有価証券報告書-第80期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/25 15:10
【資料】
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【項目】
164項目
①人財育成
a)グローバル人財育成プログラム
当社グループでは海外市場への展開拡大や資源アクセスの強化を重点テーマとして取り組んでおります。そのテーマの実現に向けて、2018年度より「グローバル人財育成プログラム」をリニューアルして、異なる文化や価値観を持つ人々と協働し、マネジメントを行える人財の育成を行っております。
当該プログラムは従業員の自己申告による応募からの選抜となっており、異文化対応、リーダーシップなどの研修の受講や1年間海外の関連会社へ派遣する「海外トレーニー制度」などの機会を提供しております。修了認定を得るためには、語学力・コミュニケーション能力など4つの基準及び役員に対する最終プレゼンテーションを通過する必要があります。プログラム修了認定者はグローバル人財プールとして管理し、計画的に海外現地法人の管理や事業運営の中核を担わせて経験を積ませることにより、海外で当社のガバナンスを利かすことができる経営人財を育成しております。
また、成長ドライバー領域と位置づける冷凍食品の海外市場展開を担う人財の育成を目的に、2023年度より海外の関連会社へ3か月程度の短期派遣を継続的に行う取り組みを開始しました。海外での実践の場を経験する機会を広く提供することで、海外でのマーケティングや商品開発を担う人財を育成してまいります。
b)経営リーダー人財育成プログラム
持続的な企業価値創造には、全社視点で経営や事業を捉えて、グループ内のリソースを活かすことができる中核人財の中長期的な育成が必要との考えから2018年度より「経営リーダー人財育成プログラム」を運営・推進しております。
当該プログラムは部長層、課長層、非管理職層それぞれからポテンシャルが高い人財を選抜して、経営に関する教育を経た後、アウトプットを中長期で行う機会を提供し、経営リーダー人財の育成を行っております。
c)サステナビリティ人財
サステナビリティ戦略の推進、特に当社の持続的な成長にとって重要となる「生物多様性と生態系の保全」への取り組みに向けて、2024年度に国際的な水産資源管理の推進を目的に水産資源推進室を新設し、国際的な漁業・養殖認証規格制度や国内外の水産行政等に精通した人財を配置しております。今後、更なる人財の育成・確保に取り組んでまいります。
d)教育体系
この他にも、当社では階層別やテーマに応じた教育研修プログラムを運営し、役職や職務に応じて求められる能力、役割期待やビジネススキルなどを学ぶ機会を提供し、人財育成に取り組んでおります。
また、所属組織で行うOJT制度に加えて、2022年度からメンター制度を導入し、所属組織を超えた人間関係の構築や人財育成意識の早期熟成に取り組んでおります。
<教育体系図>0102010_008.png
②人財配置戦略
従業員のキャリア形成や将来を見据えた人財育成を基本方針として、グループ全体最適の観点を持って人財配置を戦略的に行っております。
長期経営ビジョンにおいて掲げております水産・食品の枠組みを超えたバリューチェーンの価値最大化に向けては、セグメントを横断した人財配置を推進するとともに、非管理職層については管理職登用までに2職種3部署をローテーションすることを推進しており、当社グループ事業への理解の深耕、多角的な視野の獲得、変化への対応力強化を行っております。
また、次期中期経営計画の達成に必要な人財の質・量をともに確保するために、サクセッションプログラムのリニューアルと動的な人財ポートフォリオの作成に取り組み、全体最適の人財配置を実現する仕組みの構築を目指してまいります。
③従業員のキャリア形成支援
従業員自らが自身のキャリアを考え、挑戦し、成長を実感できることが、自律的な組織作りにつながり、企業価値創造につながるという考えから、従業員のキャリア形成を支援する取り組みを進めております。
2023年度は職務記述書を作成して各組織の職務内容と必要な能力を従業員に公開し、従業員が自身のキャリアを検討する際の基盤を構築しました。また、2022年度からFA制度を導入しております。入社10年未満の従業員を対象として、同一部署に5年以上在籍した場合に、上長の了承なしで本人が希望する部署に異動することが可能となっており、導入以来、制度の利用が進んでおります。
副業制度については、2022年度に導入しました。社外で多様な業務経験を積むことにより、視野拡大や能力開発につながり、自律的なキャリア形成を実現していくことを支援するとともに社内でのイノベーションの創造を期待しております。
また、従業員が自ら手をあげて参画する社内プロジェクトを複数立ち上げて、キャリア形成のために挑戦する機会を提供しております。2023年度は事業の新規戦略の策定やAIツールの業務適用の検討などのプロジェクトに47名が参画しました。
2021年度から導入した1on1ミーティングについては、職場環境・関係性の構築を目的として開始しましたが、今後はキャリア相談に対する管理職のコーチングスキル向上を図り、従業員のキャリア形成を支援する場として活用することを検討しております。
④ダイバーシティ&インクルージョンの推進
性別・国籍・障がいの有無などの様々な違いを尊重し、従業員一人ひとりの能力を最大限に発揮することが、当社グループの持続的な成長には重要なことであるという考えから、「ダイバーシティ&インクルージョン宣言」を策定し、従業員の意識啓発及び行動変容につなげるための取り組みを進めております。
a)女性活躍推進
当社グループが新たな食の可能性に挑み、世界の人々に生きる活力を提供し続けるためには、これまで男性従業員が多くを占めていた営業等の職種においても女性従業員の配置を進め、多様な視点を活かしていくことが不可欠と考えております。海外現地への女性従業員の配置についても2024年度に実施しました。女性従業員比率を高めていくとともに、女性従業員が活躍できる機会の提供や意思決定層への登用を進めております。
〇採用比率・女性従業員比率
2024年4月入社の新卒新入社員における男女比は男性50%、女性50%となっており、2022年度から3年連続で男女比はほぼ半々で推移しております。
<新卒入社の男女比推移(男性:女性)>
2021年度2022年度2023年度2024年度
60.3:39.750:5047.7:52.350:50

非正規社員の正規社員登用の直近3年間の登用者数における女性比率は93.1%(男性2名:女性27名)となっております。また、女性従業員の育児休業取得率は100%を8年間継続しております。これらにより、従業員における女性比率は年々高まっており、2024年4月1日時点の女性比率は29.3%となりました。
<女性従業員比率の推移(各年度4月1日時点)>
2021年度2022年度2023年度2024年度2030年度目標
24.6%26.2%28.1%29.3%35%

〇女性管理職比率
女性従業員の管理職比率は2030年度目標15%の達成に向けて積極的な登用を進めております。2024年4月1日時点の女性管理職比率は7.7%となりました。
<女性管理職比率の推移(各年度4月1日時点)>
2021年度2022年度2023年度2024年度2030年度目標
4.5%5.5%7.0%7.7%15%

○「えるぼし(2段階目)」認定の取得
2017年度、厚生労働省「えるぼし」を取得し、5つの評価項目のうち「採用」「労働時間等の働き方」「多様なキャリアコース」の3つの基準を満たしております。また、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画(2021-2025)を2021年3月に策定しております。
b)障がい者雇用
「障がいのある方たちと共に働く」の方針のもと、当社においては、2022年度より障がい者が活躍できる部署を新設し、社内の一部の業務を担うとともに業務効率化にもつながる体制を整備しました。工場においては定着支援のための「キーチーム」の設立などの取り組みを進め、直営6工場の障がい者雇用率は3.78%となっております。また、支社においても障がい者の方々がより多くの職場で活躍できるよう、業務の選択と集中を行って障がい者の方々が担える業務を増やしており、今後も継続して雇用者数も増やしてまいります。
<障がい者雇用率の推移(各年度4月1日時点)>
2022年度2023年度2024年度
2.32%2.31%2.50%

c)キャリア採用
長期ビジョンの達成に向けて、質・量が充足していない人財層については社外人財の活用を積極的に進めております。2023年度の採用者にしめるキャリア採用の比率は30.6%となっております。また、当社を一度退職し、その後に得た知見・人脈・経験を活かして、再び活躍していただく「ジョブ・リターン制度」を導入しております。
⑤健康経営/Well-being
当社グループは「本物・安心・健康な食の提供を通じて、人々の豊かなくらしと幸せに貢献する」ことをグループ理念として掲げており、様々な事業活動を通じて世の中の健康づくりに貢献していくことが存在意義であります。このことを実現するには従業員が健康な状態であることが重要なファクターであると考え、2018年健康経営方針を策定し、担当役員の統括の下、人事部・健康推進室(産業医、保健師、臨床心理士)、マルハニチロ健康組合で組織体制を作り、健康経営の推進に取り組んでおります。
<健康経営推進体制図>0102010_009.png
具体的な取り組みとしては、水産由来栄養素の摂取推奨と塩分制限、野菜・果物の摂取、更には運動イベントの要素を組み合わせた「well-Bチャレンジ」と称する社内イベントを毎年開催し、生活習慣病の改善に取り組んでおります。その他にも、仕事の合間のリフレッシュ・運動機会の提供を目的に短い時間で実践できるエクササイズを提供するイベント、歩行姿勢や推定野菜摂取量を測定するイベントなど、健康意識や行動の変容につなげる取り組みを行っております。
また、従業員のストレスケアとして、関係性の質の向上にも寄与する1on1ミーティングや、ストレスチェックにおける高ストレス者が多い職場の従業員や新入社員などを対象とした臨床心理士との面談を実施しております。これらの活動を今後も継続して、世の中の健康づくりに貢献する健康価値創造のリーディングカンパニーを目指してまいります。
上記の取り組みを通し、「健康経営銘柄2022」「健康経営優良法人(ホワイト500)2024」「MSCI日本株女性活躍指数(WIN)」「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」「スポーツエールカンパニー(スポーツ庁)」「東京都スポーツ推進企業」に選定されております。
Well-beingへの取り組みとしては、従業員がプライベートも含めた未来を考える機会や、誰もが尊重され、従業員一人ひとりが自分らしく健康に活き活きと働き、強みを存分に発揮する基盤について考える機会の提供として、2022年度より「ゼンカツ(=全員活躍)オープン講座」と称する講義やワークショップを実施しております。テーマは、ライフ&キャリアデザイン、レジリエンス、介護と仕事の両立など、従業員のアンケートにより関心の高いもの、周囲に受講して欲しいものを選定しております。今後も更にWell-beingを実現するための取り組みを進めてまいります。
⑥従業員エンゲージメント
当社グループでは従業員のエンゲージメントを、企業価値を高める重要な要素と位置づけており、2021年度から従業員のエンゲージメントレベルを図るパルスサーベイを実施しております。サーベイ結果については、継続的にスコアの分析を行い、改善が必要な部門へは、人事部より状況を確認し、今後のアクションプラン検討等の支援を行っており、サーベイ結果を元に各部門がアクションサイクルを回してスコア向上を図る仕組みの構築を目指します。
2023年度からはグループ会社へのエンゲージメントサーベイを開始しました。2024年度にはエンゲージメント評価方法を確立するとともに、2030年度までの目標を設定します。
⑦社内環境の整備
a)柔軟な働き方の実現
2018年度から本社・支社のフレックスタイム勤務化に取り組み、2021年度には全部署コアタイムなしのフレックスタイム勤務となっております。在宅勤務については、2020年度から制度化し、2022年度からは自宅だけでなく、実家での勤務も可能としております。また、育児・介護との両立支援、専門知識やスキルの取得、副業などを目的として利用できる週休3日制を2022年度から導入しております。
b)男性の育児休業取得促進
男性がより育児休業を取得しやすい企業風土の醸成を後押しするため、「男性育休100%宣言」への賛同並びに「イクボス企業同盟」へ加盟しております。経営層・管理職層向けのマネジメントセミナー、ライフワークバランスに関するセミナーを開催し、従業員全体の意識改革を進めております。また、男性社員がより育児休業を取得しやすい環境を整えるため、育児休業中の給与を一部サポートする制度を導入しております。
これらの施策が子育てに関わる従業員の前向きな「仕事と育児の両立」の実現支援にも寄与し、女性従業員はもちろんのこと、男性従業員の育児休業取得率(短期含む)等が評価された結果、2023年に4つ目の「くるみん」認定を取得しました。
これらの取り組みを今後も継続して、当社中期経営計画の社会価値創造に関するマテリアリティのひとつ「男性の育児休業+休暇取得率 2030年度 100%」を達成させてまいります。
<男性従業員の育児休業+休暇取得率の推移>
2021年度2022年度2023年度
35.50%52.30%69.70%

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