有価証券報告書-第17期(2023/09/01-2024/08/31)

【提出】
2024/11/29 15:30
【資料】
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【項目】
155項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。また、当社グループはエンタープライズDX事業の単一セグメントのため、セグメント情報に関連付けた記載を行っていません。
① 財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、資産は3,536,639千円(前連結会計年度末比581,441千円増)、負債は1,625,285千円(前連結会計年度末比125,575千円増)、純資産は1,911,353千円(前連結会計年度末比455,865千円増)となりました。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて516,379千円増加し、1,978,913千円となりました。これは主に、現金及び預金が443,928千円増加したこと、売掛金及び契約資産が109,027千円増加したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて65,061千円増加し、1,557,725千円となりました。これは主に、投資有価証券が64,879千円増加したこと、保険積立金が27,272千円増加したことによるものであります。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて195,234千円増加し、1,331,934千円となりました。これは主に、未払法人税等が81,102千円増加したこと、未払費用が47,909千円増加したこと、預り金が25,419千円増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて69,659千円減少し、293,350千円となりました。これは主に、長期借入金が43,941千円減少したこと、社債が25,400千円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べて455,865千円増加し、1,911,353千円となりました。これは主に、利益剰余金が417,459千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善の下で緩やかな景気回復が進む一方で、世界的な金融引締めの影響や中国経済の先行き懸念など海外景気の下振れリスクを含み、中東地域をめぐる情勢等による不透明感が継続する状況で推移いたしました。
このような経済状況にありながらも、当社グループの事業領域であるDX(デジタルトランスフォーメーション)関連分野においては、企業の新たな事業モデルへの転換や、労働力人口の減少による人手不足への対応といった、中長期的な経営課題に対する解決策が幅広い分野で引き続き強く求められており、企業活動全般を対象としたデジタル変革のためのIT投資が活発に実行されている状況であります。
一方で、現状において企業が利用できるDX支援サービスには、「オンライン会議の導入」や「ペーパーレス化」など業務の周辺領域の若干の改善やコスト削減の範囲にとどまっているものも多く、「データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立する」といった、DXに取り組む企業の本質的な要求に応えるサービスの提供者は限られております。
当社グループでは、大手企業(エンタープライズ企業)が新たな価値創出を実現しながら組織/ITを変革(DX)していく取り組みを「エンタープライズDX」と位置づけ、ヘルスケア、小売・流通、モビリティ、通信、建設、製造、金融など各業界におけるリーディングカンパニーであるエンタープライズ企業を主な顧客とし、顧客のエンタープライズDXを実現する「エンタープライズDX事業」を展開しております。
なお当社グループの事業は「エンタープライズDX」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、カテゴリーは以下のように分類しております。
事業区分事業内容
DX推進支援事業顧客が業務変革を実現するための、コンサルティングからアプリケーション
開発・クラウド活用まで総合的な支援を行う事業
DX支援プロダクト・サービス事業顧客のDX推進を支援するためのプロダクトやサービスを当社グループが販売
し、ライセンス収入等によりスケーラブルな収益を得る事業
デジタルサービス共創事業顧客のデジタルサービスに共創的に取り組み、顧客ビジネスの拡大に伴って
当社グループの収益も増加する事業

DX推進支援事業の分野では、流通・医療・スマートモビリティ・百貨店等、各業界の大手企業に向けたデジタルプラットフォーム構築の取り組みが拡大いたしました。従来から取り組んできたコンビニエンスストア業界向けの大規模クラウド基盤の構築・運用、医療業界向けの検査機器連携システム構築、スマートモビリティ関連のクラウドプラットフォーム開発等に加え、新たに地図や航空写真等の空間情報を蓄積し活用するためのデータ駆動型プラットフォームの構築にも着手いたしました。また、顧客内のDX推進チームに向けたアジャイルプロセス導入等のコンサルティングサービスも拡大いたしました。
DX支援プロダクト・サービス事業の分野では、アトラシアン社のアジャイルチーム向けコラボレーション支援製品およびFresche Solutions社のIBM i(旧System i, AS/400)アプリケーションモダナイズソリューション製品の販売と、Contentserv社のクラウド型商品情報管理製品に関するプロフェッショナルサービスが拡大いたしました。
デジタルサービス共創事業の分野では、医療機関の透析治療に関わる業務を支援する、医療DX領域の取り組みを継続いたしました。また、医療に関わるデータを国境を超えて管理するためのグローバル医療データプラットフォームの構築にも着手いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,422,114千円(前連結会計年度比18.4%増)、営業利益は602,600千円(同56.1%増)、経常利益は611,855千円(同54.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は417,459千円(同49.6%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,113,514千円と前連結会計年度末と比べ444,728千円(66.5%)の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは545,173千円の収入となり、前連結会計年度と比べ収入が361,410千円(196.7%)の増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が611,499千円となったことに対し、法人税等の支払額が125,570千円、売上債権の増加が109,027千円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは24,958千円の支出となり、前連結会計年度と比べ支出が249,750千円の増加となりました。これは、定期預金の払戻による収入が41,601千円、投資有価証券の売却による収入が37,624千円あったことに対し、定期預金の預入による支出が40,300千円、保険積立金の積立による支出が28,005千円、投資有価証券の取得による支出が28,298千円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは75,486千円の支出となり、前連結会計年度と比べ支出が243,723千円の減少となりました。これは、長期借入金の返済による支出が43,941千円、社債の償還による支出が33,800千円あったこと等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはエンタープライズDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。
セグメントの名称第17期連結会計年度
(自 2023年9月1日 至 2024年8月31日)
仕入高(千円)前期比(%)
エンタープライズDX事業1,509,937121.1
合計1,509,937121.1

(注) 金額は、仕入価格によっております。
c.受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはエンタープライズDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。
セグメントの名称第17期連結会計年度
(自 2023年9月1日 至 2024年8月31日)
受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
エンタープライズDX事業4,815,289121.41,003,307132.3
合計4,815,289121.41,003,307132.3

d.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはエンタープライズDX事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。
セグメントの名称第17期連結会計年度
(自 2023年9月1日 至 2024年8月31日)
販売高(千円)前期比(%)
エンタープライズDX事業4,422,114118.4
合計4,422,114118.4

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先第16期連結会計年度
(自 2022年9月1日
至 2023年8月31日)
第17期連結会計年度
(自 2023年9月1日
至 2024年8月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
ニプロシステムソフトウェアエンジニアリング㈱654,23717.5854,51819.3
ニプロ㈱425,80111.4--

(注)1.ニプロシステムソフトウェアエンジニアリング㈱は、ニプロ㈱の子会社であります。
2.第17期連結会計年度において、ニプロ㈱は販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の売上高は4,422,114千円(前期比18.4%増)となりました。これは主に、大手顧客に対するDX推進支援事業と、AtlassianやFresche等の他社プロダクト販売によるDX支援プロダクト・サービス事業が拡大したことによるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は2,473,830千円(前期比18.4%増)、売上総利益は1,948,283千円(前期比18.2%増)となりました。これは主に、仕入商品の売上が増加し、それに係る仕入高が増加した他、既存顧客企業との新規案件の受託及び積極的な人財採用により労務費が増加したこと、外注費が増加したことによるものであります。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,345,682千円(前期比6.7%増)、営業利益は602,600千円(前期比56.1%増)となりました。これは主に、積極的な人財採用により給与手当が増加したこと、監査費用、上場関連費用及び採用費により支払手数料が増加したことによるものであります。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
営業外収益は24,884千円(前期比6.0%増)、営業外費用は15,629千円(前期比21.3%増)、経常利益は611,855千円(前期比54.3%増)となりました。これは主に、営業外収益として、社宅に関する受取賃貸料7,907千円、補助金収入6,566千円が、営業外費用として支払利息8,241千円、株式公開費用6,014千円が発生したことによるものであります。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損失は355千円、親会社株主に帰属する当期純利益は417,459千円(前期比49.6%増)となりました。
これは、特別損失として、固定資産除却損355千円が発生したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、エンジニア、コンサルタントの人件費、外注費等であります。運転資金の調達は自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。なお、安定的かつ機動的に運転資金を確保することを目的として、取引金融機関と当座貸越契約を締結しております。今後の更なる業容拡大に対応するための資金に関しては、自己資金に加えて、株式上場時の調達資金を用いて、成長投資の実行とともに財務基盤の強化を図ってまいります。
④ 経営戦略の現状と見通し
経営戦略の現状と見通しについては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針に関して
当社は、「ITを駆使して顧客企業の価値を創造すること」をミッションに掲げ、事業を拡大してまいりました。当社がこの理念の下、長期的な競争力を維持し持続的な成長を図るためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対して、経営者が常に事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、最善の経営方針を立案していくことが必要であると認識しております。
⑦ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

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