有価証券報告書-第123期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/27 16:05
【資料】
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【項目】
178項目
b.戦略
当社グループの事業に影響を与える気候関連のリスクと機会は、脱炭素社会の構築に必要な政策や規制の強化及び市場の変化等の「移行」に関するものと、地球温暖化による急性的・慢性的な「物理的変化」が考えられます。2024年度は、これまで採用していたシナリオの一部追加を行うとともに、分析結果及び最新の国内外情勢等も踏まえ、事業への影響度、影響時期及び当社の対応の一部見直しを行いました。
<主な変更点>・採用シナリオ
移行シナリオ :産業革命前から今世紀末の気温上昇を2℃を十分に下回る水準に抑えるシナリオ(IEA-SDS)に加え、同気温上昇を1.5℃未満に抑えるシナリオ(IEA-NZE2050)を追加
物理的シナリオ:同気温上昇が4℃を超えるシナリオ(RCP8.5)(変更なし)
・移行リスク
要因:脱炭素社会に向けた各種規制の強化
国土交通省を中心にCO₂の情報開示制度化が議論されていることを踏まえ、影響度と影響時期を変更
影響度:「中」→「大」、影響時期:「中期~長期」→「中期」
要因:炭素価格付(カーボンプライシング)の導入
GX-ETS制度や炭素賦課金制度の進捗を踏まえ、影響時期を変更
影響時期:「中期~長期」→「短期~中期」
・移行機会
要因:省エネルギービルのニーズ拡大
国土交通省を中心にCO₂の情報開示制度化が議論されていること、特に建築物のライフサイクルカーボン算定・評価の制度化に向けた検討状況が推進されていることを踏まえ、影響時期を変更
影響時期:「中期」→「短期~中期」
・物理的リスク
要因:気象災害の頻発・激甚化
気候変動対策への政治的二極化、気候変動が一層進行する可能性を踏まえ、影響度を変更
影響度:「中」→「大」
<気候関連の主な機会とリスクのうち、当社グループの事業に与える影響度が「大」となる要因と対応>
要因事業への影響影響
時期※1
当社の主な対応(抜粋)
移行リスク脱炭素社会に向けた各種規制の強化・高環境負荷に対する新築ビル規制が導入され、新築ビル建設コストが上昇し、需要が減少する。一方でリニューアル等の需要が増加するため、それに対応する組織体制が必要となる。中期・施設運用サービスを担当するBSP事業を組織
・リニューアル営業を強化
・ビルマネジメントの人材育成(グループ会社の技術研修センターを活用)
・コストパフォーマンスを考慮した高い環境性能ビルを提供
機会省エネルギービルのニーズ拡大・ZEBの新規案件や省エネルギーリニューアル案件の需要が増加する。短期
~中期
・ZEBの設計施工を推進
・サステナブル・リノベーションの実績を基に、既存施設のバリューアップを推進
再生可能エネルギーのニーズ拡大・再生可能エネルギー関連の事業が拡大する。
・再生可能エネルギー施設建設の需要が増加する。
短期
~中期
・太陽光、風力、バイオマス、地熱、小水力等の再生可能エネルギー事業を推進
・電力小売り事業による低炭素電力の供給
・大型洋上風力発電施設建設のため、自社保有SEP船「BLUE WIND※2」を活用
・大型陸上風車建設用タワークレーンの開発・稼働
物理的リスク夏季の平均気温上昇・技能労働者不足の課題が、屋外労働環境の悪化により、さらに深刻化する。
・屋外での作業者を中心に、熱中症等の健康被害が増加する。
中期・ロボット、ICT、AI等を活用し、現場の省人化と生産性の向上を推進
・働き方改革や熱中症対策など、労働環境を改善
気象災害の頻発・激甚化・サプライヤーの被災により、資材や労務等の調達が困難になる。
・現場の操業が困難になる他、第三者被害を与えるリスクも高まる。
短期
~中期
・グループ会社や協力会社を中心に、サプライヤーとの連携を強化
・施工時の仮設計画で、第三者を含む防災対策を検討
機会国土強靭化政策の強化・洪水や暴風雨対策のためのインフラ建設やメンテナンス、建物リニューアル工事が増加する。短期
~中期
・インフラ整備事業の受注活動強化
・災害が多発した場合の復興需要への対応に向けた機動的な体制づくり

※1 短期:3年以内、中期:3年超~10年以内、長期:10年超と設定
※2 洋上風力発電施設の建設工事において、世界最大級の搭載能力及びクレーン能力を備えた当社保有の自航式SEP船

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