訂正有価証券報告書-第54期(2023/04/01-2024/03/31)

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2025/07/11 11:11
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(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、エネルギーの安定供給を通じた社会貢献を使命とするとともに、持続可能な開発目標の実現に向けた社会的課題の解決に取り組むことを経営理念としています。この経営理念を実現し、中長期的な企業価値を向上していくためには、効率性と透明性の高い経営を行うとともに、株主をはじめとするステークホルダーへの説明責任を果たすことによる信頼関係の構築が必要であり、そのための基盤としてコーポレート・ガバナンスが重要な課題であると考えています。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
(企業統治の体制の概要)
当社は、代表取締役及び取締役会において担当職務を定めて指名された取締役又は執行役員が、業務執行者となり、取締役会及び監査役(並びに全監査役で構成する監査役会)がその業務執行を監督する役割を負っております。(監査役制度採用会社)
取締役会は、月1回を定例として開催され、重要な業務執行の決定権を留保しているほか、取締役又は執行役員から業務執行状況の報告を受けることにより、監督機能を果たしております。
さらに、取締役会の監督機能を強化するため、高い識見を有する独立性の高い社外取締役を5名選任しており、当該社外取締役からは経営陣から独立した立場で、議案、審議等につき積極的に意見、助言を受け、それに応じて取締役会では活発な議論がなされております。
一方、意思決定の迅速化の観点から、本社の取締役等で経営会議を構成し、取締役会の決議事項に属さない事項の意思決定を行うとともに、取締役会の意思決定に資するための議論を行っております。なお、経営会議は原則として月2回の開催ですが、必要に応じて臨時で開催しております。
なお、取締役の指名や報酬等の決定に関する手続きを透明化・客観化することで、取締役会の監督機能の強化を図るため、取締役の指名や報酬等を審議する委員会として、取締役会の下に、指名・報酬委員会を設置しています。
2023年度における取締役会及び指名・報酬委員会の活動状況は、以下のとおりであります。
設置機関名開催頻度、具体的な検討内容取締役又は委員の出席状況
取締役会・当事業年度において、14回開催
・会社法の規定に基づき、株主総会に関する事項、決算に関する事項、役員に関する事項、個別プロジェクトへの参画やこれに係る子会社への融資に関する事項等について審議
・経営計画、HSE(労働安全衛生・環境)、人材戦略、健康経営を含むサステナビリティに関する全般的な報告及び個別議題としての報告を受け、取組み状況等につき議論
・定期的な国内でのガス等の生産・販売やプロジェクトの進捗状況について報告を受け、取組み状況等につき議論
・上記のほか、DX(デジタルトランスフォーメーション)、内部通報制度といった個別議題につき報告を受け、取組み状況等につき議論
・14回開催中14回出席:
渡辺修、藤田昌宏、石井美孝、山下通郎、中島俊朗、伊藤鉄男(注)1、川崎秀一(注)1、北井久美子(注)1
・14回開催中13回出席:
山下 ゆかり(注)1
・14回開催中12回出席:
杉山美邦(注)1
・10回開催中10回出席:
手塚和彦
・4回開催中4回出席
平田敏幸(注)2
指名・報酬委員会・当事業年度において、4回開催
・役員に関する事項(株主総会に付議する取締役・監査役候補者の選任や執行役員の選任、取締役報酬・賞与、スキル・マトリックス、役員株式給付制度等)につき、審議
・委員長及び構成員(※)の全員が、全ての委員会に出席
※委員長:代表取締役社長 藤田昌宏
構成員:渡辺 修、伊藤鉄男(注)1、山下ゆかり(注)1、川崎秀一(注)1

(注)1.伊藤鉄男、山下ゆかり、川崎秀一、北井久美子及び杉山美邦は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。
2.取締役の平田敏幸は、2023年6月27日付で退任いたしました。
また、上記体制に加え、当社では、経営リスク委員会をはじめとした、各種社内委員会を用いてリスク管理を行っております。詳細は、後記「③ 企業統治に関するその他の事項(リスク管理体制の整備の状況)」をご参照ください。
<コーポレート・ガバナンス体制図>0104010_002.png
(当該企業統治の体制を採用している理由)
上記のとおり、当社は、業務執行者による経営に対し独立した社外取締役が意見、監督する体制と監査役(並びに全監査役で構成する監査役会)による取締役の職務執行の監査が機能しており、客観的かつ適正な意思決定は十分に担保されているため、監査役制度によってコーポレート・ガバナンスの強化、充実が図れると考えております。
③ 企業統治に関するその他の事項
(内部統制システムの整備の状況)
当社では、経営リスク委員会及び監査部を主体として、業務の適正を確保するための体制の点検、整備を継続しており、会社法及び会社法施行規則に定める、業務の適正を確保するために必要な体制は、以下の方針に従い整備することとしております。
イ 当社取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
当社は、取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するため、JAPEXグループ倫理行動規範を制定し、この遵守と徹底を図るための体制を構築する。
また、社長を委員長とする経営リスク委員会を設置し、コンプライアンスに関わる重要事項を審議し、その実践状況を管理するとともに、社内研修を通じてコンプライアンスの周知徹底を図ることで、取締役及び使用人がその職務執行上、法令及び定款に則り、行動することを確保する。併せて、組織上独立して報告・相談を受け付ける社内窓口及び社外窓口を設置する内部通報制度を整備する。
加えて、各部署ごとに各種業務規程、マニュアルに基づく自己の職務執行の管理を行うとともに、社長直属の内部監査部門が、経営諸活動に係る制度および遂行状況について監査を行い、その結果を社長並びに取締役会及び監査役会に報告する。
さらに、当社は、財務報告の信頼性を確保するため、財務報告に係る内部統制システムを整備し、適正な運用を図るとともに、内部監査部門が有効性の独立的評価を行い、その結果を社長並びに取締役会及び監査役会に報告する。
ロ 当社取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
当社は、取締役会議事録、稟議書、各種契約書その他業務の執行状況を示す主要な文書を保存するものとし、詳細については、文書取扱規程による。
ハ 当社の損失の危険の管理に関する規程その他の体制
当社は、与信管理規程、市場リスク管理・デリバティブ取引規程のほか各種緊急対策要領を再点検し、必要に応じてリスク管理の観点からマニュアル等を作成する。
併せて、経営リスク委員会では全社横断的なリスクの評価と管理を行う。
ニ 当社取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
当社は、取締役会付議案件を事前に経営会議で審議の上、原則として毎月取締役会を開催し、迅速な意思決定を行い、決裁・承認規程に基づく権限委譲により効率的に執行する。
ホ 当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制
当社は、JAPEXグループ倫理行動規範及び経営計画を通して、当社グループとして目指すべき共通の方向性及び目標等を経営方針として示し、その達成に向け、グループを挙げて取り組む。
また、当社グループにおいて効率的な意思決定や適切かつ迅速な職務執行を行うとともに、当社が子会社の重要な事項につき事前協議や報告を受けられるように、グループ管理契約等を適切に運用する。加えて、子会社・関連会社管理規程に則り、当社の子会社・関連会社管理箇所やコーポレート管理部門等が子会社の内部統制システムの整備・運用やリスク管理を支援し、当社グループ全体の業務の適正を確保する。
子会社は、業種、規模等に応じて、前4項に規定した当社の体制に準ずる体制を整備・運用する。子会社の取締役等は、職務の執行状況につき、定期的にまたは随時、当社に報告を行う。
更に、当社の内部通報制度は子会社にも適用されるほか、当社の内部監査部門が、必要に応じて子会社の監査を行う。
へ 当社監査役会の職務を補助すべき使用人に関する事項
当社監査役会の求めにより、監査役会事務局として1名以上の使用人を指名する。
ト 前項の使用人の当社取締役からの独立性に関する事項
当該使用人の任命、異動等の人事権に関わる事項の決定には、当社監査役会の事前の同意を得る。
チ 当社監査役の使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
当社監査役会事務局に指名された使用人は、監査役会の指示に従い職務を遂行し、業務執行部門は当該使用人の職務遂行に協力する。
リ 当社取締役及び使用人並びに子会社取締役等が当社監査役に報告をするための体制
(1)当社取締役は、取締役会で月次の業務報告を行うとともに、稟議書を当社監査役に回付する(注)。また、当社取締役及び使用人は、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実があることを発見したときは、直ちに当社監査役に報告する。
(2)子会社の取締役、監査役、使用人は、会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事実を発見したときは、当社監査役に報告する。また、職務の遂行に関し必要と認める事項についても、同様とする。
(注)具体的には、監査役間の職務分担の定めに基づき常勤監査役が稟議書の回付を受けております。
ヌ 前項の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制
当社及び子会社に適用される当該報告に関する取扱要領に、前項の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けることはないことを定める。
ル 当社監査役の職務遂行について生ずる費用の前払又は償還の手続、その他の当該職務について生ずる費用又は債務の処理に係わる方針に関する事項
当社監査役は、職務の執行のために前払いが必要と認めた場合、緊急の必要により監査役が立替払いをした場合、又は、その他職務に関する支払が必要となった場合は、事由、金額等を明記した書面に基づき、会社に支払又は償還を求め、会社は支払、償還を行う。
ヲ その他当社監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
当社は、監査役が代表取締役及び会計監査人と意見交換を行う機会を確保し、相互連携と情報共有の充実を図る。
また、監査役が内部監査部門と定期的な意見交換を通して連携し、監査の実効性の向上を図る。
(リスク管理体制の整備の状況)
内部統制システムを適切に運用するため、当社では、各種社内委員会を設置のうえ、リスクを管理する体制を整備しています。経営リスク委員会及びサステナビリティ委員会によるリスクの管理については、前記「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ全般 <リスク管理>」をご参照ください。なお、専門の委員会として、情報セキュリティ委員会及びHSSE委員会も設置のうえ、それぞれ情報セキュリティ及び労働安全衛生に関する重要事項を審議しております。
こうした社内委員会における審議結果や検証結果は、経営会議及び取締役会での関連事項の審議にあたり、必要に応じて適宜報告することとしております。
(子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況)
当社は、子会社の業務の適正を確保するため、年間内部監査計画に基づき、監査部により子会社の内部監査を実施しております。監査結果については、社長宛報告の後、監査役に対しても報告され、必要に応じて是正措置をとっております。
子会社の財務報告に係る内部統制全般の整備・運用状況評価については監査部が実施しており、この評価については、会計監査人による内部統制監査に使用されるとともに当社監査役及び取締役会に報告されております。
また、子会社・関連会社管理規程に基づき、必要に応じて該当会社との間にグループ管理契約を締結し、経営内容をモニタリングするとともに、主要子会社に対しても当社常勤監査役及び監査部による監査を実施しております。
(責任限定契約の内容の概要)
当社は、2015年6月開催の定時株主総会で定款を変更し、社外取締役及び社外監査役との責任限定契約に関する規定を新設しており、これに基づき社外取締役及び社外監査役全員と責任限定契約を締結しております。当該責任限定契約の内容の概要は次のとおりです。
イ 社外取締役の責任限定契約
社外取締役が会社法第423条第1項に基づき、当社に対して損害賠償責任を負う場合において、その職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、会社法第425条第1項各号に定める最低責任限度額を限度として、当社に対して損害賠償責任を負うものとし、その損害賠償責任額を超える部分については、当社は社外取締役を当然に免責するものとする。
ロ 社外監査役の責任限定契約
社外監査役が会社法第423条第1項に基づき、当社に対して損害賠償責任を負う場合において、その職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、会社法第425条第1項各号に定める最低責任限度額を限度として、当社に対して損害賠償責任を負うものとし、その損害賠償責任額を超える部分については、当社は社外監査役を当然に免責するものとする。
(役員等賠償責任保険契約の内容の概要)
当社は、保険会社との間で、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を締結しております。保険料の被保険者の負担はありません。
イ 当該保険契約の被保険者の範囲
・当社の取締役、監査役、執行役員、参与、フェロー及び管理職従業員(退任者及び退職者を含む)。
・当社子会社等の役員及び管理職従業員(退任者及び退職者を含む)。
※フェローは、当社の専門職の職務領域において、非常に高度な専門性をもって経営をサポートする業務を行う者として任命されております(2024年3月31日現在2名)。
※海外における当社関連会社の管理職従業員は被保険者の範囲に含みません。
ロ 当該保険契約の内容の概要
被保険者が会社の役員として業務につき行った行為(不作為を含む)に起因して、保険期間中に被保険者に対して損害賠償請求がなされたことにより被保険者が被る損害(第三者賠償訴訟及び株主代表訴訟)が保険の対象とされております。
また、海外においては、当社並びに本件保険契約の対象子会社及び関連会社について、被保険者の不当な行為に起因して、保険期間中に、被保険者に対して最初に提起された損害賠償請求について、被保険者が被る損害等が保険の対象とされております。
ただし、違法行為による損害や他種の賠償責任保険により填補されうる損害は填補されない等、一定の免責事由があります。
④ 取締役の定数
当社の取締役は18名以内とする旨定款に定めております。
⑤ 取締役の選任の決議要件
当社の取締役の選任決議は、株主総会において、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨定款に定めております。
また、この選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めております。
⑥ 中間配当の決定機関
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨定款に定めております。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
⑦ 自己の株式の取得の決定機関
当社は、会社法第165条第2項の定めにより、取締役会の決議によって同条第1項に定める市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、機動的に自己株式の取得を行うことを目的とするものであります。
⑧ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
当社株式等の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)について
一 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務及び事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社株式の大量買付を行う者が、当社の財務及び事業の内容を理解するのは勿論のこと、下記二1.に述べるような当社の企業価値の源泉を理解したうえで、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を執ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
二 当社の企業価値の源泉及び基本方針の実現に資する特別な取組み
1.当社の企業価値の源泉について
当社は、1955年の創業以来、石油及び可燃性天然ガスの自給度の向上を主たる目的として事業を展開し、埋蔵量ゼロから出発し、順次新規油・ガス田の発見を重ねるなかで現在の経営基盤を確立し、石油・天然ガス資源の探鉱、開発・生産、販売事業を中心的事業として営んでおります。
当社の企業価値の源泉は、石油・天然ガス資源に係る鉱区権益を自ら取得し、探査、採掘、販売までを一貫して行うとともに、国内ではパイプラインやLNG基地などのインフラを用いたガスの安定供給や天然ガス火力発電や再生可能エネルギーによる電力供給を行うビジネスモデルにあります。このような、産業活動あるいは市民生活における血流とも言えるエネルギーの供給に携わる企業として、当社は、安定供給・安全操業の維持、確保という点においてきわめて重い責務を担うとともに、高い公共性を有する事業を行っております。また、当社は、カーボンニュートラル社会実現への貢献として、主にE&P技術を活用したCCS(CO2の回収・貯留)/CCUS(CO2の回収・有効活用・貯留)の早期事業化に向けた取り組みを進めております。
こうしたビジネスモデルは、当社が保有する、①高度な石油・天然ガス探査技術、②国内及び海外における油・ガス田開発技術及び操業ノウハウなどの総合技術力、③国内における天然ガス輸送パイプラインやLNG基地等の強固なインフラの構築、並びに、④これを利用した長期・安定的な供給実績の積み重ねに基づく顧客・株主・地域社会等のステークホルダーとの信頼関係、などに裏打ちされたものであります。
E&P事業において新たな油・ガス田の探鉱から生産に漕ぎつけるまでには、10年以上の期間を要することも稀ではなく、また、カーボンニュートラル社会実現への貢献のためには、長期的な視点に立った事業展開とともに、地球環境保全への配慮を通じた社会貢献が必要とされています。また、エネルギー資源の確保に関する国際競争が激化している昨今の国際エネルギー情勢に鑑みれば、当社の事業の持続的な発展と企業価値の向上には、こうした当社の保有技術・ノウハウの向上や人材の確保、各ステークホルダーとの信頼関係の更なる強化を目指した取組みが必要不可欠であり、これがこれまでと同様、将来の当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上につながるものと考えております。
2.企業価値向上のための取組み
当社は、世界的な脱炭素化の進展による不可逆的なエネルギー需要構造などの変化を踏まえ、2021年5月に、カーボンニュートラル社会実現に向けて当社が果たすべき責務と今後の事業展開の方向性を整理した「JAPEX 2050」を策定・公表いたしました。
また、収益力強化と2030年以降を見据えた事業基盤の構築を基本方針とする「JAPEX経営計画2022-2030」を2022年3月に策定・公表いたしました。
「JAPEX 2050」及び「JAPEX経営計画2022-2030」の要旨は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおりであります。
当社は、「JAPEX 2050」及び「JAPEX経営計画2022-2030」の着実な遂行により、2050年カーボンニュートラル社会実現への貢献と、総合エネルギー企業としての成長と企業価値のさらなる向上を引き続き目指してまいります。
3.コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、以上の諸施策を実行し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上を図っていく所存であります。また、当社は、効率性と透明性の高い経営を行うとともに、株主をはじめとするステークホルダーへの説明責任を果たすことによる信頼関係の構築が長期安定的な成長への道筋と捉え、コーポレート・ガバナンスの充実に努めております。
まず、当社は、代表取締役及び取締役会において担当職務を定めて指名された取締役または執行役員が業務執行者となり、取締役会及び監査役(並びに全監査役で構成する監査役会)がその業務執行を監督する役割を負っております。
そして、取締役会の監督機能を強化するため、高い見識を有する独立性の高い社外取締役を5名選任しており、これらの社外取締役から議案、審議等につき積極的に発言がなされることにより、取締役会において活発な議論がなされております。また、社外取締役に十分に情報を提供し、その機能を適切に発揮していただくため、社外役員に対する取締役会議案の事前説明、社外役員間の情報や意見交換などを図る場として「社外役員連絡会」を設置しております。
監査役は、取締役会に出席するほか、常勤監査役がその他の重要会議に出席するとともに、業務を執行する各取締役又は執行役員と随時意見交換を行うことにより、監督機能を果たしております。また、内部監査として、監査部が、当社の経営諸活動に係る制度及び遂行状況について合法性・合理性の観点から評価し、対象部署に対し、必要に応じて改善・合理化の指摘、助言を行っております。
なお、取締役の指名や報酬等の決定に関する手続きを透明化・客観化することで、取締役会の監督機能の強化を図るため、取締役会の下に、指名・報酬委員会を設置しています。
一方、内部統制につきましては、経営リスク委員会が主体となって、業務の適正を確保するための体制の点検、整備を継続しております。
さらに、こうした経営機構上のコーポレート・ガバナンスに加えて、決算説明会の開催、ウェブサイトの充実などのIR活動により、経営の透明性を高めることを通じて、時々の状況下で最適な業務執行の実現を期しております。
三 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み(本プラン)
1.本プランの目的
本プランは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、上記一に記載した基本方針に沿って導入されたものです。
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない当社株券等の大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えております。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止するとともに、当社株券等に対する大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としています。
2.本プランの概要
本プランは、当社株券等の20%以上を買収しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記の目的を実現するために必要な手続を定めています。
買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランを発動しない旨が決定された場合に、当該決定時以降に限り当社株券等の大量買付を行うことができるものとされています。
買収者が本プランにおいて定められた手続に従わない場合や、当社株券等の大量買付が当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プラン所定の発動要件を充たす場合には、当社は、買収者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が原則として買収者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権に係る新株予約権の無償割当てその他の法令及び当社定款の下で取り得る合理的な施策を実施します。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。
本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施又は取得等の判断については、取締役会の恣意的判断を排するため、独立委員会規則に従い、当社経営陣から独立した社外取締役等のみから構成される独立委員会において、その客観的な判断を経ることとしています。
なお、独立委員会の委員は次のとおりです。
伊藤 鉄男 当社社外取締役
山下ゆかり 当社社外取締役
川北 力 当社社外監査役
また、当社取締役会は、これに加えて、本プランに従い新株予約権の無償割当てを実施する場合には、原則として、株主総会を招集し、新株予約権の無償割当ての実施に関する株主の皆様の意思を確認いたします。
こうした手続の過程については、適宜株主の皆様に対して情報開示がなされ、その透明性を確保することとしています。
本プランの有効期間は、2023年6月27日開催の第53回定時株主総会の決議による、本プランに係る本新株予約権の無償割当てに関する事項の決定権限の委任期間と同じく、当定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとします。
但し、その有効期間の満了前であっても、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されるものとします。
なお、本プランの詳細につきましては、インターネット上の当社ウェブサイトに記載しております、2023年5月12日付の当社ニュースリリース「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)の更新について」をご覧ください。
(アドレス https://www.japex.co.jp/news/uploads/pdf/JAPEX20230512_TDM_Update_j.pdf)
四 本プランに対する当社取締役会の判断及びその理由
1.本プランが基本方針に沿うものであること
本プランは、当社株券等に対する買付等がなされた際に、当該買付等に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するために必要な情報や時間を確保したり、株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するための枠組みであり、基本方針に沿うものです。
2.本プランが当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないこと
当社は、以下の理由により、本プランは、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
① 買収防衛策に関する指針の要件を充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針の定める三原則(①企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性の原則)を充足しています。
② 株主意思を重視するものであること
本プランの導入に際しては、株主の皆様の意思を確認すべく、2008年6月25日開催の第38回定時株主総会においてこれを付議し、承認可決され、その後、2011年6月24日開催の第41回定時株主総会、2014年6月25日開催の第44回定時株主総会、2017年6月28日開催の第47回定時株主総会、2020年6月26日開催の第50回定時株主総会及び2023年6月27日開催の第53回定時株主総会においてその更新を付議し、承認可決されております。
また、当社取締役会は、本プランに定める一定の場合に、本プランの発動の是非について、原則として株主総会において株主の皆様の意思を確認するとしています。
加えて、本プランには、有効期間を約3年間とするいわゆるサンセット条項が付されており、かつ、その有効期間の満了前であっても、当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。その意味で、本プランの消長には、株主の皆様のご意向が反映されることとなっております。
③ 独立性の高い社外取締役及び社外監査役の判断の重視と情報開示
本プランの発動に際しての実質的な判断は、独立性の高い社外取締役及び社外監査役のみから構成される独立委員会により行われることとされています。
また、その判断の概要については株主の皆様に情報開示をすることとされており、当社の企業価値・株主共同の利益に適うように本プランの透明な運営が行われる仕組みが確保されています。
④ 合理的な客観的要件の設定
本プランは、合理的な客観的要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しているものといえます。
⑤ 第三者専門家の意見の取得
本プランは、買付者等が出現すると、独立委員会は、当社の費用で、ファイナンシャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、税理士、コンサルタントその他の専門家の助言を受けることができるものとされています。これにより、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとなっています。
⑥ デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株券等を大量に買い付けた者が、自己の指名する取締役を株主総会で選任し、かかる取締役で構成される取締役会により、本プランを廃止することが可能です。
従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。また、当社においては取締役の期差任期制は採用されていないため、本プランは、スローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。

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  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
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