有価証券報告書-第93期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 10:35
【資料】
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【項目】
166項目

有報資料

本項においては、将来に関する事項が含まれているが、当該事項は2021年3月末現在において判断したものである。
(1) 経営方針・経営戦略等
当社グループは、「快適な環境づくりを通して社会に貢献します。」「技術力で未来に挑戦し、新しい価値を創造します。」「人をいかし、人を育てる人間尊重の企業をめざします。」を企業理念の柱に掲げ、電気、空気調和、冷暖房、給排水、情報通信などの設計・施工を営む総合設備業として、社会的使命を果たすと同時に、お客さまや地域社会とともに発展し続ける企業であることを経営の基本としている。
また、これらの事業に関連する環境、エネルギー効率化、リニューアルなどの分野についても、一層の技術開発の促進と品質の向上に努め、お客さまの信頼と期待に応えると同時に、新規分野・新規市場への積極的な事業展開を図ることで、社会構造の変化に適宜適切に対応しながら、企業価値の向上を目指している。
当社グループでは、企業理念を柱として、2044年に迎える創立100周年までの環境変化・メガトレンドを視野に入れた目指す将来像をイメージし、この実現に向けた中期的なマイルストーンとして2024年度までの中期経営計画を策定している。これにより、ステークホルダーの皆さまに対し、中・長期かつ継続的な成長をコミットしたいと考える。2044年にかけて想定される様々な社会の構造改革・メガトレンドの中で、特に当社グループが重要と考え注視しているものは「分散型エネルギー社会の到来」「環境意識の高まり」「人口構造の変化と働き方改革の多様化」及び「デジタル技術の進歩」である。

これらを踏まえ、当社グループは、事業拡大を進める上での目指す方向性を、「地域公共インフラの維持」「脱炭素社会の実現」「社会課題の解決」と定め、人々の生活に欠かすことのできないライフライン設備を守る総合設備業として、これまで培ってきた技術力を一層深化させ、社会から信頼され選ばれ続ける企業グループを目指していく。また、ビジネス活動を通じたSDGsの目標達成に貢献する。
目指す将来像の実現に向け、「多様な人材に溢れる魅力ある企業の創出」「お客様の期待に応える幅広い技術領域の拡充」「デジタル技術による業務の高度化」「アライアンスによるイノベーションの創出」を基本姿勢に、ヒト・モノ・カネを積極的に投資していく。
人々の生活に欠かすことのできないライフライン設備を守る「総合設備業」として、これまで培ってきた技術力を一層深化させ、地域公共インフラの発展と脱炭素社会の実現に貢献すると共に、将来に向けた農業再生や人口減少・高齢化などの社会課題を解決することで、社会から信頼され選ばれ続ける企業グループを目指す。

[中期経営計画 2020-2024]
新型コロナウイルス感染症については、2021年度の下半期以降、徐々に収束に向かうものと期待しているが、中期経営計画においては、最終年度の目標数値を含めその影響を反映していない。目標達成に向けて注力していくが、今後必要に応じ計画の見直しを行う可能性がある。
本中期経営計画では、「持続的な成長を実現するための経営基盤の確立~3つの改革の実現~」をメインテーマに掲げ、前中期経営計画で得られた成果と反省を踏まえ、当社グループが新たな成長を遂げるためには、これを支える基盤づくりが最重要であるとの認識に立ち、現状の施工力に見合った電気・空調衛生工事の受注量を確保・維持しながら、たとえ景気後退局面に陥ったとしても熾烈な競争を勝ち抜くことができる「強靭で筋肉質な企業体質」づくりに全力を傾注する。
具体的には、コア事業を支える技術者の確保に加え、施工管理方法の見直しや技術者の適正配置による「施工戦力改革」、競争力の源泉となる品質・コスト力向上をはじめ、働き方改革も見据えた「生産性改革」、クリーンで透明性の高い企業風土をつくり上げるための「ガバナンス改革」の「3つの改革」を実現し、本中期経営計画最終年度、その後の創立100周年(2044年度)での飛躍的な成長・発展を目指す。
今後予定される大規模風力及びバイオマス発電事業、更には需要拡大が期待されるES事業をはじめとする太陽光関連工事に代わる新たな事業領域の開拓、有効な投資や要員拡充により業容のさらなる拡大へ挑戦し、本中期経営計画の最終年度となる2024年度に「売上高5,000億円」を達成する。
また、本中期経営計画に掲げる取り組みを着実に進め、事業活動を通じて、当社グループが行っている事業と親和性の高いSDGs(持続可能な開発目標)の実現に貢献していく。
当社の具体的取り組みとSDGsの関連性

今回の中期経営計画における重点課題(3つの改革と継続取り組み項目)
[3つの改革]
1)施工戦力「改革」
・長期要員計画に基づく技術者採用の強化
・技術教育の見直しによる若年技術者の離職率抑制
・全技術者のタイムリーな最適配置の実現に向けた体制確立
・技術管理部の体制強化及び活用による施工管理のあり方見直し
・多能工化の推進
2)生産性「改革」
・全社及び部門単位での教育体系の見直し
・全社最適な人事ローテーションの実現
・先端技術及びITを活用した合理化・省力化の推進
・業務改革の実践
3)ガバナンス「改革」
・不正行為撲滅に向けた再発防止策の確実な実行
・九電工 コーポレートガバナンス ガイドラインに基づくガバナンス体制の強化・徹底
[前中期経営計画からの継続取り組み課題]
1)利益率向上施策の深化 4)新たな事業領域の開拓
2)国内設備工事業の受注基盤強化・拡充 5)魅力ある職場環境の構築
3)配電工事部門の収益力強化 6)企業価値の向上

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの新型コロナウイルス感染症の影響に関する今後の見通しについては、2021年度においても、まん延防止をはじめとしたさまざまな防疫措置が実施され、経済活動の抑制が続くと考えている。今後、国民の集団免疫の獲得を目指したワクチン接種が徐々に普及し、下半期以降、収束の方向に向かうものと期待しているが、2021年度においても受注活動や価格競争あるいは施工遅延など一定の影響が想定され、このような仮定をもとに事業運営を行っている。
先行きに対する不透明感が依然強いなか、建設業界においては、お客様の設備投資計画の更なる先送りも想定され、需要の減少を受けた価格競争の激化が懸念される。一方で、脱炭素社会に向けた環境への投資意欲は高まりつつあり、再生可能エネルギーに関連する投資は増加するものと予想される。
このような環境認識と大きく落ち込んだ2020年度の受注実績を踏まえ、当社グループでは、中期経営計画2年目となる2021年度のテーマを「環境変化への適応とリカバリーの実現」と定め、次の重点課題に取り組んでいく。
「国内設備工事業の受注基盤強化・拡充」については、福岡における天神ビッグバンや首都圏などの再開発に伴う大型案件、あるいは2020年度から発注が延期された案件の受注に向け、営業・技術部門が一体となった営業活動を展開する。また、減少傾向にある中小型案件の受注については、地域密着営業に取り組む意識・手法の再構築を行い、その拡大を図る。
「利益率向上施策の深化」については、これまで実施してきた利益率改善対策を再徹底するとともに、本社の技術管理部が、デジタル技術を活用し各現場を全社最適の観点から集中管理し、施工情報やコスト情報を共有することで、本社と現場が一体となった施工管理と利益アップを目指す。
「施工戦力改革」における「人財育成の強化」については、OJTに関する規定を整備し、エルダーと若年者双方への支援やOJTの進捗を管理するOJT推進者を設置するなど、エルダー制度の充実を図る。また、デジタル教育支援ツールを活用することで、各技術者が保有するスキルの一元管理に取り組み、属人化を防ぎつつ技術レベルの底上げ・標準化を進める。
「生産性改革」に向けた「DXの推進」については、業務の合理化・省力化を実現する具体的なプロジェクトを複数立ち上げ、タスクフォースチームを組成し取り組んでおり、この完遂を目指す。
「ガバナンス改革」については、予防法務・コンプライアンスを所管する法務部門と業務の適正・リスク管理を所管する内部統制部門を統合した「経営管理部」を設置し、各々の業務を一体的に遂行することでチェック機能の強化やガバナンスの高度化を図る。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標を判断するための客観的な指標(KPI)は、売上高、経常利益、経常利益率、投下資本利益率(ROIC)であり、2024年度の目標値は、売上高5,000億円、経常利益500億円、経常利益率10.0%以上、ROIC10.0%以上である。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではない。

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