有価証券報告書-第46期(平成28年7月1日-平成29年6月30日)

【提出】
2017/09/28 15:06
【資料】
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【項目】
86項目

業績等の概要

(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、個人消費に力強さはないものの、雇用・所得環境も着実に改善するなど、緩やかな回復基調で推移しました。一方、米国新政権の政策の不確実性や、英国のEU離脱に向けた動きなど欧州の政治情勢、アジアの新興国における経済成長鈍化等により、景気の先行きは不透明な状況が続いています。
建設・住宅業界におきましては、公共投資と民間設備投資が底堅い動きで推移し、市場環境は好転しています。また、住宅ローン金利の低位安定基調が続き、都市部を中心とした堅調な賃貸住宅需要もあり、新設住宅着工戸数は引き続き高水準で推移しています。一方で、常態化した建設労働者不足に伴う施工体制の安定確保等、当業界を取り巻く環境は依然厳しい状況が続いております。
介護業界におきましては、国土交通省と厚生労働省が推進する補助金事業である、サービス付き高齢者住宅の開設が相次ぎ、業界全体の顧客獲得競争が激しさを増しております。政府が「1億総活躍社会」実現の一環として掲げる、介護離職者ゼロの方針により、介護サービスの需要は増加している一方、サービスの担い手である介護職員の安定確保が引き続き経営上の重要課題となっております。
このような情勢のなか、当社は、神奈川・東京を中心とした営業エリアにおいて、お客様の感動を創造し、人生のさまざまなステージを支える生活舞台創造企業を目指して事業展開を図ってまいりました。
この結果、当事業年度における業績は、売上高177億30百万円(前年同期比6.9%減)、営業利益7億63百万円(前年同期比30.9%減)、経常利益6億86百万円(前年同期比32.1%減)、当期純利益は4億42百万円(前年同期比27.2%減)となりました。
事業の種類別セグメントの業績は次のとおりです。
< 建設事業 >建設部門では、工事の進捗は順調でしたが前期に比べると大型案件の完工が減少しました。また、戸建住宅部門でも、受注競争の激化から完工物件は減少しました。一方、資材費・労務費が安定していたことから、完成工事利益率が向上しました。以上の結果、2部門を合わせた当事業の売上高は107億94百万円(前年同期比8.5%減)、営業利益は10億6百万円(前年同期比8.6%増)となりました。
< 不動産販売事業 >当事業年度においては新規の用地取得を行わず、静岡県三島市および宮城県名取市の事業用固定資産を売却いたしました。
以上の結果、当事業の売上高は82百万円(前年同期比53.8%減)、営業利益は35百万円(前年同期比69.2%減)となりました。
< 建物管理事業 >建物管理事業におきましては、賃貸事業での一括借上げ物件の賃料が低下した一方で、大規模修繕を中心とした工事の受注が順調に推移したことにより、売上高は微増となりました。
利益面でも、工事にかかわる利益は好調な受注に加えて計画以上の利益率を確保しましたが、一括借上げ物件にかかわる引当金の計上に伴い、営業利益は減少しました。
以上の結果、当事業の売上高は35億43百万円(前年同期度比2.8%増)、営業利益は84百万円(前年同期比59.2%減)となりました。
< 介護事業 >介護部門では、有料老人ホーム10施設(648室)の入居者数が年度計画に比較して低調に推移し、退去者数が計画数を上回りました。
以上の結果、当事業の売上高は33億10百万円(前年同期比8.8%減)、営業利益は1億21百万円(前年同期比67.9%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、3億31百万円(前事業年度は21億45百万円獲得)となりました。主な増加要因は税引前当期純利益7億20百万円であります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、45百万円(前事業年度は5億63百万円使用)となりました。主な減少要因は定期預金の預入による支出3億50百万円であります。
(財務活動におけるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、3億40百万円(前事業年度は11億24百万円使用)となりました。主な増加要因は長期借入による収入10億80百万円、主な減少要因は長期借入金の返済による支出16億60百万円であります。
この結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前事業年度末残高と比べて、55百万円減少して、10億2百万円となりました。
また、当事業年度末残高における有利子負債の総額は、前事業年度末残高に比べて、1億60百万円減少して、31億20百万円となりました。