603A アイ・グリッド・ソリューションズ

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有価証券報告書-第23期(2025/07/01-2026/06/30)

【提出】
2026/09/18 15:40
【資料】
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【項目】
137項目

(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は12,681,249千円となり、前事業年度末に比べ1,389,278千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が1,192,661千円増加したこと等によるものであります。
固定資産は31,612,854千円となり、前事業年度末に比べ1,230,818千円増加いたしました。これは主に、機械及び装置が1,704,599千円増加したこと等によるものであります。
この結果、総資産は44,294,103千円となり、前事業年度末に比べ2,620,096千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は7,562,570千円となり、前事業年度末に比べ381,890千円増加いたしました。これは主に、短期借入金が300,000千円減少した一方で、買掛金が171,785千円増加、未払金が212,614千円増加、流動負債のその他に含まれている未払消費税等が285,651千円増加したこと等によるものであります。
固定負債は28,199,444千円となり、前事業年度末に比べ297,963千円増加いたしました。これは主に、長期借入金が277,485千円減少、リース債務が293,804千円減少した一方で、資産除去債務が855,847千円増加したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は35,762,015千円となり、前事業年度末に比べ679,853千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、8,532,088千円となり、前事業年度末に比べ1,940,242千円増加いたしました。これは利益剰余金の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は19.3%(前事業年度末は15.8%)となります。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善に加え、インバウンド需要の回復等を背景に、緩やかな回復基調が続きました。一方で、ウクライナ及び中東における情勢悪化の長期化や、資材・エネルギー価格の高騰を含む世界的な物価上昇・金利変動、関税をはじめとする米国政策動向の不確実性等により、依然として国内景気の先行きは不透明な状態が続いております。
当社事業環境は、第7次エネルギー基本計画が閣議決定され、2040年度の総発電電力量に占める再生可能エネルギー比率を40~50%程度まで高める目標が設定されるなど、改めて再生可能エネルギー、脱炭素社会の動向に注目が集まっております。気候変動問題に対する活動は、引き続き、上場企業全体及びそれらのサプライチェーンに関わる非上場の中堅・中小企業にも最重要課題として広がってきています。
電力業界に関する状況は、グリーン・トランスフォーメーション(GX)推進が加速する中で依然として変化の只中にあります。日本卸電力取引所(以下、「JEPX」といいます。)の価格は、中東情勢の影響を受け当第4四半期では上昇傾向となっておりますが、通年では当事業年度の平均価格は12.25円/kWh(前年同期間の平均価格は12.26円/kWh)と前事業年度と同等の水準となっています。
このような状況のもと、当社は前事業年度に引き続きGXソリューション事業の成長を推進してまいりました。当社の主要サービス(オンサイトソーラーを保有する「PPAサービス」、アライアンスパートナーと提携してオンサイトソーラーの拡大を推進する「アライアンスソリューション」、太陽光や蓄電池等を組み合わせたGHG(温室効果ガス:Greenhouse gas)排出量ゼロに貢献する次世代型店舗/倉庫(GX Store/GX Logistics)を構築する「インテグレーションサービス」)を通じて稼働した太陽光発電施設が、2026年6月末で累計1,549施設に達し、発電容量にして421MWとなりました。さらに、各サービスの契約獲得件数も順調に伸びております。また、エナジートレーディング事業においては、電力販売量は概ね想定通りで推移しており、JEPX価格が一定の水準で推移する中、細やかな需給管理やGXソリューション事業からの安定価格での余剰電力調達も相まって、費用は抑制できております。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高25,699,624千円(前期比12.0%増)、営業利益3,581,651千円(前期比14.1%増)、経常利益2,867,614千円(前期比20.0%増)、当期純利益1,940,242千円(前期比21.6%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(GXソリューション事業)
GXソリューション事業においては、当事業年度に「PPAサービス」及び「アライアンスソリューション」が新たに容量ベースで87MW稼働、「インテグレーションサービス」23施設が新規稼働するなど順調に推移しております。
この結果、当事業年度のセグメント売上高は13,468,928千円(前期比54.5%増)、セグメント利益は2,843,104千円(前期比51.0%増)となりました。
(エナジートレーディング事業)
エナジートレーディング事業においては、循環型電力を除く低圧顧客においては積極的な営業活動を行わない方針から電力販売量は低減傾向となりました。一方で、調整項による市場価格変動リスクのコントロールに加え、市場価格の変動に対して柔軟な対応を行った結果、売上原価率は一定程度抑制することができました。
この結果、当事業年度のセグメント売上高は12,230,696千円(前期比14.0%減)、セグメント利益は2,024,956千円(前期比11.6%減)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、6,420,610千円となり、前事業年度末の5,214,432千円に比べ1,206,178千円増加いたしました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、4,451,349千円となりました(前年同期は4,634,055千円の獲得)。これは主に、税引前当期純利益2,844,828千円、減価償却費2,142,107千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2,754,832千円となりました(前年同期は4,764,131千円の使用)。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,651,042千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、490,339千円となりました(前年同期は2,422,040千円の獲得)。これは、長期借入れによる収入1,491,660千円、セール・アンド・リースバックによる収入644,843千円があった一方で、長期借入金の返済による支出1,820,233千円、リース債務の返済による支出506,610千円があったこと等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当事業年度
(自 2025年7月1日
至 2026年6月30日)
セグメントの名称販売高(千円)前事業年度比(%)
GXソリューション事業13,468,92854.5
エナジートレーディング事業12,230,696△14.0
合計25,699,62412.0

(注)1.金額は、売上高によっております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2024年7月1日
至 2025年6月30日)
当事業年度
(自 2025年7月1日
至 2026年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
TLC VPP合同会社3,152,64213.75,889,75522.9

3.主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(財政状態の状況)
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
(経営成績の状況)
<売上高>当事業年度の売上高につきましては、25,699,624千円(前期比12.0%増)となりました。これは、GXソリューション事業においては、当事業年度に「インテグレーションサービス」23施設を新規に導入し、「PPAサービス」及び「アライアンスソリューション」においては容量ベースで新たに87MWが稼働するなど順調に推移していることによるものであります。
<売上原価、売上総利益>当事業年度の売上原価につきましては、18,652,783千円(前期比10.5%増)となりました。これは、GXソリューション事業においては、売上高の増加に伴い売上原価が増加した一方で、エナジートレーディング事業においては、細やかな需給管理やGXソリューション事業からの安定価格での余剰電力調達も相まって、売上原価を抑制することができたことなどによるものであります。
この結果、当事業年度の売上総利益は7,046,841千円(前期比16.3%増)となりました。
<販売費及び一般管理費、営業利益>当事業年度の販売費及び一般管理費は3,465,189千円(前期比18.7%増)となりました。これは、更なる成長に向けた積極的な採用活動により人件費が増加したことや、経営基盤を強化するためのツール導入等により支払手数料が増加したことなどによるものであります。
この結果、当事業年度の営業利益は3,581,651千円(前期比14.1%増)となりました。
<経常利益、当期純利益>当事業年度の経常利益は、2,867,614千円(前期比20.0%増)となりました。これは、新規借入及び新規リース契約減少によりアレンジメントフィーが減少したことなどによるものであります。また、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合算した法人税等は904,585千円となりました。
この結果、当事業年度の当期純利益は1,940,242千円(前期比21.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当社の運転資金需要のうち主なものには、GXソリューション事業における太陽光パネル・蓄電池等の資材調達やエナジートレーディング事業における電力の調達費用をはじめ、全社の人件費、支払手数料等があります。
これらの資金需要に対する財源は、手許資金、営業キャッシュ・フロー、金融機関からの借入を含む多様なファイナンス手段をバランスよく活用し、調達していくことを基本方針としており、資金需要の増減や調達環境に応じて柔軟に対応をしております。
当面の資金繰りに必要な資金は十分に確保されていると認識しておりますが、複数の金融機関との間で当座貸越契約やコミットメントライン契約を締結しており、変動する資金需要に対応し、仮に資金繰りが悪化した際にも必要に応じて適時に資金調達ができる体制を構築しております。加えて、当社のGXソリューション事業は、長期安定的な将来キャッシュ・フロー基盤を厚くするストック型のモデルと、資本効率高く利益とキャッシュ・フローを早期に獲得するフロー型のモデルのバランスの取れた収益構成となっておりますが、仮に資金繰りが悪化した際にはフロー型のモデルでの収益をより重視する事業バランスに調整するなどの柔軟な対応を行うことも想定しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。
⑤ 経営者の問題意識と今後の方針
当社の経営陣としては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(2)経営戦略」及び「(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載の事項を重要な経営上の課題として、これらに優先的に対処していく必要があると認識しております。脱炭素という当社が向き合うテーマは市場規模の拡大を含め、環境が急速に変化している領域であり、これに適時に順応し、適切な経営施策を講じられるよう、経営陣は当社を取り巻く環境の変化に関する情報の入手、分析により、現在及び将来の重要な経営課題を適宜見直し、経営資源の適切な配分を含む、対応策を実施していく方針であります。
⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社の経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、オンサイトソーラー累計開発容量及び累計開発件数、オンサイトソーラー契約済容量及び契約済案件数、GXソリューション事業のフロー収益、電力販売量、売上総利益及びEBITDAであり、その推移は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。当該指標の推移についての分析は次の通りです。
オンサイトソーラー累計開発容量のうち、PPAサービスはGXソリューション事業を牽引するサービスとして、2017年のPPAサービス事業開始以降、当社でアセットを保有し長期的なストック型収入を積み上げることに貢献しております。営業・開発体制の強化に伴い、年々新規開発容量を増加させてきましたが、2023年6月期以降は、アライアンスソリューション・インテグレーションサービスとの合計での年間新規稼働量は更に拡大させつつも、PPAサービス単体としてのオンサイトソーラー累計開発容量の伸びは一定水準を保持する方針としております。
PPAサービスから派生した事業形態であるアライアンスソリューション、インテグレーションサービスについてはアライアンス先等の当社以外がアセットを保有する形態であり、2023年6月期以降、フロー型収入の獲得に貢献しております。このため、アライアンスソリューション・インテグレーションサービスそれぞれの累計開発容量の年間増分に対応してフロー収益が増加することで、各サービスの売上総利益が伸長しております。
また、営業体制の強化により、開発予定パイプラインとしてのオンサイトソーラー契約済容量・契約済案件数は増加傾向となっております。
一方で、電力販売量については、2022年6月期以降で積極的な営業活動を行っていないことから、GXソリューション事業において生じる余剰電力の活用は増加する一方で、エナジートレーディング事業全体の販売量は低下傾向にあります。
このような事業展開の中で、売上総利益やEBITDAは、GXソリューション事業の開発容量増加による売上総利益の増加を反映して年々増加しております。

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