有価証券報告書-第76期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
次年度のわが国の経済は、一部に弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、引き続き緩やかな回復が続くことが期待されます。一方、通商問題が世界経済に与える影響や、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響などに留意する必要があるものと思われます。
建設業界を取り巻く環境は、消費税率引き上げによる個人消費への影響に懸念があるものの、経済対策の着実な実施や東京オリンピック・パラリンピック関連投資などによる需要喚起は引き続き期待され、復旧・復興をはじめ、国土強靭化のための防災・減災対策、戦略的なインフラ老朽化対策など、政府建設投資は前年度比増加が予想され、民間住宅投資は前年度比同水準、民間非住宅建設投資は前年度比微減となることが見込まれることから、建設投資全体では微増となることが予想されます。
一方、技能労働者不足や働き方改革への対応が喫緊の課題となるなかで、労務費・資機材価格の再高騰も懸念されるなど、引き続き厳しい経営環境が続くものと思われます。
このような状況のなかで、当社グループにおきましては、中期経営計画『東鉄 3D Power Up 2021』の2年目を迎えますが、その基本方針、及び基本戦略である『3D戦略』に基づき、「成長戦略[Ⅹ軸×Y軸]」についての諸施策の推進を図るとともに、「クォリティ戦略[Z軸]」においては、『Power Up Project』を着実に推進し、将来の「堂々たる成長と飛躍」への「Jump」に備え、安全・品質・技術力・人材力・生産性・ESGなどにおける「基礎体力」を一段と強化させ、ステークホルダーとの「共通価値の創造」を図り、当社の「社会的使命」を引き続きしっかりと果たしてまいります。
中期経営計画(2018~2021)『東鉄 3D Power Up 2021』の要旨は、下記のとおりです。
①『東鉄 3D Power Up 2021』基本方針
②「Power Up Project」
・「3D戦略」の「クォリティ戦略」(Z軸)において、特に重要な4つのテーマについて取り組みます。
・将来の「堂々たる成長と飛躍」(「Jump」)に備え、Z軸を大幅に伸ばし、安全・品質・技術力・
人材力・生産性・ESGなどにおける「基礎体力」を一段と強化させます。
・このプロジェクトを通して、ステークホルダーとの「共通価値の創造」を図ります。
・事業活動により創出されたキャッシュを有効に活用し、各種施策・投資メニューを推進します。
③『東鉄 3D Power Up 2021』の「プロセス」と目指す「ゴール」
『東鉄 3D Power Up 2021』における「3D戦略」、「Power Up Project」の概要、及びその「プロセス」と
目指す「ゴール」は以下のとおりです。

④「3D戦略」と「Power Up Project」施策
<事業環境/事業機会・施策>
・鉄道関連工事・耐震・防災・維持・修繕工事などに強みを持つ当社にとって、
当社の特徴を特に活かすことができる事業環境、及び代表的な事業機会・施策は下記のとおりです。
<「成長戦略(Ⅹ軸×Y軸)」に関する施策>・良好な事業環境を活かした各種施策を展開し、「成長戦略」に取り組みます。
<「クォリティ戦略(Z軸)」/「Power Up Project」に関する施策>
・「質」を向上させることで、企業価値を高める「クォリティ戦略」においては、安全・品質・技術力・
人材力・生産性・ESGなどにおける「基礎体力」を一段と強化するための「Power Up Project」を
新たにスタートさせます。
・事業活動により創出されたキャッシュを有効に活用し、以下の4つの重要なテーマにおいて、それぞれの
各種施策・投資を推進します。
⑤数値目標
以上の施策により、中期経営計画最終年度である2021年3月期には、下記の増収増益目標に挑戦
いたします。なお、資本効率や株主還元目標は維持継続してまいります。
[参考]総還元性向の算出方法
以上のとおり、中期経営計画(2018~2021)『東鉄 3D Power Up 2021』におきましては、その基本方針、及び基本戦略である『3D戦略』に基づき、「成長戦略」によりキャッシュ創出力を一層強化する一方、このキャッシュを有効に活用し、『Power Up Project』の各種施策・投資を推進することにより、当社の「基礎体力」を一段と強化させ、「企業価値向上」と「持続的成長」、及びステークホルダーとの「共通価値の創造」を図り、引き続き当社の「社会的使命」をしっかりと果たしてまいります。
さらに、この『Power Up Project』により伸ばしたZ軸を基に、さらなる「成長戦略」(Ⅹ軸×Y軸)の展開を図り、「堂々たる成長と飛躍」(「Jump」)につなげてまいる所存であります。
次年度のわが国の経済は、一部に弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、引き続き緩やかな回復が続くことが期待されます。一方、通商問題が世界経済に与える影響や、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響などに留意する必要があるものと思われます。
建設業界を取り巻く環境は、消費税率引き上げによる個人消費への影響に懸念があるものの、経済対策の着実な実施や東京オリンピック・パラリンピック関連投資などによる需要喚起は引き続き期待され、復旧・復興をはじめ、国土強靭化のための防災・減災対策、戦略的なインフラ老朽化対策など、政府建設投資は前年度比増加が予想され、民間住宅投資は前年度比同水準、民間非住宅建設投資は前年度比微減となることが見込まれることから、建設投資全体では微増となることが予想されます。
一方、技能労働者不足や働き方改革への対応が喫緊の課題となるなかで、労務費・資機材価格の再高騰も懸念されるなど、引き続き厳しい経営環境が続くものと思われます。
このような状況のなかで、当社グループにおきましては、中期経営計画『東鉄 3D Power Up 2021』の2年目を迎えますが、その基本方針、及び基本戦略である『3D戦略』に基づき、「成長戦略[Ⅹ軸×Y軸]」についての諸施策の推進を図るとともに、「クォリティ戦略[Z軸]」においては、『Power Up Project』を着実に推進し、将来の「堂々たる成長と飛躍」への「Jump」に備え、安全・品質・技術力・人材力・生産性・ESGなどにおける「基礎体力」を一段と強化させ、ステークホルダーとの「共通価値の創造」を図り、当社の「社会的使命」を引き続きしっかりと果たしてまいります。
中期経営計画(2018~2021)『東鉄 3D Power Up 2021』の要旨は、下記のとおりです。
①『東鉄 3D Power Up 2021』基本方針
| (1) | 「3D戦略」の継続 | |
| ・「基本戦略」である「3D戦略」(スリーディ戦略)を継続強化し、 | ||
| ・良好な事業環境を最大限活かし、「成長戦略」(Ⅹ軸×Y軸)により、受注力、 | ||
| キャッシュ創出力を一層強化するとともに、 | ||
| ・「クォリティ戦略」(Z軸)との「スパイラル相乗効果」を図ります。 | ||
| (2) | 「Power Up Project」を新たにスタート | |
| ・「クォリティ戦略」(Z軸)においては、将来の「Jump」に備え、Z軸を大幅に伸ばし、 | ||
| 「基礎体力」を一段と強化するための3年間と位置づけ、 | ||
| 「Power Up Project」を新たにスタートさせます。 | ||
| ・このプロジェクトを通して、ステークホルダーとの「共通価値の創造」を図ります。 | ||
| ・「追い風環境」の今だからこそ、創出キャッシュを有効に活用します。 | ||
| (3) | 「堂々たる成長と飛躍」(「Jump」)につなげる | |
| ・「Power Up Project」により伸ばしたZ軸を基に、さらなる「成長戦略」(Ⅹ軸×Y軸) | ||
| の展開を図り、「堂々たる成長と飛躍」(「Jump」)につなげてまいります。 | ||
| ↓ | ||
| ||
②「Power Up Project」
・「3D戦略」の「クォリティ戦略」(Z軸)において、特に重要な4つのテーマについて取り組みます。
・将来の「堂々たる成長と飛躍」(「Jump」)に備え、Z軸を大幅に伸ばし、安全・品質・技術力・
人材力・生産性・ESGなどにおける「基礎体力」を一段と強化させます。
・このプロジェクトを通して、ステークホルダーとの「共通価値の創造」を図ります。
・事業活動により創出されたキャッシュを有効に活用し、各種施策・投資メニューを推進します。
| <「Power Up Project」取り組みテーマ> | → | 当 社 | ・安全・品質・技術力・人材力・生産性・ESG などにおける「基礎体力」の強化 | |
| Z-1 | 安全・品質向上 | |||
| Z-2 | 生産性向上/技術開発 | |||
| Z-3 | 働き方改革/人材育成 | <ステークホルダーとの「共通価値の創造」> | ||
| Z-4 | ESG(環境・社会・ガバナンス) | → | お客様 | ・安全・安心で、高品質・高効率・低コストの施工 |
| 株 主 | ・安定的な株主還元 | |||
| 協力会社 | ・パートナーシップ強化 ・労働環境(休日確保等)/支払条件改善 ・人材育成支援(採用/教育・訓練の強化) | |||
| 従業員 | ・働き方の改善/ワークライフバランス ・女性等活躍推進 ・現場4週8休の実現/長時間労働の排除 ・安心で働きやすい職場環境/福利厚生の充実 ・効果的な教育・訓練項目による人材育成 | |||
| 地球環境 | ・地球環境保全 ・環境事業 ・SDGs | |||
③『東鉄 3D Power Up 2021』の「プロセス」と目指す「ゴール」
『東鉄 3D Power Up 2021』における「3D戦略」、「Power Up Project」の概要、及びその「プロセス」と
目指す「ゴール」は以下のとおりです。

④「3D戦略」と「Power Up Project」施策
<事業環境/事業機会・施策>
・鉄道関連工事・耐震・防災・維持・修繕工事などに強みを持つ当社にとって、
当社の特徴を特に活かすことができる事業環境、及び代表的な事業機会・施策は下記のとおりです。
| 事業環境 | 代表的な事業機会・施策 | |
| A | 安全・安心ニーズの高まり | ・安全で快適な交通ネットワークを支える鉄道メンテナンス ・ホームドア整備・駅施設などのバリアフリー化 ・免震マンションなどをはじめとする安心安全な建築物 |
| B | 復旧・復興・防災・減災対策 | ・東日本大震災への対応 ・首都直下地震対策関連工事 ・降雨/暴風などの異常気象対策 ・土木・建築構造物の耐震補強工事 |
| C | インフラ老朽化・長寿命化対策 | ・新幹線レール交換 ・新幹線鉄道大規模改修 ・鉄道、道路、橋りょう、高架橋、建築構造物などの 補強・維持・更新 |
| D | 東京オリンピック・パラリンピック/ インバウンド | ・競技会場周辺駅等の改良 ・首都圏ホテル建設活発化 ・暑熱・緑化対策 |
| E | 鉄道ネットワークの機能・利便性向上 | ・品川再開発プロジェクト(新駅・線路切替・街づくり) ・中央快速線等へのグリーン車サービスに伴う駅・線路改良 ・羽田空港アクセス線構想 |
| Y | 新しい展開/ 深掘りする新規事業 | ・国土強靭化計画・地方創生 ・建築構造物の長寿命化、リノベーション、コンバージョン ・海外関連 |
<「成長戦略(Ⅹ軸×Y軸)」に関する施策>・良好な事業環境を活かした各種施策を展開し、「成長戦略」に取り組みます。
| Ⅹ軸戦略(横軸) = 「顧客層」のウイングを拡大 | × | Y軸戦略(縦軸) = 「業域」の深掘りによる拡大 |
| ・JR東日本関連業務に経営資源を重点投下した | ・当社の「強み」である業務分野を徹底的に強化 | |
| 上で、 | した上で、 | |
| ・「土木/官公庁」「建築/民間一般」など、 | ・関連業域の深掘り/新しい成長機会に挑戦 | |
| 新たな顧客層のウイング拡大を図り、受注力を | します。 | |
| 強化します。 | ||
| ①当社の強みである業務分野は徹底的に継続強化 | ||
| ①JR東日本関連業務=当社最大の強み・使命 | ||
| ⇒・鉄道関連工事 | ||
| 最大最重要顧客であるJR東日本からの受注・ | ・社会インフラ関連工事 | |
| パートナーシップは当社の最大の強みであり、 | ・防災・耐震・免震・老朽化関連・ | |
| 安全な工事の遂行は社会的使命。 | 復興関連工事 | |
| ・住宅・非住宅建設工事 | ||
| ⇒JR東日本関連業務に経営資源を継続的に | ・少子・高齢化関連工事 | |
| 重点投下し、徹底的に強化。 | ・メンテナンス関連工事 | |
| ・環境関連工事 | ||
| ②顧客層のウイング拡大 | ||
| ②その上で、関連業域の深掘りによる拡大強化/ | ||
| その上で、新たな顧客層のウイング拡大を図る | 新しい成長機会に挑戦 | |
| 「成長戦略」を継続展開。 | ||
| ⇒関連業務の業域拡大/提案力の強化。 | ||
| ⇒JR東日本以外の顧客からの受注力を、 | ・新幹線鉄道大規模改修及び新幹線レール交換 | |
| 一層強化。 | ・建築構造物の長寿命化、 | |
| ・線路:私鉄・公共鉄道 | リノベーション、コンバージョンなど | |
| ・土木:官公庁・私鉄 | ・設計・施工の拡大 | |
| ・建築:民間一般・官公庁・私鉄 | ||
| ⇒新しい社会環境の変化、時代の要請に応じた | ||
| ③提案型営業力強化・リピーター受注拡大 | 業域の拡大。 | |
| ・オリンピック・パラリンピック関連事業 | ||
| 提案型営業力を強化するとともに、過去に受注 | ・国土強靭化計画・地方創生事業 | |
| した顧客の新規・リニューアルニーズの | ・省エネルギー、ZEB化、グリーンインフラ・ | |
| 掘り起こし、提案。 | 雨水利用などの環境事業(SDGs、ESGを意識) | |
| ・海外関連事業 | ||
<「クォリティ戦略(Z軸)」/「Power Up Project」に関する施策>
・「質」を向上させることで、企業価値を高める「クォリティ戦略」においては、安全・品質・技術力・
人材力・生産性・ESGなどにおける「基礎体力」を一段と強化するための「Power Up Project」を
新たにスタートさせます。
・事業活動により創出されたキャッシュを有効に活用し、以下の4つの重要なテーマにおいて、それぞれの
各種施策・投資を推進します。
| 「Power Up Project」取り組み施策 |
| Z-1「安全・品質向上」 ・「究極の安全と安心」の追求 ・安全・作業環境向上ツール開発・導入 ・鉄道用機械の開発・改良 ・大規模災害時のBCP対応投資 など ・「安全のPDCA」サイクル導入による安全レベルの向上 ・品質向上への取り組み強化 ・各種機械・ツール開発・導入 ・品質トラブルの再発防止、PDCAサイクルによる管理レベル向上 |
| Z-2「生産性向上/技術開発」 ・鉄道工事を中心とした「東鉄型イノベーション」の推進 ・技術開発力の強化 ・施工力の強化 ・保線用機械メンテナンス体制の強化 |
| Z-3「働き方改革/人材育成」 ・現場業務負担軽減・総労働時間の削減 ・業務支援ツール開発・導入 ・生産性向上のための業務改善 ・働き方改革 ・女性等活躍推進 ・協力会社との連携・支援強化 ・教育研修体制の再構築(新研修センター建設など ソフト・ハード両面) ・適正な工期設定、工事平準化等についての発注者への理解要請 |
| Z-4「ESG(環境・社会・ガバナンス)」 ・「E」:環境への取り組み・「東鉄ECO2プロジェクト」の推進・強化 ・「S」:女性等活躍推進等の取り組み強化 ・「G」:「攻め(収益力/資本効率)」と「守り(リスク管理)」の両方を重視した コーポレートガバナンス経営の推進・強化 |
⑤数値目標
以上の施策により、中期経営計画最終年度である2021年3月期には、下記の増収増益目標に挑戦
いたします。なお、資本効率や株主還元目標は維持継続してまいります。
| (連結) | 2021年3月期(最終年度目標) |
| 売 上 高 | 1,400億円 |
| 営業利益 | 140億円 |
| ROE | 10%以上 |
| 総還元性向 | 30% (DOEも意識した安定的な株主還元) |
[参考]総還元性向の算出方法
| n年度の総還元性向(%) | = | (n年度の年間配当金総額)+(n+1年度の自己株式取得額) | ×100 |
| n年度の親会社株主に帰属する当期純利益 |
以上のとおり、中期経営計画(2018~2021)『東鉄 3D Power Up 2021』におきましては、その基本方針、及び基本戦略である『3D戦略』に基づき、「成長戦略」によりキャッシュ創出力を一層強化する一方、このキャッシュを有効に活用し、『Power Up Project』の各種施策・投資を推進することにより、当社の「基礎体力」を一段と強化させ、「企業価値向上」と「持続的成長」、及びステークホルダーとの「共通価値の創造」を図り、引き続き当社の「社会的使命」をしっかりと果たしてまいります。
さらに、この『Power Up Project』により伸ばしたZ軸を基に、さらなる「成長戦略」(Ⅹ軸×Y軸)の展開を図り、「堂々たる成長と飛躍」(「Jump」)につなげてまいる所存であります。