有価証券報告書-第10期(2025/01/01-2025/12/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社は、mRNAを標的とした低分子創薬のプラットフォーム型ビジネス(独自の基盤技術を、共同創薬研究等を通じて複数の製薬会社へ提供)に加え、自社での医薬品の創出を行うパイプライン型ビジネスによって、「どんな疾患の患者さまも治療法がないと諦めたり、最適な治療が受けられないと嘆いたりすることのない、そんな希望に満ちたあたたかい社会を実現し発展させる」ことを経営理念としています(図22)。当社は、創薬のブレイクスルーを実現しスペシャリティファーマとなり、より多くのmRNAを標的とする医薬品を迅速かつ継続的に社会に届けていく方針です。
図22. Veritas In Silicoの経営理念

一方、製薬業界では米国の大手製薬会社が自社による創薬を手控え、より他社によって創出された医薬品候補(アセット)の導入を求めるようになっており、その潮流と比較的距離を置いていた日欧の製薬会社も急速にその潮流に追従しつつあります。つまり製薬会社の創薬を支援する契約そのものが世界的に減少傾向にあり、当社のプラットフォーム技術の秀劣にかかわらず、製薬会社をパートナーとして共同創薬研究を行うプラットフォーム型ビジネスにとってアゲインストの状況にあります。
そのような中、当社は以下の取り組みを進めております。
図23. 創薬研究トレンドと Veritas In Silicoの戦略方針

1. プラットフォーム事業については、この潮流を理解しつつチャンスを広げる
● 既存の共同創薬研究を進捗させ、mRNA標的低分子創薬の成功例を作る。これにより技術的なブレイクスルーを示して、業界の潮流を変化させる
● 将来価値の高いプロジェクトを、創薬の意欲が旺盛な国内外バイオテクと進める契約を締結する
● 直近の収益になるプロジェクトを製薬会社と進める契約を締結する努力を怠らない
2. 自社パイプラインの拡充: 製薬会社が求める将来のアセットの創出
● パイプライン1については、ドラッグデリバリーシステムPerfusioによる臨床試験のコストと期間を抜本的に短縮し、将来価値の向上と早期マネタイズを意識する
● パイプライン2については、2026年度に創出する
3. 多角化を通じた事業の安定化
● 当社技術の応用性を活かし、農薬事業に参入する
● ドラッグデリバリーシステム自体のライセンスアウトを視野に入れる
当社では、既存のプラットフォーム事業はおおむね順調に推移しており、これは当社の技術力が向上し、実際の創薬に適用できる技術となっていることを示しているものと認識しております。現在進めている共同創薬研究のなかには、中期経営期間中に非臨床試験入りすることが期待できるものも含まれており、対象疾患や創出される医薬品の将来価値等の情報を適時適切に開示することによって株主価値の向上につなげたいと考えています。
また、そうしたイベントは「mRNA創薬によって(理想的な)低分子医薬品が作れる」という明白な証明になりますので、製薬各社は現在の潮流にあってもより真剣に当社との契約を必要とするようになると考えております。
加えて2026年度は、特に当社にとって新たな事業分野であるドラッグデリバリーシステム(DDS)について形を定めていきます。このDDSは、2027年度までの中期経営計画期間中に実用化して販売開始まで進めることが目標です。そして最も順調に進捗した場合には、このDDSによって当社のパイプラインの臨床試験期間とコストを約5分の1程度にまで圧縮することを目指します。
(2) 経営戦略
当社は今後の中長期的な目標として、2030年を目途に「スペシャリティファーマとしての地歩を確立すること」を目指します(図24)。
図24. プラットフォーム型ビジネスからスペシャリティファーマに至るまでの成長曲線のイメージ図

(注) あくまで当社が目標とする成長のイメージであり、実際の時価総額の推移を示唆するものではありません。
スペシャリティファーマを目指す道のりの第一段階として、当社はこれまで、創薬プラットフォームibVISⓇを活用したプラットフォーム型ビジネスに注力し、収益基盤を固めました。複数の国内製薬会社とmRNA標的低分子創薬の共同創薬研究を実施し、その過程で得られた知見と実績が、プラットフォーム技術の向上と競合他社との差別化、ひいては収益の確保につながりました。
スペシャリティファーマへの道のりの第二段階として、AI創薬プラットフォームをaibVISに発展させてmRNA標的低分子医薬品のプラットフォーム型ビジネスを拡大させつつ、さらに2025年より核酸医薬品を中心として自社独自のパイプラインも創出するパイプライン型ビジネスを本格化させて収益源を複数有する「ハイブリッド型ビジネス」に移行しています。ハイブリッド型ビジネスにより、製薬会社と進めている共同創薬研究から収益を確保するとともに、自社独自のパイプラインを保有することにより、その現在価値が織り込まれるよう情報開示を進め、株主価値の向上を目指します(図25)。
図25. ハイブリッド型ビジネスによる成長コンセプト

スペシャリティファーマは、日本だけでなくアメリカにおいても非常によく見られる事業形態で、ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場しているヘルスケア関連企業の中で、上場後10年以上にわたり成長を維持している中堅企業の大半が、この事業形態を採っています。
スペシャリティファーマへの道のりの最終段階として、プラットフォーム事業及びパイプライン創出とあわせて、製薬会社として必要な組織、機能、人材等を確保し、持続的な成長が期待できるスペシャリティファーマとしての態勢を整えます。
これらスペシャリティファーマを目指すプロセスを通じて、当社が中長期的に安定的かつ持続的な成長を実現することにより、株主価値を高めていきます。合わせて、当社の技術で創出された医薬品を社会に責任をもって届ける態勢を確保することにより、当社が掲げる理念の実現につながるものと考えております。
2030年度にスペシャリティファーマとしての地歩を確立するため、当社は2025年度から2027年度にかけての中期経営計画期間中、当社の株主価値に寄与する以下の施策を実施し(図26)、ハイブリッド型ビジネスのバイオテク企業として収益基盤の確立を図ります。
図26. 2030年のVISのビジョンに向けた中期経営計画期間(2025~2027年)中の各年度目標

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は、2030年度にスペシャリティファーマとしての地歩を確保することを経営目標としております。その経営目標を達成する過程ではハイブリッド型ビジネスとして、プラットフォーム型ビジネスからは事業収益を、パイプライン型ビジネスからは自社パイプラインが創出されます。
プラットフォーム型ビジネスにおいては、製薬会社とのプロジェクトは全て研究段階であり、当社が開発・売上マイルストーン及びロイヤリティ収入を獲得可能となるのは早くても数年後となるため、現時点においては、ROAやROEといった経営指標ではなく、製薬会社との新規共同創薬研究契約の締結数(年間2社)を、目標達成の判断基準(KPI)として掲げています。
パイプライン型ビジネスにおいては、年間1本の自社パイプライン創出をKPIとして設定しております。これらKPIは取締役会等に報告されており、目標達成に向けた組織のパフォーマンスの動向を把握できるようにしております。
ハイブリッド型ビジネスとして、2つのビジネスのバランスを取ることが重要と認識しており、それは明確な数字を指標とするより、契約一時金、研究支援金及び製薬会社とのプロジェクト進捗に応じて得られる研究マイルストーンに基づく事業収益全体と、社内技術の拡充および社内パイプラインの研究開発費といった事業支出全体をお示ししてご説明を差し上げることで代えることといたします。
ところで、新規共同創薬研究契約数の目標を達成するための施策として、当社はこれまでに、製薬会社と秘密保持契約書(CDA)の締結からはじまる事業開発活動の実績を統計的に解析しています(図27)。その結果、全CDA締結数のうち本契約まで至った確率はおおよそ42%、CDA締結から本契約に至るまでの期間(中央値)は約14か月となっています(2025年12月末現在)。一方で、CDA下での交渉を行う際に、直近で収益が得られる性質の交渉と、自社パイプラインの共同創出を求める性質の二者に分類されることが分かってまいりました。そこで当社としては、直近で収益が得られる契約も取りこぼさないよう、十二分に注意します。このように事業開発の重点を定め、2026年も2社と契約を締結するという目標のもと、その数に見合うCDA締結数を獲得するなど事業開発活動を実施しています。
図27. 契約締結の実績にもとづく事業開発の展開

(4) 経営環境
内閣官房の健康・医療戦略室委託事業が2021年3月に発表した『令和二年度 医薬品・再生医療・細胞治療・遺伝子治療関連の産業化に向けた課題及び課題解決に必要な取組みに関する調査報告書』によると、世界の医療用医薬品市場は、2020年の約75兆円から、2030年には約103兆円に成長すると予測されています(図28)。
近年、抗体医薬品やペプチド医薬品などの中分子・高分子医薬品が一定規模の市場を形成しており、今後も成長期市場として存在感を示すと考えられます。低分子医薬品は、既に成熟期に差し掛かっている市場であり、市場成長率は微増であるものの、2030年においても医薬品市場の約半分を占めると予測されています。低分子医薬品は、グローバル市場において、日本企業が占有率を高く保っている領域です。今後日本では、占有率の維持に向けて、低分子医薬品の創薬標的やターゲット構造の拡大、適応疾患の拡大、及び研究開発の効率化による低コスト化が重要視されると考えられます。
図28. 世界の医療用医薬品の市場予測

当社の属するmRNA標的低分子創薬の領域は、現在世界的に見ても研究段階であるため、2030年時点で市場が大きく形成されている可能性は低いと考えられます。しかしながら、従来のタンパク質標的低分子医薬品と競合することなく、全く新規の創薬標的に対して低分子医薬品の創出に取り組めるうえに、低分子医薬品は経口投与が可能で、製造コストが低く、規制体制及び商材としてのバリューチェーンも確立されているため、将来的には、mRNA標的低分子医薬品単独で新たな市場が形成されると考えられます。その市場規模は、将来のある時点において、既存のタンパク質標的低分子医薬品の市場と同等規模になると、当社は推定しています(図29)。
図29. mRNA標的低分子医薬品の将来市場の見通し(当社推定)

2010年代後半、米国を中心としてmRNAを標的とした低分子医薬品の創出を目指すバイオテク企業が相次いで立ち上がり、2017年11月には、科学系学術団体としては世界最大のアメリカ化学会の学会誌であるChemical & Engineering Newsに「The RNA hunters」として取り上げられました。さらに、近年の科学技術の発展に伴って低分子医薬品でアプロ―チ可能な創薬標的が拡大したことにより、2023年10月の同学会誌には「Is this a golden age of small-molecule drug discovery?」と特集されるなど、再度低分子医薬品の創出に対する注目が高まっています。その中で、mRNA標的低分子創薬についても同学会誌に取り上げられており、創薬の専門家のコメントとして「個人的な見解ではあるものの次の大本命はRNA標的であり創薬の主流になりつつある」と記載されております。
このような流れを受けて、低分子医薬品の研究開発能力を持つ製薬会社はmRNA標的低分子創薬を検討しはじめ、mRNA標的低分子創薬に取り組むバイオテク企業間の競争は今後より一層激しくなると予想されます。その一方で、各社独自のビジネス展開により棲み分けが進んでいくものと考えられます。
当社の知る限り、国内外の大手製薬会社20社以上がmRNA標的低分子創薬関連のバイオテク企業と提携済みであり(2025年12月末現在)、本創薬への流れは既に始まっていると考えております。当社では、mRNA標的低分子創薬関連に取り組むバイオテク企業の中で、以下に示す当社基準にもとづき、Arrakis Therapeutics、Ribometrix、及びAnima Biotechの3社を当社の主要な競合会社と考えております。
[競合他社の選定基準]
・当社同様の作用機序に基づくmRNA標的低分子創薬を目指している企業
・全てのmRNA標的低分子創薬に関する技術を保有していると考えられる企業
・大型提携の実績をもつ企業
そのうえで、当社がもっとも注目している点は、公開情報等から競合他社が主に既知のターゲット構造を創薬対象としていると考えられるのに対して、当社は多種多様なターゲット構造を同定し、創薬対象とできることです(当社のターゲット構造を同定する技術の詳細は、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (2) 当社の事業領域 ③ aibVISプラットフォーム」を参照)。当社の「ターゲット探索」は、各製薬会社の新薬開発ニーズに対して、多種多様なターゲット構造を創薬対象とすることで応えられるため、創薬標的の枯渇という製薬業界の課題に対する抜本的な解決につながると考えております。したがって、当社のプラットフォーム技術は、競合他社に比べて「ターゲット探索」において優位性があると考えます。
近年、抗体医薬、遺伝子治療、細胞治療等と並び、核酸医薬品は次世代モダリティの一角として国際的な注目を集めております。当社が自社パイプラインの創出と言う形で取り組む核酸医薬品は、図28において、特に希少疾患向けとしての切り札と考えられているため、主要な医薬品の中にあって最も成長率の高いセグメントであると認知されています。核酸医薬品は、従来の低分子医薬品や抗体医薬では標的化が困難であった遺伝子発現制御を可能とし、極めて高い治療的潜在力を有します。
主要な核酸医薬品であるASO医薬品およびsiRNA医薬品につきましては、2025年度中も家族性高カイロミクロン血症治療薬であるsiRNA医薬品Redemploや遺伝性血管性浮腫治療薬であるASO Dawnzeraなどが米国などで承認されるなど、臨床的有用性を示しております。これらの実績の蓄積を背景に、我が国におきましても核酸医薬品の品質・非臨床安全性・臨床評価に関する規制上の考え方が整理されつつあり、当局による各種ガイドラインの整備も進展しております。このような規制環境の明確化は、開発リスクの低減および投資判断の合理化に資するものであり、核酸医薬品分野の持続的発展に向けた重要な基盤形成と位置付けられるものです。
一般に、医薬品産業は高度な知識集約型産業であると同時に、厳格な品質管理の下で大量生産を行う製造業としての側面を有しております。いかに優れた創薬コンセプトでありましても、再現性・安定性・経済合理性を備えた製造法が確立されて初めて、社会に広く普及させることが可能となります。この観点から、核酸医薬品におきましても、原薬合成技術、精製技術、製剤化技術等の高度化およびスケールアップ体制の構築が、現在まさに業界横断的な重要課題として位置付けられております。日本においても、日東電工株式会社や味の素株式会社、株式会社日本触媒などの化学・素材メーカーが、積極的に研究開発や設備投資を進め、強力な原薬製造能力を保有しグローバルに供給しようとしている状況にあります。
さらに、核酸医薬品の実用化においては、標的臓器・標的細胞へ有効成分を効率的に送達するDDSが不可欠の基盤技術と認識されております。しかしながら、DDSに用いられるリポソームや高分子ミセルについては、安全性に関する知見がなお限定的であり、それらに由来する毒性が懸念されるとともに、複雑な製造工程や品質管理の難易度の高さが事業化上の制約要因となり得ます。他方で、DDSの導入は、これまで治療介入が困難であった臓器・組織への薬剤送達を可能とし、製品の市場的魅力および医療的価値を飛躍的に高める可能性を有しております。
したがいまして、現在求められておりますDDSは、単に送達効率を向上させるのみならず、安全性において予見可能性を備え、かつ商業生産に適した製造合理性を確保し得る技術です。すなわち、「魅力」を高めつつ「毒性」や「製造」に関する課題を同時に克服する統合的ソリューションの確立が、核酸医薬品分野における競争優位の鍵を握るものと考えられます(図7)。
当社は、前述の通り、核酸医薬品の課題を、毒性、製造コスト、医薬品自体のビジネス的魅力、の三つととらえており、毒性や製造コストと矛盾なく核酸医薬品のビジネス的魅力を高めるDDSが重要だと考えております。その点、カテーテルを用いて対象臓器にだけ医薬品を送達および回収できるPerfusioは毒性をさらに下げることが期待でき、また既存のカテーテルを利用することが可能であるためにPerfusio自体の製造コストは軽微であり、むしろ使用薬剤量を低減できることで全体のコストは低減されます。つまり、応用範囲が広くデメリットの少ない当社独自のPerfusioを利用し、これまで核酸医薬品を適用することがそもそも想起されてこなかった臓器への核酸医薬品を作ることで、競合のいないオンリーワンとなり当然にファーストインクラスとなることを達成しようと考えています。Perfusioは当社のAI創薬による核酸医薬創薬の加速と合わせて、当社の優位性に資すると考えております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
経営方針及び経営戦略を実行していくうえで、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。
● プラットフォーム事業の拡大と収益の獲得
当社のmRNA標的低分子創薬事業(プラットフォーム事業)は、共同創薬研究契約の相手方である製薬会社が抱えるニーズや課題を的確に把握し、適切に対応を進め、創薬研究を着実に前進させることにより、研究支援金や研究成果に応じたマイルストーン収入等の収益を獲得します。また新たな共同創薬研究契約の締結のため、欧州での事業開発活動に注力するなど戦略的かつ計画的に取り組みます。当社はこれまでに引き続き、現在進行中の共同創薬研究をそれぞれ進捗させること、また新規契約を着実に締結してゆくことを通じて、持続的・安定的な事業の拡大と収益の獲得を目指します。
● 自社パイプラインの創出
当社は、これまでのプラットフォーム事業にとどまらず、自社パイプライン事業を進めております。具体的には、当社単独で創出が可能な核酸医薬品に加えて、低分子医薬品も候補とします。その際、創出する医薬品の将来価値総額の大きさ、製品として市場に出るまでの期間の短縮、直近のコストの低減に特に留意します。これにより、当社の株主価値の持続的な拡大につなげてまいります。
● 技術競争力の強化と独占性の確保
当社は、これまでに実施した製薬会社との共同創薬研究や、自社独自の研究を通じて蓄積した経験と知見を、当社のプラットフォーム技術に反映させるとともに、大学等との共同研究を通じて新たな技術を積極的に吸収し、技術競争力の強化を図ります。引き続き、専門分野の弁理士等と連携しながら、積極的な特許出願・国際展開、当社独自のソフトウェアとデータベースの構築及び秘匿化などにより、当社の技術について独占性の確保・維持と将来の事業展開への素地を作ります。
● 株主価値の向上を目指す経営の実践
当社は、株主価値を高めることにより株主に報いる経営に取り組みます。具体的には、将来の株主価値を高める事業に経営資源を振り向け、事業を計画的に実行してまいります。また健全性と透明性の高い経営を実践しつつ、適時的確で積極的な情報開示や株主との対話等を通じて、適正な株主価値の構築とその向上に努めます。
● 優秀な人材の確保・育成
当社の事業を持続的かつ安定的に発展させるために、RNA研究に関する高い専門性や豊富な創薬研究経験を有する人材、事業の拡大に資する人材の確保を進めます。当社は、従業員が働きやすく、業務を通じて成長できる環境を整備することにより、当社への帰属意識や従業員満足度を高めます。こうしたサステナビリティ経営を通じて、当社の事業基盤を盤石にいたします。
(1) 経営の基本方針
当社は、mRNAを標的とした低分子創薬のプラットフォーム型ビジネス(独自の基盤技術を、共同創薬研究等を通じて複数の製薬会社へ提供)に加え、自社での医薬品の創出を行うパイプライン型ビジネスによって、「どんな疾患の患者さまも治療法がないと諦めたり、最適な治療が受けられないと嘆いたりすることのない、そんな希望に満ちたあたたかい社会を実現し発展させる」ことを経営理念としています(図22)。当社は、創薬のブレイクスルーを実現しスペシャリティファーマとなり、より多くのmRNAを標的とする医薬品を迅速かつ継続的に社会に届けていく方針です。
図22. Veritas In Silicoの経営理念

一方、製薬業界では米国の大手製薬会社が自社による創薬を手控え、より他社によって創出された医薬品候補(アセット)の導入を求めるようになっており、その潮流と比較的距離を置いていた日欧の製薬会社も急速にその潮流に追従しつつあります。つまり製薬会社の創薬を支援する契約そのものが世界的に減少傾向にあり、当社のプラットフォーム技術の秀劣にかかわらず、製薬会社をパートナーとして共同創薬研究を行うプラットフォーム型ビジネスにとってアゲインストの状況にあります。
そのような中、当社は以下の取り組みを進めております。
図23. 創薬研究トレンドと Veritas In Silicoの戦略方針

1. プラットフォーム事業については、この潮流を理解しつつチャンスを広げる
● 既存の共同創薬研究を進捗させ、mRNA標的低分子創薬の成功例を作る。これにより技術的なブレイクスルーを示して、業界の潮流を変化させる
● 将来価値の高いプロジェクトを、創薬の意欲が旺盛な国内外バイオテクと進める契約を締結する
● 直近の収益になるプロジェクトを製薬会社と進める契約を締結する努力を怠らない
2. 自社パイプラインの拡充: 製薬会社が求める将来のアセットの創出
● パイプライン1については、ドラッグデリバリーシステムPerfusioによる臨床試験のコストと期間を抜本的に短縮し、将来価値の向上と早期マネタイズを意識する
● パイプライン2については、2026年度に創出する
3. 多角化を通じた事業の安定化
● 当社技術の応用性を活かし、農薬事業に参入する
● ドラッグデリバリーシステム自体のライセンスアウトを視野に入れる
当社では、既存のプラットフォーム事業はおおむね順調に推移しており、これは当社の技術力が向上し、実際の創薬に適用できる技術となっていることを示しているものと認識しております。現在進めている共同創薬研究のなかには、中期経営期間中に非臨床試験入りすることが期待できるものも含まれており、対象疾患や創出される医薬品の将来価値等の情報を適時適切に開示することによって株主価値の向上につなげたいと考えています。
また、そうしたイベントは「mRNA創薬によって(理想的な)低分子医薬品が作れる」という明白な証明になりますので、製薬各社は現在の潮流にあってもより真剣に当社との契約を必要とするようになると考えております。
加えて2026年度は、特に当社にとって新たな事業分野であるドラッグデリバリーシステム(DDS)について形を定めていきます。このDDSは、2027年度までの中期経営計画期間中に実用化して販売開始まで進めることが目標です。そして最も順調に進捗した場合には、このDDSによって当社のパイプラインの臨床試験期間とコストを約5分の1程度にまで圧縮することを目指します。
(2) 経営戦略
当社は今後の中長期的な目標として、2030年を目途に「スペシャリティファーマとしての地歩を確立すること」を目指します(図24)。
図24. プラットフォーム型ビジネスからスペシャリティファーマに至るまでの成長曲線のイメージ図

(注) あくまで当社が目標とする成長のイメージであり、実際の時価総額の推移を示唆するものではありません。
スペシャリティファーマを目指す道のりの第一段階として、当社はこれまで、創薬プラットフォームibVISⓇを活用したプラットフォーム型ビジネスに注力し、収益基盤を固めました。複数の国内製薬会社とmRNA標的低分子創薬の共同創薬研究を実施し、その過程で得られた知見と実績が、プラットフォーム技術の向上と競合他社との差別化、ひいては収益の確保につながりました。
スペシャリティファーマへの道のりの第二段階として、AI創薬プラットフォームをaibVISに発展させてmRNA標的低分子医薬品のプラットフォーム型ビジネスを拡大させつつ、さらに2025年より核酸医薬品を中心として自社独自のパイプラインも創出するパイプライン型ビジネスを本格化させて収益源を複数有する「ハイブリッド型ビジネス」に移行しています。ハイブリッド型ビジネスにより、製薬会社と進めている共同創薬研究から収益を確保するとともに、自社独自のパイプラインを保有することにより、その現在価値が織り込まれるよう情報開示を進め、株主価値の向上を目指します(図25)。
図25. ハイブリッド型ビジネスによる成長コンセプト

スペシャリティファーマは、日本だけでなくアメリカにおいても非常によく見られる事業形態で、ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場しているヘルスケア関連企業の中で、上場後10年以上にわたり成長を維持している中堅企業の大半が、この事業形態を採っています。
スペシャリティファーマへの道のりの最終段階として、プラットフォーム事業及びパイプライン創出とあわせて、製薬会社として必要な組織、機能、人材等を確保し、持続的な成長が期待できるスペシャリティファーマとしての態勢を整えます。
これらスペシャリティファーマを目指すプロセスを通じて、当社が中長期的に安定的かつ持続的な成長を実現することにより、株主価値を高めていきます。合わせて、当社の技術で創出された医薬品を社会に責任をもって届ける態勢を確保することにより、当社が掲げる理念の実現につながるものと考えております。
2030年度にスペシャリティファーマとしての地歩を確立するため、当社は2025年度から2027年度にかけての中期経営計画期間中、当社の株主価値に寄与する以下の施策を実施し(図26)、ハイブリッド型ビジネスのバイオテク企業として収益基盤の確立を図ります。
図26. 2030年のVISのビジョンに向けた中期経営計画期間(2025~2027年)中の各年度目標

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は、2030年度にスペシャリティファーマとしての地歩を確保することを経営目標としております。その経営目標を達成する過程ではハイブリッド型ビジネスとして、プラットフォーム型ビジネスからは事業収益を、パイプライン型ビジネスからは自社パイプラインが創出されます。
プラットフォーム型ビジネスにおいては、製薬会社とのプロジェクトは全て研究段階であり、当社が開発・売上マイルストーン及びロイヤリティ収入を獲得可能となるのは早くても数年後となるため、現時点においては、ROAやROEといった経営指標ではなく、製薬会社との新規共同創薬研究契約の締結数(年間2社)を、目標達成の判断基準(KPI)として掲げています。
パイプライン型ビジネスにおいては、年間1本の自社パイプライン創出をKPIとして設定しております。これらKPIは取締役会等に報告されており、目標達成に向けた組織のパフォーマンスの動向を把握できるようにしております。
ハイブリッド型ビジネスとして、2つのビジネスのバランスを取ることが重要と認識しており、それは明確な数字を指標とするより、契約一時金、研究支援金及び製薬会社とのプロジェクト進捗に応じて得られる研究マイルストーンに基づく事業収益全体と、社内技術の拡充および社内パイプラインの研究開発費といった事業支出全体をお示ししてご説明を差し上げることで代えることといたします。
ところで、新規共同創薬研究契約数の目標を達成するための施策として、当社はこれまでに、製薬会社と秘密保持契約書(CDA)の締結からはじまる事業開発活動の実績を統計的に解析しています(図27)。その結果、全CDA締結数のうち本契約まで至った確率はおおよそ42%、CDA締結から本契約に至るまでの期間(中央値)は約14か月となっています(2025年12月末現在)。一方で、CDA下での交渉を行う際に、直近で収益が得られる性質の交渉と、自社パイプラインの共同創出を求める性質の二者に分類されることが分かってまいりました。そこで当社としては、直近で収益が得られる契約も取りこぼさないよう、十二分に注意します。このように事業開発の重点を定め、2026年も2社と契約を締結するという目標のもと、その数に見合うCDA締結数を獲得するなど事業開発活動を実施しています。
図27. 契約締結の実績にもとづく事業開発の展開

(4) 経営環境
内閣官房の健康・医療戦略室委託事業が2021年3月に発表した『令和二年度 医薬品・再生医療・細胞治療・遺伝子治療関連の産業化に向けた課題及び課題解決に必要な取組みに関する調査報告書』によると、世界の医療用医薬品市場は、2020年の約75兆円から、2030年には約103兆円に成長すると予測されています(図28)。
近年、抗体医薬品やペプチド医薬品などの中分子・高分子医薬品が一定規模の市場を形成しており、今後も成長期市場として存在感を示すと考えられます。低分子医薬品は、既に成熟期に差し掛かっている市場であり、市場成長率は微増であるものの、2030年においても医薬品市場の約半分を占めると予測されています。低分子医薬品は、グローバル市場において、日本企業が占有率を高く保っている領域です。今後日本では、占有率の維持に向けて、低分子医薬品の創薬標的やターゲット構造の拡大、適応疾患の拡大、及び研究開発の効率化による低コスト化が重要視されると考えられます。
図28. 世界の医療用医薬品の市場予測

当社の属するmRNA標的低分子創薬の領域は、現在世界的に見ても研究段階であるため、2030年時点で市場が大きく形成されている可能性は低いと考えられます。しかしながら、従来のタンパク質標的低分子医薬品と競合することなく、全く新規の創薬標的に対して低分子医薬品の創出に取り組めるうえに、低分子医薬品は経口投与が可能で、製造コストが低く、規制体制及び商材としてのバリューチェーンも確立されているため、将来的には、mRNA標的低分子医薬品単独で新たな市場が形成されると考えられます。その市場規模は、将来のある時点において、既存のタンパク質標的低分子医薬品の市場と同等規模になると、当社は推定しています(図29)。
図29. mRNA標的低分子医薬品の将来市場の見通し(当社推定)

2010年代後半、米国を中心としてmRNAを標的とした低分子医薬品の創出を目指すバイオテク企業が相次いで立ち上がり、2017年11月には、科学系学術団体としては世界最大のアメリカ化学会の学会誌であるChemical & Engineering Newsに「The RNA hunters」として取り上げられました。さらに、近年の科学技術の発展に伴って低分子医薬品でアプロ―チ可能な創薬標的が拡大したことにより、2023年10月の同学会誌には「Is this a golden age of small-molecule drug discovery?」と特集されるなど、再度低分子医薬品の創出に対する注目が高まっています。その中で、mRNA標的低分子創薬についても同学会誌に取り上げられており、創薬の専門家のコメントとして「個人的な見解ではあるものの次の大本命はRNA標的であり創薬の主流になりつつある」と記載されております。
このような流れを受けて、低分子医薬品の研究開発能力を持つ製薬会社はmRNA標的低分子創薬を検討しはじめ、mRNA標的低分子創薬に取り組むバイオテク企業間の競争は今後より一層激しくなると予想されます。その一方で、各社独自のビジネス展開により棲み分けが進んでいくものと考えられます。
当社の知る限り、国内外の大手製薬会社20社以上がmRNA標的低分子創薬関連のバイオテク企業と提携済みであり(2025年12月末現在)、本創薬への流れは既に始まっていると考えております。当社では、mRNA標的低分子創薬関連に取り組むバイオテク企業の中で、以下に示す当社基準にもとづき、Arrakis Therapeutics、Ribometrix、及びAnima Biotechの3社を当社の主要な競合会社と考えております。
[競合他社の選定基準]
・当社同様の作用機序に基づくmRNA標的低分子創薬を目指している企業
・全てのmRNA標的低分子創薬に関する技術を保有していると考えられる企業
・大型提携の実績をもつ企業
そのうえで、当社がもっとも注目している点は、公開情報等から競合他社が主に既知のターゲット構造を創薬対象としていると考えられるのに対して、当社は多種多様なターゲット構造を同定し、創薬対象とできることです(当社のターゲット構造を同定する技術の詳細は、「第1 企業の概況 3 事業の内容 (2) 当社の事業領域 ③ aibVISプラットフォーム」を参照)。当社の「ターゲット探索」は、各製薬会社の新薬開発ニーズに対して、多種多様なターゲット構造を創薬対象とすることで応えられるため、創薬標的の枯渇という製薬業界の課題に対する抜本的な解決につながると考えております。したがって、当社のプラットフォーム技術は、競合他社に比べて「ターゲット探索」において優位性があると考えます。
近年、抗体医薬、遺伝子治療、細胞治療等と並び、核酸医薬品は次世代モダリティの一角として国際的な注目を集めております。当社が自社パイプラインの創出と言う形で取り組む核酸医薬品は、図28において、特に希少疾患向けとしての切り札と考えられているため、主要な医薬品の中にあって最も成長率の高いセグメントであると認知されています。核酸医薬品は、従来の低分子医薬品や抗体医薬では標的化が困難であった遺伝子発現制御を可能とし、極めて高い治療的潜在力を有します。
主要な核酸医薬品であるASO医薬品およびsiRNA医薬品につきましては、2025年度中も家族性高カイロミクロン血症治療薬であるsiRNA医薬品Redemploや遺伝性血管性浮腫治療薬であるASO Dawnzeraなどが米国などで承認されるなど、臨床的有用性を示しております。これらの実績の蓄積を背景に、我が国におきましても核酸医薬品の品質・非臨床安全性・臨床評価に関する規制上の考え方が整理されつつあり、当局による各種ガイドラインの整備も進展しております。このような規制環境の明確化は、開発リスクの低減および投資判断の合理化に資するものであり、核酸医薬品分野の持続的発展に向けた重要な基盤形成と位置付けられるものです。
一般に、医薬品産業は高度な知識集約型産業であると同時に、厳格な品質管理の下で大量生産を行う製造業としての側面を有しております。いかに優れた創薬コンセプトでありましても、再現性・安定性・経済合理性を備えた製造法が確立されて初めて、社会に広く普及させることが可能となります。この観点から、核酸医薬品におきましても、原薬合成技術、精製技術、製剤化技術等の高度化およびスケールアップ体制の構築が、現在まさに業界横断的な重要課題として位置付けられております。日本においても、日東電工株式会社や味の素株式会社、株式会社日本触媒などの化学・素材メーカーが、積極的に研究開発や設備投資を進め、強力な原薬製造能力を保有しグローバルに供給しようとしている状況にあります。
さらに、核酸医薬品の実用化においては、標的臓器・標的細胞へ有効成分を効率的に送達するDDSが不可欠の基盤技術と認識されております。しかしながら、DDSに用いられるリポソームや高分子ミセルについては、安全性に関する知見がなお限定的であり、それらに由来する毒性が懸念されるとともに、複雑な製造工程や品質管理の難易度の高さが事業化上の制約要因となり得ます。他方で、DDSの導入は、これまで治療介入が困難であった臓器・組織への薬剤送達を可能とし、製品の市場的魅力および医療的価値を飛躍的に高める可能性を有しております。
したがいまして、現在求められておりますDDSは、単に送達効率を向上させるのみならず、安全性において予見可能性を備え、かつ商業生産に適した製造合理性を確保し得る技術です。すなわち、「魅力」を高めつつ「毒性」や「製造」に関する課題を同時に克服する統合的ソリューションの確立が、核酸医薬品分野における競争優位の鍵を握るものと考えられます(図7)。
当社は、前述の通り、核酸医薬品の課題を、毒性、製造コスト、医薬品自体のビジネス的魅力、の三つととらえており、毒性や製造コストと矛盾なく核酸医薬品のビジネス的魅力を高めるDDSが重要だと考えております。その点、カテーテルを用いて対象臓器にだけ医薬品を送達および回収できるPerfusioは毒性をさらに下げることが期待でき、また既存のカテーテルを利用することが可能であるためにPerfusio自体の製造コストは軽微であり、むしろ使用薬剤量を低減できることで全体のコストは低減されます。つまり、応用範囲が広くデメリットの少ない当社独自のPerfusioを利用し、これまで核酸医薬品を適用することがそもそも想起されてこなかった臓器への核酸医薬品を作ることで、競合のいないオンリーワンとなり当然にファーストインクラスとなることを達成しようと考えています。Perfusioは当社のAI創薬による核酸医薬創薬の加速と合わせて、当社の優位性に資すると考えております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
経営方針及び経営戦略を実行していくうえで、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりです。
● プラットフォーム事業の拡大と収益の獲得
当社のmRNA標的低分子創薬事業(プラットフォーム事業)は、共同創薬研究契約の相手方である製薬会社が抱えるニーズや課題を的確に把握し、適切に対応を進め、創薬研究を着実に前進させることにより、研究支援金や研究成果に応じたマイルストーン収入等の収益を獲得します。また新たな共同創薬研究契約の締結のため、欧州での事業開発活動に注力するなど戦略的かつ計画的に取り組みます。当社はこれまでに引き続き、現在進行中の共同創薬研究をそれぞれ進捗させること、また新規契約を着実に締結してゆくことを通じて、持続的・安定的な事業の拡大と収益の獲得を目指します。
● 自社パイプラインの創出
当社は、これまでのプラットフォーム事業にとどまらず、自社パイプライン事業を進めております。具体的には、当社単独で創出が可能な核酸医薬品に加えて、低分子医薬品も候補とします。その際、創出する医薬品の将来価値総額の大きさ、製品として市場に出るまでの期間の短縮、直近のコストの低減に特に留意します。これにより、当社の株主価値の持続的な拡大につなげてまいります。
● 技術競争力の強化と独占性の確保
当社は、これまでに実施した製薬会社との共同創薬研究や、自社独自の研究を通じて蓄積した経験と知見を、当社のプラットフォーム技術に反映させるとともに、大学等との共同研究を通じて新たな技術を積極的に吸収し、技術競争力の強化を図ります。引き続き、専門分野の弁理士等と連携しながら、積極的な特許出願・国際展開、当社独自のソフトウェアとデータベースの構築及び秘匿化などにより、当社の技術について独占性の確保・維持と将来の事業展開への素地を作ります。
● 株主価値の向上を目指す経営の実践
当社は、株主価値を高めることにより株主に報いる経営に取り組みます。具体的には、将来の株主価値を高める事業に経営資源を振り向け、事業を計画的に実行してまいります。また健全性と透明性の高い経営を実践しつつ、適時的確で積極的な情報開示や株主との対話等を通じて、適正な株主価値の構築とその向上に努めます。
● 優秀な人材の確保・育成
当社の事業を持続的かつ安定的に発展させるために、RNA研究に関する高い専門性や豊富な創薬研究経験を有する人材、事業の拡大に資する人材の確保を進めます。当社は、従業員が働きやすく、業務を通じて成長できる環境を整備することにより、当社への帰属意識や従業員満足度を高めます。こうしたサステナビリティ経営を通じて、当社の事業基盤を盤石にいたします。