有価証券報告書-第70期(平成29年1月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/03/29 14:39
【資料】
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【項目】
112項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、創業以来一貫して、良品廉価・顧客本位、製品をもって世に問うというヤマザキの精神を具現化すべく、今日到達しうるベストクオリティー・ベストサービスを追求することをめざし、パン、和・洋菓子、製菓類、調理パン・米飯類の製造販売事業に携わり、常に積極果敢に技術革新に取り組み、高品質な製品を全国各地に安定的に供給することを通じて社会の負託に応え、業績の向上につとめてまいりました。
また、当社グループは、西暦2000年以来、特に「食の安全・安心」を社会の要請と積極的に受けとめ、徹底した食品安全衛生管理体制の確立をはかり、さらに、食品安全衛生管理体制の上に築き上げる事業経営手法として、部門別製品施策、営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を取り上げ、積極的に部門別製品開発、技術開発に取り組み、お客様に喜ばれる製品とサービスの提供に万全を期してまいりました。
今般、当社は、21世紀の事業環境と社会の変化に対応するため、「企業経営を通じて社会の進展と文化の向上に寄与することを使命とし、自主独立の協力体制を作り、もって使命達成に邁進する」という山崎製パン株式会社の「経営基本方針(綱領および具体方針)」を改めて高く掲げると同時に、これを補完するものとして、「日々、お取引先からご注文いただいた品は、どんな試練や困難に出会うことがあっても、良品廉価、顧客本位の精神でその品を製造し、お取引先を通してお客様に提供する」というヤマザキの精神に導かれ、科学的根拠の上に立った食品安全衛生管理体制の上に築き上げる科学的・合理的・効率的な事業経営手法として、生命の道の教えに従ったすべての仕事を種蒔きの仕事から開始する部門別製品施策・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を実践、実行、実証することで、新しい価値と新しい需要を創造し、社会の負託に応え社業を前進させることを21世紀のヤマザキの経営方針といたします。
事業経営の具体的遂行に当たっては、経営陣、管理職は、本物の5S・全員参加の5Sとピーター・ドラッカーの5つの質問を連動させる「2本立ての5S」を行うとともに、生命の道の教えに従った部門別製品施策・営業戦略をピーター・ドラッカーの5つの質問と連動させ、「私たちの使命は何ですか」(What is our mission?)と問うだけでなく「私の使命は何ですか」(What is my mission? )と問い、生産部門・営業部門一体となった業務を推進するとともに、内部管理体制を充実・強化して、各部門毎の自主独立の協力体制を構築いたします。また、「良品廉価・顧客本位の精神で品質と製品、サービスをもって世に問う」というヤマザキの精神と「知恵と知識によって変化に挑戦し、新しい価値と新しい需要を創造する」という生命の道を導く言葉によって日々の仕事の実践、実行、実証に励み、業績の着実な向上を期してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、積極的な設備投資を継続するとともに、財務基盤の安定、収益性の改善、資本効率の向上に取り組んでまいります。具体的には、連結売上高経常利益率3%以上の達成を経営目標とするとともに、連結ROEを重要な経営指標として位置づけ、最低限5%達成を経営指標として効率的な事業経営に取り組んでまいります。また、株主還元に関しましては、連結配当性向25%を目標に安定した配当を継続することを基本方針とし、今後も業績と連動した増配をめざしてまいります。
(3)食品安全衛生管理体制の強化
当社グループは、従来から全社的組織で取り組んでおります細菌面における食品衛生管理システム、表示の適正管理システムに加え、AIB(American Institute of Baking)の「国際検査統合基準」に基づく教育指導・監査システムを活用し、異物混入防止対策を含む科学的根拠の上に立った総合的な食品安全衛生管理体制を整備しております。当社グループは、一般社団法人日本パン技術研究所によるAIBフードセーフティ監査を受けるとともに、自主監査によって各工場の食品安全衛生管理体制の充実強化をはかっております。また、当社の食品衛生管理センターが要注意製品群を定め、定期的な製品の市場買付による細菌検査を通じて安全性の検証を行うとともに、当社の食品安全衛生管理本部の食品衛生管理課が専任の部署として、製品表示のチェックシステムにより原材料の成分管理やアレルゲン表示管理を含め製品表示の管理徹底をはかっております。食品表示基準の制定に伴う対応(猶予期間平成32年3月末迄)及び平成29年9月に義務化された新しい原料原産地表示に伴う対応(猶予期間平成34年3月末迄)につきまして、今後実施してまいります。
今後、なお一層、食品安全衛生管理体制の強化につとめてまいる所存でございます。
(4)経営環境及び対処すべき課題
今後の見通しといたしましては、わが国経済は緩やかな回復基調が持続していくことが期待されますが、個人消費は先行き不透明な状況が続くものと思われます。
パン・菓子業界におきましては、お客様の節約志向が根強く販売競争が激化する中で、物流・生産面でのコストの上昇が見込まれ、厳しい経営環境が続くことが予測されます。また、コンビニエンスストア業界におきましては、ドラッグストアやネットショップ等との業態を超えた販売競争が一段と激化し、経営環境が厳しさを増すものと思われます。
このような状況下にありまして、当社グループは、引き続き品質向上と新製品開発に積極的に取り組み、「厳撰100品」を中心とした主力製品の拡販につとめるとともに、高品質・高付加価値製品を開発する一方で値頃感のある製品を投入して消費の二極化への対応をはかってまいります。加えて、新たな需要の創造に向け、お客様の健康志向に沿った製品開発を推進するなど、営業・生産が一体となった部門別製品戦略・営業戦略、小委員会による「なぜなぜ改善」を推進してまいります。さらに、当社グループ一丸となって内部管理体制の充実と業務の効率化をはかり、新しい価値と新しい需要を創造して使命達成に邁進してまいります。
食パンは、3大ブランドの「ロイヤルブレッド」、「超芳醇」、「ダブルソフト」を中心に、品質訴求と売場づくりを推進し売上拡大につとめてまいります。ゴールドシリーズにつきましては、本年1月にチーズを増量し品質を向上させた「チーズゴールド」の取扱拡大をはかり、ゴールドシリーズ専用の売場づくりにより売上向上をはかってまいります。また、本年1月に発売の食物繊維や葉酸を配合した健康志向の新製品「ダブルソフト全粒粉」に続き、“おいしい健康志向”への取組みを推進し、新しい需要の創造をめざしてまいります。
菓子パンは、引き続き「厳撰100品」を中心に主力製品の品質向上と品質訴求による売上拡大をはかるとともに、低単価でボリュームのある製品を開発する一方で、具材を充実させた高付加価値製品の開発を推進するなど、市場のニーズに合った製品を計画的に投入し売上向上をめざしてまいります。また、当社独自の技術を活用したルヴァン種を使用した高品質なハードロールを積極的に開発し需要拡大に取り組むとともに、全粒粉入り食パンを使用したランチパックを開発するなど、“おいしい健康志向”への取組みを推進してまいります。
和菓子は、主力の串団子、大福、まんじゅうの売場づくりを推進するとともに、品質を向上させた「三角蒸しぱん」や「ブッセ」の取扱拡大をはかり、売上拡大をめざしてまいります。また、季節感のある和生菓子を積極的に開発し、売上向上につなげてまいります。
洋菓子は、引き続き2個入り生ケーキや主力の「まるごとバナナ」を中心にチルドケーキを拡販するとともに、「プレミアムスイーツ」については主力品の取扱拡大や季節感のある製品の積極的な投入により量販店での売場を拡大し、売上向上をめざしてまいります。
調理パン・米飯類は、㈱サンデリカの最新鋭の炊飯設備を活用した米飯の品質の安定向上とサンドイッチ用食パンの品質向上による新製品開発に積極的に取り組み、コンビニエンスストアチェーンとの取引拡大や関西地区での新規販路の拡大をはかり、売上向上をめざしてまいります。
製菓・米菓・その他商品類は、グループ各社の特徴のある製品群を活用したカテゴリー別のブランド戦略を推進し売上向上をめざすとともに、ヤマザキビスケット㈱につきましては、当社グループの総力を挙げて新製品の「ノアール」や「ルヴァンプライムスナック」、「ルヴァンクラシカル」の取扱拡大を更に進め、売上向上とブランドの育成をめざしてまいります。
本年2月、兵庫県神戸市西区の西神工業団地において神戸工場を稼働いたしました。神戸工場は、最新鋭の製パン機械設備の導入により、最高品質の製品を生産するとともに、省人・省力・省エネルギーなどコスト削減効果を追求した効率の良い工場をめざします。また、関西地区のヤマザキの母体となった工場である大阪第一工場の生産を移管して神戸工場の稼働をめざすものでありますが、関西地区のみならず、岡山・広島工場、名古屋・安城工場など、名古屋以西の全工場の努力を結集して神戸工場を早期に軌道に乗せるとともに、お客様のニーズに即した競争力のある製品開発を積極的に行い、効率の良い生産・販売・物流体制を構築し、売上拡大につなげてまいります。
デイリーヤマザキのコンビニエンスストア事業において、下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)に違反する行為が認められたとして、平成29年5月10日付けで公正取引委員会から勧告を受け、再発防止と法令遵守の徹底につとめてまいりました。
このたび勧告を受けるに至った原因は、デイリーヤマザキ事業の商品本部における業務遂行上の不備にありました。このため、当社は、管理体制を整備すると同時に、デイリーヤマザキ事業の商品本部の中に、商品企画開発部を設置し、デイリーヤマザキ事業の仕事の種蒔きである積極果敢な商品開発、適正収益を確保する商品仕入れ体制の充実強化に取り組んでおります。今後、当社グループの知恵と知識を駆使した商品開発を推進するとともに、商品仕入れ機構を整備して競争力のある商品づくりを推進し、種蒔きの仕事を強化して、業績向上をめざしてまいります。
次期はまず、米飯類の主力商品であるおにぎりにおいて、当社グループの総力を挙げて原材料から品質と規格を見直した手巻おにぎりを本年2月から全国展開し、米飯部門の底上げをはかってまいります。また、新設の神戸工場稼働に伴い関西地区を重点エリアに設定し、リージョンと各工場が一体となって店舗開発を推進してまいります。

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