有価証券報告書(少額募集等)-第5期(2025/01/01-2025/12/31)

【提出】
2026/03/31 17:04
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【項目】
77項目
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。
(1) 経営の基本方針
当社は、A-GELポイント事業及びA-GELギフトポイント事業、その付随するサービスの提供を行っております。当社は、加盟店、ユーザー、代理店、当社スタッフ、当社株主、社会という関係者全員を潤わせながら経済を活発化させる基本方針を掲げており、「A-GELシステム」を使ったサービスを主な商品としております。この基本理念に則り、新たなサービスを積極的に提供することにより、永続的な利益の計上と長期的な成長を目指してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社は、経営における収益性及び安定性の確保の観点から、経営成績等を分析・検討を行っております。その中で、当社グループにおける目標とする経営指標といたしましては、加盟店アカウント数、店舗掲載率、ギフトカード掲載率、代理店数、増加率、来店者のA-GELギフトポイントサービスの利用率などを重要な指標として、安定かつ効率的経営を継続し、株主価値の向上を目指してまいります。
(3)経営環境(事業の経過およびその成果)
当事業年度は、当社にとって大きな転換点となりました。過去の事業運営において生じた様々な課題と正面から向き合い、それらを整理するとともに、真の成長に向けた組織及び営業体制の再構築に取り組んだ極めて重要な一年となりました。
① 正式リリースと新たな組織体制
2025年4月には、パートナー専用システムの刷新を実施し、2025年7月1日には主力サービスである「A-GELギフトポイント」を正式にリリースいたしました。
当該サービスの正式リリースに先立ち実施したテストマーケティングの段階において、前事業年度(2024年春頃)より、事業拡大を見据えた積極的な人材採用を進めるとともに、サービス運営の中心を担う組織として事業推進部(現パートナーサクセス課)を設置いたしました。しかしながら、組織拡大のスピードに対して、当社が重視する理念や業務姿勢、評価基準の浸透が十分に追いつかない状況が生じました。その結果、期待された成果が全く得られないばかりか、組織運営上の課題も顕在化することになりました。
具体的には、事業推進部において、業務に対する当事者意識の欠如や主体的に課題解決を図ろうとしない受動的な姿勢が蔓延し、成果創出に向けた組織としての統一した行動が取れていない状況が生じていました。また、業務連絡への対応の著しい遅延または未応答など、基本的な業務規律にも課題が見られ、それらの結果、組織として期待される成果を十分に発揮できない状況となり、これらの問題が連鎖し、組織風土の深刻な悪化を招いておりました。
また、サービスの本格運用に向けて現場体制を検証した結果、パートナー(総代理店及び代理店)による加盟店契約推進業務が十分に機能していない状況も明らかとなりました。
さらに、パートナー(以下、「総代理店、代理店および紹介店」を総称して「パートナー」といいます)と、当社事業推進部(現パートナーサクセス課)及び法務部審査窓口との連携にも課題があり、加盟店様による登録申請後、主に必要書類の未提出や審査関連の質問が加盟店に届く前に、パートナーまたは当社社内のどこかで情報が滞留してしまう、あるいは当該質問への回答が当社に届く前にどこかで情報が滞留してしまうなどの状況が発生しておりました。その結果、加盟店審査・契約手続きが停滞している案件が多数存在しておりましたが、一部のケースでは、その原因が当社にあるかのような説明が加盟店に対してなされている状況も確認されました。当社としては、この状況を放置することは事業の信頼性を損なう重大な問題であると判断し、事業体制および組織体制の双方について抜本的な見直しを行う決断をいたしました。
② 内部組織リストラクチャリング
当社は社内組織体制について、これを経営上の重大な危機と捉え、2025年5月までに事業推進部を解体し、当事業年度末までにほぼ全てのスタッフとの契約終了を断行しました。また、同時に、業務対応が不適切なバックオフィススタッフ(加盟店審査を不当に停滞させていたメンバー含)につきましても契約を終了させ、大規模なリストラを断行いたしました。これらの組織再編により、従来月額約2500万円規模であった運営コストも、現在では1000万円以下の水準まで圧縮されております。なお、当事業年度末からは新たに参画した意欲的なメンバーとともに極めて活気と規律のある「筋肉質な組織」へと変貌を遂げて、少数精鋭による再出発を図りゼロからの再スタートを切る組織体制が整っております。売上の本格的な立ち上がりは今後の課題ではあるものの、事業運営の基盤となる組織体制の正常化を完了させることができました。
③ パートナー体制のテコ入れと厳格な処分
また、パートナーによる業務運営状況についても慎重に検証を行いました。その結果、加盟店契約の進捗状況や実態が本部に十分に共有されていないケースが多数存在することが判明しました。このため当社では、2025年4月より、当社バックオフィスが加盟店と直接連絡を取る体制、及び、必要に応じて、当社が総代理店を通さず、総代理店以外のパートナーとコンタクトをとる方向へ移行し、加盟店契約の進捗状況および実態を本部で直接把握する体制を構築しました。(本来2024年夏にも試みたことがありましたが、当該体制に反対する主要総代理店の協力が得られず、実行できなかった経緯があります。)
さらに、審査業務の正常化を目的として、経営企画部メンバーを審査業務に参画させ、過去に審査途中で停滞していた多数の案件について整理および実態把握を進めました。
その結果、パートナーによる業務運営において改善が必要な状況が明らかとなったため、2025年夏以降、パートナーへの指導および制度整備を段階的に実施しました。2025年秋には、業務遂行および情報伝達の適正化を目的とした各種ガイドラインを策定するとともに、一定期間にわたり改善が確認されないパートナーに対しては契約に基づく業務停止措置を実施しました。
その結果、全体の8割弱に相当するパートナーの業務を停止するという非常に厳しい判断を行うこととなりました。これは、混乱した営業体制を一度整理し、将来に向けて健全な営業ネットワークを再構築するための経営判断であります。2025年秋から現在まで、稼働意欲のない、または当社の求めるコンプライアンスレベルに達することができないパートナーについては順次契約の解約または解除の手続きを進めております。現在は、稼働意欲が高く当社のコンプライアンス基準を満たすパートナーを中心とした営業体制へと再構築を進めており、今後は加盟店教育およびパートナー教育を通じて、安定した事業拡大を図ってまいります。
④ 加盟店開発の状況
上記記載の通り、2025年4月のパートナーシステム(以下、「加盟店および自社で組織する代理店・紹介店のデータ管理および加盟店の契約進捗等を本部に共有し加盟店契約等の推進をすることができるパートナーのための管理システム」を「パートナーシステム」といいます。)の移行に伴い、加盟店登録申請をしたものの契約に至る前に放置されていた実態のない架空案件や非アクティブな加盟店を精査・排除する活動に注力いたしました。
その結果、一時的に、パートナーシステム登録上の加盟店数(申請手続き中のものも含む)は、パートナーシステム移行時点(2025年4月21日)を基準として、当該時点から当事業年度末までの間に、半数以下(45%)まで減少しました。
一方で、パートナーシステム登録上の加盟店のうち加盟店契約に至っている加盟店の割合は18%から86%まで向上しました。
また、2025年末時点の当社A-GELシステムにおける「加盟店管理アプリ」のアカウント発行数は741件となり、「A-GELユーザアプリ」上の店舗(「加盟店管理アプリ」上で作成・設定された店舗)の掲載率は48.9%、ギフトカード(クーポン)掲載率は92.3%を超えるなど、実働率の高い「正常な加盟店網」の構築が進んでおります。
⑤ 業務提携の進捗
2025年下期より、加盟企業約3,000社のネットワークを有する外部業者との業務提携に向けた検討を進めております。当該事業者は、加盟店を利用されるお客様から収益を得るビジネスモデルを採用しており、当社の加盟店から収益を得るビジネスモデルと相互に補完し合えるものと認識しております。また、当該事業者が有する代理店教育ノウハウやメディア運営力を活用し、インフルエンサーを起用したプロモーション等を通じて、当社の加盟店の増加ならびに代理店活動の最適化を図る可能性について検討を進めております。
また、当該事業者の代理店教育チームから共有された代理店教育に関する知見を踏まえ、当社のパートナーの管理能力及びビジネス・ITリテラシーの現状を再検証した結果、現在のパートナーシステムの運用が、現状のパートナー体制では十分に機能しない可能性があることを認識いたしました。
過去に、同システムにつきましては、当社の大株主であるFINジェントの開発遅延した経緯を考慮し、内部で仕様・設計業務及び開発業務のすべてを引き継ぎ、その後パートナーの希望する機能や運用に不可欠な機能追加開発、管理画面のUI改善等にコストを投じてまいりました。
しかしながら、事業の速やかな促進を優先する観点から、現在の大規模運用を前提とした管理システムから、一時的に簡易的かつ独自開発に依存しない仕組みへの移行を含めた運用方法の見直しを検討しております。当社としては、事業拡大の前提となる営業体制およびパートナー体制の実態を踏まえ、システム投資の継続よりも、事業運営の正常化と営業体制の再構築を優先するべきであると判断いたしました。一般的なビジネスパーソンのIT及びビジネスリテラシーレベルであれば問題なく運用が可能であるものの、加盟店契約推進におけるパートナーによる放置行為や誤った情報伝達が散見されている状況を鑑み、これまで相応の開発コストを投じてきたシステムではありますが、事業の促進を優先する観点から、当該開発投資の継続を断念するという、いわば開発投資の打ち切りに近い苦渋の判断に至っております。
(4) 対処すべき課題
今後事業を展開するにあたり、当社が対処すべき課題として認識している点は以下のとおりであります。
① 資金繰りの安定化(最優先課題)
過去の組織改革および事業体制の再構築に伴う支出により手元資金が減少しており、資金繰りの安定化は当社にとって最優先かつ急務の課題となっております。特に、旧体制下では最大で月額約2500万円規模の運営コストが発生しており、また、社内組織のリストラ、パートナー体制の整理や過去の放置案件の精査等に1年以上を要したことから、当初想定していた資金計画に対して現預金残高が減少する結果となりました。
現在は組織体制の見直しによりコスト構造の適正化を進め、いわゆる「筋肉質な体制」へと転換しておりますが、当社の事業はITシステムを基盤とするビジネスであり、システムの維持および機能開発は不可欠であります。システムエンジニアの人件費は一般的に高額であるため、これまでも海外エンジニアの活用等により開発コストの抑制に努めてまいりましたが、一定の開発費および保守費なしには事業運営を継続することができません。
また、新規加盟店契約の手続きだけではなく、過去に登録された加盟店およびパートナーの整理・契約終了手続きにも相当の人的コストを要しております。過去に代理店により登録されたものの実際には稼働していない加盟店や、活動を停止した代理店の整理、加盟店への個別連絡対応、契約終了手続き等が継続的に発生しており、これらの是正作業に日常的に一定のマンパワーとコストを要しております。
さらに、全国に1800社近くいるパートナーの教育や各種問い合わせ対応、バックオフィス運営等のために一定の運転資金が継続的に必要となります。
事業基盤の維持のみならず、機能開発の推進やパートナーサポート体制の強化等を通じて事業成長の加速を図ることが重要な課題となっております。
② 加盟店アクティブ化の徹底
当社の収益基盤である「後払集客等手数料」を確実なものとするため、代理店活動への支援および総代理店教育体制を再構築いたします。これまで、当社では、一部(総)代理店等の実務能力不足や業務停滞等を背景に、「加盟店登録手続中の加盟店候補の放置」や「実態のない加盟店の放置」、さらには「サポート不足による意欲ある加盟店の士気低下」といった深刻な機会損失を招いておりました。また、パートナーによる契約推進業務の停滞や違反行為(加盟店対応の放置を含む)に対し、速やかなフィードバックが得られない総代理店への繰り返しの確認や是正要請等の対応にも相当の時間と人的リソースを要しておりました。
今回、これらの課題をすべて洗い出し、根本から解決すべく、代理店業務の一部である「加盟店契約推進業務」および「日々のやり取りやシステム導入業務」を、本部等の適切な体制へ委託・移管できる仕組みを新たに構築いたしました。また、パートナー活動における業務手順や運用ルールを明確化するとともに、総代理店向けの研修資料の整備を進め、これを代理店および紹介店にも展開することで、パートナー全体の業務理解および営業力の底上げを図ってまいります。
また、当社サービスの魅力向上のため、パートナーと協力して、ユーザー満足度の高いクーポン(ギフトカード)の企画・掲載内容の質の向上にも取り組み、ユーザーの来店機会を増やすことで加盟店の売上向上およびサービス全体の利用活性化を図ってまいります。
さらに、現在の当社の人的体制を踏まえ、営業体制については、従来のように広範囲に展開するのではなく、意欲と実行力の高い総代理店および代理店との連携を強化し、重点的なパートナーシップを構築する方針といたしました。これにより営業活動の質を高め、効率的な加盟店開発およびサービス普及を推進してまいります。
加えて、加盟店開発自体は全国で推進してまいりますが、サービス展開においては、限られた営業資源を効果的に活用する観点から、本部としての営業支援および施策展開については重点エリアを設定し、優先的に取り組んでまいります。具体的には、現在加盟店数が最も多い大阪エリアを基盤として、名古屋エリア、東京エリアにおけるサポート体制の強化を順次進めてまいります。また、外部事業者との連携施策については福岡エリアからの展開を予定しております。これらの重点エリアにおける取り組みを通じて、効率的なポイント流通および利用拡大を図ってまいります。
また、当社サービスは収益化まで一定の時間を要するビジネスモデルであることから、パートナーのモチベーション維持を目的として、外部事業者との連携を通じて他社商材の取扱いも段階的に検討しております。これにより短期的な収益機会を創出するとともに、相互シナジーによりA-GELギフトポイントの営業活動の促進およびパートナーの収益機会の拡大を図ってまいります。
これらの取り組みにより、すべての加盟店のアクティブ化(稼働促進)を進めるとともに、持続的な収益基盤の構築を目指してまいります。
③ 情報システムの整備・強化
当社は、ビジネスモデルの特性上、複雑な報酬計算やユーザー、パートナー、加盟店、株主、事業委託者等の情報管理、データアクセスのパーミッション管理等、事業の安定稼働と円滑な運営のために考慮すべき事項が多岐にわたります。これを実現するためには、堅牢なデータ・セキュリティ管理体制が極めて重要であります。
当社は、データ・セキュリティ管理体制の強化のため、2024年2月にISMS認証(認証番号:LAP-0006-IS、有効期限:2024年2月21日~2027年2月20日)を取得いたしました。
今後も以下の取り組みを推進し、さらなるセキュリティレベルの向上に努めてまいります。
・市場環境の変化に応じた各課題に対するPDCAサイクルの実行
・社内リテラシーの向上による内部セキュリティの保全
・新技術に関する教育・研修による技術レベルの向上
④ 内部管理体制の強化
組織体制の見直しと売上拡大に向けた施策の実施により、事業の急速な拡大が見込まれることから、これに対応できる内部管理体制の強化を重要な経営課題と位置付けております。具体的には、以下の施策を通じて、公正性・透明性を備えた内部管理体制の確立を目指してまいります。
・バックオフィス業務の標準化と効率化
・組織的なマネージメントを支援する管理体制の強化
・外部人材の登用を含めた適材適所の人員増強
⑤ ITシステムのリスクと対策
当社のビジネスはITシステムを基盤として収益を生み出すモデルとなっており、当社事業の根幹をなすものであります。それため、外部からのサイバー攻撃、個人情報等の情報漏洩、人的・物的要因によるシステム障害のリスクが存在すると認識しております。ユーザーおよび加盟店様に安心安全に利用してもらうためには従業員一人一人への高い情報リテラシーの教育や、システムの開発・保守・運用を担う開発担当者の技術力の向上、並びに各種セキュリティ対策の強化が重要であると考えています。今後も人的要因によるセキュリティリスクを防止する対策を講じるとともに、「完璧なシステムは存在しない」という前提のもと、災害によるシステム障害や外部からのサイバー攻撃等の突発的な事象にも対応できる対策の強化を進めてまいります。
⑥ 重要な係争案件等の解決
旧管理委託先である株式会社FINジェント、株式会社PAY ROUTE、ハートランド税理士法人に対し、法的対応の検討を継続しております。その第一段としてハートランド税理士法人に対しては2025年5月に民事訴訟を提起し、現在裁判手続きが継続しております。。

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