有価証券報告書-第56期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
(1)当社のリスク管理体制
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある主な事項を以下に記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、その発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針であります。
当社では、経営リスク委員会をはじめとした各種社内委員会においてリスクの管理を行っておりますが、詳細については前記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ全般 <リスク管理>」及び後記「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項(リスク管理体制の整備の状況)」をご参照ください。
(2)主要リスクの抽出における考え方
当社は、主要リスクを蓋然性と影響度の観点から評価・管理しており、蓋然性は発生可能性又は発生頻度を、影響度は財務的影響額を用いて評価しております。また、事業等のリスクを3つに分類しており、それぞれの考え方は以下のとおりです。
これら3つの分類に含まれるリスク項目を蓋然性と影響度の二軸で評価し、主要リスクと判断したものを以下のリスクマップ及び後記「(3)リスク詳細」に記載しております。
なお、各リスク項目は、経営リスク委員会での審議及び取締役会での報告を経て主要なリスクとして判断したものであり、以下に記載していないリスク項目により当社グループの経営成績及び財政状態等が影響を受ける可能性があります。また、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は提出日現在において当社が判断したものであります。

(3)リスク詳細
前記リスクマップに示したリスク項目に係るリスク認識と対応策は以下のとおりです。なお、対応策においては、当該リスクを低減する効果はあるものの、完全に回避するものではありません。
1. 外部環境リスク
1-1 価格変動リスク
(原油・天然ガス等)
1-2 為替変動リスク
(為替)
1-3 カントリーリスク
(カントリーリスク)
1-4 気候変動に関するリスク
(気候変動)
1-5 需要変動リスク
(天然ガス)
1-6 大規模災害・パンデミック等に関するリスク
(大規模災害・パンデミック等)
1-7 固有法規に係るリスク
(固有法規)
2. 事業活動に係るリスク
2-1 事業特有のリスク
(E&P事業)
2-2 パートナーリスク
(パートナーリスク)
2-3 新規案件・新規事業への投資リスク
(新規案件・新規事業成立)
3. 事業基盤に係るリスク
3-1 情報セキュリティに関するリスク
(情報セキュリティ)
3-2 コンプライアンス違反リスク
(法令遵守)
(不公正取引)
3-3 国の保有する当社株式に関するリスク
(国の保有する当社株式)
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある主な事項を以下に記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、その発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針であります。
当社では、経営リスク委員会をはじめとした各種社内委員会においてリスクの管理を行っておりますが、詳細については前記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ全般 <リスク管理>」及び後記「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項(リスク管理体制の整備の状況)」をご参照ください。
(2)主要リスクの抽出における考え方
当社は、主要リスクを蓋然性と影響度の観点から評価・管理しており、蓋然性は発生可能性又は発生頻度を、影響度は財務的影響額を用いて評価しております。また、事業等のリスクを3つに分類しており、それぞれの考え方は以下のとおりです。
| 「外部環境リスク」 | : | 外部環境における変動を主要因とし、その発生について企業の管理・統制が及ばない要素を含むリスク |
| 「事業活動に係るリスク」 | : | 当社事業に内在し、直接的に業績に影響するリスク |
| 「事業基盤に係るリスク」 | : | 特定の事業によらず、当社全体の経営を支える共通の仕組みに関わるリスク |
これら3つの分類に含まれるリスク項目を蓋然性と影響度の二軸で評価し、主要リスクと判断したものを以下のリスクマップ及び後記「(3)リスク詳細」に記載しております。
なお、各リスク項目は、経営リスク委員会での審議及び取締役会での報告を経て主要なリスクとして判断したものであり、以下に記載していないリスク項目により当社グループの経営成績及び財政状態等が影響を受ける可能性があります。また、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は提出日現在において当社が判断したものであります。

(3)リスク詳細
前記リスクマップに示したリスク項目に係るリスク認識と対応策は以下のとおりです。なお、対応策においては、当該リスクを低減する効果はあるものの、完全に回避するものではありません。
1. 外部環境リスク
1-1 価格変動リスク
(原油・天然ガス等)
| リスク認識 | 当社グループは、国内外でE&P事業とインフラ・ユーティリティ事業を行っており、その売上高や営業利益は、原油・天然ガス等の価格変動により大きな影響を受けます。 当社の2027年3月期の営業利益は、油価が1米ドル/バレル上昇(下落)すると760百万円増加(減少)すると試算しております(2026年3月期決算説明資料にて公表)。この増減額には、原油価格にリンクしているLNGの調達コストの増減及びそれによる国内天然ガスと電力の販売価格の増減による影響等を含みます。ただし、実際の営業利益は上記以外の様々な要因によっても影響を受けます。 さらに、原油・天然ガス等の中長期的な想定販売価格の引き下げ等を理由としてその時点における事業用資産の帳簿価額を将来の収益から回収できない見込みとなった場合には、当該資産について減損損失を計上することとなるため、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
| 対応策 | 原油・天然ガス等の価格変動が中長期的な視点で当社事業に与える影響については、サステナビリティ委員会や経営リスク委員会においてモニタリングを行っており、原油・天然ガス等の価格変動リスクに耐性のある資産の組み込み等、事業ポートフォリオについて適宜検討しております。 また、原油・天然ガス等の価格変動リスクを低減するため、デリバティブ取引等を一部実施しております。 |
1-2 為替変動リスク
(為替)
| リスク認識 | 当社グループが国内で生産する原油や天然ガスは、原油やLNGの通関価格(CIF価格)を参照した円建てで販売するため、米ドル・円のレートの変動は、売上高や営業利益等に影響を与えます。また、輸入LNGを原料とした天然ガス及び輸入LNGを燃料とした電力の国内販売価格にも影響を与えますが、仕入れ価格も同様の影響を受けます。 当社の2027年3月期の営業利益は、為替が1円/米ドル円安(円高)に変動すると470百万円増加(減少)すると試算しております(2026年3月期決算説明資料にて公表)。 |
| 対応策 | 為替変動が業績に与える影響を低減するため、為替動向を継続的にモニタリングするとともに、デリバティブ取引を一部実施しております。 |
1-3 カントリーリスク
(カントリーリスク)
| リスク認識 | 海外事業には一般的な傾向としてカントリーリスクがあります。海外E&P事業の一部は、イラクやロシア等、カントリーリスクの相対的に高い地域で実施されることがあります。これらの国々の政治・経済・社会的な混乱(治安の著しい悪化を含む)、法制や税制もしくは政策等の変更を含む事業環境の変化や不確実性が、当社グループの海外事業の円滑な遂行や当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、中東情勢の緊迫化に伴う2027年3月期業績予想への影響額は、2026年3月期決算説明資料にて公表しております。当社が調達しているLNGについては代替調達によるコストの増加を想定しており、また、当社グループがイラクに権益を保有するガラフ油田については当該公表時点において操業再開時期の見通しが立たないことから、通年の生産・出荷停止を前提としております。 |
| 対応策 | 投資判断に際しては、想定されるリスクが当社の許容範囲に留まることを慎重に検討しております。最終投資決定後は、関係当局を含むステークホルダーとの対話を継続的に実施することで、各国の政治・経済情勢等をモニタリングし、リスクの早期把握と影響の低減に努めております。 また、従来よりLNG調達については調達先を多様化し特定産地への依存低減を図っておりますが、直近の中東情勢の緊迫化を踏まえて取り組みを一層強化しております。ガラフ油田の操業に関しては現地情報の収集・把握を引き続き実施していきます。 |
1-4 気候変動に関するリスク
(気候変動)
| リスク認識 | パリ協定の採択を受け、気候変動や地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの削減を目的とした取り組みが世界的に進められております。 脱炭素社会への移行に伴う石油・天然ガス需要の減少による販売価格の低迷等を通じて事業価値が毀損される可能性があります。また、国際的な脱炭素の潮流により、金融機関等からのE&P事業投資に係る資金調達や損害保険契約の締結が困難となる可能性があります。 |
| 対応策 | 当社は、TCFD提言に基づき気候変動に関するリスク及び機会を特定し、必要な取り組みを進めております。 当該リスクの詳細は、前記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動 <リスク管理>」をご参照ください。 |
1-5 需要変動リスク
(天然ガス)
| リスク認識 | 当社国内のインフラ・ユーティリティ事業では、少子高齢化に伴う人口減少、需要家の設備稼働率の低下、他社との競合関係の激化等を要因とする既存の天然ガス取扱数量(第三者からの託送供給量を含む)の減少、及び新規需要開拓の不調等により、天然ガス需要量の減少が発生した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
| 対応策 | 当社は、既存の天然ガスパイプライン等を活用した需要開拓に加え、新たに周辺地域で見込まれる需要に対してのパイプライン延伸や、タンクローリー等を利用したLNGサテライト供給による需要開拓等に取り組んでおります。 また、需要家に寄り添ったサービスの提供を実現するため、天然ガス供給に限定されない包括的なエネルギーサービスを実施しており、複数需要家を対象とした工業団地等への面的なエネルギー供給や、カーボン・オフセット商材等のソリューション提供にも取り組んでおります。 |
1-6 大規模災害・パンデミック等に関するリスク
(大規模災害・パンデミック等)
| リスク認識 | 当社グループの操業(坑井の掘さく、原油・天然ガスの生産・輸送、LNGの貯蔵・気化・輸送等)においては、設備の不具合やヒューマンエラーに伴う事故等の操業上のリスクに加え、地震等の大規模災害や疫病の蔓延(パンデミック)等に関するリスクが存在します。これらが発生した場合、人的・物的損害の発生や、油・ガス田等の操業停止を招く可能性があります。また、直接的な損害だけでなく、販売の中断による収入の減少、当社が供給義務を負う販売先に対する損害賠償、土壌・大気・水質・海洋等の環境汚染による損害賠償、行政処分、社会的信用の低下といった副次的な損害をもたらす可能性があります。 |
| 対応策 | 当社グループでは、平常時より設備の健全性確認や、保安体制の維持に努めており、HSEリスク評価を踏まえた設備の設計や運転マニュアルの整備を行っております。 加えて、地震等の大規模災害や疫病の蔓延(パンデミック)等に備えて、BCP(事業継続計画)を含む緊急時対応策を整備しております。主要拠点では、操業現場等での緊急時を想定した防災訓練、都市部での大規模災害を想定した防災訓練、従業員の安否確認訓練等を定期的に行い、その結果をもとに災害時の対応方法の改善に取り組んでおります。グループ会社や地域の防災団体等と連携した訓練を実施することで防災体制を強化しております。 また、上記リスクへの対応の一環として、損害保険契約を締結する等の対応策を一部講じております。 その他、プロセス安全に関する教育等、保安体制の維持に必要な教育を実施しております。 |
1-7 固有法規に係るリスク
(固有法規)
| リスク認識 | 当社グループの事業は、その特性上、鉱業法、鉱山保安法、高圧ガス保安法、ガス事業法、電気事業法、二酸化炭素の貯留事業に関する法律(CCS事業法)等、様々な法規制の影響を受けます。将来、これらの法規制の変更、又は新たな法規制の導入等があった場合には、追加的な義務の発生や競争の激化、又は対応策に係る費用の増加等により経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
| 対応策 | 当社グループの事業に関わる様々な法規制について、各種審議会のモニタリングや業界団体との意見交換等により継続的に情報収集をしております。また、重要性の高いリスクについては経営リスク委員会等で適宜モニタリングし、リスクの把握と影響の低減に努めております。 |
2. 事業活動に係るリスク
2-1 事業特有のリスク
(E&P事業)
| リスク認識 | 当社グループによるE&P事業の一般的な特徴として、以下のような投資に関するリスクがあります。これらのリスクにより、それまでに投じた費用の回収ができず投資損失が発生する可能性、又は当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ① 投資回収期間の長さによるリスク E&P事業は、探鉱段階から開発・生産段階に至るまで長期間にわたる多額の投資を要し、投資回収までに相当の期間を要します。このような事業の性質上、投資回収までの間に事業環境の変化、開発スケジュールの遅延、投資額の増大等が発生する可能性があります。 ② 探鉱投資に関するリスク 探鉱段階においては、地質調査・物理探査・試掘等を実施し資源量評価を行いますが、地質的不確実性により当初期待した規模の資源量を発見できない可能性があります。 ③ 開発投資に関するリスク 開発段階においては、合理的な最終投資決定に努めているものの、その後の設備仕様の変更、資機材・サービスの高騰、許認可手続き等のスケジュール遅延、新たな地質的問題等が発生する可能性があります。 ④ 埋蔵量・生産量に関するリスク E&P事業の持続的発展には、生産に伴う埋蔵量・生産量の減少を探鉱・開発活動により補填・拡大する必要があります。これらの取り組みが計画通り進捗しない場合、将来の埋蔵量・生産量が減少する可能性があります。なお、埋蔵量は評価時点において既知の地質的・工学的データ及び経済条件等に基づく評価であり、新たなデータ取得や経済条件等の変化により修正される可能性があります。埋蔵量の詳細は、後記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ④当社グループの埋蔵量」をご参照ください。 ⑤ 将来の廃坑・廃山に関するリスク 生産終了後の廃坑・廃山に関する費用について、将来の廃坑・廃山計画の変更、法規制の強化、資機材の高騰等により、当初の見積り額を超過する可能性があります。なお、当社は生産終了後の廃坑・廃山に関する費用について資産除去債務を計上しております。資産除去債務の詳細は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(資産除去債務関係)」をご参照ください。 |
| 対応策 | 当社の事業戦略を踏まえつつ、上記リスクが当社の許容範囲に留まることを投資評価委員会において慎重に検討し、慎重に投資判断を行っております。 また、リスク分散の観点から、契約形態の最適化や他社との共同事業化等も適宜検討しております。投資決定後も経営リスク委員会において定期的なモニタリングを行い、上記リスクの兆候を把握するとともに、資産の入替・売却も含めた機動的な判断を行うことで、投資回収の確実性を高められるよう努めております。 将来の廃坑・廃山に関する費用等については、法規制の変更、資機材価格の動向、及び技術の進歩等を踏まえ、合理的な見積りを行っております。 |
2-2 パートナーリスク
(パートナーリスク)
| リスク認識 | 事業遂行に多額の投資が必要となる場合や技術面等においてリスクが高い場合には、当社単独ではなく他社をパートナーとしたうえで共同事業化し、資金やリスクの分散を図っております。 共同事業に関わる意思決定にあたっては、パートナーごとにその保有権益の多寡に応じた議決権が認められるのが一般的であり、当社としてマイナーシェアを保有するに留まる共同事業においては、当社は支配的権限を有しないことがあります。そのため、事業上の意思決定等において当社の意向が必ずしも反映されるとは限らず、これらが当社利益に沿わない形で実施された場合には、期待した収益を得られない可能性があります。また、一部パートナーが事業から撤退した場合等には、事業の円滑な遂行に支障が生じる可能性があります。 一方、当社がオペレーターとして事業を主導する場合においても、事業計画や予算等の重要事項の決定にはパートナー企業の承認が必要となる場合があり、パートナーとの見解の相違により意思決定が遅延・停滞する可能性があります。 また、参画形態によらず、パートナーの財務状況悪化による資金拠出の不履行が発生した場合、当社の資金負担の増加を招く可能性があります。 |
| 対応策 | 共同事業におけるパートナーリスクを低減するため、事業参画にあたっては、パートナー候補企業の技術力、運営実績、財務基盤、ガバナンス及びコンプライアンス状況等を評価し、リスクが当社の許容範囲に留まることを慎重に検討しております。 参画後のパートナーとの関係においては、参画事業の定例会議への出席や当社からの技術提案等、対話機会の創出により相互理解の促進と連携強化に努めております。なお、パートナーの財務基盤等に懸念が生じた場合には、当該事業への出資・費用負担割合の見直しや、代替パートナーの検討を含む様々な対応策を検討しております。 |
2-3 新規案件・新規事業への投資リスク
(新規案件・新規事業成立)
| リスク認識 | 当社は、2035年までを見据えた中長期の成長戦略となる「JAPEX経営計画2026-2035」(以下、「経営計画」)を2026年4月に公表しました。経営計画では、2026年度から2030年度を海外E&PとCCUSへの集中による「コア資産群」の構築期間と位置づけ、2031年度から2035年度を「コア資産群」による収益貢献が本格化する期間としております。かかる取り組みにおいて新規案件獲得及び新規事業成立が進まない場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
| 対応策 | 当社は経営計画の中で「海外E&P資産群の構築」や「CCUSの事業化」を含む4つのマテリアリティを定義しており、重点的に取り組む方針です。 海外E&P事業は、当社の強みを活かせるエリア(米国・ノルウェー・東南アジア)に焦点を当てて新規案件・新規事業の検討を進めております。2026年4月には、長期的かつ全社最適を意識した資源の重点配分に対応する体制を強化するため、海外事業本部の組織改編を行いました。また、米国及びノルウェーにおいては、当該地域での事業経験が豊富な人材を現地子会社の幹部として社外から登用しております。 CCUSについては、社長を委員長とするカーボンニュートラル事業推進委員会において国内外の案件組成に向けた進捗管理と部門間連携を行っております。国内CCSについては専任の事業本部を設置して事業化を推進しております。 また、「コア資産群」構築を主導するキーポジション人材の計画的な育成や、キーポジション人材を持続的に輩出する人材パイプラインの構築に努めております。 新規案件・新規事業への投資の妥当性については、投資評価委員会において事業戦略やリスク評価を踏まえて審議をしており、最終投資決定後は経営リスク委員会においてリスクモニタリングを行っております。また、経営計画全体の進捗管理はサステナビリティ委員会において実施しております。 |
3. 事業基盤に係るリスク
3-1 情報セキュリティに関するリスク
(情報セキュリティ)
| リスク認識 | 事業活動を行ううえでデジタル技術は欠かせない一方、サイバー攻撃手法は多様化・高度化しており、当社グループを取り巻く情報セキュリティ関連リスクは高まっております。 サイバー攻撃等によるシステム障害や情報漏洩等が発生した場合、油・ガス田の生産操業の停止や訴訟費用の発生といった損害に加え、社会的信用の失墜といった間接的な損害が発生し、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
| 対応策 | 当社は、情報セキュリティ基本方針に基づき、情報セキュリティ総括責任者を委員長とする情報セキュリティ委員会等の管理体制を構築し、グループ全体のガバナンス強化に努めております。 サイバー攻撃への多層的な防御策を講じるとともに、システムを常時監視する体制の整備や脆弱性診断を定期的に実施しております。また、情報セキュリティ事故の発生やシステム障害等の不測の事態に備え、CSIRT(緊急時対応チーム)を中心としたインシデント対応体制やBCP(事業継続計画)を整備し、訓練を行っております。 また、役員及び従業員を対象とした定期的な教育・研修による情報セキュリティリテラシーの向上や、標的型攻撃メール訓練を実施しております。 |
3-2 コンプライアンス違反リスク
(法令遵守)
| リスク認識 | 当社グループ事業に関連する法令としては、会社法、金融商品取引法、独占禁止法、労働基準法、税務諸法、環境関連諸法、情報セキュリティ関連諸法、贈賄防止関連諸法等の一般的な法令や、鉱業法、ガス事業法等の事業固有の法令があります。これらの法令遵守が適切になされない場合、罰金や訴訟費用等の発生に加え、社会的信用の失墜といった間接的な損害が発生し、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
| 対応策 | 当社グループでは、「JAPEXグループ倫理行動規範」、「コンプライアンスマニュアル」の制定及び事例形式の解説集を作成し、企業倫理に基づく行動とコンプライアンスの徹底を図っております。マニュアルや解説集は適宜改定するとともに、従業員への周知を行い、新入社員や特定の部門を対象としたコンプライアンス研修を実施しております。 また、「コンプライアンス報告・相談取扱規程」に基づき、内部通報窓口を設置のうえ、これを周知し、内部通報体制の構築と通報者の保護に取り組んでおります。 |
(不公正取引)
| リスク認識 | 当社グループの事業において、贈賄や反社会的勢力への利益供与といった不公正な取引が行われた場合、罰則等の対象となる可能性に加え、社会的信用の失墜といった損害が発生し、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 |
| 対応策 | 贈賄防止関連法令の確実な遵守のための体制の構築や、内部承認手続きの明確化等を規定した「贈賄防止ガイドライン」を制定しております。本ガイドラインに基づき、定期的なセルフチェックや従業員への贈賄防止研修等を行い、実効性の強化に努めております。 |
3-3 国の保有する当社株式に関するリスク
(国の保有する当社株式)
| リスク認識 | 当社は、2003年12月、石油公団(当時)が保有していた当社株式の一部の売出しにより東京証券取引所市場第一部(当時)に株式を上場しました。この結果、同公団の保有株式数の割合は65.74%から49.94%に低下しました。 さらに、同公団が保有していた当社株式は、同公団の廃止に伴い2005年4月1日付で国(経済産業大臣)に承継され、2007年6月15日を受渡期日とする株式売出しにより当該保有株式のうち15.94%相当分が売却されました。その結果、同大臣の保有株式数の割合は34.00%まで低下しました。その後、当社において自己株式の取得を行ったことにより、2026年3月期末における同大臣の保有株式数の割合は37.84%となっております。 同大臣が保有する株式は今後も売却される可能性があり、その時期・方法・数量等によっては、当社の株価及び信用格付に影響を及ぼす可能性があります。 |
| 対応策 | 当社は、積極的なIR・広報活動を通じ、株主に長期的かつ安定的に株式を保有していただけるよう、定期的な対話や情報交換に努めております。また、経営計画にて掲げた目標の達成に向け、海外E&PとCCUSへの集中による「コア資産群」の構築と資本効率の向上を推進し、企業価値の持続的向上と株主還元の拡充を図っていきます。 |