有価証券報告書-第7期(2024/05/01-2025/04/30)
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
1 財政状態及び経営成績の状況
2025年1月のNovaspaceの発表によると、全世界政府の宇宙関連支出は2024年に前年対比10%成長して1,350億米ドルに達し、そのうち防衛関連は前年比約24%増の720億米ドルと顕著に増加しました。日本では、総額1兆円規模とされている宇宙戦略基金について、2024年7月より複数のテーマについて公募が開始されております。2025年3月には、内閣府より宇宙戦略基金第二期として各技術開発テーマの目標及び内容に関する実施方針が新たに公表されました。総予算3,000億円のうち、新たなサービスの創出として軌道上サービスに465億円程度の予算が割り当てられる予定であり、宇宙技術戦略にも位置付けられているキー技術のうち軌道上サービス分野等での投資を加速することも明記されています。また、2025年4月に発表された米国宇宙軍のSpace Force Doctrine Document 1(宇宙軍の基本方針文書)では、宇宙領域を再定義し、優れた国家宇宙能力の重要性、民間企業との強力なパートナーシップと商業宇宙ソリューションの統合に注力、などが明示され、今後の軌道上サービスの活用の可能性が示されております。上記のような取り組みを受けて、当社ビジネスの更なる拡大が期待されます。
軌道上サービスに必要不可欠なRPO(ランデブ・近傍運用)技術に関しまして、当社グループは、商業デブリ除去実証衛星「ADRAS-J」のミッションにおいて、観測対象のデブリから約15mの距離までの近接に民間企業として世界で初めて成功し、2025年2月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)との契約を成功裏に完了いたしました。この成功は、RPO技術の実証という点において、当社グループにとって、大きな進展となりました。この重要な進展以外にも英国宇宙庁(UKSA)が主導する英国デブリ除去ミッションのソリューションであるCOSMIC(Cleaning Outer Space Mission through Innovative Capture)の開発において、2025年2月に現在の契約フェーズ(フェーズ2)の中間レビューを、2025年5月に最終レビューを達成するなど、着実に進展しております。
これらの取り組みの成果として、当社グループは軌道上サービス市場を創出し、着実にその高まる需要を取り込んでおります。2025年4月期における受注又は採択の実績は、20件41,613百万円となりましたが、主要な案件は以下の通りです。
(政府機関案件・民間案件)
・2024年7月、ELSA-M最終フェーズ(フェーズ4)の契約を締結。
・2024年8月、商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズⅡの大型契約をJAXAと締結。
・2024年9月、COSMICフェーズ2の契約をUKSAと締結。
・2025年1月、CAT-IODフェーズAの契約を欧州宇宙機関(ESA)と締結。
・2025年1月、経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)における「衛星の寿命延長に資する燃料補給技術」に関する研究開発構想の委託先として採択。
・2025年1月、ISSA-J1に係るフェーズ2の交付決定通知書を受領。
・2025年3月、Airbus Constellations Satellites SASより、100個以上の第2世代ドッキングプレートの大規模契約を初めて受注。
(防衛関連案件)
・2025年1月、BAE Systems plcとOrpheusミッションに関する契約を締結。
・2025年2月、日本の防衛省と大型契約を締結。
・2025年4月、契約済のAPS-Rについて、打上げ及び軌道上実証も新たに含める延長契約を米国宇宙軍と締結。
当社グループでは、これらの契約を今後軌道上サービスの開発及び商業化に貢献する重要なミッションと位置付けております。このように、当社グループは各国で複数の案件の契約を締結し、受注実績において世界でリードしております。コアRPO技術の実証を2度成功させている当社グループが、軌道上サービスの担い手としての先駆的なポジションを引き続き堅持しております。
このように、世界的に宇宙関連支出や軌道上サービスに関する政府需要及び民間需要に繋がる政策推進等の機運が高まる中、当社グループは軌道上サービスの事業機会の拡大に向けて、積極的に事業提携や技術開発の強化に取り組んでおります。2024年8月には当社の英国連結子会社であるAstroscale Ltdが、Airbus Defence and Space社と軌道上サービスとデブリ除去における協業の可能性に関する覚書を締結し、2025年3月には当社の日本連結子会社である株式会社アストロスケールが、宇宙状況把握(SSA)や軌道上サービス分野において、インド市場及び第三国市場に向けた協業関係を構築すべく、インド現地企業3社(Digantara社、Bellatrix Aerospace社、MEMCO Associates (India) Private Limited社)それぞれとの間で、将来的な提携に向けて覚書を締結しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況は、以下の通りとなりました。
a.財政状態の状況
・資産
当連結会計年度における流動資産は26,224,713千円となり、前連結会計年度末に比べ8,478,596千円増加しました。これは主に、現金及び現金同等物が7,104,637千円増加したことによるものです。非流動資産は7,400,577千円となり、前連結会計年度末に比べ155,884千円増加しました。これは主に、その他の金融資産が308,790千円増加したことによるものです。
この結果、資産合計は33,625,291千円となり、前連結会計年度末に比べ8,634,481千円増加しました。
・負債
当連結会計年度における流動負債は20,507,468千円となり、前連結会計年度末に比べ11,643,042千円増加しました。これは主に、引当金が727,430千円減少し、営業債務及びその他の債務が455,497千円減少した一方で、借入金が6,038,000千円増加(うち、5,000,000千円は非流動負債からの振替による増加)し、顧客との契約に基づく前受金の受領により契約負債が5,379,596千円増加し、また、繰延収益が1,320,819千円増加したことによるものです。非流動負債は6,991,467千円となり、前連結会計年度末に比べ3,733,559千円減少しました。これは主に、引当金が1,595,355千円増加した一方で、借入金が5,099,960千円減少(うち、5,000,000千円は非流動負債への振替による減少)したことによるものです。
この結果、負債合計は27,498,936千円となり、前連結会計年度末に比べ7,909,483千円増加しました。
・資本
当連結会計年度における資本合計は6,126,355千円となり、前連結会計年度末に比べ724,997千円増加しました。これは主に、東京証券取引所グロース市場に上場した際の新株の発行によって資本金及び資本剰余金がそれぞれ10,035,054千円増加したこと、当期損失の計上によって利益剰余金が21,551,603千円減少したこと、また、その他の包括利益の計上によってその他の資本の構成要素が1,810,402千円増加したことによるものです。
b.経営成績の状況
当連結会計年度の売上収益は、ADRAS-Jのプロジェクトが完了したことやELSA-Mフェーズ3のプロジェクトが終盤を迎えたことを受けて減少する結果となり、売上減少に加えてELSA-Mフェーズ4に係る受注損失引当金繰入額を計上したことや、開発進捗に伴って補助金案件に係る開発費用(APS-R、ISSA-J1)及び未受注案件に係る先行開発費用(LEXI-P等)が増加していることを主な要因として、前連結会計年度に引き続き、営業損失、税引前当期損失、親会社の所有者に帰属する当期損失を計上することとなりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上収益2,456,956千円(前年同期比13.9%減)、営業損失18,755,004千円(前年同期は営業損失11,555,724千円)、税引前当期損失21,550,288千円(前年同期は税引前当期損失9,219,842千円)、当期損失21,551,603千円(前年同期は当期損失9,181,329千円)、親会社の所有者に帰属する当期損失21,551,603千円(前年同期は親会社の所有者に帰属する当期損失9,181,329千円)となりました。
ご参考までに、当連結会計年度における当社グループのプロジェクト収益(注)は6,088,555千円(前年同期比30.5%増)となりました(うち、政府補助金収入は3,631,599千円)。なお、セグメントごとの経営成績については、当社グループは、「軌道上サービス事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(注)プロジェクト収益は、国際財務報告基準(IFRS)により規定された指標ではなく、投資家が当社グループの業績を評価する上で、当社が有用と考える財務指標です。プロジェクト収益は以下により算出しております。
「プロジェクト収益=売上収益+政府補助金収入」
なお、この数値は、当社グループが提供するサービスの対価として取得する政府補助金収入を売上収益に加算して算出しており、分析手段として重要な制限があることから、IFRSに準拠して表示された他の指標の代替的指標として考慮されるべきではありません。当社グループにおけるこの数値は、同業他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が減少する可能性があります。
2 キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7,104,637千円増加し、21,300,864千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、12,250,750千円の支出となりました。これは主に、税引前当期損失(△)21,550,288千円の計上に対して、営業債務及びその他の債務の増加額や補助金収入、為替差損益等の調整項目があったことに加え、補助金の受取額5,566,176千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,043,993千円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出582,015千円や定期預金の預入による支出320,000千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、20,818,761千円の収入となりました。これは主に、短期借入金の純増加額に係る収入4,038,000千円や東京証券取引所グロース市場に上場した際の株式の発行による収入19,854,446千円、長期借入金の返済による支出3,099,960千円によるものです。
3 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、軌道上サービス事業における研究開発を主たる活動としており、受注生産形態をとるに至っていないため、また、当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループで行う事業は、軌道上サービス事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における受注実績(受注総額及び受注残総額)(注1)は、次の通りであります。
(注) 1.受注総額は、特定の期間において締結された契約に基づき、当社グループが支払いを受けた又は受けることができる金額の総額をいいます。受注残総額は、特定の期間までの全ての期間における受注総額の合計額のうち、当該特定の期間の末日までに収益計上がなされていない金額をいいます。当社グループの技術開発の進捗その他当該契約において定められた条件が実現に至らない場合、サービス提供に応じて支払われるマイルストーン収入の一部が支払われない可能性があり、そのため、上記の受注残総額の全てにつき、収益認識に至らない可能性があります。
2.上記受注残総額のほか、当連結会計年度末において、契約の締結には至っていないものの、当社が現時点で競合の存在を認識していないことから、当社グループによる受注が期待できると認識する既存ミッションの後続フェーズ(ISSA-J1フェーズ3)に係る想定受注残総額としては、3,808百万円(当連結会計年度末時点)を見込んでおります。また、2025年1月22日付で、株式会社アストロスケールが経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)における「衛星の寿命延長に資する燃料補給技術」に関する研究開発構想の委託先として採択され、その想定契約金額は、総額最大12,000百万円(間接経費、消費税等を含む)です。後続フェーズ及び採択済の案件については、契約の締結に至っていないため、当社グループが受注できず、又は、最終合意に基づく実際の受注金額が当社の想定と異なる可能性があります。
3.参考までに、当連結会計年度末時点における受注残総額に、当連結会計年度末時点における(注)2.の想定受注残総額及び想定契約金額を単純合算した金額は、44,413,300千円(前年同期比:155.6%)となりますが、(注)1.乃至2.記載の理由により、当該金額の全てにつき、収益認識に至らない可能性があります。
4.当連結会計年度において、軌道上サービス事業セグメントの受注総額及び受注残総額に著しい変動がありました。これは主に、以下の受注による増加です。
・ELSA-Mフェーズ4をEutelsat OneWeb社より受注(契約金額:13.95百万ユーロ)
・CRD2フェーズⅡをJAXAより受注(契約金額:12,000百万円)
・ISSA-J1に係るフェーズ2の交付決定通知書を受領(補助金の最大額:6,313百万円)
・BAE Systems plcよりISSAミッションを受注(契約金額:5.15百万英ポンド)
・日本の防衛省と大型契約を締結(契約金額:6,609百万円)。
・契約済のAPS-Rについて、打上げ及び軌道上実証も新たに含める延長契約を米国宇宙軍と締結(増加契約金額:11.73百万米ドル)。
c.販売実績
当社グループで行う事業は、軌道上サービス事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は、次の通りであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
2.製品及びサービスごとの外部顧客からの売上収益は、次の通りであります。
(注) 1.受託収益には、当社グループが開発する軌道上サービスに関連する研究開発プロジェクト及び実証プロジェクトにより獲得した収益が含まれております。
2.その他の売上収益には、ロゴマーク掲載等のスポンサーシップによる収益等が含まれております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上収益
当連結会計年度における売上収益は、ADRAS-Jのプロジェクトが完了したことやELSA-Mフェーズ3のプロジェクトが終盤を迎えたことを受けて、計上される売上収益が減少したことにより、2,456,956千円(前年同期比13.9%減)となりました。
b.売上原価、売上総利益
当連結会計年度における売上原価は、主にELSA-Mフェーズ4に係る受注損失引当金繰入額を計上したことにより、6,337,551千円(前年同期比24.3%増)となりました。
その結果、売上総損失は3,880,594千円(前年同期は2,245,294千円の損失)となりました。
c.販売費及び一般管理費、その他の収益及びその他の費用、営業利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、開発進捗に伴って補助金案件に係る開発費用(APS-R、ISSA-J1)及び未受注案件に係る先行開発費用(LEXI-P等)が増加したことに加え、事業拡大に伴う人員拡充等により、人件費及び関連する諸経費が増加し、19,104,897千円(前年同期比63.3%増)となりました。
その他の収益については、プロジェクトに係る政府補助金収入が増加したことにより、4,230,488千円(前年同期比77.3%増)となりました。
その他の費用については、当連結会計年度に計上するものはありませんでした。
これらの結果、営業損失は18,755,004千円(前年同期は11,555,724千円の損失)となりました。
d.金融収益及び金融費用、法人所得税費用、親会社の所有者に帰属する当期利益
当連結会計年度における金融収益及び金融費用は、主に為替差損益です。
法人所得税費用については、1,315千円の納付(前年同期は38,513千円の還付)となりました。
これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期損失は21,551,603千円(前年同期は9,181,329千円の損失)となりました。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に係る重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載の通りであります。
③経営戦略の現状と見通し
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、当社グループが構築してきた研究開発技術を最大限に活用し、対象となるデブリや運用中の衛星に対して、コストパフォーマンスに優れたソリューションを提供するなど、軌道上サービス事業の多角的な展開・拡大を目指しています。
④経営者の問題意識と今後の方針について
経営者は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載されている様々な課題に対処し、安全かつ安定的で持続可能なサービスを継続的に提供していくことが必要であると認識しております。そのため、経営者は、現在の事業環境及び入手可能な外部環境の変化に関する情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、経営課題に対する施策の実施に努めていきます。
⑤キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 2 キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
当社グループの資本管理及び流動性リスクとその管理方法については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 23.金融商品」に記載しています。また、当連結会計年度における資金の主な増減要因については、上記に記載しています。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「3 事業等のリスク」に記載しております。
⑦経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、各国のオフィスを通じて多様な用途の軌道上サービスミッションをグローバルに受注しており、技術革新の加速と市場シェアの拡大が、当社グループのミッション実現への近道であると考えております。このため、売上収益や売上総利益、税引前営業利益等の各種業績指標の管理に加え、企業価値の継続的な向上を図るための客観的な指標として、軌道上サービスミッションの受注状況等を重視しております。具体的には、当社グループの将来収益を生み出し事業の推進・成長を支えるパイプラインの確保状況を測定するための「受注残総額」を重要な経営指標等として位置づけております。受注残総額の詳細については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 3 生産、受注及び販売の実績 b. 受注実績」をご参照ください。
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
1 財政状態及び経営成績の状況
2025年1月のNovaspaceの発表によると、全世界政府の宇宙関連支出は2024年に前年対比10%成長して1,350億米ドルに達し、そのうち防衛関連は前年比約24%増の720億米ドルと顕著に増加しました。日本では、総額1兆円規模とされている宇宙戦略基金について、2024年7月より複数のテーマについて公募が開始されております。2025年3月には、内閣府より宇宙戦略基金第二期として各技術開発テーマの目標及び内容に関する実施方針が新たに公表されました。総予算3,000億円のうち、新たなサービスの創出として軌道上サービスに465億円程度の予算が割り当てられる予定であり、宇宙技術戦略にも位置付けられているキー技術のうち軌道上サービス分野等での投資を加速することも明記されています。また、2025年4月に発表された米国宇宙軍のSpace Force Doctrine Document 1(宇宙軍の基本方針文書)では、宇宙領域を再定義し、優れた国家宇宙能力の重要性、民間企業との強力なパートナーシップと商業宇宙ソリューションの統合に注力、などが明示され、今後の軌道上サービスの活用の可能性が示されております。上記のような取り組みを受けて、当社ビジネスの更なる拡大が期待されます。
軌道上サービスに必要不可欠なRPO(ランデブ・近傍運用)技術に関しまして、当社グループは、商業デブリ除去実証衛星「ADRAS-J」のミッションにおいて、観測対象のデブリから約15mの距離までの近接に民間企業として世界で初めて成功し、2025年2月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)との契約を成功裏に完了いたしました。この成功は、RPO技術の実証という点において、当社グループにとって、大きな進展となりました。この重要な進展以外にも英国宇宙庁(UKSA)が主導する英国デブリ除去ミッションのソリューションであるCOSMIC(Cleaning Outer Space Mission through Innovative Capture)の開発において、2025年2月に現在の契約フェーズ(フェーズ2)の中間レビューを、2025年5月に最終レビューを達成するなど、着実に進展しております。
これらの取り組みの成果として、当社グループは軌道上サービス市場を創出し、着実にその高まる需要を取り込んでおります。2025年4月期における受注又は採択の実績は、20件41,613百万円となりましたが、主要な案件は以下の通りです。
(政府機関案件・民間案件)
・2024年7月、ELSA-M最終フェーズ(フェーズ4)の契約を締結。
・2024年8月、商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズⅡの大型契約をJAXAと締結。
・2024年9月、COSMICフェーズ2の契約をUKSAと締結。
・2025年1月、CAT-IODフェーズAの契約を欧州宇宙機関(ESA)と締結。
・2025年1月、経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)における「衛星の寿命延長に資する燃料補給技術」に関する研究開発構想の委託先として採択。
・2025年1月、ISSA-J1に係るフェーズ2の交付決定通知書を受領。
・2025年3月、Airbus Constellations Satellites SASより、100個以上の第2世代ドッキングプレートの大規模契約を初めて受注。
(防衛関連案件)
・2025年1月、BAE Systems plcとOrpheusミッションに関する契約を締結。
・2025年2月、日本の防衛省と大型契約を締結。
・2025年4月、契約済のAPS-Rについて、打上げ及び軌道上実証も新たに含める延長契約を米国宇宙軍と締結。
当社グループでは、これらの契約を今後軌道上サービスの開発及び商業化に貢献する重要なミッションと位置付けております。このように、当社グループは各国で複数の案件の契約を締結し、受注実績において世界でリードしております。コアRPO技術の実証を2度成功させている当社グループが、軌道上サービスの担い手としての先駆的なポジションを引き続き堅持しております。
このように、世界的に宇宙関連支出や軌道上サービスに関する政府需要及び民間需要に繋がる政策推進等の機運が高まる中、当社グループは軌道上サービスの事業機会の拡大に向けて、積極的に事業提携や技術開発の強化に取り組んでおります。2024年8月には当社の英国連結子会社であるAstroscale Ltdが、Airbus Defence and Space社と軌道上サービスとデブリ除去における協業の可能性に関する覚書を締結し、2025年3月には当社の日本連結子会社である株式会社アストロスケールが、宇宙状況把握(SSA)や軌道上サービス分野において、インド市場及び第三国市場に向けた協業関係を構築すべく、インド現地企業3社(Digantara社、Bellatrix Aerospace社、MEMCO Associates (India) Private Limited社)それぞれとの間で、将来的な提携に向けて覚書を締結しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況は、以下の通りとなりました。
a.財政状態の状況
・資産
当連結会計年度における流動資産は26,224,713千円となり、前連結会計年度末に比べ8,478,596千円増加しました。これは主に、現金及び現金同等物が7,104,637千円増加したことによるものです。非流動資産は7,400,577千円となり、前連結会計年度末に比べ155,884千円増加しました。これは主に、その他の金融資産が308,790千円増加したことによるものです。
この結果、資産合計は33,625,291千円となり、前連結会計年度末に比べ8,634,481千円増加しました。
・負債
当連結会計年度における流動負債は20,507,468千円となり、前連結会計年度末に比べ11,643,042千円増加しました。これは主に、引当金が727,430千円減少し、営業債務及びその他の債務が455,497千円減少した一方で、借入金が6,038,000千円増加(うち、5,000,000千円は非流動負債からの振替による増加)し、顧客との契約に基づく前受金の受領により契約負債が5,379,596千円増加し、また、繰延収益が1,320,819千円増加したことによるものです。非流動負債は6,991,467千円となり、前連結会計年度末に比べ3,733,559千円減少しました。これは主に、引当金が1,595,355千円増加した一方で、借入金が5,099,960千円減少(うち、5,000,000千円は非流動負債への振替による減少)したことによるものです。
この結果、負債合計は27,498,936千円となり、前連結会計年度末に比べ7,909,483千円増加しました。
・資本
当連結会計年度における資本合計は6,126,355千円となり、前連結会計年度末に比べ724,997千円増加しました。これは主に、東京証券取引所グロース市場に上場した際の新株の発行によって資本金及び資本剰余金がそれぞれ10,035,054千円増加したこと、当期損失の計上によって利益剰余金が21,551,603千円減少したこと、また、その他の包括利益の計上によってその他の資本の構成要素が1,810,402千円増加したことによるものです。
b.経営成績の状況
当連結会計年度の売上収益は、ADRAS-Jのプロジェクトが完了したことやELSA-Mフェーズ3のプロジェクトが終盤を迎えたことを受けて減少する結果となり、売上減少に加えてELSA-Mフェーズ4に係る受注損失引当金繰入額を計上したことや、開発進捗に伴って補助金案件に係る開発費用(APS-R、ISSA-J1)及び未受注案件に係る先行開発費用(LEXI-P等)が増加していることを主な要因として、前連結会計年度に引き続き、営業損失、税引前当期損失、親会社の所有者に帰属する当期損失を計上することとなりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上収益2,456,956千円(前年同期比13.9%減)、営業損失18,755,004千円(前年同期は営業損失11,555,724千円)、税引前当期損失21,550,288千円(前年同期は税引前当期損失9,219,842千円)、当期損失21,551,603千円(前年同期は当期損失9,181,329千円)、親会社の所有者に帰属する当期損失21,551,603千円(前年同期は親会社の所有者に帰属する当期損失9,181,329千円)となりました。
ご参考までに、当連結会計年度における当社グループのプロジェクト収益(注)は6,088,555千円(前年同期比30.5%増)となりました(うち、政府補助金収入は3,631,599千円)。なお、セグメントごとの経営成績については、当社グループは、「軌道上サービス事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(注)プロジェクト収益は、国際財務報告基準(IFRS)により規定された指標ではなく、投資家が当社グループの業績を評価する上で、当社が有用と考える財務指標です。プロジェクト収益は以下により算出しております。
「プロジェクト収益=売上収益+政府補助金収入」
なお、この数値は、当社グループが提供するサービスの対価として取得する政府補助金収入を売上収益に加算して算出しており、分析手段として重要な制限があることから、IFRSに準拠して表示された他の指標の代替的指標として考慮されるべきではありません。当社グループにおけるこの数値は、同業他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が減少する可能性があります。
2 キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7,104,637千円増加し、21,300,864千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、12,250,750千円の支出となりました。これは主に、税引前当期損失(△)21,550,288千円の計上に対して、営業債務及びその他の債務の増加額や補助金収入、為替差損益等の調整項目があったことに加え、補助金の受取額5,566,176千円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,043,993千円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出582,015千円や定期預金の預入による支出320,000千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、20,818,761千円の収入となりました。これは主に、短期借入金の純増加額に係る収入4,038,000千円や東京証券取引所グロース市場に上場した際の株式の発行による収入19,854,446千円、長期借入金の返済による支出3,099,960千円によるものです。
3 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、軌道上サービス事業における研究開発を主たる活動としており、受注生産形態をとるに至っていないため、また、当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループで行う事業は、軌道上サービス事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における受注実績(受注総額及び受注残総額)(注1)は、次の通りであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年5月1日 至 2025年4月30日) | |||
| 受注総額 | 受注残総額 | |||
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 軌道上サービス事業 | 30,704,117 | 452.0 | 29,695,461 | 545.6 |
| 合 計 | 30,704,117 | 452.0 | 29,695,461 | 545.6 |
(注) 1.受注総額は、特定の期間において締結された契約に基づき、当社グループが支払いを受けた又は受けることができる金額の総額をいいます。受注残総額は、特定の期間までの全ての期間における受注総額の合計額のうち、当該特定の期間の末日までに収益計上がなされていない金額をいいます。当社グループの技術開発の進捗その他当該契約において定められた条件が実現に至らない場合、サービス提供に応じて支払われるマイルストーン収入の一部が支払われない可能性があり、そのため、上記の受注残総額の全てにつき、収益認識に至らない可能性があります。
2.上記受注残総額のほか、当連結会計年度末において、契約の締結には至っていないものの、当社が現時点で競合の存在を認識していないことから、当社グループによる受注が期待できると認識する既存ミッションの後続フェーズ(ISSA-J1フェーズ3)に係る想定受注残総額としては、3,808百万円(当連結会計年度末時点)を見込んでおります。また、2025年1月22日付で、株式会社アストロスケールが経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)における「衛星の寿命延長に資する燃料補給技術」に関する研究開発構想の委託先として採択され、その想定契約金額は、総額最大12,000百万円(間接経費、消費税等を含む)です。後続フェーズ及び採択済の案件については、契約の締結に至っていないため、当社グループが受注できず、又は、最終合意に基づく実際の受注金額が当社の想定と異なる可能性があります。
3.参考までに、当連結会計年度末時点における受注残総額に、当連結会計年度末時点における(注)2.の想定受注残総額及び想定契約金額を単純合算した金額は、44,413,300千円(前年同期比:155.6%)となりますが、(注)1.乃至2.記載の理由により、当該金額の全てにつき、収益認識に至らない可能性があります。
4.当連結会計年度において、軌道上サービス事業セグメントの受注総額及び受注残総額に著しい変動がありました。これは主に、以下の受注による増加です。
・ELSA-Mフェーズ4をEutelsat OneWeb社より受注(契約金額:13.95百万ユーロ)
・CRD2フェーズⅡをJAXAより受注(契約金額:12,000百万円)
・ISSA-J1に係るフェーズ2の交付決定通知書を受領(補助金の最大額:6,313百万円)
・BAE Systems plcよりISSAミッションを受注(契約金額:5.15百万英ポンド)
・日本の防衛省と大型契約を締結(契約金額:6,609百万円)。
・契約済のAPS-Rについて、打上げ及び軌道上実証も新たに含める延長契約を米国宇宙軍と締結(増加契約金額:11.73百万米ドル)。
c.販売実績
当社グループで行う事業は、軌道上サービス事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は、次の通りであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 軌道上サービス事業 | 2,456,956 | 86.1 |
| 合 計 | 2,456,956 | 86.1 |
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
| 相手先 | 第6期連結会計年度 (自 2023年5月1日 至 2024年4月30日) | 第7期連結会計年度 (自 2024年5月1日 至 2025年4月30日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| Network Access Associates Limited (Eutelsat OneWeb社) | 1,275,635 | 44.7 | 848,311 | 34.5 |
| 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 (JAXA) | 625,163 | 21.9 | 870,594 | 35.4 |
| 英国宇宙庁(UKSA) | 341,789 | 12.0 | 380,232 | 15.5 |
2.製品及びサービスごとの外部顧客からの売上収益は、次の通りであります。
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 受託収益(注1) | 2,437,639 | 88.0 |
| その他の売上収益(注2) | 19,317 | 23.9 |
| 合 計 | 2,456,956 | 86.1 |
(注) 1.受託収益には、当社グループが開発する軌道上サービスに関連する研究開発プロジェクト及び実証プロジェクトにより獲得した収益が含まれております。
2.その他の売上収益には、ロゴマーク掲載等のスポンサーシップによる収益等が含まれております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上収益
当連結会計年度における売上収益は、ADRAS-Jのプロジェクトが完了したことやELSA-Mフェーズ3のプロジェクトが終盤を迎えたことを受けて、計上される売上収益が減少したことにより、2,456,956千円(前年同期比13.9%減)となりました。
b.売上原価、売上総利益
当連結会計年度における売上原価は、主にELSA-Mフェーズ4に係る受注損失引当金繰入額を計上したことにより、6,337,551千円(前年同期比24.3%増)となりました。
その結果、売上総損失は3,880,594千円(前年同期は2,245,294千円の損失)となりました。
c.販売費及び一般管理費、その他の収益及びその他の費用、営業利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、開発進捗に伴って補助金案件に係る開発費用(APS-R、ISSA-J1)及び未受注案件に係る先行開発費用(LEXI-P等)が増加したことに加え、事業拡大に伴う人員拡充等により、人件費及び関連する諸経費が増加し、19,104,897千円(前年同期比63.3%増)となりました。
その他の収益については、プロジェクトに係る政府補助金収入が増加したことにより、4,230,488千円(前年同期比77.3%増)となりました。
その他の費用については、当連結会計年度に計上するものはありませんでした。
これらの結果、営業損失は18,755,004千円(前年同期は11,555,724千円の損失)となりました。
d.金融収益及び金融費用、法人所得税費用、親会社の所有者に帰属する当期利益
当連結会計年度における金融収益及び金融費用は、主に為替差損益です。
法人所得税費用については、1,315千円の納付(前年同期は38,513千円の還付)となりました。
これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期損失は21,551,603千円(前年同期は9,181,329千円の損失)となりました。
②重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準審議会によって公表されたIFRSに基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に係る重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載の通りであります。
③経営戦略の現状と見通し
「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、当社グループが構築してきた研究開発技術を最大限に活用し、対象となるデブリや運用中の衛星に対して、コストパフォーマンスに優れたソリューションを提供するなど、軌道上サービス事業の多角的な展開・拡大を目指しています。
④経営者の問題意識と今後の方針について
経営者は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載されている様々な課題に対処し、安全かつ安定的で持続可能なサービスを継続的に提供していくことが必要であると認識しております。そのため、経営者は、現在の事業環境及び入手可能な外部環境の変化に関する情報に基づき、迅速かつ最善な経営戦略の立案、経営課題に対する施策の実施に努めていきます。
⑤キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループのキャッシュ・フローの分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 2 キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
当社グループの資本管理及び流動性リスクとその管理方法については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 23.金融商品」に記載しています。また、当連結会計年度における資金の主な増減要因については、上記に記載しています。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「3 事業等のリスク」に記載しております。
⑦経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、各国のオフィスを通じて多様な用途の軌道上サービスミッションをグローバルに受注しており、技術革新の加速と市場シェアの拡大が、当社グループのミッション実現への近道であると考えております。このため、売上収益や売上総利益、税引前営業利益等の各種業績指標の管理に加え、企業価値の継続的な向上を図るための客観的な指標として、軌道上サービスミッションの受注状況等を重視しております。具体的には、当社グループの将来収益を生み出し事業の推進・成長を支えるパイプラインの確保状況を測定するための「受注残総額」を重要な経営指標等として位置づけております。受注残総額の詳細については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 3 生産、受注及び販売の実績 b. 受注実績」をご参照ください。