有価証券報告書-第91期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「快適な環境づくりを通して社会に貢献します」を企業理念の柱に掲げ、電気、空気調和、冷暖房、給排水、情報通信などの設計・施工を営む総合設備業として、社会的使命を果たすと同時に、お客さまや地域社会とともに発展し続ける企業であることを経営の基本としている。
また、これらの事業に関連する環境、エネルギー効率化、リニューアルなどの分野についても、一層の技術開発の促進と品質の向上に努め、お客さまの信頼と期待に応えると同時に、新規分野・新規市場への積極的な事業展開を図ることで、多様化する市場の変化に適宜適切に対応しながら、企業価値の向上をめざしている。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2030年を目処とする将来ビジョン「ありたい姿」の実現に向け、「さらなる飛躍への挑戦」をメインテーマとする中期経営計画(2015年度~2019年度:5カ年計画)を策定している。
本計画は、「九州における安定的な基盤確立」「首都圏事業の強化」「人財の育成」を成長戦略の柱に、「営業力」「技術力」「現場力」「成長力」の一層の強化に当社グループの総力を結集し、より高いステージを目指すものである。
2020年3月期は、本計画の最終年度に当たる。本計画に掲げる重点施策に全力を傾注しつつ、さらに各年度の取り組みの中で顕在化した課題を加え、たとえ経営環境が変化しても熾烈な競争を勝ち抜くためのグループ総合力の向上を進め、次期中期経営計画に繋げていく。
[中期経営計画の概要]
1.メインテーマ
中期経営計画2019 さらなる飛躍への挑戦 ~新しい成長のステージへ~
2.重点取り組み施策
○ お客さまの信頼と期待に応える「営業力」の追求
・アフターサービス体制の充実
・首都圏における経営基盤の強化・拡大
・ソリューション営業の拡充
・CSR経営の徹底
○ 競争に打ち勝つ「技術力」の進化
・徹底した品質の確保とコスト競争力の強化
・配電工事部門における採算性向上
・エネルギー分野における研究・開発の促進
○ 収益を生み出す「現場力」の向上
・施工戦力の充実強化
・生産性向上に向けた効率化の推進
・関連会社の強化
○ 未来へ飛躍する「成長力」の強化
・次世代を担う人財の育成
・海外における経営基盤の強化
・再生可能エネルギー発電事業の推進
・新たな領域での事業開拓
3. 連結数値目標(2020年3月期:中期経営計画最終年度)
また、当社グループは、築上町し尿処理施設建設工事の入札に関する当社社員の起訴を踏まえ、社外取締役や弁護士を含めた調査委員会を組織し、再発防止策を策定した。
不正行為決別宣言 『すべての事業活動において、法令遵守を徹底する』
再発防止策の軸
「不正行為を許さない、不正行為を行えない、不正行為が露見する仕組みの構築」
・法令遵守についての徹底的な再教育の実施
・クリーンで健全な風土への改革
・外注企業への発注スキームの改善
・外注企業に対する不正加担や協力拒否の周知
・内部及び外部からの通報制度のさらなる強化、活用の促進
1.コンプライアンス意識の醸成
(1) 不正を指摘できる企業風土の構築に向けた社員の意識改革
(2) コンプライアンス教育の再徹底
・階層別、職務別に、必要とされる法令知識や過去の事例に基づき『教育内容を再構築』し、徹底した教育を
実施する。
(3) 『営業担当者行動指針』の策定と周知徹底
・すべての営業活動において、不正となる行為を具体化し、行動指針をもとに、営業担当者向けに教育を実施
する。
(4) 不正行為未然防止のための意識付け
・工事応札に際しての社内書類に「法令遵守捺印欄」などを新設する。
2.社内チェック機能の強化
(1) 原価の精査の徹底
・見積原価、受注原価、実行予算などについて、営業・技術が連携して厳格に精査することにより、不正なコ
ストが入り込む余地を排除する。
(2) 新人事・評価制度の徹底
・適切なローテーションの実施により、不正の温床を作らない。
・多面評価により、多くの目があることを意識させる。
(3) 業務処理におけるチェック機能の強化
・内部及び自主監査の実施方法の見直しにより、チェック機能を強化する。
(4) システムによる検証の強化
・メール内容のチェックなどに、不正行為監視システムの導入を検討する。
3.外注発注スキームの見直し
(1) 外注発注での不正が起こらないスキームを徹底的に追及する。
・施工部門と発注部門を分離する。
(2) 外注発注額の妥当性について検証の強化
・施工検討会を確実に実施し、原価管理を徹底する。
・管理者が発注差異を確認後、承認するなどの新規システムを構築する。
(3) 工事発注に対する不正監視機能の強化
4.外注企業への不正防止の徹底
(1) 外注企業への不正防止の協力要請
・不正加担や協力の拒否を要請する。
(2) 外注企業との契約書の項目の見直し
・工事請負基本契約書、工事請負約款に記載されている不正防止項目を再検討する。
5.通報制度の強化と社内処分の厳格化
(1) 通報制度の強化と周知
・不正行為を発見した場合、内部通報を義務化する。
・コンプライアンス窓口の周知を再度徹底する。
(2) 社内処分の厳格化
・賞罰を厳格化し、適用を厳正化する。
(3) 会社の対処すべき課題
今後の経済見通しについては、依然高水準を保つ国内企業業績や雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しの一方、中国経済やIT需要の減速、消費増税の影響などによる先行きの変動に、留意する必要がある。
建設業界においては、製造業の設備投資意欲の減退が懸念されるものの、オフィス市況の改善や5G導入を受けた民間設備投資、政府による「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」などから、建設需要は引き続き堅調に推移するものと期待される。中期的には、大阪・関西万博の開催決定など市場拡大が期待されている。一方で、東京オリンピック・パラリンピック後の工事確保を見据えた営業競争の激化、建設労働者の不足、工事材料費・労務費の上昇、「働き方改革」にともなう適正な工期の確保と工程の遅れなどの課題が予想される。
当社グループでは、都市部における高度成長期に建てられた建造物の建て替え・リニューアル需要の増加を見込んでいる。地元福岡でも、容積率や高さ等の規制緩和による大型再開発、いわゆる天神ビッグバンやウォーターフロントの発注が始まりつつある。配電線工事については、電力会社の発送電分離を2020年4月に控え、当社としても、より効率的で時代に適合した工事の在り方について、検討を行っていく。
なお、前述の築上町し尿処理施設に関する社員の起訴をうけ、複数の自治体から、それぞれの期間で指名停止措置があった。次期の業績への影響であるが、官庁元請工事の受注額全体約250億円が半減する可能性を織り込んでおく必要がある。一方で、本年度は、当初より太陽光工事の増加が予定されており、官庁工事の落ち込みを、このような民間工事でカバーすべく努力していく。
当社グループは、中期経営計画(2015年度~2019年度:5カ年計画)の最終年度を迎えた本年度を「完成と総括」の年と定め、これまでの成果を検証・分析し、課題を整理した上で、継続的な成長を実現する企業づくりを行っていく。事業領域・事業エリアの拡大、収益力の強化と受注確率の向上、現場戦力の充実強化などの具体的取り組みに、全力を傾注していく。特に利益率の低下に関してはその原因を徹底的に分析し、改善対策を実施していく。
当社グループは、さらなる業績の向上と社会的責任の遂行に邁進する所存であるので、株主の皆さまには、今後とも一層のご理解とご支援を賜るようお願い申し上げる。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「快適な環境づくりを通して社会に貢献します」を企業理念の柱に掲げ、電気、空気調和、冷暖房、給排水、情報通信などの設計・施工を営む総合設備業として、社会的使命を果たすと同時に、お客さまや地域社会とともに発展し続ける企業であることを経営の基本としている。
また、これらの事業に関連する環境、エネルギー効率化、リニューアルなどの分野についても、一層の技術開発の促進と品質の向上に努め、お客さまの信頼と期待に応えると同時に、新規分野・新規市場への積極的な事業展開を図ることで、多様化する市場の変化に適宜適切に対応しながら、企業価値の向上をめざしている。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2030年を目処とする将来ビジョン「ありたい姿」の実現に向け、「さらなる飛躍への挑戦」をメインテーマとする中期経営計画(2015年度~2019年度:5カ年計画)を策定している。
本計画は、「九州における安定的な基盤確立」「首都圏事業の強化」「人財の育成」を成長戦略の柱に、「営業力」「技術力」「現場力」「成長力」の一層の強化に当社グループの総力を結集し、より高いステージを目指すものである。
2020年3月期は、本計画の最終年度に当たる。本計画に掲げる重点施策に全力を傾注しつつ、さらに各年度の取り組みの中で顕在化した課題を加え、たとえ経営環境が変化しても熾烈な競争を勝ち抜くためのグループ総合力の向上を進め、次期中期経営計画に繋げていく。
[中期経営計画の概要]
1.メインテーマ
中期経営計画2019 さらなる飛躍への挑戦 ~新しい成長のステージへ~
2.重点取り組み施策
○ お客さまの信頼と期待に応える「営業力」の追求
・アフターサービス体制の充実
・首都圏における経営基盤の強化・拡大
・ソリューション営業の拡充
・CSR経営の徹底
○ 競争に打ち勝つ「技術力」の進化
・徹底した品質の確保とコスト競争力の強化
・配電工事部門における採算性向上
・エネルギー分野における研究・開発の促進
○ 収益を生み出す「現場力」の向上
・施工戦力の充実強化
・生産性向上に向けた効率化の推進
・関連会社の強化
○ 未来へ飛躍する「成長力」の強化
・次世代を担う人財の育成
・海外における経営基盤の強化
・再生可能エネルギー発電事業の推進
・新たな領域での事業開拓
3. 連結数値目標(2020年3月期:中期経営計画最終年度)
| 売上高 | 4,000億円 |
| 売上総利益率 | 15.0%以上 |
| 営業利益率 | 9.0%以上 |
| ROE | 14.0%以上 |
また、当社グループは、築上町し尿処理施設建設工事の入札に関する当社社員の起訴を踏まえ、社外取締役や弁護士を含めた調査委員会を組織し、再発防止策を策定した。
不正行為決別宣言 『すべての事業活動において、法令遵守を徹底する』
再発防止策の軸
「不正行為を許さない、不正行為を行えない、不正行為が露見する仕組みの構築」
・法令遵守についての徹底的な再教育の実施
・クリーンで健全な風土への改革
・外注企業への発注スキームの改善
・外注企業に対する不正加担や協力拒否の周知
・内部及び外部からの通報制度のさらなる強化、活用の促進
1.コンプライアンス意識の醸成
(1) 不正を指摘できる企業風土の構築に向けた社員の意識改革
(2) コンプライアンス教育の再徹底
・階層別、職務別に、必要とされる法令知識や過去の事例に基づき『教育内容を再構築』し、徹底した教育を
実施する。
(3) 『営業担当者行動指針』の策定と周知徹底
・すべての営業活動において、不正となる行為を具体化し、行動指針をもとに、営業担当者向けに教育を実施
する。
(4) 不正行為未然防止のための意識付け
・工事応札に際しての社内書類に「法令遵守捺印欄」などを新設する。
2.社内チェック機能の強化
(1) 原価の精査の徹底
・見積原価、受注原価、実行予算などについて、営業・技術が連携して厳格に精査することにより、不正なコ
ストが入り込む余地を排除する。
(2) 新人事・評価制度の徹底
・適切なローテーションの実施により、不正の温床を作らない。
・多面評価により、多くの目があることを意識させる。
(3) 業務処理におけるチェック機能の強化
・内部及び自主監査の実施方法の見直しにより、チェック機能を強化する。
(4) システムによる検証の強化
・メール内容のチェックなどに、不正行為監視システムの導入を検討する。
3.外注発注スキームの見直し
(1) 外注発注での不正が起こらないスキームを徹底的に追及する。
・施工部門と発注部門を分離する。
(2) 外注発注額の妥当性について検証の強化
・施工検討会を確実に実施し、原価管理を徹底する。
・管理者が発注差異を確認後、承認するなどの新規システムを構築する。
(3) 工事発注に対する不正監視機能の強化
4.外注企業への不正防止の徹底
(1) 外注企業への不正防止の協力要請
・不正加担や協力の拒否を要請する。
(2) 外注企業との契約書の項目の見直し
・工事請負基本契約書、工事請負約款に記載されている不正防止項目を再検討する。
5.通報制度の強化と社内処分の厳格化
(1) 通報制度の強化と周知
・不正行為を発見した場合、内部通報を義務化する。
・コンプライアンス窓口の周知を再度徹底する。
(2) 社内処分の厳格化
・賞罰を厳格化し、適用を厳正化する。
(3) 会社の対処すべき課題
今後の経済見通しについては、依然高水準を保つ国内企業業績や雇用・所得環境の改善による個人消費の持ち直しの一方、中国経済やIT需要の減速、消費増税の影響などによる先行きの変動に、留意する必要がある。
建設業界においては、製造業の設備投資意欲の減退が懸念されるものの、オフィス市況の改善や5G導入を受けた民間設備投資、政府による「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」などから、建設需要は引き続き堅調に推移するものと期待される。中期的には、大阪・関西万博の開催決定など市場拡大が期待されている。一方で、東京オリンピック・パラリンピック後の工事確保を見据えた営業競争の激化、建設労働者の不足、工事材料費・労務費の上昇、「働き方改革」にともなう適正な工期の確保と工程の遅れなどの課題が予想される。
当社グループでは、都市部における高度成長期に建てられた建造物の建て替え・リニューアル需要の増加を見込んでいる。地元福岡でも、容積率や高さ等の規制緩和による大型再開発、いわゆる天神ビッグバンやウォーターフロントの発注が始まりつつある。配電線工事については、電力会社の発送電分離を2020年4月に控え、当社としても、より効率的で時代に適合した工事の在り方について、検討を行っていく。
なお、前述の築上町し尿処理施設に関する社員の起訴をうけ、複数の自治体から、それぞれの期間で指名停止措置があった。次期の業績への影響であるが、官庁元請工事の受注額全体約250億円が半減する可能性を織り込んでおく必要がある。一方で、本年度は、当初より太陽光工事の増加が予定されており、官庁工事の落ち込みを、このような民間工事でカバーすべく努力していく。
当社グループは、中期経営計画(2015年度~2019年度:5カ年計画)の最終年度を迎えた本年度を「完成と総括」の年と定め、これまでの成果を検証・分析し、課題を整理した上で、継続的な成長を実現する企業づくりを行っていく。事業領域・事業エリアの拡大、収益力の強化と受注確率の向上、現場戦力の充実強化などの具体的取り組みに、全力を傾注していく。特に利益率の低下に関してはその原因を徹底的に分析し、改善対策を実施していく。
当社グループは、さらなる業績の向上と社会的責任の遂行に邁進する所存であるので、株主の皆さまには、今後とも一層のご理解とご支援を賜るようお願い申し上げる。