有価証券報告書-第51期(平成28年3月1日-平成29年2月28日)

【提出】
2017/05/24 10:34
【資料】
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【項目】
123項目

対処すべき課題

国際的な保護貿易主義の台頭などで国際的貿易環境が不透明化する中、日本経済は将来を予見することが非常に困難な状況になっております。このような環境下、当社は主に国内における既存事業の経営基盤安定化を図りつつ、国内外の新規事業による成長戦略の発展に取り組んでまいります。
食肉等の製造・卸売事業においては、川上部門の更なる強化を図ります。国際的な資源競争激化により、食肉の確実な供給源を確保することは、総合食肉企業としての責務と考えており、国内外における調達網の充実は今後も積極的に進めてまいります。当社で独自に開拓したものについては、商品価値の高いブランドに育てることにより、差別化と訴求力を高めていきます。また、首都圏での営業力を強化するため、千葉県船橋市に、製造・卸・流通機能を統合した拠点開発を行います。
製品事業については、「こてっちゃん」シリーズの知名度の高さを生かしたマーケティング戦略により、販売力の底上げを図ります。グループ企業それぞれの強みを生かし、グループ内企業の垣根を越えた協力関係を促進し、従来攻め切れていなかった販売チャネルへの浸透を進めます。グループ内で製品加工事業を行う企業が増えておりますので、グループ横断的な品質保証体制の構築とフードディフェンス体制の強化により、得意先及び社会からの食品の安心安全への要求の高まりに応えていきます。
食肉等の小売・外食事業においては、食肉小売店をテナントとして展開する事業を中核と位置付け、日本一の食肉小売店グループを実現することを目標としております。また、その延長として消費者に密着した食肉関連ビジネスである外食事業も今後の強化すべき領域であるとの方針を明確にしており、今後も同様に食肉関連ビジネスに相乗効果が期待できる事業への進出を図ってまいります。
グループ経営の向上については、事業領域が拡大していることと、海外事業の比重が高まりつつあることにより、グループを統括した一元管理体制の構築を進めてまいります。また、企業の拡大に合わせた社員の成長を図るため、階層別社員教育や全社的教育の実施により、全体的な社員レベルの底上げに取り組みます。
次期の見通しにつきましては、売上高3,100億円(前連結会計年度比10.2%増)、営業利益115億円(前連結会計年度比9.0%増)、経常利益120億円(前連結会計年度比10.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益70億円(前連結会計年度比7.7%増)を見込んでおります。