有価証券報告書-第72期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/23 15:05
【資料】
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【項目】
155項目

有報資料

(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」を標榜し、社会資本の整備を責務として事業を展開しております。当社グループにおいてはこの考え方をもとに、道路建設を主軸に土木、水利・環境、舗装資材の製造販売等の事業領域を確保し、社会基盤整備の担い手として、健全な発展と存続を目指しております。
(2) 中期経営計画(2018-2020年度)の総括
2020年度を最終年度とする『中期経営計画(2018-2020年度)』では、「持続的成長へのチャレンジ」を基本方針に掲げ、中核事業の競争力強化に加え、企業価値向上に資する成長投資の実践、担い手確保に向けた働き方改革、コーポレート・ガバナンスの充実など、数年先、そしてその先の将来を見据えた諸施策に取り組んでまいりました。計画策定後2年目に、原油高を背景とした仕入れコスト上昇に鑑みて、計画値の下方修正を行ったものの、最終年度においては当初策定時の計画値を概ね達成する結果となりました。
(3) 中長期的な会社の経営戦略および対処すべき課題等
道路建設業界におきましては、防災・減災、国土強靭化対策等により底堅い公共需要が見込まれるものの、新型コロナウイルス感染症の影響による市場縮小が懸念され、また、中長期的には、人口減少・高齢化による国や地方の税収減少に伴い、公共事業関係費用の漸減傾向が想定されるなど、予断を許さない状況が続くものと思われます。
当社グループにおきましては、2020年度を最終年度とする『中期経営計画(2018-2020年度)』の期間中において、事業面、財務面、またガバナンスの面においても着実に改善が進み、経営基盤の強化が図られてまいりました。一方、この間も、当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行等による不確実性の高まり、少子高齢化による労働人口の減少懸念、地球環境問題の深刻化など様々な変化を見せており、あらためて、当社グループはもとより社会全体の持続可能性を意識しながら、中長期的な視点・思考をもって経営に取り組むことの重要性を強く認識するところとなりました。こうした状況を踏まえ、2021年5月、あらたに当社グループの『2030年のあるべき姿』を示す長期ビジョンを定め、あわせて、ビジョン実現に向けた第1フェーズとして『中期経営計画(2021-2023年度)』を策定いたしました。
当社グループでは、長期ビジョンおよび中期経営計画に掲げる各種施策に真摯に取り組み、将来のどのような環境変化にも対応できる「真に強靭な企業グループへ」と進化を遂げ、「豊かな地域社会づくりに貢献する生活基盤創造企業」として、社会に対する永続的な価値の提供と、中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。
なお、当社はアスファルト合材の販売価格決定に関し、2015年1月27日以前において独占禁止法違反行為があったとして、2019年7月30日、公正取引委員会から、独占禁止法に基づく、排除措置命令および課徴金納付命令を受けておりますが、課徴金算定の対象とされた売上高に関し、公正取引委員会との間で一部に見解の相違があることから、2020年1月、課徴金納付命令の一部に対する取消訴訟を東京地方裁判所に提起しており、現在も審理が継続しております。当社では、今後も司法の場において公正な判断を求めてまいりますが、一方では、このような違反行為が存在した事実を風化させることなく、引き続き、再発防止策の確実な運用はもとより、コンプライアンス経営の推進に全社を挙げて取り組み、違法行為の徹底排除に努めてまいります。
(長期ビジョンおよび中期経営計画の概要)
①長期ビジョン『2030年のあるべき姿』
「人の成長と企業の成長を両立し 持続可能な社会の実現に貢献する 真に強靭な企業グループ」
□ 当社にとって最も重要な経営資源は「人」である。
従業員エンゲージメントの高い企業風土のもと、充実した教育体制により磨き上げられた従業員一人ひとりが実力を遺憾なく発揮することで、企業をさらに成長させていく。
□ コロナ禍、自然災害等、予測不能な事態が頻発するなか、何かに備えるのではなく、基礎体力・危機対応力を向上させ「真の強靭化」を果たすことで、自らが持続可能な存在となる。
□ 有事・平時を問わず、生活基盤創造企業として期待される責務を誠実に果たし続けることにより、持続可能な社会の実現に貢献する。

「基本方針」
1. 安定収益の拡大
当社は、道路舗装を主とした建設事業および舗装資材製造販売事業において、近年、一定の利益を確保するに至ったが、これら本業における技術と経験を磨き上げ、さらなる競争力強化に努め、安定収益を拡大する。
2.収益源の多様化
当社の事業は、国内道路建設市場の動向に大きく影響を受けるため、既存事業の領域拡大、さらには新たな事業分野の開拓も視野に入れ、収益源の多様化に挑戦し、環境変化に強い企業体質づくりを推進する。
3.人を基軸とした経営の実践
競争力の源泉である「人」の育成コストを経費ではなく「投資」と捉え、人材の成長に取り組むとともに、多様な人材を確保し、活躍の場を提供することにより、当社グループの組織力向上を図る。
4.新しい働き方の確立
長時間労働の是正はもとより、職場環境の再整備、デジタル化による業務プロセス改善等を図り、従業員のワークライフバランスと、組織の生産性向上を両立させる新しい働き方を確立、定着させる。
5.経営・財務基盤の充実
コーポレートガバナンスのさらなる改善やリスクマネジメントの強化、コンプライアンス重視の企業風土醸成等に継続的に取り組むとともに、財務健全性の確保および安定的な株主還元に努め、強靭で健全な経営・財務基盤を構築する。
『2030年のあるべき姿』重要業績評価指標(KPI)[連結]
項 目2030年度目標
売上高1,000億円
営業利益80億円
当期純利益50億円
ROE10.0%
自己資本500億円
総資産1,000億円
自己資本比率50.0%

②中期経営計画(2021-2023年度)
「個別戦略・重点施策」
1. 本業のさらなる競争力強化による安定収益の拡大
(建設事業)
・施工実績の蓄積と対応体制の強化により、国交省・高速道路会社発注工事における受注競争力を高める。
・国内の建設工事拠点(営業所)全てが地域で自立自活し、基盤数値の底上げを図る。
・底堅い需要が見込まれるインフラ老朽化対策、防災・減災分野、再生可能エネルギー事業への営業展開に注力する。
(舗装資材製造販売事業)
・自社工事を網羅する拠点配置、設備と営業員の拡充により、市場規模の大きい大都市圏において販売量を確保する。
・低環境負荷商品の充実と製品の品質向上により顧客の要求に応え、さらなる販売シェア拡大につなげる。
(技術開発)
・将来における舗装の役割や機能の変化を見据えた技術開発を遂行し、新たな付加価値を創出する。
2. 事業領域の拡大、新たな事業分野開拓への挑戦
・保有する道路の点検・診断技術等をさらに磨き、包括的維持工事の受注に向けたアドバンテージを獲得する。
・海外事業を軌道に乗せ、国内建設市場の変化に左右されない新たな収益の柱として確立する。
・既存事業とのシナジーや事業領域・マーケットの拡大につながるM&A・提携等を推進し、成長基盤づくりを加速する。
3. 人材の「採用・定着・育成」における好循環の創出
・ダイバーシティ採用の推進、教育機関との結びつき強化等により、目指す事業規模達成に必要な人材を確保する。
・従業員にとって働きやすく働き甲斐のある「魅力ある職場づくり」を推進し、エンゲージメントの向上を図る。
・多様化する人材に応じたキャリアパスの形成と教育体系の再構築により、従業員一人ひとりの能力を向上させる。
4. 生産性向上に資する新しい働き方の確立
・ICTの積極活用および業務効率化等により、生産性の向上と長時間労働の是正、4週8休を実現する。
・業務プロセスのデジタル化等による効率向上を図るとともに、ワークライフバランスの実現できる環境整備を推進する。
5. 強靭で健全な経営・財務基盤の構築
・独占禁止法違反再発防止策の完全実施、その他法令順守の徹底に注力し、ステークホルダーからの信用・信頼を回復する。
・コーポレートガバナンス強化の取り組みを継続するとともに、情報開示を充実させ、経営の透明性をさらに高める。
・会計処理の標準化を推進するとともに、会計実務に関する社内教育を強化し、変化する会計基準・税制に適切に対応する。
「資本政策(投資計画、財務計画、株主還元)」
1. 持続可能な事業基盤構築に向けた継続的・戦略的投資の実施
2. 財務健全性の維持・向上/資本効率とのバランスにも配慮
3. 配当性向30%程度・総還元性向50%以上を目標とした、安定的・継続的な株主還元
中期経営計画(2021-2023年度)主要経営指標[連結]
項 目2023年度計画
売上高916億円
営業利益58億円
当期純利益37億円
ROE8.6%程度
自己資本430億円程度
総資産860億円程度
自己資本比率50%程度


文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2021年6月23日)において当社グループが判断したものであります。

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