有価証券報告書-第72期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績等の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、2度にわたり緊急事態宣言が発出されるなど、国民生活や企業活動への影響が長期化する厳しい状況が続きました。
道路建設業界におきましては、防災・減災、国土強靭化対策等により公共投資は底堅く推移したものの、民間設備投資については減少傾向となり、また、主要資材であるアスファルトの仕入価格が、年度後半にかけて次第に騰勢を強めるなど依然として予断を許さない事業環境となりました。
このような状況のもと、当社グループでは、計画最終年度となる「中期経営計画(2018-2020年度)」に基づき、引き続き、中核事業の競争力強化に注力するとともに、将来における事業環境の変化に対しても迅速、的確、柔軟に対応できる強固な経営基盤の構築に向け、各種施策を推進してまいりました。
当連結会計年度における当社グループの業績につきましては、受注高(製品売上高および不動産事業等売上高を含む)は896億11百万円(前連結会計年度比3.1%増)、売上高は900億25百万円(同14.5%増)となりました。また、損益面につきましては、経常利益は83億95百万円(同39.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は51億80百万円(同20.8%減)となりました。
セグメントの概況を示すと、次の通りであります。
なお、完成工事高、売上高および営業利益(セグメント利益)については、セグメント間の内部取引高等を含めた調整前の金額をそれぞれ記載しております。
「建設事業」
当連結会計年度の業績につきましては、受注高は739億44百万円(前連結会計年度比4.0%増)、完成工事高は743億57百万円(同18.3%増)、営業利益は84億28百万円(同36.5%増)となりました。
「舗装資材製造販売事業」
当連結会計年度の業績につきましては、製品売上高は287億21百万円(前連結会計年度比0.5%増)、営業利益は31億63百万円(同22.3%増)となりました。
「その他」
当社グループでは、建設事業および舗装資材製造販売事業のほか、不動産事業等を営んでおり、その他の事業における売上高は7億65百万円(前連結会計年度比1.8%減)、営業利益は1億54百万円(同7.5%減)となりました。
② 財政状態について
「資産の状況」
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し47億53百万円増加の794億9百万円となりました。完成工事未収入金の増加などにより、流動資産が47億69百万円増加した一方、アスファルトプラントの設備更新等により有形固定資産が増加したものの、無形固定資産や繰延税金資産の減少などにより固定資産は15百万円の減少となりました。
「負債の状況」
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し5億96百万円増加の386億19百万円となりました。未成工事受入金の減少などにより流動負債は30億31百万円の減少となりましたが、長期借入金が増加したことなどにより、固定負債は36億27百万円の増加となりました。
「純資産の状況」
当連結会計年度末の純資産合計は、期末配当金18億93百万円の支払などの減少要因はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益51億80百万円を計上したことにより、前連結会計年度末と比較し41億57百万円増加の407億90百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
「営業活動によるキャッシュ・フロー」
当連結会計年度におきましては、売上債権が増加する一方、税金等調整前当期純利益71億円を計上したことや未成工事支出金の減少などにより、営業活動によるキャッシュ・フローは、11億38百万円の資金増加(前年同期は 44億61百万円の資金増加)となりました。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」
当連結会計年度におきましては、アスファルトプラントの設備更新や事業所用地の取得などにより、投資活動によるキャッシュ・フローは36億22百万円の資金減少(前年同期は38億8百万円の資金減少)となりました。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」
当連結会計年度におきましては、期末配当金の支払により資金を支出する一方、長期借入による収入の増加などにより、財務活動によるキャッシュ・フローは23億43百万円の資金増加(前年同期は29億19百万円の資金減少)となりました。
以上に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度の期末残高と比べ1億33百万円減少し、140億35百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の状況
イ. 受注実績
(注) セグメント間の内部取引については相殺消去しております。
ロ. 売上実績
(注) 1 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
2 主要相手先別売上状況
総売上高に対する割合が100分の10以上に該当する相手先は次のとおりであります。
前連結会計年度
該当する相手先はありません。
当連結会計年度
該当する相手先はありません。
3 セグメント間の内部取引については相殺消去しております。
ハ. 建設事業における受注工事高、完成工事高及び繰越工事高
(注) 1 前期以前に受注した工事で契約の更改等により請負金額や工種に変更あるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。
2 次期繰越工事高は、(前期の次期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致します。
なお、参考のため提出会社単独の事業の状況を次に示しております。
(建設事業)
a. 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は特命と競争入札に大別されます。
(注) 百分比は請負金額比であります。
b. 完成工事高
前事業年度の完成工事のうち主なものは次のとおりであります。
当事業年度の完成工事のうち主なものは次のとおりであります。
c. 手持工事高(2021年3月31日現在)
手持工事のうち主なものは次のとおりであります。
(舗装資材製造販売事業)
製造及び販売状況
(注) 1 アスファルト合材の生産実績と売上数量との差異は、当社の請負工事に使用した数量であります。
2 その他製品売上金額は、アスファルト乳剤、砕石等の販売による売上高であります。
(その他)
売上状況
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容
① 経営成績について
当連結会計年度における業績につきましては、受注高(製品売上高および不動産事業等売上高を含む)は896億11百万円(前連結会計年度比3.1%増)、売上高は900億25百万円(同14.5%増)となりました。また、損益面につきましては、完成工事高の増加に加え、採算性の良い複数の大型工事、工事全般の生産性上昇、年度前半の原油価格の下落などが利益を押し上げたことで、経常利益は83億95百万円(同39.7%増)となりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大およびクーデターの発生に伴い、ミャンマー連邦共和国の連結子会社において生産設備等の減損損失11億50百万円を計上したことや、前年に特別利益として独占禁止法関連損失引当金戻入額14億48百万円を計上していたことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前年実績を下回る51億80百万円(同20.8%減)となりました。
セグメントの経営成績につきましては、次の通りであります。
「建設事業」
建設事業におきましては、ICT(情報通信技術)の活用による現場における省力化や生産性向上に継続して取り組むとともに、受注競争力の強化や利益の逸失防止に向けた諸施策を推進し、収益の拡大に努めてまいりました。
当連結会計年度の業績につきましては、大型工事の受注や豊富な手持工事の施工が順調に進捗したことなどにより、受注高は739億44百万円(前連結会計年度比4.0%増)、完成工事高は743億57百万円(同18.3%増)、営業利益は84億28百万円(同36.5%増)となりました。ここ数年、高速道路や空港など、生産性の高い大型の舗装工事を継続して受注しており、実績を重ねてきたことが業績に大きく寄与しております。
「舗装資材製造販売事業」
舗装資材製造販売事業におきましては、製品工場の空白地域解消を進めるなど販売数量確保に注力し収益拡大に努めてまいりました。また、アスファルトプラントの設備更新を計画的に実施し、環境配慮型商品等の製造・販売体制を整備するとともに、製造効率の向上や製品製造過程における環境負荷の低減にも継続して取り組んでまいりました。
当連結会計年度の業績につきましては、製品需要が引き続き横ばい圏で推移するなか、アスファルト合材の生産数量・販売数量ともに、前年と概ね同水準を維持したことで、製品売上高は287億21百万円(前連結会計年度比0.5%増)となりました。なお、新型コロナウイルス感染症の影響による世界的な需要低迷に伴い、年度前半に原材料価格が一時的に下落していたことなどを受け、営業利益は31億63百万円(同22.3%増)となりました。
「その他」
当社グループでは、建設事業および舗装資材製造販売事業のほか、不動産事業等を営んでおり、その他の事業における売上高は7億65百万円(前連結会計年度比1.8%減)、営業利益は1億54百万円(同7.5%減)となりました。
② 財政状態について
財政状態の概要につきましては、「(1)経営成績等の概要」に記載のとおりでございます。
当社グループでは、ここ数年、将来の健全な存続と持続的成長に向け、機械装置の更新や施工用機械の取得など事業の根幹を支える投資に注力しておりますが、かかる投資については、原則として自己資金により行われており、当連結会計年度末における固定比率につきましては62.7%となっております。
また、当連結会計年度末における純資産合計につきましては、期末配当金18億93百万円の支払などの減少要因はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益51億80百万円を計上したことなどにより、前連結会計年度末と比較し41億57百万円増加の407億90百万円となり、自己資本比率は51.4%となっております。
なお、財政状態については事業全体で管理を行っており、セグメントごとでの記載が困難なため記載しておりません。
③ キャッシュ・フローについて
当社グループの資金状況につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて11億38百万円の資金増加 (前年同期は44億61百万円の資金増加)となり、前連結会計年度と比較し増加額は33億22百万円減少いたしました。
一方、投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、中期経営計画に基づく計画的な設備投資の一環として、アスファルト合材工場の設備更新などを進めた結果、当連結会計年度におきましては36億22百万円の資金減少(前連結会計年度は38億8百万円の資金減少)となりました。なお、中期経営計画(2018-2020年度)における投資計画につきましては、設備投資・戦略投資あわせて105億円を計画していましたが、3年累計で106億円の投資実績となりました。
また、期中におきまして、取引先への支払条件改善等を目的としてシンジケートローンにより新たに50億円を調達しており、財務活動によるキャッシュ・フローは、23億43百万円の資金増加(前連結会計年度は29億19百万円の資金減少)となっております。
④ 資本の財源及び資金の流動性について
当社における資金の使途は、大別すると、運転資金、事業投資(設備投資、戦略投資、研究開発、人材投資、等)、株主還元となります。運転資金を含む手元資金については、支出先行のビジネスモデル、請負工事の大型化、社会資本整備を担う企業としてあるべき財務健全性等に鑑み、月商の2倍程度の手元流動性は確保すべきであると考えております。
また、将来の持続的成長を実現するためには、継続的・戦略的な設備投資、技術開発が不可欠であり、当面は、環境負荷低減や生産性向上に向けた事業資産の質的な転換期にあることから、中期経営計画(2021-2023年度)期間においては3年累計で、総額150億円程度の設備投資を計画し、さらにM&A等により15億円程度の戦略投資を見込んでおります。
なお、株主還元につきましては、配当性向30%程度、総還元性向50%以上を目標としており、さらに、2021年度中に総額25億円または350万株を上限として自己株式取得を実施いたしますが、財政状態、資金状況、事業環境等を勘案し、機動的に追加的施策を実施することも選択肢としております。
一方、財源については、営業活動によるキャッシュ・フローを基本としておりますが、必要に応じ、長期借入、当座借越契約、コミットメントラインなどにより、資金調達あるいは手元流動性を確保することも想定しており、その意味でも、信用格付「A」相当を目安として、財務健全性の維持・向上を図っていく方針です。
また、当社グループでは、グループ内の資金の効率化を図るため、当社と各子会社間における資金融通制度を構築・運用いたしております。
なお、2021年3月末現在における現金及び現金同等物の期末残高は140億35百万円(前連結会計年度末は141億69百万円)、有利子負債残高は50億7百万円(前連結会計年度末は7億72百万円)となっております。
有価証券報告書提出日現在において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による当社グループの財政状態、資金状況への影響はありませんが、公共工事発注動向への影響も含め、引き続き状況を注視しながら、上記方針のとおり財務健全性の維持・向上を図ってまいります。
⑤ 中期経営計画における主要な計画数値について
中期経営計画(2018-2020年度)の最終年度となった当連結会計年度を振り返ると、道路建設業界におきましては、防災・減災、国土強靭化対策などにより、公共投資は引き続き堅調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症の影響により、民間建設投資が減少傾向となり、また、主要材料であるアスファルトの仕入価格が大きく変動するなど依然として予断を許さない事業環境となりました。
このような状況のなか、当社グループでは中期経営計画に掲げた諸施策を遂行しながら、工事の受注、施工、そして製品の販売に注力し、収益の確保を図る一方、数年後、そしてその先の将来を見据えた強固な経営基盤構築にも積極的に取り組んでまいりました。
中期経営計画における主要な経営数値につきましては、計画策定後2年目に、原油高を背景とした仕入れコスト上昇に鑑みて、計画値の下方修正を行ったものの、最終年度においては当初策定時の計画値を達成する結果となりました。
中期経営計画(2018-2020年度)における主要な経営数値の達成状況については以下のとおりです。
主要経営指標(連結)
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について
道路建設業界では、ここ数年、建設需要は堅調に推移してまいりましたが、一方、当社グループを取り巻く環境は、この間も、新型コロナウイルス感染症の世界的流行等による不確実性の高まり、少子高齢化による労働人口の減少懸念、地球環境問題の深刻化など様々な変化を見せており、あらためて、当社グループはもとより社会全体の持続可能性を意識しながら、中長期的な視点・思考をもって経営に取り組むことの重要性を強く認識するところとなっております。
当社グループといたしましては、対処すべき課題(第一部 第2「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」)に記載のとおり、長期ビジョンおよび中期経営計画に掲げる各種施策に真摯に取り組み、将来のどのような環境変化にも対応できる「真に強靭な企業グループへ」と進化を遂げ、「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」として、社会に対する永続的な価値の提供と、中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。
なお、当社の業績に影響を与える可能性のある事項につきましては第一部 第2「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑦ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2021年6月23日)において当社グループが判断したものであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、2度にわたり緊急事態宣言が発出されるなど、国民生活や企業活動への影響が長期化する厳しい状況が続きました。
道路建設業界におきましては、防災・減災、国土強靭化対策等により公共投資は底堅く推移したものの、民間設備投資については減少傾向となり、また、主要資材であるアスファルトの仕入価格が、年度後半にかけて次第に騰勢を強めるなど依然として予断を許さない事業環境となりました。
このような状況のもと、当社グループでは、計画最終年度となる「中期経営計画(2018-2020年度)」に基づき、引き続き、中核事業の競争力強化に注力するとともに、将来における事業環境の変化に対しても迅速、的確、柔軟に対応できる強固な経営基盤の構築に向け、各種施策を推進してまいりました。
当連結会計年度における当社グループの業績につきましては、受注高(製品売上高および不動産事業等売上高を含む)は896億11百万円(前連結会計年度比3.1%増)、売上高は900億25百万円(同14.5%増)となりました。また、損益面につきましては、経常利益は83億95百万円(同39.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は51億80百万円(同20.8%減)となりました。
セグメントの概況を示すと、次の通りであります。
なお、完成工事高、売上高および営業利益(セグメント利益)については、セグメント間の内部取引高等を含めた調整前の金額をそれぞれ記載しております。
「建設事業」
当連結会計年度の業績につきましては、受注高は739億44百万円(前連結会計年度比4.0%増)、完成工事高は743億57百万円(同18.3%増)、営業利益は84億28百万円(同36.5%増)となりました。
「舗装資材製造販売事業」
当連結会計年度の業績につきましては、製品売上高は287億21百万円(前連結会計年度比0.5%増)、営業利益は31億63百万円(同22.3%増)となりました。
「その他」
当社グループでは、建設事業および舗装資材製造販売事業のほか、不動産事業等を営んでおり、その他の事業における売上高は7億65百万円(前連結会計年度比1.8%減)、営業利益は1億54百万円(同7.5%減)となりました。
② 財政状態について
「資産の状況」
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較し47億53百万円増加の794億9百万円となりました。完成工事未収入金の増加などにより、流動資産が47億69百万円増加した一方、アスファルトプラントの設備更新等により有形固定資産が増加したものの、無形固定資産や繰延税金資産の減少などにより固定資産は15百万円の減少となりました。
「負債の状況」
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し5億96百万円増加の386億19百万円となりました。未成工事受入金の減少などにより流動負債は30億31百万円の減少となりましたが、長期借入金が増加したことなどにより、固定負債は36億27百万円の増加となりました。
「純資産の状況」
当連結会計年度末の純資産合計は、期末配当金18億93百万円の支払などの減少要因はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益51億80百万円を計上したことにより、前連結会計年度末と比較し41億57百万円増加の407億90百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
「営業活動によるキャッシュ・フロー」
当連結会計年度におきましては、売上債権が増加する一方、税金等調整前当期純利益71億円を計上したことや未成工事支出金の減少などにより、営業活動によるキャッシュ・フローは、11億38百万円の資金増加(前年同期は 44億61百万円の資金増加)となりました。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」
当連結会計年度におきましては、アスファルトプラントの設備更新や事業所用地の取得などにより、投資活動によるキャッシュ・フローは36億22百万円の資金減少(前年同期は38億8百万円の資金減少)となりました。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」
当連結会計年度におきましては、期末配当金の支払により資金を支出する一方、長期借入による収入の増加などにより、財務活動によるキャッシュ・フローは23億43百万円の資金増加(前年同期は29億19百万円の資金減少)となりました。
以上に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額を調整した結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度の期末残高と比べ1億33百万円減少し、140億35百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の状況
イ. 受注実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度(百万円) (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 建設事業 | アスファルト舗装 | 57,724 | △2.8 |
| コンクリート舗装 | 845 | △51.6 | |
| 土木工事等 | 15,374 | 54.8 | |
| 計 | 73,944 | 4.0 | |
| 舗装資材製造販売事業 | 15,559 | △0.5 | |
| その他 | 107 | △29.5 | |
| 合計 | 89,611 | 3.1 | |
(注) セグメント間の内部取引については相殺消去しております。
ロ. 売上実績
| セグメントの名称 | 当連結会計年度(百万円) (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| 建設事業 | アスファルト舗装 | 58,615 | 15.5 |
| コンクリート舗装 | 1,770 | 3.7 | |
| 土木工事等 | 13,972 | 34.7 | |
| 計 | 74,357 | 18.3 | |
| 舗装資材製造販売事業 | 15,559 | △0.5 | |
| その他 | 107 | △29.5 | |
| 合計 | 90,025 | 14.5 | |
(注) 1 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
2 主要相手先別売上状況
総売上高に対する割合が100分の10以上に該当する相手先は次のとおりであります。
前連結会計年度
該当する相手先はありません。
当連結会計年度
該当する相手先はありません。
3 セグメント間の内部取引については相殺消去しております。
ハ. 建設事業における受注工事高、完成工事高及び繰越工事高
| 期別 | 工種別 | 前期繰越工事高(百万円) | 当期受注工事高(百万円) | 計(百万円) | 当期完成工事高(百万円) | 次期繰越工事高(百万円) |
| 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | アスファルト舗装 | 22,645 | 59,415 | 82,061 | 50,754 | 31,306 |
| コンクリート舗装 | 1,193 | 1,747 | 2,940 | 1,707 | 1,233 | |
| 土木工事等 | 9,294 | 9,932 | 19,226 | 10,375 | 8,851 | |
| 計 | 33,133 | 71,095 | 104,228 | 62,836 | 41,392 | |
| 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | アスファルト舗装 | 31,306 | 57,724 | 89,031 | 58,615 | 30,416 |
| コンクリート舗装 | 1,233 | 845 | 2,078 | 1,770 | 308 | |
| 土木工事等 | 8,851 | 15,374 | 24,226 | 13,972 | 10,253 | |
| 計 | 41,392 | 73,944 | 115,336 | 74,357 | 40,978 |
(注) 1 前期以前に受注した工事で契約の更改等により請負金額や工種に変更あるものについては、当期受注工事高にその増減額を含みます。
2 次期繰越工事高は、(前期の次期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致します。
なお、参考のため提出会社単独の事業の状況を次に示しております。
(建設事業)
a. 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は特命と競争入札に大別されます。
| 期別 | 区分 | 特命(%) | 競争入札(%) | 合計(%) |
| 前事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | アスファルト舗装 | 42.1 | 57.9 | 100.0 |
| コンクリート舗装 | 42.4 | 57.6 | 100.0 | |
| 土木工事等 | 75.9 | 24.1 | 100.0 | |
| 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | アスファルト舗装 | 49.0 | 51.0 | 100.0 |
| コンクリート舗装 | 23.1 | 76.9 | 100.0 | |
| 土木工事等 | 78.4 | 21.6 | 100.0 |
(注) 百分比は請負金額比であります。
b. 完成工事高
| 期別 | 区分 | 官公庁(百万円) | 民間(百万円) | 合計(百万円) |
| 前事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | アスファルト舗装 | 22,334 | 23,327 | 45,662 |
| コンクリート舗装 | 394 | 1,312 | 1,707 | |
| 土木工事等 | 2,121 | 8,253 | 10,375 | |
| 計 | 24,851 | 32,893 | 57,744 | |
| 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | アスファルト舗装 | 29,082 | 23,939 | 53,021 |
| コンクリート舗装 | 1,394 | 375 | 1,770 | |
| 土木工事等 | 2,229 | 11,742 | 13,972 | |
| 計 | 32,706 | 36,057 | 68,764 |
前事業年度の完成工事のうち主なものは次のとおりであります。
| 工事名称 | 発注者 |
| 鶴間公園整備工事(その2) | 町田市 |
| 東海環状自動車道大野・神戸IC~大垣西IC間舗装工事 | 中日本高速道路株式会社 |
| 京都高速道路事務所管内舗装補修工事(平成29年度) | 西日本高速道路株式会社 |
| 舗装補修大規模修繕工事(30-6-湾) | 阪神高速道路株式会社 |
| 那覇空港滑走路増設4工区舗装等工事 | 内閣府沖縄総合事務局 |
当事業年度の完成工事のうち主なものは次のとおりであります。
| 工事名称 | 発注者 |
| 八戸自動車道八戸管内舗装補修工事 | 東日本高速道路株式会社 |
| 東北自動車道那須管理事務所管内舗装補修工事 | 東日本高速道路株式会社 |
| 国道246号市ヶ尾地区舗装工事 | 国土交通省関東地方整備局 |
| 令和元年度138号BP水土野南地区舗装工事 | 国土交通省中部地方整備局 |
| 那覇空港滑走路増設舗装工事 | 内閣府沖縄総合事務局 |
c. 手持工事高(2021年3月31日現在)
| 官公庁(百万円) | 民間(百万円) | 合計(百万円) |
| 25,170 | 14,910 | 40,081 |
手持工事のうち主なものは次のとおりであります。
| 工事名称 | 発注者 | 完成予定年月 |
| 札樽自動車道発寒高架橋床版防水工事 | 東日本高速道路株式会社 | 2023年2月 |
| 補助72号線および新築建物外周区道工事 | 東急株式会社・株式会社東急レクリエーション | 2023年3月 |
| 関越自動車道R3湯沢管内舗装補修工事 | 東日本高速道路株式会社 | 2023年3月 |
| 北陸自動車道(特定更新等)富山管内舗装補修工事(2020年度) | 中日本高速道路株式会社 | 2024年2月 |
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(舗装資材製造販売事業)
製造及び販売状況
| 期別 | アスファルト合材 | その他 売上金額 (百万円) | 売上高計 (百万円) | ||
| 生産実績(千t) | 売上数量(千t) | 売上金額 (百万円) | |||
| 前事業年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 1,659 | 1,307 | 11,847 | 4,555 | 16,402 |
| 当事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | 1,680 | 1,293 | 11,528 | 4,378 | 15,906 |
(注) 1 アスファルト合材の生産実績と売上数量との差異は、当社の請負工事に使用した数量であります。
2 その他製品売上金額は、アスファルト乳剤、砕石等の販売による売上高であります。
(その他)
売上状況
| 前事業年度 | 29百万円 |
| 当事業年度 | 28百万円 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容
① 経営成績について
当連結会計年度における業績につきましては、受注高(製品売上高および不動産事業等売上高を含む)は896億11百万円(前連結会計年度比3.1%増)、売上高は900億25百万円(同14.5%増)となりました。また、損益面につきましては、完成工事高の増加に加え、採算性の良い複数の大型工事、工事全般の生産性上昇、年度前半の原油価格の下落などが利益を押し上げたことで、経常利益は83億95百万円(同39.7%増)となりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大およびクーデターの発生に伴い、ミャンマー連邦共和国の連結子会社において生産設備等の減損損失11億50百万円を計上したことや、前年に特別利益として独占禁止法関連損失引当金戻入額14億48百万円を計上していたことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前年実績を下回る51億80百万円(同20.8%減)となりました。
セグメントの経営成績につきましては、次の通りであります。
「建設事業」
建設事業におきましては、ICT(情報通信技術)の活用による現場における省力化や生産性向上に継続して取り組むとともに、受注競争力の強化や利益の逸失防止に向けた諸施策を推進し、収益の拡大に努めてまいりました。
当連結会計年度の業績につきましては、大型工事の受注や豊富な手持工事の施工が順調に進捗したことなどにより、受注高は739億44百万円(前連結会計年度比4.0%増)、完成工事高は743億57百万円(同18.3%増)、営業利益は84億28百万円(同36.5%増)となりました。ここ数年、高速道路や空港など、生産性の高い大型の舗装工事を継続して受注しており、実績を重ねてきたことが業績に大きく寄与しております。
「舗装資材製造販売事業」
舗装資材製造販売事業におきましては、製品工場の空白地域解消を進めるなど販売数量確保に注力し収益拡大に努めてまいりました。また、アスファルトプラントの設備更新を計画的に実施し、環境配慮型商品等の製造・販売体制を整備するとともに、製造効率の向上や製品製造過程における環境負荷の低減にも継続して取り組んでまいりました。
当連結会計年度の業績につきましては、製品需要が引き続き横ばい圏で推移するなか、アスファルト合材の生産数量・販売数量ともに、前年と概ね同水準を維持したことで、製品売上高は287億21百万円(前連結会計年度比0.5%増)となりました。なお、新型コロナウイルス感染症の影響による世界的な需要低迷に伴い、年度前半に原材料価格が一時的に下落していたことなどを受け、営業利益は31億63百万円(同22.3%増)となりました。
「その他」
当社グループでは、建設事業および舗装資材製造販売事業のほか、不動産事業等を営んでおり、その他の事業における売上高は7億65百万円(前連結会計年度比1.8%減)、営業利益は1億54百万円(同7.5%減)となりました。
② 財政状態について
財政状態の概要につきましては、「(1)経営成績等の概要」に記載のとおりでございます。
当社グループでは、ここ数年、将来の健全な存続と持続的成長に向け、機械装置の更新や施工用機械の取得など事業の根幹を支える投資に注力しておりますが、かかる投資については、原則として自己資金により行われており、当連結会計年度末における固定比率につきましては62.7%となっております。
また、当連結会計年度末における純資産合計につきましては、期末配当金18億93百万円の支払などの減少要因はありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益51億80百万円を計上したことなどにより、前連結会計年度末と比較し41億57百万円増加の407億90百万円となり、自己資本比率は51.4%となっております。
なお、財政状態については事業全体で管理を行っており、セグメントごとでの記載が困難なため記載しておりません。
③ キャッシュ・フローについて
当社グループの資金状況につきましては、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて11億38百万円の資金増加 (前年同期は44億61百万円の資金増加)となり、前連結会計年度と比較し増加額は33億22百万円減少いたしました。
一方、投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、中期経営計画に基づく計画的な設備投資の一環として、アスファルト合材工場の設備更新などを進めた結果、当連結会計年度におきましては36億22百万円の資金減少(前連結会計年度は38億8百万円の資金減少)となりました。なお、中期経営計画(2018-2020年度)における投資計画につきましては、設備投資・戦略投資あわせて105億円を計画していましたが、3年累計で106億円の投資実績となりました。
また、期中におきまして、取引先への支払条件改善等を目的としてシンジケートローンにより新たに50億円を調達しており、財務活動によるキャッシュ・フローは、23億43百万円の資金増加(前連結会計年度は29億19百万円の資金減少)となっております。
④ 資本の財源及び資金の流動性について
当社における資金の使途は、大別すると、運転資金、事業投資(設備投資、戦略投資、研究開発、人材投資、等)、株主還元となります。運転資金を含む手元資金については、支出先行のビジネスモデル、請負工事の大型化、社会資本整備を担う企業としてあるべき財務健全性等に鑑み、月商の2倍程度の手元流動性は確保すべきであると考えております。
また、将来の持続的成長を実現するためには、継続的・戦略的な設備投資、技術開発が不可欠であり、当面は、環境負荷低減や生産性向上に向けた事業資産の質的な転換期にあることから、中期経営計画(2021-2023年度)期間においては3年累計で、総額150億円程度の設備投資を計画し、さらにM&A等により15億円程度の戦略投資を見込んでおります。
なお、株主還元につきましては、配当性向30%程度、総還元性向50%以上を目標としており、さらに、2021年度中に総額25億円または350万株を上限として自己株式取得を実施いたしますが、財政状態、資金状況、事業環境等を勘案し、機動的に追加的施策を実施することも選択肢としております。
一方、財源については、営業活動によるキャッシュ・フローを基本としておりますが、必要に応じ、長期借入、当座借越契約、コミットメントラインなどにより、資金調達あるいは手元流動性を確保することも想定しており、その意味でも、信用格付「A」相当を目安として、財務健全性の維持・向上を図っていく方針です。
また、当社グループでは、グループ内の資金の効率化を図るため、当社と各子会社間における資金融通制度を構築・運用いたしております。
なお、2021年3月末現在における現金及び現金同等物の期末残高は140億35百万円(前連結会計年度末は141億69百万円)、有利子負債残高は50億7百万円(前連結会計年度末は7億72百万円)となっております。
有価証券報告書提出日現在において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による当社グループの財政状態、資金状況への影響はありませんが、公共工事発注動向への影響も含め、引き続き状況を注視しながら、上記方針のとおり財務健全性の維持・向上を図ってまいります。
⑤ 中期経営計画における主要な計画数値について
中期経営計画(2018-2020年度)の最終年度となった当連結会計年度を振り返ると、道路建設業界におきましては、防災・減災、国土強靭化対策などにより、公共投資は引き続き堅調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症の影響により、民間建設投資が減少傾向となり、また、主要材料であるアスファルトの仕入価格が大きく変動するなど依然として予断を許さない事業環境となりました。
このような状況のなか、当社グループでは中期経営計画に掲げた諸施策を遂行しながら、工事の受注、施工、そして製品の販売に注力し、収益の確保を図る一方、数年後、そしてその先の将来を見据えた強固な経営基盤構築にも積極的に取り組んでまいりました。
中期経営計画における主要な経営数値につきましては、計画策定後2年目に、原油高を背景とした仕入れコスト上昇に鑑みて、計画値の下方修正を行ったものの、最終年度においては当初策定時の計画値を達成する結果となりました。
中期経営計画(2018-2020年度)における主要な経営数値の達成状況については以下のとおりです。
主要経営指標(連結)
| 項目 | 2020年度 (当初策定時の計画値) | 2020年度 修正後の計画値 | 2020年度 実績 |
| 売上高 | 805億円 | 805億円 | 900億円 |
| 営業利益 | 65億円 | 54億円 | 85億円 |
| 当期純利益 | 52億円 | 44億円 | 52億円 |
| 自己資本 | 400億円程度 | 375億円程度 | 408億円 |
| ROE(参考) | 13.0%程度 | 11.7%程度 | 13.4% |
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について
道路建設業界では、ここ数年、建設需要は堅調に推移してまいりましたが、一方、当社グループを取り巻く環境は、この間も、新型コロナウイルス感染症の世界的流行等による不確実性の高まり、少子高齢化による労働人口の減少懸念、地球環境問題の深刻化など様々な変化を見せており、あらためて、当社グループはもとより社会全体の持続可能性を意識しながら、中長期的な視点・思考をもって経営に取り組むことの重要性を強く認識するところとなっております。
当社グループといたしましては、対処すべき課題(第一部 第2「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」)に記載のとおり、長期ビジョンおよび中期経営計画に掲げる各種施策に真摯に取り組み、将来のどのような環境変化にも対応できる「真に強靭な企業グループへ」と進化を遂げ、「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」として、社会に対する永続的な価値の提供と、中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。
なお、当社の業績に影響を与える可能性のある事項につきましては第一部 第2「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑦ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2021年6月23日)において当社グループが判断したものであります。