有価証券報告書-第57期(2025/04/01-2026/03/31)
(2) 戦略
当社グループは、持続可能な地球環境の実現に向け、気候変動に対する緩和および適応ならびに環境への負の影響の最小化を経営上の重要事項と位置付け、脱炭素社会の実現に向けた活動を推進しております。
当社グループを取り巻く気候関連リスクおよび機会を洗い出し、想定される時期や事業活動への影響度を分析したうえで、重要なテーマを選定しております。影響度の分析にあたっては、当社グループが2025年7月に取得したSBT認定と整合する考え方のもと、テーマごとに事業活動への影響を整理し、対応を検討しております。
①想定される気候関連のリスク
②想定される気候関連の機会
上記の気候関連リスクおよび機会への対応状況については、温室効果ガス排出量(Scope1、Scope2、Scope3)、再生可能エネルギー導入率、お客様設備のGHG削減提案量等の指標により管理しております。
当社グループは、持続可能な地球環境の実現に向け、気候変動に対する緩和および適応ならびに環境への負の影響の最小化を経営上の重要事項と位置付け、脱炭素社会の実現に向けた活動を推進しております。
当社グループを取り巻く気候関連リスクおよび機会を洗い出し、想定される時期や事業活動への影響度を分析したうえで、重要なテーマを選定しております。影響度の分析にあたっては、当社グループが2025年7月に取得したSBT認定と整合する考え方のもと、テーマごとに事業活動への影響を整理し、対応を検討しております。
①想定される気候関連のリスク
| リスクの分類 | 事業への影響 | 当社グループの対応 | |
| 移行リスク | 政策・法規制 | 建築物の省エネルギー基準の見直しや脱炭素政策の進展により、ZEBの推進や省エネルギー性能の高い建築物・設備への要求が高まります。高効率機器やシステムの採用拡大に伴い、建設コストの上昇を踏まえたコストパフォーマンスの高い提案が求められ、対応できない場合は受注機会が減少します。 | 省エネルギーに資する新技術の開発を進めるとともに、保有する熱源最適制御システムの高度化を通じて、環境性能とコストパフォーマンスの両立を図ります。 再生可能エネルギーの導入促進や省エネルギー提案を通じて、脱炭素政策への対応を進めます。 |
| テクノロジー | 顧客が求める環境対応技術・省力化技術・デジタル技術の水準が高まり、競争条件が厳しくなることで、対応が遅れた場合には受注機会が減少します。 新技術の開発・実装に向けた投資負担が増加します。 | 省エネルギー、施工省力化および現場デジタル化に資する技術開発を進めるとともに、新型天井裏調査ロボット『VoOE LS』や熱源最適制御システム等の高度化を通じて、技術提案力の向上を図ります。 加えて、減災・レジリエンス分野や過酷環境対応分野における技術開発を進め、事業機会の拡大につなげます。 | |
| 市場 | 顧客の脱炭素要求の高まりにより、建設時のGHG削減技術や、建物運用時の省エネルギー・環境対策技術の保有が発注先選定においてより重視されます。 GHG削減効果を示せる設備・サービスへの需要が高まり、対応できない場合は競争力が低下します。 | 精緻なGHG排出量の把握を継続し、再生可能エネルギーの導入促進やお客様設備への省エネルギー提案を通じて、脱炭素化に資する提案を強化します。 社会のニーズや顧客動向を踏まえ、環境対策技術の開発と提案を進めます。 | |
| 評判 | 気候関連情報の開示基準や外部評価への対応要請が高まることで、情報開示の充実度や気候変動対応の実効性が企業評価に与える影響が大きくなります。 気候変動対応や情報開示の水準が、人材獲得や取引先・投資家からの評価に影響を与えます。 | SBT認定の取得およびCDPへの対応を踏まえ、気候関連情報の開示と対応の高度化を進めます。 精緻なGHG排出量の把握を継続し、再生可能エネルギーの導入促進やお客様設備の省エネルギー提案および脱炭素に向けた研究開発を通じて、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量の削減に努めます。 | |
| 物理的リスク | 慢性的 | 夏期の平均気温上昇により建設現場での労働環境が悪化し、熱中症発症リスクの増加や、集中力・注意力低下による不安全行動リスクの増加、作業効率の悪化につながります。 | 屋外・倉庫・工場向けの暑熱対策技術の開発を進めるとともに、施工現場における労働環境の改善と安全対策の強化を図ります。 |
| 急性的 | 急激な気象変化(台風・豪雨等)により、サプライチェーンの寸断や工事遅延が発生する。また、納入した設備の不具合や被災対応が求められます。 | 物流・加工ネットワークシステム『SNK-SOLNet®』の全国展開や倉庫物流管理システムの開発を通じて、物流・加工の一括管理を進め、供給制約や工事遅延への対応力向上を図ります。 減災・レジリエンス分野の技術開発や火山灰対策技術等の高度化を通じて、被災時対応と設備強靱化に資する取り組みを進めます。 | |
②想定される気候関連の機会
| 機会の分類 | 事業への影響 | 当社グループの対応 |
| 資源効率 | 社会における脱炭素化の動きの進展につれ、製品・サービスの調達・物流段階におけるCO2排出削減の必要性がより高まり、重要視されるようになります。 | 当社独自の物流・加工ネットワークシステム『SNK-SOLNetⓇ』の全国展開、既存倉庫の拡大およびSNK-SOLNet版WMS(倉庫物流管理システム)の開発を通じて、物流および加工の一括管理を進め、資機材管理の効率化と現場業務の省力化を図ります。 |
| エネルギー源 | 再生可能エネルギーや未利用熱の活用に関する技術ニーズの高まりにより、建築設備分野における新たな技術提案や事業化の機会が拡大します。 | 廃熱利用に関するWG活動を通じて技術開発および事業化を検討するとともに、熱発電モジュール活用に関する情報交換を進め、未利用エネルギーの活用可能性を検討します。 |
| 製品とサービス | 建築物の省エネルギー基準の見直しにより、ZEBの推進や省エネルギー性能の高いシステム、高効率機器の採用が一層進みます。建設コストの上昇に伴い、コストパフォーマンスを考慮した高い環境性能設備が求められるようになります。 | 機器メーカーや他業種との連携を通じて省エネルギー性能の高い新技術の開発を強化するとともに、保有する熱源最適制御システムの性能向上を図ることで、受注機会の拡大を目指します。 |
| ゲリラ豪雨などの異常気象の増加を受け、BCPの観点から、建築物に対する水害対策設備の導入要望が高まります。強風や水没等による災害の早期復旧需要が高まります。 | 洪水やゲリラ豪雨による浸水被害を防ぐための保有技術を積極的に提案し、顧客の事業継続計画(BCP)対策への要望に応えます。水没などにより被災した顧客に対し、迅速な初動対応および復旧支援を行える体制の整備を進めます。 | |
| 市場 | 社会の電源構成における再生可能エネルギーの比率が高まることで、エネルギーの安定供給確保や脱炭素化に資する技術・サービスへの需要が高まります。 | 国や自治体の脱炭素政策に沿って、省エネルギー、カーボンニュートラル、およびレジリエンス技術を組み合わせた提案を進めるとともに、再生可能エネルギーの導入促進に取り組みます。 |
| レジリエンス | 気候変動の激化に伴い、災害時を含む過酷な環境に対応するレジリエンス技術に対する需要や要望が拡大します。 | 宇宙戦略基金事業への参画を通じて、生命維持装置・環境制御システムに関連する技術開発を進め、宇宙や地球上の過酷な環境にも応用可能な技術の確立を目指します。 |
上記の気候関連リスクおよび機会への対応状況については、温室効果ガス排出量(Scope1、Scope2、Scope3)、再生可能エネルギー導入率、お客様設備のGHG削減提案量等の指標により管理しております。