有価証券報告書-第145期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 15:21
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【項目】
142項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的に拡大した新型コロナウイルス感染症の影響で社会経済活動が停滞し、景気減速傾向が急激に強まりました。緊急事態宣言解除後、感染症対策を講じつつ緩やかな回復基調を見せたものの、宣言の再発出や終息が見通せない状況下で先行き不透明感が依然として続きました。
菓子・飲料・食品業界は、外出自粛を受けた在宅機会の増加による内食需要に支えられ堅調な推移をしたものの、雇用、所得環境の急激な変化や感染拡大の長期化による消費者心理の冷え込みから節約志向が続きました。
このような状況下で、当社グループは一貫して食品製造企業として品質保証第一主義に徹し、感染防止対策の徹底を図りながら、安全で安心な実質価値の高い商品の安定した供給と、消費者ニーズにお応えしたサービスの提供など、顧客満足度の向上に向けた活動を推進してまいりました。具体的には、働き方改革やニューノーマルへの対応のほか、健康志向の高まりやECチャネル需要の増加等による消費者の購買行動の多様化など、求められる価値の実現に機敏かつ柔軟に取り組みました。加えて、商品ブランドの強化と付加価値を高めた魅力のある商品開発に取り組むとともに、可能な範囲で最大限の店頭フォロー活動を続け、企画提案型の営業活動を通してお客様の満足につながる活動を推進してまいりました。
その結果、外出自粛の影響を受け伸び悩んだ品目があったものの、ビスケット品目を中心に大袋商品やロングセラー商品が順調に推移し、売上高は前期並みとなりました。
利益面では、営業利益は生産性の向上とコストの削減に加え、原料価格が安定的に推移したことから前期を上回りました。また、経常利益は為替差益を計上したことから前期を大幅に上回りました。そして、親会社株主に帰属する当期純利益は、設備等の減損損失を計上しましたが、投資有価証券売却益の計上などにより前期を大幅に上回りました。
(新型コロナウイルス感染症の影響)
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の影響から、お土産商品やテーマパーク商品等の売上は落ち込んでおりますが、スーパーマーケット等で徳用感のある商品の需要は高まっており、業績や資金面に与える影響は軽微であります。
(営業品目別の概況)
菓子の合計売上高は、113,644百万円(対前期比101.2%)となりました。
菓子では、ビスケット品目を中心として、豆菓子、キャンデー、デザート、米菓、スナック、チョコレートなどの品目を展開しています。
ビスケット品目は、ミニサイズで個包装したカステラ「ちいさなかすていら」を発売したほか、小容量高品質な食べきり商品として、小袋クッキー「PRESENT for ME」シリーズや「ロアンヌチョコクランチ」を発売し品揃えの強化を図りました。また、「チョコあ~んぱん」シリーズや「エクセレントスイーツ」シリーズをリニューアルし、品質の向上にも努めました。加えて、季節に合わせた商品展開として、抹茶、バナナ、ゴールデンパイン&ゴールドキウイ、いも・栗、ホワイト、いちごなどの各種フェア商品を発売し、店頭での露出を高めてお客様を飽きさせない売り場づくりを提案しました。品目全体では大袋商品やロングセラー商品を中心として順調に推移しました。
豆菓子品目は、「味ごのみ」シリーズで季節ごとに限定商品を展開し、品揃えの強化とブランド認知向上を図りました。また、素材のおいしさを楽しむ「くつろぎバル」シリーズを発売し、多様化する消費者ニーズにお応えする商品展開を行いました。
チョコレート品目は、「ひとくちルマンド」にシリーズ品として、「ひとくちルマンドホワイト」「ひとくちルマンドマイルドビター」を発売しブランド強化に努めました。「アルフォートミニチョコレート」シリーズに「アルフォートミニチョコレートリッチミルク」を発売するとともに、コンテンツタイアップの新たなプロモーションと、消費者キャンペーンを展開しブランドの活性化に取り組みました。また、カップスナック商品群や「ブランチュールミニチョコレート」シリーズも品揃えの強化に取り組んだほか、家庭で過ごす時間が増えたことからお客様自身で製作する「プチクマのお菓子のおうち」などに高い支持をいただきました。感染症拡大下において影響を受けた品目があったものの菓子全体では、前期を上回りました。
また、継続して取り組んでいる環境負荷低減の取り組みとして、「80kcal」シリーズや「チーズおかき」においてプラスチックトレーを廃止し、体積を小さくしたエコ包装を実現しました。
飲料・食品・冷菓・その他の合計売上高は、4,799百万円(対前期比90.9%)となりました。
飲料品目は、ミネラルウォーター商品群において人気キャラクターをデザインした商品や、地域復興応援商品「福島県只見線応援天然水」を発売しました。ルート限定商品として展開した「牛乳でおいしくホットなココア缶190」の取り扱いが拡大し好調に推移したものの、既存品が伸び悩み前期を下回りました。
食品品目は、スライス形状の食品シート「かんたんクッキング」シリーズのリニューアルを行いました。また、冬期限定の「スライス生チョコレートとちおとめショコラ」や、健康感を付与した「ちょこっと+豆乳きなこ」を発売し内食需要に向けた提案を行いました。加えて、粉末ココア商品の需要が増加したほか、防災意識の高まりから保存缶商品にもご支持をいただきました。機能性食品では、新ブランド「ナクア」シリーズを発売したほか、「ウイングラム」シリーズにおいて「プロテインバーキャラメルナッツクッキー(WG)」や「プロテインチャージえんどうまめスナックレモン味(WG)」を発売し、健康志向のニーズにお応えする商品展開を行いました。品目全体では前期を上回りました。
冷菓品目は、“お菓子アイス”の取り組みとして「ロアンヌアイス」「ガトーレーズンアイス」「シルベーヌアイス」を発売し、品目全体の底上げと品揃えの強化を図りました。「ルマンドアイス」シリーズに新商品を展開し認知の向上を図ったものの、競争激化の影響により前期を下回りました。
その他では、通信販売事業は家庭内需要に対応した新商品の詰め合わせセットや、ホワイトロリータ発売55周年を記念したオリジナルクリアファイル付きの詰め合わせセットを発売し、魅力的な品揃えに努めました。また感染症拡大の長期化に伴い、当社工場内で製造し事業活動において日々使用する、日本製の素材を用いたマスクの一般販売を開始しました。
自動販売機事業は、新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛の影響から、販売は伸び悩んだものの、多様な商品を取り扱うプチモールの設置台数の増加や、設置環境の選択による収益性向上と効率化に取り組みました。
酒類販売事業は、外出自粛によるお土産用受託商品の需要減少と輸出商品の伸び悩みの影響を受けた一方、既存商品の大幅リニューアルを行ったほか限定醸造商品を発売し、ナショナルブランド商品の認知向上に取り組みました。
以上の営業活動により業績の向上に努めてまいりました結果、当連結会計年度の売上高は118,443百万円(対前期比100.8%)、営業利益は4,179百万円(対前期比143.1%)、経常利益は4,676百万円(対前期比161.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,167百万円(対前期比168.8%)となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は35,683百万円となり、前連結会計年度末に比べ665百万円増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加と商品及び製品の減少があったことによるものです。固定資産は43,189百万円となり、前連結会計年度末に比べ157百万円増加となりました。
この結果、総資産は78,872百万円となり、前連結会計年度末に比べ822百万円増加となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は21,030百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,223百万円減少となりました。これは主に、支払手形及び買掛金と設備投資に伴う未払金の減少があったことによるものです。固定負債は7,280百万円となり、前連結会計年度末に比べ149百万円増加となりました。
この結果、負債合計は28,310百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,074百万円減少となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は50,561百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,897百万円増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上と剰余金の配当があったことによるものです。
この結果、自己資本比率は64.1%(前連結会計年度末61.1%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は14,778百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,518百万円増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は8,055百万円(前期3,389百万円の収入、対前期比237.6%)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益4,377百万円、減価償却費4,490百万円および仕入債務の減少額630百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は5,635百万円(前期5,605百万円の支出、対前期比100.5%)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,767百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は932百万円(前期2,500百万円の支出、対前期比37.3%)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出200百万円、リース債務の返済による支出264百万円および配当金の支払額566百万円があったことによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、食品製造企業として同一セグメントに属する、ビスケット類、米菓類等の菓子および飲料食品等の食料品の製造・販売ならびにこれらの付随業務であり、単一セグメントであるため、生産、受注および販売の実績につきましては、区分別に記載しております。
a.生産実績
区分別当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
対前期比(%)
菓子(百万円)114,76999.4
飲料・食品・その他(百万円)3,68579.5
合計(百万円)118,45598.6

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
区分別当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
対前期比(%)
菓子(百万円)113,644101.2
飲料・食品・その他(百万円)4,79990.9
合計(百万円)118,443100.8

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
当連結会計年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
三菱食品株式会社21,26218.122,65919.1
コンフェックス株式会社12,46110.614,95212.6

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態及び経営成績の状況
当社グループでは連結ROEを重要指標と捉えており、中長期的に10.0%を目標にしております。
当期の連結ROEは6.4%であり、今後も財務政策など経営の諸施策を推進し、連結ROE向上に努めてまいります。なお、当社の持続的成長に向けた資金需要に対し、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保するためにコミットメントライン設定契約を締結し、財務基盤の一段の強化に取り組みました。
また、「心と体の健康づくり」をテーマに、食を通じた健康づくりの提供のほか、文化・芸術活動やスポーツ、次世代育成の支援活動にも取り組んでまいります。さらに、社会的にニーズが高まっている「健康」というテーマを新しいビジネス・飛躍へのチャンスとして、持続可能な将来社会をデザインしていく健康増進総合支援企業として社会への貢献を目指してまいります。
当連結会計年度の売上高は118,443百万円、対前期比891百万円の増加となりました。なお、売上高の詳細につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
売上総利益は50,286百万円、対前期比1,746百万円の増加となりました。これは主に、売上高の増加および売上原価の減少によるものです。
営業利益は4,179百万円、対前期比1,259百万円の増加となりました。これは主に、売上総利益の増加によるものです。
経常利益は4,676百万円、対前期比1,777百万円の増加となりました。これは主に、営業利益の増加と為替相場の変動による差益の計上によるものです。
税金等調整前当期純利益は4,377百万円、対前期比1,643百万円の増加となりました。これは主に、経常利益の増加によるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益は3,167百万円、対前期比1,291百万円の増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益と法人税、住民税及び事業税の増加によるものです。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
菓子・飲料・食品業界は、外出自粛を受けた在宅機会の増加による内食需要に支えられ堅調な推移をしたものの、雇用、所得環境の急激な変化や感染拡大の長期化による消費者心理の冷え込みから節約志向が続きました。
このような状況下で、当社グループは一貫して食品製造企業として品質保証第一主義に徹し、感染防止対策の徹底を図りながら、安全で安心な実質価値の高い商品の安定した供給と、消費者ニーズにお応えしたサービスの提供など、顧客満足度の向上に向けた活動を推進してまいりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。また、運転資金および設備資金につきましては、内部資金または借入および社債により資金調達することとしております。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー指標のトレンド
第141期
2017年3月
第142期
2018年3月
第143期
2019年3月
第144期
2020年3月
第145期
2021年3月
自己資本比率(%)57.555.357.961.164.1
時価ベースの自己資本比率(%)90.291.756.453.067.1
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)0.30.20.30.20.1
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)517.01,088.11,349.5381.61,554.0

自己資本比率 :自己資本 ÷ 総資産
時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額 ÷ 総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債 ÷ キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー ÷ 利払い
(注)1.各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
4.キャッシュ・フローおよび利払いは連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」および「利息の支払額」を使用しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成で採用する重要な会計方針等に掲げる項目には、過去の実績または最も合理的と判断される前提に基づき見積る部分もあり、将来の前提条件の変動などにより財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があるものと考えております。
a.固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、資産のグルーピングを商品部門別に行い、将来キャッシュ・フローが著しく減少した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしています。
固定資産の回収可能価額の算定において使用される将来キャッシュ・フローは、各商品部門における事業計画にもとづいており、当該事業計画の作成にあたって使用した主要な仮定は、販売価格や商品構成といった販売戦略の見直しによる売上高の成長と、生産方法の見直しによる製造原価の低減であります。これらの主要な仮定は、消費者ニーズの変化や、競合他社による強力な新商品の投入といった経営環境の変化によって影響を受けることから、将来キャッシュ・フローの見積りには高い不確実性があり、実際の結果は異なる場合があります。
b.販売促進費の計上
当社の販売促進費は確定した販売実績に基づいて計上しておりますが、決算日をまたぐ契約等においては当期の進捗状況および過去の実績から合理的に算出した見込額を計上しております。見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
c.退職給付に係る負債
当社グループは退職一時金制度および確定拠出年金を採用しております。退職一時金制度の退職給付に係る負債および退職給付費用は、数理計算上の仮定に基づき算出されています。これらの仮定には、割引率、退職率、死亡率、昇給率等が含まれています。当社グループは、使用した数理計算上の仮定は妥当なものと判断しておりますが、仮定自体の変更により、退職給付に係る負債および退職給付費用に影響を与える可能性があります。
その他、会計上の見積りを必要とする繰延税金資産、貸倒引当金、返品引当金、たな卸資産の評価などについては、過去の実績や当該事象の状況を勘案して、合理的と考えられる方法に基づき見積りおよび判断をしております。ただし、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

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