年で呼吸筋麻痺により死亡し、治癒のための有効な治療法は現在確立されておりません。
※2 KA-2301
アルフレッサ ファーマ株式会社における徐放顆粒製剤のコード名となります。
※3 International Society for Stem Cell Research (ISSCR)
国際的な幹細胞研究振興、研究者育成、幹細胞の基礎及び応用に関する情報や幹細胞研究・臨床応用に関するガイドライン等の発信を行う、米国に本拠を置く独立した非営利独立組織。幹細胞研究の組織体としては、世界で大きな影響力があると考えられる国際学会。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の減少918,005千円、投資活動による資金の減少54,683千円、および財務活動による資金の増加1,496,325千円により、前事業年度末と比較して523,637千円増加し、2,791,835千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金の減少は、918,005千円(前事業年度は983,719千円の減少)となりました。主な要因は、減損損失の計上69,970千円があったものの、税引前当期純損失990,498千円の計上ならびに法人税等の支払額による減少1,574千円があった為になります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金の減少は、54,683千円(前事業年度は14,490千円の減少)となりました。これは有形固定資産の取得による支出11,186千円および敷金及び保証金の差入による支出43,496千円があった為になります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金の増加は1,496,325千円(前事業年度は増減なし)であり、主な要因は社債の発行による収入1,495,975千円があった為になります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、記載を省略しております。
b 受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
c 販売実績
該当事項はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。経営者は、これらの見積を行うにあたり、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表を作成するにあたって採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(販売費及び一般管理費、営業損失)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、916,056千円(前年同期は836,346千円)となり、79,709千円増加しております。
主な要因は、研究開発費は前年並の414,525千円(前年同期は451,642千円)であったものの、事業開発強化により人員が増加し、前年度と比較し、人件費が51,293千円増加した為であり、この結果、営業損失は、916,056千円(前年同期は836,346千円の営業損失)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常損失)
当事業年度において、営業外収益は3,018千円、営業外費用は7,490千円発生しました。
この結果、経常損失は、920,527千円(前年同期は836,243千円の経常損失)となりました。
(特別損失、当期純損失)
当事業年度において、減損損失による特別損失が69,970千円発生しました。また、法人税、住民税及び事業税を2,729千円計上した結果、当期純損失は993,227千円(前年同期は846,455千円の当期純損失)となりました。
なお、財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に、キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資金需要の主なものは、研究開発費および事業運営費等であり、研究開発費には、継続的な候補物質の探索や候補物質の製品化に向けた開発費用、研究人員にかかる人件費、研究設備費用、共同研究費用並びに外部委託費用等が含まれます。
当社は、これらの資金需要を手元資金で賄う方針としておりますが、2025年12月に払込のあった転換社債型新株予約権付社債を含め、株式市場からの資金獲得や補助金の獲得等を行うことにより、安定的な財源の確保を図ってまいります。
また、手元資金に関しましては、流動性の高い現預金で保有することとし、流動性リスクを管理しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。