有価証券報告書-第30期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/26 13:07
【資料】
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【項目】
108項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
流動資産は、前事業年度末に比べ647,064千円増加し、3,420,397千円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加605,447千円であります。
固定資産は、前事業年度末に比べ340,606千円増加し、2,150,567千円となりました。主な要因は、新製品の開発等に伴うソフトウェアの増加186,646千円、ソフトウェア仮勘定の増加171,848千円であります。
この結果、総資産は5,570,964千円となり、前事業年度末に比べ987,670千円増加いたしました。
(負債)
流動負債は、前事業年度末に比べ386,218千円増加し、2,344,093千円となりました。主な要因は、当期利益計上に伴う未払法人税等の増加285,800千円、賞与引当金167,652千円であります。
固定負債は、前事業年度末に比べ53,461千円減少し、1,066,139千円となりました。主な要因は、長期期契約負債の減少62,507千円であります。
この結果、負債合計は3,410,233千円となり、前事業年度末に比べ332,757千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ654,913千円増加し、2,160,731千円となりました。主な要因は、当期純利益の計上648,478千円、配当金の支払74,808千円、その他有価証券評価差額金の増加81,243千円であります。
② 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に関する行動規制の緩和と社会経済活動の正常化が進んだこと等により景気は緩やかに回復しているものの、資源・原材料価格の高騰と物価上昇、急激な為替変動などによる経済活動への影響が懸念され、先行き不透明な状況が続いております。
一方、デジタルトランスフォーメーション(DX)という概念が進み、中堅中小企業においてもDX化が浸透してきております。そのような状況の中、労働人口の減少に伴い、ITによる業務の効率化、自動化による生産性向上のニーズは高まっております。
また、テレワークの拡大により働き方も大きく変わり、商談も対面からオンラインへ移行するなど新しいビジネス形態へと移り変わり、セキュリティ対策などの信頼性向上のニーズも高まっております。
このような経済環境の中、当社は「組織を強くするIT環境をすべての人へ」をミッションに、顧客の企業価値向上に資するべく、ITで経営課題を解決し、業務の生産性向上・信頼性向上を図るために、IT資産管理やセキュリティ対策等に対するソリューションを提供する「ネットワークソリューション」、SFA/CRM、MA等の営業支援に対するソリューションを提供する「セールスDXソリューション」、OCR等によるデータエントリーに対するソリューションを提供する「AIデータエントリーソリューション」の3つのソリューションにおいて、ソフトウェアの開発及び販売を行っており、市場ニーズは一層高まっております。
このような経済環境の中、「組織を強くするIT環境をすべての人へ」をミッションに、顧客の企業価値向上に資するべく、ITで経営課題を解決し、業務の生産性向上・信頼性向上を図るために、IT資産管理やセキュリティ対策等に対するソリューションを提供する「ネットワークソリューション」、SFA/CRM、MA等の営業支援に対するソリューションを提供する「セールスDXソリューション」、OCR等によるデータエントリーに対するソリューションを提供する「AIデータエントリーソリューション」の3つのソリューションにおいて、ソフトウェアの開発及び販売を行っております。
当社はソリューション提供事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりませんが、各ソリューションにおける状況は以下のとおりです。
[ネットワークソリューション]
当ソリューションでは、企業のPC及びPCネットワーク等のIT資産管理、セキュリティ対策の面から統合的に管理するソフトウェアを「AssetView」シリーズとして開発・販売しており、IT資産管理を取り巻く様々な課題を統合的に解決するためのログ分析レポート等のソリューションサービス、運用支援サービスを「AssetView」と合わせて提供しております。
民間企業において、テレワークが多様な働き方の一つの形として定着しつつあり、社外にパソコン等のIT資産が存在する状態が定常化しています。これら社外のIT資産の管理の為に、IT資産管理ツールをクラウド環境で導入する企業が継続して増加しており、「AssetView CLOUD」を始めとしたクラウドサービスの売上が大きく増加致しました。新規顧客の増加とともに、既存顧客のクラウドサービスへの移行が進んでいる事が増加の要因となっております。これにより、当ソリューションの売上に占めるクラウドサービス売上の比率は、前期の25%から30%と増加しております。
また、オンプレミス環境で導入頂いている既存顧客の保守も、継続的な運用支援を行うプレミアムサポート等により高い更新率※を維持し堅調に推移いたしました。
その結果、当ソリューションの売上は2,658,366千円(前年同期比104.1%)となりました。
※更新率:契約更新月における更新対象売上のうち、更新された売上の割合
[セールスDXソリューション]
当ソリューションでは、「営業を強くし、売上を上げる」をコンセプトに、法人営業の生産性向上・業務効率化を図り、企業の売上拡大を支援する「ホットプロファイル」及び「ホットアプローチ」の開発・販売・運用支援サービスを行っております。
「法人営業になくてはならない製品」を目指し、「名刺管理」「SFA/CRM」※「MA」※の機能を一気通貫で兼ね備えていることが大きな強みであり、これに加え、「新規顧客開拓」機能も有しております。
営業の活動状況を可視化し、売上・生産性向上を可能とするSFAの利用など、営業のDX化が中堅・中小企業においてもニーズが拡大している中、SFAの新規売上が好調に推移致しました。
また、新型コロナウイルス感染症に対する行動制限の緩和などにより、企業同士の対面の機会が増加し、名刺交換の機会が増加することによる名刺データ化の需要の拡大やプラン変更などによるアップセルも堅調に推移致しました。
さらに、既存顧客の契約更新も順調に推移致しました。
その結果、当ソリューションの売上は1,207,803千円(前年同期比125.2%)となりました。
※SFA:セールスフォースオートメーションの略で、営業支援システムであり、営業業務の見える化、効率化を図る仕組み、システムのことを意味します。
※CRM:カスタマーリレーションシップマネージメントの略で、顧客情報や行動履歴、顧客との関係性を管理し、顧客との良好な関係を構築・促進することを意味します。
※MA:マーケティングオートメーションの略で、マーケティング業務を自動化、効率化する仕組み、システムのことを意味します。
[AIデータエントリーソリューション]
当ソリューションでは、OCR技術をベースとしたデータ入力業務効率化のソリューションを提供しています。
多くの企業や公共団体では、業務に用いられる帳票のうち、データ化されていない様々な帳票が残っており、その帳票を処理するための入力業務に多くの時間と労力を費やしていると考えております。労働人口の減少に伴い、単純作業であるデータ入力業務においては、人手不足を解消し、かつ、ミスを削減するために、当社のOCR製品のようなシステムやサービスを利用する企業等が増えております。
OCRはAI技術の躍進とともに文字認識精度が高まり、対応可能なデータ入力業務の領域が拡大しております。これらにより、OCR事業は大きく成長する市場であると考えられます。当社においても継続してOCR技術の向上を図っております。
ダブルAI OCRと当社の在宅ワーカーによるOCR結果の確認作業を組み合わせたクラウドサービスである「WOZE」の売上が好調に推移致しました。一方、マークシート入力製品や既存のOCR製品の「RightFax」のリプレイスや新規売上が伸びず、またBPO事業者へのサービス提供開始が遅れました。
その結果、当ソリューションの売上は416,535千円(前年同期比87.4%)となりました。
※OCR:オプティカルキャラクターリーダーの略で、手書きや印刷された文字をスキャナやデジタルカメラによって読みとり、コンピュータが利用できるデジタルの文字コードに変換する技術を意味します。
以上の結果、当事業年度における当社全体の売上高は4,282,705千円(前年同期比107.2%)となり、製品開発に係る外注費は増加したものの、クラウド利用料などの見直しによるコスト削減効果もあり、営業利益は670,106千円(前年同期比131.9%)となりました。また、為替差益73,164千円を営業外収益に計上し、経常利益は778,897千円(前年同期比154.5%)、当期純利益は648,478千円(前年同期比155.5%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ605,446千円増加し、2,640,324千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は1,064,473千円(前年同期は252,417千円の資金の支出)となりました。これは、主に増加要因として税引前当期純利益912,364千円(前年同期比297,772千円増加)、減価償却費250,095千円(前年同期比175,399千円増加)、賞与引当金の増加167,652千円(前年同期比252,957千円増加)等があった一方で、減少要因として投資有価証券償還損益△133,466千円(前年同期比122,621千円増加)等があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は404,047千円(前年同期は731,427千円の資金の支出)となりました。これは、主に増加要因として投資有価証券の償還による収入189,334千円(前年同期比136,362千円増加)等があった一方で、減少要因として無形固定資産の取得による支出572,064千円(前年同期比163,957千円増加)等があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は76,808千円(前年同期は127,368千円の資金の支出)となりました。これは、減少要因として配当金の支払額による支出74,808千円(前年同期比69,742千円減少)等があったことによります。
④ 生産、受注及び販売の状況
当社はソリューション提供事業の単一セグメントであり、セグメント別の記載は行っておりませんので、ソリューション別に記載を行っております。
a.生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産に該当するものがないため記載を省略しております。
b.受注実績
当事業年度における受注実績は次のとおりであります。
ソリューションの名称受注高
(千円)
前期比
(%)
受注残高
(千円)
前期比
(%)
ネットワークソリューション3,041,903102.62,985,981114.7
セールスDXソリューション1,341,740120.81,012,465115.2
AIデータエントリーソリューション410,21783.4171,93096.5
合計4,793,860105.04,170,377114.0


c.販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりであります。
ソリューションの名称販売高(千円)前期比(%)
ネットワークソリューション2,658,366104.1
セールスDXソリューション1,207,803125.2
AIデータエントリーソリューション416,53587.4
合計4,282,705107.2

(注) 主要な販売先の記載については、総販売実績に対する販売先別の販売実績割合が100分の10未満のため記載を
省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
当社の財務諸表を作成するにあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の状況の分析
(売上高)
売上高の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりです。
(売上原価、売上総利益)
売上原価は2,283,696千円(前年同期比103.1%)となりました。これは主に、事業規模拡大に伴う人件費の増加及びソフトウェアの減価償却費の増加によるものであります。この結果、売上総利益は1,999,008千円(前年同期比112.3%)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
販売費及び一般管理費は1,328,902千円(前年同期比104.5%)となりました。これは主に、事業規模拡大に伴う人件費の増加によるものであります。この結果、営業利益は670,106千円(前年同期比131.9%)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は、為替差益などにより113,811千円(前年同期比372.3%)となりました。営業外費用は、上場関連費用などにより5,020千円(前年同期比14.5%)となりました。この結果、経常利益は778,897千円(前年同期比154.5%)となりました。
(特別損益、当期純利益)
投資有価証券償還益133,466千円の計上があり、税引前当期純利益は912,364千円(前年同期比148.5%)となりました。また、法人税等合計263,885千円を計上しました。この結果、当期純利益は648,478千円(前年同期比155.5%)となりました。
b.財政状態の分析
財政状態の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりです。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資金需要として主なものは、事業の拡大に伴う人件費及び外注費、顧客獲得や認知度向上のための広告宣伝費等です。財政状態等や資金使途を勘案しながら、必要な資金は自己資金及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討を行う予定です。また、流動性確保のため、250,000千円の当座貸越契約を締結しております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因
当社の事業に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

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