有価証券報告書-第181期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/23 15:00
【資料】
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【項目】
187項目
⑧ 株式会社の支配に関する基本方針
a 基本方針の内容の概要
当社は、「食」にかかわる企業として、製品の高い安全性を確保し品質を保証するとともに、国民の主要食糧である小麦粉等を始めとした食の安定的な供給に貢献し続けていくことが、当社グループの責務であるとともに企業価値及び株主共同の利益の源泉かつ礎でもあり、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値及び株主共同の利益の向上に資するものと考えております。とりわけ、小麦粉は、パン、麺、菓子など幅広い食品に用いられる原料でありますが、当社グループは、国内の小麦粉市場において約4割のシェアを有するリーディングカンパニーであり、家庭用はもちろん、多くの食品関連メーカー等に小麦粉を供給しております。当社グループが安全で高品質な小麦粉の安定的な供給を行うことは、わが国の食文化を支え、社会機能を維持していくこととなり、その責務を果たしていくことが、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値及び株主共同の利益の向上へとつながっていきます。従って、社会への責任という観点からも、安定的な経営基盤のもとで、中長期的視点での継続的・計画的な方針に基づく経営を行い、製品の高い安全性と品質の保証、その安定的な供給を実践し続けていくことが、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上には必要不可欠であり、この点に当社固有の事情があると考えております。これらへの理解に欠ける者が、当社株式を買い集め、中長期的視点からの継続的・計画的な経営方針に反する行為を行うことは、当社の企業価値及び株主共同の利益が毀損されることにつながります。また、これらに限らず株式の買付行為の中には、その態様によっては当社の企業価値及び株主共同の利益を害するものも存在します。
こうしたことに対処するためには、当社株式の買収者が意図する経営方針や事業計画の内容、買収提案が当社株主や当社グループの経営に与える影響、当社グループを取り巻く多くの関係者に与える影響、国民の主要食糧である小麦粉等の安定供給の確保や食の安全を始めとした社会的責任に対する考え方等について、事前に十分な情報開示がなされ、かつ相応の検討期間、交渉力等が確保される必要があると考えております。
b 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要
純粋持株会社である当社は、当社グループの経営戦略の立案、効率的な経営資源の配分、事業活動の監査・監督の役割を担い、各事業会社はそれぞれのマーケットに最適化することで、製品の高い安全性と品質の保証及びその安定的な供給を確保し、相互に企業価値を高め合いグループ全体の企業価値及び株主共同の利益を向上させております。
この体制のもと当社グループは、製品の安全性及び品質を支える生産技術・開発力・分析力等の高い技術力の維持・向上を目指し、長期的な視点に立った継続的・計画的な設備投資を実施するとともに、一層の専門性の確保・向上のための従業員の育成、品質及び設備に関する継続的な監査・指導システムの導入、内部統制、コンプライアンス体制の構築と継続的な徹底などに注力しており、また、お取引先、地域社会を含めた各利害関係者との信頼関係の構築と維持にも努めております。
c 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要
当社は、企業価値及び株主共同の利益を確保・向上するための方策として、定款第45条及び2024年6月26日開催の第180回定時株主総会においてご承認いただいた「企業価値及び株主共同の利益の確保・向上のための新株予約権の無償割当て承認決議更新の件」の内容に従い、新株予約権の無償割当てを活用した方策(「本プラン」)を導入しております。本プランの概要は以下のとおりです。
(a) 取締役会は、特定買収行為を企図する者に対して、特定買収行為に関する提案(「買収提案」)をあらかじめ書面により当社に提出し、当該買収提案について本新株予約権(下記(h))の無償割当てを行わない旨の取締役会決議(「確認決議」)を求めるよう要請するものとし、特定買収行為を企図する者は、その実行に先立ち、買収提案を提出して確認決議を求めるものとし、確認決議を得ない特定買収行為を行わないものとします。特定買収行為を企図する者は、買収提案等の本プランにおける関係書類等を日本語で提出するものとします。取締役会は、本プランの迅速な運営を図る観点から、特定買収行為に関する提案を行った者に対し、必要に応じて回答期間を設定して追加的に情報提供を要請する場合があります。この場合、最初の情報提供要請を当該提案者に行った日から起算して60営業日以内を上限として、当該提案者が行う回答期間を設定し、当該回答期間の満了をもって企業価値委員会の検討・審議を開始することとします。
「特定買収行為」とは、ⅰ)当社の株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる、買付け等その他の取得等の行為若しくは第三者が自己の共同保有者に該当する関係の組成又はⅱ)買付け等の後の株券等所有割合(但し、公開買付者の特別関係者の株券等所有割合との合計とします。)が20%以上となる当社の株券等の公開買付けの開始行為のいずれかに該当する行為として取締役会が定める行為をいいます。「買収提案」とは、買収後の当社の経営方針と事業計画、対価の算定根拠、買収資金の裏付け、当社の利害関係者に与えうる影響その他下記(d)ⅰないしⅴ記載の事項に関連する情報として当社が合理的に求めるものが記載されたものをいいます。
(b) 取締役会は、買収提案を受領した場合、当該買収提案を当社の独立社外取締役のみから構成される企業価値委員会に速やかに付議するものとします。
(c) 企業価値委員会は、買収提案を検討し、当該買収提案に係る特定買収行為について取締役会が確認決議を行うべきである旨を勧告する決議(「勧告決議」)を行うかどうかを審議します。勧告決議は全委員の過半数の賛成により行われ、当該決議結果は開示されるものとします。企業価値委員会の検討・審議期間は、取締役会による買収提案受領後60営業日(対価を円貨の現金のみとした買付上限株数を設けない買収提案以外の場合には90営業日。)とします。合理的理由がある場合に限り、30営業日を上限として検討・審議期間が延長されることがあり得ますが、その場合には、当該理由及び延長予定期間について開示いたします。
(d) 企業価値委員会における勧告決議の検討・審議は、当該買収提案が企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に適うものであるかどうかの観点から真摯に行われるものとします。なお、企業価値委員会は、当該買収提案が以下ⅰないしⅴに掲げる事由(「検討対象事由」)をすべて充たしていると認められる場合で企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に適うものであるときには、勧告決議を行わなければならないものとします。
ⅰ 下記のいずれの類型にも該当しないこと
(ⅰ) 株式を買い占め、その株式について当社又はその関係者に対して高値で買取りを要求する行為
(ⅱ) 当社を一時的に支配して当社の重要な資産等を移転させるなど、当社の犠牲の下に買収提案者(そのグループ会社その他の関係者を含む。以下同じ。)の利益を実現する経営を行う行為
(ⅲ) 当社の資産を買収提案者の債務の担保や弁済原資として流用する行為
(ⅳ) 当社の経営を一時的に支配して将来の事業展開・商品開発等に必要な資産や資金等を減少させる行為又は当社の株主・取引先・顧客・従業員等との協働関係を損なう行為など、当社の中長期的な企業価値及び株主共同の利益創出の重要な礎を不当に毀損する行為
ⅱ 当該買収提案に係る取引の仕組み及び内容等が、関連する法令及び規則等を遵守したものであること
ⅲ 当該買収提案に係る取引の仕組み及び内容が、買収に応じることを当社株主に事実上強要するおそれがあるものではないこと
ⅳ 当該買収提案を検討するために必要でかつ虚偽のない情報が、当社の要請等に応じて適時に提供されていること
ⅴ 当該買収提案を当社が検討するための期間(本プランに定める回答期間及び企業価値委員会の検討・審議期間)が確保されていること
(e) 取締役会の確認決議は、企業価値委員会の勧告決議又は株主意思確認総会(下記(f))の決議結果に基づいてなされるものとします。取締役会は、企業価値委員会から勧告決議がなされた場合、取締役としての善管注意義務に明らかに反する特段の事情がない限り、速やかに確認決議を行わなければならないものとし、確認決議を得た特定買収行為に対して本新株予約権の無償割当てを行うことができないものとします。
(f) 企業価値委員会が勧告決議に至らなかった場合で当該買収提案が上記(d)ⅱⅳⅴの検討対象事由をすべて充たしているとき、取締役会は、本新株予約権の無償割当ての実行に当たり、企業価値委員会の意見、特定買収行為の内容、株主総会開催に要する時間等の諸般の事情を踏まえた上で、事前に株主の意思を確認する株主総会(「株主意思確認総会」)を招集することができるものとします。「株主意思確認総会」とは、いわゆる勧告的決議が行われる株主総会をいいます。
(g) 株主意思確認総会を招集する場合、取締役会は、議決権行使の基準日、株主の中で議決権を行使できる者の範囲、当該株主意思確認総会の開催日時等の詳細について、適用ある法令等に従って開示します。株主意思確認総会の決議は、当該株主意思確認総会に出席した議決権を行使できる株主の議決権の過半数をもって行われるものとします。株主意思確認総会は、定時株主総会又は臨時株主総会と併せて開催する場合もあります。株主意思確認総会を取締役会が招集した場合で当該株主意思確認総会において本新株予約権の無償割当てを行うことについて承認決議が得られなかったときには、取締役会は確認決議を行わなければならないものとし、確認決議を得た特定買収行為に対して本新株予約権の無償割当てを行うことができないものとします。
(h) 特定買収者(特定大量保有者及び特定公開買付者をいいます。)が出現した場合、取締役会は、特定買収者の出現を認識した旨の開示のほか、無償割当基準日、無償割当効力発生日その他本新株予約権の無償割当てに関する必要事項を決定する決議を行い、決定された事項を公表の上、本新株予約権の無償割当てを実行します。「本新株予約権」とは、特定買収者等(特定買収者並びにそれらの共同保有者及び/又は特別関係者(これらと実質的に同一の者を含む。)として取締役会で定める者をいいます。)の行使に制約が付された新株予約権をいいます。また、「特定大量保有者」とは、当社の株券等の保有者で、確認決議を得ない特定買収行為が行われたことによって株券等保有割合が20%以上となった者をいい、「特定公開買付者」とは、上記(a)ⅱ)に定める特定買収行為を行った者で、当該特定買収行為を行った時点までに確認決議を得なかった者をいいます。
無償割当基準日の前で取締役会が別途定める日(但し、無償割当基準日の3営業日前の日以降の日を定めることは予定されておりません。)までに、特定買収者の株券等保有割合が20%を下回ったことが明らかになった場合等には、取締役会は本新株予約権の無償割当ての効力を生じさせないことができます。
(i) 本新株予約権の無償割当てを行う場合、無償割当基準日における全普通株主(但し、当社を除く。)に対し、その所有する当社普通株式1株につき本新株予約権1個の割合で割り当てることとし、本新株予約権1個当たりの目的となる株式の数は、2株以下で取締役会が別途定める数となります。各本新株予約権の行使に際して出資される財産の価額は、1円に各本新株予約権の目的となる株式の数を乗じた額とします。
(j) 本新株予約権には、未行使の本新株予約権を当社が取得することができる旨の取得条項が付されます。取得の対価は、特定買収者等に該当しない者が保有する本新株予約権については、当該本新株予約権の数に本新株予約権1個当たりの目的となる株式の数を乗じた数の整数部分に該当する数の当社普通株式、それ以外の本新株予約権については取得に係る本新株予約権と同数の譲渡制限付新株予約権(特定買収者等の行使に制約が付されたもの)となります。
d 取締役会の判断及びその理由
本プランは上記の基本方針に沿うものであり、またその合理性を高めるため以下のような特段の工夫が施されておりますので、本プランは、当社の企業価値及び株主共同の利益を損なうものではなく、また当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
(a) 本プランは、定款第45条の規定に則り、2024年6月26日開催の第180回定時株主総会において株主の皆様の事前承認を受けております。また、上記cに記載のとおり、株主の皆様の意思を確認する株主意思確認総会に関する措置を設けております。
(b) 当社取締役(監査等委員である取締役を除く。)の任期は1年であり、任期期差制や解任要件の普通決議からの加重等も行っておりません。従って、1回の株主総会普通決議における取締役の選解任を通じて、取締役会決議により本プランを廃止することが可能です。
(c) 本プランにおける判断の中立性を担保するため、当社独立社外取締役のみから構成される企業価値委員会が、買収提案の内容につき検討を行い、当社の取締役としての会社に対する法的義務を背景に、企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に適うものであるかどうかの観点から買収提案について審議します。そして、企業価値委員会から取締役会に対し、確認決議を行うべきとの勧告決議がなされた場合、取締役会は、取締役としての善管注意義務に明らかに反する特段の事情がない限り、同勧告決議に従い確認決議を行わなければならないこととされております。
(d) 本プランは、上記cに記載のとおり、企業価値委員会が勧告決議を行わなければならない場合及び株主意思確認総会に関する措置を規定しており、客観性を高めるための仕組みが採られております。
(e) 本プランは、株主総会の承認決議の範囲内で、取締役会決議により毎年見直すことを基本としており、関連する法制度の動向その他当社を取り巻く様々な状況に対応することが可能となっております。
(f) 株主総会の承認決議の有効期間を、決議から3年に設定しております。3年が経過した時点で、取締役会は、附帯条件の見直し等を含め、改めて株主総会の承認をお願いし、株主の皆様にご判断いただくことを予定しております。
(g) 本プランは、経済産業省及び法務省が定めた2005年5月27日付「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」が求める適法性の要件(新株予約権等の発行の差止めを受けることがないために充たすべき要件)、合理性の要件(株主や投資家など関係者の理解を得るための要件)をすべて充たしております。また、経済産業省企業価値研究会2008年6月30日付報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の提言内容にも合致しております。さらに、経済産業省公正な買収の在り方に関する研究会2023年8月31日付報告書「企業買収における行動指針―企業価値の向上と株主利益の確保に向けて―」の提示する企業価値・株主共同の利益の原則、株主意思の原則、透明性の原則に則っております。

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