有価証券報告書-第10期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/28 15:47
【資料】
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【項目】
110項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当社の収益構造は、求人広告掲載を希望する企業に当社サービスを紹介し、対価として、「ジョブドラフトNavi」掲載料を中心に、付随するオプションサービス料金を受領しております。「ジョブドラフトNavi」及び「ジョブドラフトNext」については、それぞれ、自社保有マッチングプラットフォームであり、人材紹介サービスであるため仕入原価が発生しませんが、付随オプションサービスについては役務提供に関する仕入原価が発生する収益構造となっております。
0102010_005.png掲載料収益は新規及びリピート申込数の影響を受け、新規申込数は新規商談数×新規受注率、リピート申込数は対象顧客数×リピート率で表されます。それぞれの変数に対する当社の対応としては以下のとおりです。
(商談数)
・広告宣伝費を投下し、Web上でのインバウンド商談獲得(※)を促進しています。
・全国の都市銀行・地方銀行・信用金庫と連携し、高卒人材採用を希望する企業紹介を促進しています。
(※)web上でのインバウンド商談とは、web上でのサービス問い合わせから商談に至ったものを指します。
(受注率)
・金融機関からの紹介商談は、企業のサービスへの期待も高く、受注率が高いため、全国の都市銀行・地方銀行・信用金庫と連携し、高卒人材採用を希望する企業紹介を促進しています。
(リピート率)
・「ジョブドラフトNavi」の掲載企業の内サポートプランでの掲載企業においては、カスタマーサポート部門による顧客フォローアップを行っております。採用アクションの進捗確認を目的とした定期ミーティングの開催や、時期別アクションや高校・高校生の対応方法などの高校新卒採用ノウハウの提供、高校別の就職関連情報の提供、企業求人票の添削アドバイス、高校教員を招いたカンファレンスセミナー等の開催等を通じて、高校新卒採用の可能性を高めるためのサービス提供を行っておりますが、常に顧客の要望する点についてのサポート内容の改善を行っております。
当事業年度における世界情勢は、ロシアによるウクライナ侵攻、中東におけるイスラエルとパレスチナの紛争が長期化しており、また、中国の景気減速感が一層に強まっており、加えてアメリカにおいては、利上げや11月の大統領選の動向もあり、世界経済の先行きは、不確実性が一層高まっております。
わが国経済においては、約30年ぶりの高い水準の円安により、原油をはじめ輸入原材料価格の高騰という背景の中、2024年3月発表の日銀短観によると、大企業製造業においては、品質不正による一部自動車メーカーの生産停止の影響で悪化しましたが、大企業非製造業については、コロナ禍明け後の需要回復の動きを背景に8四半期連続で改善しております。ただ、物価上昇による需要の減少、コストの増加、人手不足の深刻化等の懸念が企業マインドの重荷になっている面も見られております。
中小企業において景況感は製造業、非製造業ともに悪化しており、総じて弱含みとなっております。物価上昇や人件費の高まりを受けたコストの増加や人材不足による悪影響が収益基盤の弱い中小企業では悪影響を及ぼしていると懸念されております。
そうした中で、当社が属する新卒就職支援市場においては、わが国の大卒求人倍率(2024年3月卒業者)は1.71倍(出典:㈱リクルート「第40回 ワークス大卒求人倍率調査」)と2023年卒の1.58倍より0.13ポイント上昇、人手不足が深刻化する中で、依然として高い水準で推移しております。特に300名未満の従業員規模の企業においては6.19倍(出典:㈱リクルート「第40回 ワークス大卒求人倍率調査」)と増加しつづけております。2024年卒の高卒求人倍率も3.98倍(出典:厚生労働省発表「令和5年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ(令和6年3月末現在)」)と2023年卒に続き3倍を超え、1985年以降で最高の求人倍率になるなど、総じて若手人材を中心とした企業の採用意欲は高止まりを続け、特に若年層の人員不足は多くの企業の共通課題となっています。
特に、情報通信業(IT)や製造業・サービス業・運輸業などの産業においては、2024年4月より、労働基準法の改正による残業時間の制限(いわゆる2024年問題)により、関連業界での採用ニーズが拡大している他、欠員募集や事業拡大による急募も増加しています。
また、新卒採用の難易度が高まっていることや、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の推進を受け、大手企業・準大手企業が第二新卒などを対象にした通年採用を導入する動きが加速しています。
この流れは、今後、中小企業においても同様の動きを見せるものと予測しており、当社のサービス需要が一層高まるものと考えており、政府主導の「働き方改革」のさらなる進展で企業では労働時間管理の見直しや勤務体系の柔軟化といった体質改善だけでなく、雇用の在り方そのものの再検討が進むと考えています。
この取り組みの延長線上では、新卒採用を通じた企業組織力の強化やキャリア教育の在り方についても見直しが進むと考えられ、主要事業の成長に加え、高校現場におけるキャリア教育並びに企業での教育機会の確保が必要になると考えております。
このような環境の下、当社はパーパスとして「これからを生きる人の夢を増やす」、ビジョンとして「若者に希望を与えるNo.1企業」を掲げ、これらを実現するためのサービス展開を行っております。高校生及び高卒第二新卒(18歳~25歳の高卒社会人及び離職者)を価値提供のターゲットとした、ジョブドラフトNavi(高校生向け求人情報提供サイト)、ジョブドラフトFes(高校生向け大規模合同企業説明会)、ジョブドラフトNext(高卒第二新卒向け+転職支援サービス)という採用関連サービスだけではなく、ジョブドラフトCareer(高校向けキャリア教育サービス)、ルーキーズクラブ(新卒社員定着研修サービス)、DMU(デジタルマーケティング研修)をはじめとした企業研修サービス、企業人事向け適性検査サービス(ジョブドラフトSurvey)を提供することで、採用分野だけに限らないサービス展開を実現しております。
また、高校現場の就職活動のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を通じた教員の負担軽減、高校網の拡大を目的として、ジョブドラフトTeacher(就職活動教員管理システム)の本格的な展開を進めております。
当事業年度においては、2023年3月期から継続して、当社主軸サービスである「ジョブドラフトサービス」の商談獲得ルートの新規開拓を進め、金融機関等からの見込顧客紹介や、資料問合せ・セミナー参加を通じたインバウンド商談が主軸となり受注を牽引し、また新潟・岡山・熊本支店を開設しエリア拡大を行ったことで、安定的な商談確保が実現できました。SNSを活用した採用活動支援などの新たな企画制作サービス、代行支援サービス、教育研修サービスなどの商材増による受注単価の向上もあり、受注高が好調に推移いたしました。
その結果、当事業年度の売上高は2,082,994千円(前年同期比37.3%増)、営業利益は272,411千円(前年同期比269.3%増)、経常利益は253,949千円(前年同期比291.5%増)、当期純利益は141,803千円(前年同期比241.7%増)となり、いずれも過去最高を更新いたしました。
なお、当社は、高卒人材採用支援事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
②財政状態の状況
(資産の部)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ544,581千円増加し、2,179,309千円となりました。これは主に、上場に伴う第三者割当増資等により現金及び預金が408,632千円増加、受注増に伴い売掛金が67,616千円増加、ソフトウエアが10,950千円増加、大阪本社移転に伴う設備投資により建物が61,913千円増加及び敷金及び保証金が35,786千円増加したことによるものであります。
(負債の部)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ80,778千円増加し、1,693,218千円となりました。これは主に、契約負債が259,848千円増加、短期借入金が200,000千円減少、長期借入金が53,698千円減少、1年内返済予定の長期借入金が37,063千円減少したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ463,803千円増加し、486,090千円となりました。これは、第三者割当増資により資本金及び資本準備金がそれぞれ161,000千円増加、当期純利益の計上により利益剰余金が141,803千円増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ408,632千円増加し、1,554,565千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、499,339千円となりました。これは、主に税引前当期純利益252,356千円、売上債権の増加額67,616千円、未払消費税等の減少額24,582千円、契約負債の増加額259,848千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、116,907千円となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出53,649千円、無形固定資産の取得による支出21,728千円、資産除去債務の履行による支出5,712千円、敷金及び保証金の差入による支出43,089千円、敷金及び保証金の回収による収入7,303千円、その他の支出30千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、26,200千円となりました。これは、主に第三者割当増資による収入322,000千円、長期借入れによる収入150,000千円、短期借入金の返済による支出が200,000千円、長期借入金の返済による支出240,761千円、その他支出5,038千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当事業年度の受注実績は次のとおりであります。なお、当社は高卒人材採用支援事業の単一のセグメントであるため、サービス領域別に記載しております。
サービス領域の名称当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
受注高受注残高
金額(千円)前期比(%)金額(千円)前期比(%)
採用領域2,298,957134.61,181,044130.0
教育領域108,078137.956,820132.2
その他----
合計2,407,036134.81,237,865130.1

(注)受注高は当該期間における顧客からの受注の総額であり、受注残高は過去受注済のもののうち期間末
日時点において役務未提供のため売上高に未計上である金額を指します。
c.販売実績
当事業年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社は高卒人材採用支援事業の単一のセグメントであるため、サービス領域別に記載しております。
サービス領域の名称当事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
販売高(千円)前期比(%)
採用領域1,979,139138.0
教育領域86,315118.4
その他17,539171.8
合計2,082,994137.3

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対す
る割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5経理の状況 (1)財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
②財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の状況
当事業年度の財政状態の状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b 経営成績の状況
(売上高)
当事業年度の売上高は前事業年度と比較して、565,419千円増加し、2,082,994千円(前年同期比37.3%増)となりました。売上高の分析・検討内容につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりです。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は79,313千円増加し、322,513千円(前年同期比32.6%増)となりました。これは主に、オプション商材の販売が好調に推移したことによるものであります。この結果、売上総利益は486,106千円増加し、1,760,480千円(前年同期比38.1%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は287,469千円増加し、1,488,069千円(前年同期比23.9%増)となりました。これは主に、業容拡大に伴う新規採用による人件費の増加、及び金融機関への支払紹介手数料(金融機関から紹介頂いた企業との成約に伴う成果報酬手数料)の増加によるものであります。この結果、営業利益は198,637千円増加し、272,411千円(前年同期比269.3%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度は、営業外収入として主に助成金収入等により1,171千円を計上しました。また、営業外費用として主に上場関連費用等により19,633千円を計上しました。この結果、経常利益は189,090千円増加し、253,949千円(前年同期比291.5%増)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度は、特別損失として固定資産除却損を1,592千円計上しました。法人税等が84,710千円増加し110,553千円(前年同期比327.8%増)となりました。これらの結果、当期純利益は100,308千円増加し、141,803千円(前年同期比241.7%増)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資金需要のうち主なものは、人件費や広告宣伝投資、システム開発等が中心となりますが、これらの資金に関する財源は、自己資金及び金融機関からの借入により対応しております。
なお、当事業年度末の現金及び現金同等物残高は前事業年度末に比べ408,632千円増加し、1,554,565千円となりました。有利子負債(借入金)残高は362,089千円(前事業年度末652,850千円)となっております。
今後の更なる業容拡大に対応するための資金に関しては、自己資金に加えて、株式上場時の調達資金を用いて、成長投資の実行とともに財務基盤の強化を図ってまいります。
④経営方針・経営戦略等又は経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等
当社は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標」に記載の指標を重視しており、過年度からの推移は以下のとおりです。
第9期事業年度
(2023年3月期)
第10期事業年度
(2024年3月期)
売上高(千円)1,517,5742,082,994
営業利益(千円)73,773272,411
採用領域に関する受注高(千円)1,707,6902,298,957
ジョブドラフトNavi掲載企業数(社)1,4891,784

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