有価証券報告書-第154期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、企業価値の追求と、その最大化を通じた人々・社会・経済の発展への貢献を経営理念で掲げており、サステナビリティの実現に貢献し、ステークホルダーの皆様から信頼される企業グループであり続けたいと考えています。「日清オイリオグループビジョン2030」(以下、「ビジョン2030」)では、当社グループが社会課題を解決し価値を創造する重点領域を定め、社会との共有価値を創造することで成長を遂げるための戦略の指針と2030年に目指す姿を示しています。
この考えのもと、当社グループは、ステークホルダーの皆様と良好な関係を築き、信頼の向上に努めるとともに、コーポレート・ガバナンスの充実に努めてまいります。
<2030年に目指す姿>私たちは、“植物のチカラ®”と“油脂をさらに究めた強み”で、食の新たな機能を生み出すプラットフォームの役割を担います。そして多様な価値を創造し、“生きるエネルギー”をすべての人にお届けする企業グループになります。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
(a)企業統治の体制の概要
当社は監査役会設置会社の形態を採用しております。有価証券報告書提出日現在(2026年6月16日)のコーポレート・ガバナンスおよび内部統制に関する体制の模式図は、次のとおりとなっております。

※常勤監査役は、リスクマネジメント委員会、内部統制委員会、経営会議にオブザーバーとして出席しております。
※上記以外に常勤監査役とコーポレートスタッフ部門との定期的な情報交換・情報共有化等、監査の実効性確保に向けた会議体を設置しております。
取締役会は、代表取締役社長を議長とし、取締役9名(うち独立社外取締役3名)で構成※し、法令で定められた事項および経営上の重要事項を審議し、決定しております。また、取締役会は、当社の経営に関して豊富な経験を持つ取締役と経営に関する深い知識を持つ、独立性の高い社外取締役により構成され、経営および業務執行についての監督責任を負っております。
※当社は、2026年6月23日開催予定の第154回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の取締役は9名(うち、独立社外取締役3名)となる予定です。当該議案が、承認可決された場合の取締役会の構成及び執行役員体制については、後記「(2)役員の状況」のとおりです。
また、当社は、環境変化に即応した迅速な意思決定を実践するため、執行役員制度を導入しており、執行役員は取締役会から業務執行権限を委譲され、経営計画や取締役会の方針に則り、取締役の監督のもとで業務執行に携わっております。また、社長執行役員を議長とし、全ての執行役員を構成員とする執行役員会を設置しております。執行役員会は、取締役会から委譲された権限範囲内の重要案件に係る意思決定、業務執行状況の報告および確認を行っております。なお、業務執行を監査する目的で常勤監査役が執行役員会に出席しております。
監査役会は、監査役4名(うち独立社外監査役2名)で構成しており、監査役は、取締役会やその他重要な会議への出席、業務および財産の状況調査等を通して、取締役の職務執行、執行役員の業務執行を監査しております。監査役は、会計監査人および内部監査室と緊密な連携を保ち、意見および情報の交換を行い、効果的・効率的な監査を実施しております。また、監査役監査業務の補助を行う専任スタッフを1名配置し、より充実した監査体制を構築するとともに、内部監査室との連携を強め、監査機能の充実・強化を図っています。監査役会および監査役の具体的な活動状況については、「(3) 監査の状況」をご参照ください。
※当社は、2026年6月23日開催予定の第154回定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の監査役は2名(うち、独立社外監査役2名)となる予定です。当該議案が、承認可決された場合の監査役会の構成については、後記「(2)役員の状況」のとおりです。
また、必要に応じて、諮問委員会、審議委員会および社長の意思決定支援機関を設置いたします。有価証券報告書提出日現在は、以下の審議委員会等を設置しております。
※2026年4月1日付で事業戦略会議から経営会議に名称を変更しております。
(b)取締役会等の活動状況
<取締役会の活動状況>2025年度においては、2024年度と同様、取締役会の実効性向上を目的に、集中的な審議の時間を確保する観点から、取締役会メンバー全員が参加し、終日、議論を行うオフサイトミーティングを取締役会とは別に開催しております。
取締役会およびオフサイトミーティングにおける主な取り組みについては、「⑤ 取締役会の実効性評価」をご参照下さい。
2025年度は取締役会を全12回開催しており、取締役会の出席状況においては次のとおりです。
※寺口太二、小池賢二氏、竹島智春氏については、2025年6月の取締役就任後に開催された全ての取締役会に出席しております。
<指名諮問委員会および報酬諮問委員会の活動状況>指名諮問委員会は、取締役候補者の検討、評価、原案決定等の審議を行い、取締役会へ答申いたします。同委員会は、代表取締役社長および社外取締役3名の計4名で構成されており、委員長は社外取締役である山本功氏が務めております。
2025年度は指名諮問委員会を全2回開催しました。各回の審議内容は下記のとおりです。
・第1回(2025年9月):
2026年度の経営体制、社長等のサクセッションプラン、ガバナンス体制について審議
・第2回(2026年2月):
2026年度の経営体制(取締役の新任、執行役員の昇任・新任)、社長等のサクセッションプラン、ガバナンス体制について審議
報酬諮問委員会は、「取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針」「取締役の個人別の報酬等の内容」「サーベイデータ等を用いた取締役報酬の体系、水準、業績指標等の検証」などについて審議し、取締役会へ答申いたします。同委員会は、代表取締役社長、社外取締役3名および社外監査役2名の計6名で構成されており、委員長は、社外取締役である江藤尚美氏が務めております。
2025年度は報酬諮問委員会を全3回開催しました。各回の審議内容は下記のとおりです。
・第1回(2025年5月):
2024年度の全社業績および期初に設定した目標(単年度業績に対する貢献、将来に向けた貢献(成長、資本効率、ESG))に対する個人評価に基づく個人別賞与額、2024年度株式報酬、および2025年度役員報酬原案(報酬構成比率・水準、賞与業績指標)について審議
・第2回(2025年12月):
国内主要企業における役員報酬の動向を踏まえた当社役員報酬制度の検証について審議
・第3回(2026年3月):
役員報酬の水準と構成比率の見直しについて審議
なお、当事業年度における当社の役員の報酬等の額の決定過程ですが、2025年5月26日の報酬諮問委員会の審議に基づく答申を受けて、2025年6月17日開催の取締役会にて2025年度の取締役の固定報酬および賞与支給の条件を決議しております。なお、株式報酬については2025年6月17日開催の取締役会にて決議された株式交付規程に基づき運用しております。監査役の個人別報酬等は2025年6月24日に監査役の協議によって決定しております。
2025年度の指名諮問委員会および報酬諮問委員会の出席状況は、次のとおりです。
③ 企業統治に関するその他の事項
(a) 内部統制システムの整備の状況
コンプライアンス、リスクマネジメント体制については、リスクマネジメント委員会、企業倫理委員会などの委員会を設置し、必要に応じ顧問弁護士などとの連携を図り、専門的な見地から意見を答申しております。
取締役が遵守すべきコンプライアンスの基本、違反に対する懲罰などを取締役倫理規程に定めております。また、すべての役員および従業員において経営理念を実現するための行動指針である「日清オイリオグループ行動規範」の浸透を図るとともに、企業倫理ホットラインによる通報の受付を行い、提供された通報については、企業倫理委員会で審議し、再発防止を図っております。当社では、当社グループの役員・従業員を対象に企業倫理講演会を開催し、行動規範のグループ内への浸透およびコンプライアンス推進を図っております。また、当社法務部門は、当社グループの法令遵守状況の確認を行うとともに、法務教育を実施しております。
金融商品取引法に基づく内部統制システムについては、その整備・運用方針等の決定のために内部統制委員会を設置し、その評価を内部監査室が担当しております。また、内部監査室は、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンスの視点から業務が健全かつ適切に執行されることを確保するため、内部監査を実施するとともに、内部監査の結果を代表取締役社長、取締役会および監査役会に定期的に報告しております。
取締役の職務の執行および執行役員の業務の執行が効率的に行われることを確保する体制については、当社は執行役員制を採用し、各部門の担当執行役員は、経営計画を構成する部門目標の達成責任を負っており、当社グループの中期経営計画の達成に向け、毎月開催される執行役員会において、重要案件に係る意思決定および経営計画の進捗管理を行っております。
設備投資、M&Aおよび事業再編などの重要な投融資案件については、子会社に関する案件も含め、投融資委員会に諮り、審議しております。
(b) リスク管理体制の整備の状況
リスク管理につきましてはリスクマネジメント委員会が全社的なリスクを総括的に管理しており、リスクが顕在化した場合の緊急体制を整備し、危機対応を図っております。リスクマネジメント委員会ではリスクの棚卸を実施のうえで、影響度合と発生可能性をもとにリスクマトリクス図を作成するとともに、個々のリスクに対するリスク対策を管理しております。また、リスクが顕在化した際の影響度を軸とした優先順位付けを行ったうえで、重要なリスクとして選定し、業務部門および統括部門が相互連携し、PDCAサイクルによるリスクマネジメントを実施しております。リスクマネジメント委員会は全社的リスクの評価や対応方針・状況などを取締役会に報告しています。なお、2021年度から常勤監査役がリスクマネジメント委員会にオブザーバーとして出席しています。また、経理規程、与信管理規程、情報セキュリティ管理規程等の諸規程の今日的な見直しを恒常的に行い、必要に応じて改訂または新たな規程の整備を行っており、内部監査室は、業務における諸規程の遵守状況を監査しております。
当社の情報管理体制としては、取締役会が執行役員の業務執行状況を確認できる体制を確保する視点から、取締役会規程・同運用基準、執行役員会運営規程、文書管理規程等を整備しており、社外取締役および社外監査役による情報収集の利便性の向上を図るため、社内取締役および執行役員と同様の情報システム環境を提供しております。
リスク管理に関する体制の模式図は、次のとおりとなっております。

(c) 当社ならびに子会社からなる企業集団における業務の適正性の確保
経営企画室が子会社全体の管理を行い、企業集団としての戦略と各子会社運営の適正性を総合的に評価しております。また、当社の執行役員の中から子会社ごとに担当役員を任命し、経営の責任体制を明確にするとともに、担当役員は子会社の適正な業務遂行を指導・監督しております。内部監査室は定期的に子会社の内部監査を実施しております。
子会社の体制としては、取締役を親会社から選任し、子会社の独立企業としての発展と連結グループにおける企業価値の最大化を共に実現すべく、業務遂行状況を監督しております。また、国内子会社については、親会社から監査役を選任し、当該子会社が監査範囲の限定規定を設けることが可能な場合においても、監査役に業務監査権限を付与しております。海外子会社の会計監査につきましては、日清奥利友(中国)投資有限公司他7社につきましては、当社の監査公認会計士等が所属するDeloitte Touche Tohmatsu Limitedグループの現地事務所に委嘱しており、PT Indoagri Daitocacaoについては、Ernst&Youngの現地事務所が同社の財務諸表関係の監査を行っております。
(d) 反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方および整備状況
反社会的な勢力や不当な圧力に対しては、「日清オイリオグループ行動規範」の定めのとおり、必要な場合には法的措置を前提として、屈することなく毅然とした態度で臨んでまいります。
具体的には、人事・総務部を対応統括部署として、警察と連携をとるとともに、公益社団法人警視庁管内特殊暴力防止対策連合会が開催する研修会への参加により定期的な情報収集を行うことなどにより、社内体制の整備に努めております。
(e) 責任限定契約
当社は、社外取締役山本功氏、江藤尚美氏および志濟聡子氏、社外監査役草道倫武氏および水口啓子氏との間において、会社法第427条第1項に基づき、会社法第423条第1項の賠償責任について、職務を行うにあたり善意でかつ重大な過失がないときは、金5百万円または会社法第425条第1項に定める最低責任限度額とのいずれか高い額を限度とする契約を締結しております。
(f) 役員等賠償保険契約
当社は役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、株主や第三者から損害賠償請求を提起された場合において、被保険者が負担することとなる損害賠償金および争訟費用等の損害を当該保険契約により填補することとしております。
当該保険契約の被保険者は当社および国内子会社の取締役、監査役、執行役員および管理職従業員であります。
故意または重過失、犯罪行為等に起因する損害賠償金は上記保険契約により填補されません。
④ 取締役に関する事項
(a) 取締役の定数
当社の取締役は20名以内とする旨を定款で定めております。
(b) 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を、また、累積投票によらないものとする旨を定款で定めております。
⑤ 取締役会の実効性評価
当社では取締役会の実効性を担保し、向上させるため、毎年、各取締役・監査役による取締役会の実効性評価を実施しております。アンケートによる自己評価や意見聴取などを実施し、取締役会で審議したうえでその結果を開示しております。
このたび、2025年度の取締役会の実効性評価を実施し、その結果を取締役会において報告・審議いたしました。概要は以下の通りです。
(a) 実効性向上に向けた2025年度取締役会の取り組み
前年度(2024年度)の評価結果を踏まえて、次の取組みを行うことにより、実効性のさらなる改善を図りました。
ⅰ)「重要な経営課題に関する議論の深化」
経営における重要なテーマについて、取締役会で重点的に審議するとともに、オフサイトミーティングを行い、取締役会メンバー全員参加による、活発な意見交換を行いました。
[2025年度のオフサイトミーティングのテーマ]
• 当社グループの目指す姿と、その実現に向けたグローバル展開の概観
• チョコレート用油脂需要の変化を捉えたグループ一体でのバリューチェーン戦略
• 北米事業展開の現状と今後の戦略
• 技術面からの価値創造
• 顧客接点の高度化を起点とする多様な価値創出
[取締役会の主な審議事項]
• ISF 欧州サプライチェーン強化
• 次年度経営計画について(2回)
• 株式分割の実施
• 取締役会の更なる活性化、監督機能の実効性向上に向けた検討
ⅱ)「取締役会におけるモニタリング機能のさらなる強化」
前年度の実効性評価結果から抽出した重点的に審議・対応すべき課題について、新たに設けた取締役会メンバーによる集中審議の場で議論を深めました。
[主な検討、審議事項]
• 資本収益性向上に向けた事業構造改革(国内油脂・油糧事業)
• 中期経営計画達成に資する人材基盤の在り方
(b) 2025年度取締役会実効性評価の実施内容
当社では、2025年度の取締役会の実効性評価を、客観性を担保するために外部機関のサポートを受け、取締役会を構成する取締役・監査役(全13名)を対象に、以下の内容について、アンケート形式での調査を実施しました。
• 取締役会の構成
• 取締役会の運営
• 経営戦略・経営計画
• 内部統制・リスク管理
• 指名・報酬
• 社内取締役のパフォーマンス
• 社外取締役のパフォーマンス
• 取締役・監査役に対する支援体制
• 株主(投資家)との対話
• 自身の取組み
調査結果を踏まえ、代表取締役社長と社外役員全員との議論を行ったうえで、取締役会にて議論を行い、最終的な評価を行いました。
(c) 評価結果
今回の評価結果を通じ、当社の取締役会の実効性については、戦略の策定、経営の監督機能等の観点から、おおむね確保されていると判断しました。なお、2021年度以降、評価のスコアは上昇し、高水準を維持しており、取締役会の実効性向上に向けた改善策が評価結果につながっているものと判断しております。
今回の調査結果で評価が高かった項目と、改善余地があると評価した項目を踏まえて重点的に審議・対応すべき課題を以下の通り整理し、対策を講じていきます。
ⅰ)評価の高い項目
• 経営戦略や経営計画が、社会の持続的な成長と中長期的な企業価値の創出に、どのように整合しているかについて認識したうえで十分な議論を行っている点
• 株主のみならず他のステークホルダーの経済的・社会的価値の両立を踏まえた経営戦略・経営計画となるよう十分に議論を行っている点
• 中長期的な企業価値の創出のために、ESGへの対応やSDGsへの取組において、リスクと機会の観点から会社の取るべき行動を特定し、適切に経営戦略に反映できている点
• 経営陣の報酬制度を設計し、具体的な報酬額を報酬諮問委員会から情報を得て適切に決定している点
ⅱ)改善余地があると評価した項目を踏まえて2026年度に重点的に審議・対応すべき課題
• 資本コストを規律とした資本収益性重視の経営への深化と、これに即応する経営管理体制の高度化
• グループガバナンス、グループ会社に対する内部統制システムの強化に向けた管理監督体制の見直し
• 事業環境の急激な変化、不確実性の高まり等を踏まえた、グループ全体における潜在的な機会・リスクへの対応
• 成長戦略の実行と中長期視点での機能強化に資する人材基盤の構築
• 成長戦略・基盤強化戦略を加速するデータ活用とデジタル基盤構築への資本投資、その実装と評価
(d) さらなる実効性向上に向けた取り組み
2026年度においても、取締役会メンバーによるオフサイトミーティングや集中審議を継続し、経営課題の議論を更に深めると共に、社内・社外役員間の緊密な対話を通じて、取締役会の実効性向上に向け、継続的な改善を進めます。また、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な経営課題と認識し、株主・投資家とのエンゲージメントを一層深化させてまいります。
中東情勢の緊迫化等により不確実性が増す環境下でも、当社は事業構造改革と成長戦略の実行により、レジリエントな経営体制を構築するとともに、資本コストを上回る利益成長を目指します。これにより、グローバルトップレベルの油脂ソリューション企業への飛躍を果たし、「Value UpX」で描く未来像を確実に実現してまいります。
⑥ 株主総会決議に関する事項
(a) 自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、経済情勢の変化に対応して財務政策等の経営諸施策を機動的に遂行することを可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。
(b) 中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款で定めております。
⑦ 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念、企業価値を生み出す源泉、あらゆるステークホルダーとの信頼関係などを十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様共同の利益を持続的に確保し、向上させる者でなければならないと考えております。
上場会社である以上、当社株式の大規模買付行為に対し、売却を行うか否かの判断や会社の経営を委ねることの是非に関する判断は、最終的には個々の株主の皆様に委ねられるべきものであります。しかしながら、株式の大規模買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主の皆様共同の利益を損なうことが明白であるもの、買収に応じることを株主に強要するおそれがあるものなども想定されるため、株主の皆様が十分な情報を得たうえで判断をされることが必要と考えております。
当社は、当社株式の大規模買付行為を行う者の意向を慎重に確認したうえで、当該大規模買付行為の是非を株主の皆様に適切に判断していただくために必要かつ十分な情報(独立社外取締役の意見を尊重した当社取締役会の意見を含みます)を提供し、検討のための時間を確保するよう努める等、金融商品取引法、会社法及びその他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社グループは、企業価値の追求と、その最大化を通じた人々・社会・経済の発展への貢献を経営理念で掲げており、サステナビリティの実現に貢献し、ステークホルダーの皆様から信頼される企業グループであり続けたいと考えています。「日清オイリオグループビジョン2030」(以下、「ビジョン2030」)では、当社グループが社会課題を解決し価値を創造する重点領域を定め、社会との共有価値を創造することで成長を遂げるための戦略の指針と2030年に目指す姿を示しています。
この考えのもと、当社グループは、ステークホルダーの皆様と良好な関係を築き、信頼の向上に努めるとともに、コーポレート・ガバナンスの充実に努めてまいります。
<2030年に目指す姿>私たちは、“植物のチカラ®”と“油脂をさらに究めた強み”で、食の新たな機能を生み出すプラットフォームの役割を担います。そして多様な価値を創造し、“生きるエネルギー”をすべての人にお届けする企業グループになります。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
(a)企業統治の体制の概要
当社は監査役会設置会社の形態を採用しております。有価証券報告書提出日現在(2026年6月16日)のコーポレート・ガバナンスおよび内部統制に関する体制の模式図は、次のとおりとなっております。

※常勤監査役は、リスクマネジメント委員会、内部統制委員会、経営会議にオブザーバーとして出席しております。
※上記以外に常勤監査役とコーポレートスタッフ部門との定期的な情報交換・情報共有化等、監査の実効性確保に向けた会議体を設置しております。
取締役会は、代表取締役社長を議長とし、取締役9名(うち独立社外取締役3名)で構成※し、法令で定められた事項および経営上の重要事項を審議し、決定しております。また、取締役会は、当社の経営に関して豊富な経験を持つ取締役と経営に関する深い知識を持つ、独立性の高い社外取締役により構成され、経営および業務執行についての監督責任を負っております。
※当社は、2026年6月23日開催予定の第154回定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役9名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の取締役は9名(うち、独立社外取締役3名)となる予定です。当該議案が、承認可決された場合の取締役会の構成及び執行役員体制については、後記「(2)役員の状況」のとおりです。
また、当社は、環境変化に即応した迅速な意思決定を実践するため、執行役員制度を導入しており、執行役員は取締役会から業務執行権限を委譲され、経営計画や取締役会の方針に則り、取締役の監督のもとで業務執行に携わっております。また、社長執行役員を議長とし、全ての執行役員を構成員とする執行役員会を設置しております。執行役員会は、取締役会から委譲された権限範囲内の重要案件に係る意思決定、業務執行状況の報告および確認を行っております。なお、業務執行を監査する目的で常勤監査役が執行役員会に出席しております。
監査役会は、監査役4名(うち独立社外監査役2名)で構成しており、監査役は、取締役会やその他重要な会議への出席、業務および財産の状況調査等を通して、取締役の職務執行、執行役員の業務執行を監査しております。監査役は、会計監査人および内部監査室と緊密な連携を保ち、意見および情報の交換を行い、効果的・効率的な監査を実施しております。また、監査役監査業務の補助を行う専任スタッフを1名配置し、より充実した監査体制を構築するとともに、内部監査室との連携を強め、監査機能の充実・強化を図っています。監査役会および監査役の具体的な活動状況については、「(3) 監査の状況」をご参照ください。
※当社は、2026年6月23日開催予定の第154回定時株主総会の議案(決議事項)として、「監査役1名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の監査役は2名(うち、独立社外監査役2名)となる予定です。当該議案が、承認可決された場合の監査役会の構成については、後記「(2)役員の状況」のとおりです。
また、必要に応じて、諮問委員会、審議委員会および社長の意思決定支援機関を設置いたします。有価証券報告書提出日現在は、以下の審議委員会等を設置しております。
| 取締役会の諮問委員会 | ||
| 名称 | 役割・機能および構成 | |
| 指名諮問委員会 | 取締役の選解任方針の決定および取締役候補者の検討、評価、原案決定などの審議を行い、取締役会へ答申しております。 | |
| [有価証券報告書提出日現在の構成員] | ||
| [委員長] 社外取締役:山本 功 | [構成員] 代表取締役:久野 貴久 社外取締役:江藤 尚美、志濟 聡子 | |
| [2026年6月23日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会決議後の構成員(予定)] | ||
| 本有価証券報告書提出日現在から変更なし | ||
| 報酬諮問委員会 | 役員報酬体系の検証および役員報酬の原案などの審議を行い、取締役会へ答申しております。 | |
| [有価証券報告書提出日現在の構成員] | ||
| [委員長] 社外取締役:江藤 尚美 | [構成員] 代表取締役:久野 貴久 社外取締役:山本 功、志濟 聡子 社外監査役:草道 倫武、水口 啓子 | |
| [2026年6月23日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会決議後の構成員(予定)] | ||
| 本有価証券報告書提出日現在から変更なし | ||
| 取締役会が設置する委員会 | ||
| 名称 | 役割・機能および構成 | |
| リスクマネジメント委員会 | 全社的なリスクを総括的に管理しており、リスクが顕在化した場合の緊急体制を整備し、危機対応を図っております。また、全社的リスクの評価や対応方針・状況などを取締役会に報告しております。 | |
| [有価証券報告書提出日現在の構成員] | ||
| [委員長] 専務執行役員:小林 新 | [構成員] 取締役:佐藤 将祐、小池 賢二、竹島 智春 専務執行役員:岡 雅彦 常務執行役員:野中 公陽 執行役員:関口 和洋、三木 浩嗣、長谷川 寛 [オブザーバー] 監査役:大場 克仁、渡辺 信行 | |
| [2026年6月23日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会決議後の構成員(予定)] | ||
| [委員長] 専務執行役員:小林 新 | [構成員] 取締役:佐藤 将祐、小池 賢二、竹島 智春、野中 公陽 専務執行役員:岡 雅彦 執行役員:関口 和洋、三木 浩嗣、長谷川 寛 [オブザーバー] 監査役:大場 克仁、渡辺 信行 | |
| 投融資委員会 | 設備投資、M&Aおよび事業再編などの重要な投融資案件の審議を行うとともにその評価を行っております。 | |
| [有価証券報告書提出日現在の構成員] | ||
| [委員長] 取締役:竹島 智春 | [構成員] 取締役:佐藤 将祐、小池 賢二 専務執行役員:小林 新 執行役員:三木 浩嗣、長谷川 寛 | |
| [2026年6月23日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会決議後の構成員(予定)] | ||
| 本有価証券報告書提出日現在から変更なし | ||
| 企業倫理委員会 | 企業倫理の取り組みの統括管理を行っております。また、企業倫理ホットラインに提供される情報に関する審議および対策の推進を行っております。 | |
| [有価証券報告書提出日現在の構成員] | ||
| [委員長] 専務執行役員:小林 新 | [構成員] 執行役員:長谷川 寛 参与:瀬川 高志 | |
| [2026年6月23日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会決議後の構成員(予定)] | ||
| 本有価証券報告書提出日現在から変更なし | ||
| 内部統制委員会 | 金融商品取引法に定める内部統制報告を適切に実施するための内部統制の運用徹底、強化、改善を行っております。 | |
| [有価証券報告書提出日現在の構成員] | ||
| [委員長] 取締役:小池 賢二 | [構成員] 執行役員:関口 和洋、三木 浩嗣、横山 英治、長谷川 寛、白石 鉄 部門長等:小泉 徹 [オブザーバー] 監査役:大場 克仁、渡辺 信行 | |
| [2026年6月23日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会決議後の構成員(予定)] | ||
| [委員長] 取締役:小池 賢二 | [構成員] 執行役員:関口 和洋、三木 浩嗣、横山 英治、長谷川 寛、白石 鉄 部門長等:北川 聡 [オブザーバー] 監査役:大場 克仁、渡辺 信行 | |
| 取締役会が設置する協議会 | |
| 名称 | 役割・機能および構成 |
| 社外役員協議会 | 経営戦略の実現に向けて、独立性の高い社外役員の立場から、当社の経営課題等について情報交換・意見交換を行っております。 |
| [有価証券報告書提出日現在の構成員] | |
| [構成員] 社外取締役:山本 功、江藤 尚美、志濟 聡子 社外監査役:草道 倫武、水口 啓子 | |
| [2026年6月23日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会決議後の構成員(予定)] | |
| 本有価証券報告書提出日現在から変更なし | |
| 業務執行の審議機関 | ||
| 名称 | 役割・機能および構成 | |
| 経営会議※ | 当社グループの持続的な成長と社会の持続的な発展(サステナビリティ)を実現するための基本方針の立案、長期ビジョンで目指す姿の実現に向けた重要課題の審議および業務執行の確度を高めるため、中期経営計画の実現に向けた事業戦略課題の審議等を行っております。 | |
| [有価証券報告書提出日現在の構成員] | ||
| [議長] 社長執行役員:久野 貴久 | [構成員] 専務執行役員:小林 新、岡 雅彦 常務執行役員:佐藤 将祐、寺口 太二、小池 賢二、竹島 智春、野中 公陽、井上 勝司 [オブザーバー] 監査役:大場 克仁、渡辺 信行 | |
| [2026年6月23日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会決議後の構成員(予定)] | ||
| 本有価証券報告書提出日現在から変更なし | ||
※2026年4月1日付で事業戦略会議から経営会議に名称を変更しております。
| 執行役員会が設置する審議委員会 | ||
| 名称 | 役割・機能および構成 | |
| 品質マネジメント委員会 | 当社グループにおける品質保証に関わる方針、施策の審議および実行の確認を行っております。また、オイリオQMSの統括をしております。 | |
| [有価証券報告書提出日現在の構成員] | ||
| [委員長] 社長執行役員:久野 貴久 [副委員長] 専務執行役員:小林 新 | [構成員] 常務執行役員:佐藤 将祐 執行役員:久馬 仁、上原 秀隆、長谷川 寛、白石 鉄、古門 正尚 部門長等:保坂 正俊、土屋 欣也 | |
| [2026年6月23日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会決議後の構成員(予定)] | ||
| 本有価証券報告書提出日現在から変更なし | ||
| 人材開発委員会 | 中長期的かつ経営的な視点から、人材マネジメント(人事政策)の高度化を実現するための議論を行っております。 | |
| [有価証券報告書提出日現在の構成員] | ||
| [委員長] 専務執行役員:小林 新 | [構成員] 社長執行役員:久野 貴久 専務執行役員:岡 雅彦 常務執行役員:佐藤 将祐、寺口 太二、小池 賢二、竹島 智春、野中 公陽、井上 勝司 | |
| [2026年6月23日開催予定の定時株主総会終了後の取締役会決議後の構成員(予定)] | ||
| 本有価証券報告書提出日現在から変更なし | ||
(b)取締役会等の活動状況
<取締役会の活動状況>2025年度においては、2024年度と同様、取締役会の実効性向上を目的に、集中的な審議の時間を確保する観点から、取締役会メンバー全員が参加し、終日、議論を行うオフサイトミーティングを取締役会とは別に開催しております。
取締役会およびオフサイトミーティングにおける主な取り組みについては、「⑤ 取締役会の実効性評価」をご参照下さい。
2025年度は取締役会を全12回開催しており、取締役会の出席状況においては次のとおりです。
| 氏名 | 地位 | 出席回数 |
| 久野 貴久 | 代表取締役社長 | 12回/12回 |
| 三枝 理人 | 取締役 | 12回/12回 |
| 佐藤 将祐 | 取締役 | 12回/12回 |
| 寺口 太二 | 取締役 | 8回/ 8回(※) |
| 小池 賢二 | 取締役 | 8回/ 8回(※) |
| 竹島 智春 | 取締役 | 8回/ 8回(※) |
| 山本 功 | 社外取締役 | 12回/12回 |
| 江藤 尚美 | 社外取締役 | 12回/12回 |
| 志濟 聡子 | 社外取締役 | 11回/12回 |
| 大場 克仁 | 常勤監査役 | 12回/12回 |
| 渡辺 信行 | 常勤監査役 | 12回/12回 |
| 草道 倫武 | 社外監査役 | 12回/12回 |
| 水口 啓子 | 社外監査役 | 12回/12回 |
※寺口太二、小池賢二氏、竹島智春氏については、2025年6月の取締役就任後に開催された全ての取締役会に出席しております。
<指名諮問委員会および報酬諮問委員会の活動状況>指名諮問委員会は、取締役候補者の検討、評価、原案決定等の審議を行い、取締役会へ答申いたします。同委員会は、代表取締役社長および社外取締役3名の計4名で構成されており、委員長は社外取締役である山本功氏が務めております。
2025年度は指名諮問委員会を全2回開催しました。各回の審議内容は下記のとおりです。
・第1回(2025年9月):
2026年度の経営体制、社長等のサクセッションプラン、ガバナンス体制について審議
・第2回(2026年2月):
2026年度の経営体制(取締役の新任、執行役員の昇任・新任)、社長等のサクセッションプラン、ガバナンス体制について審議
報酬諮問委員会は、「取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針」「取締役の個人別の報酬等の内容」「サーベイデータ等を用いた取締役報酬の体系、水準、業績指標等の検証」などについて審議し、取締役会へ答申いたします。同委員会は、代表取締役社長、社外取締役3名および社外監査役2名の計6名で構成されており、委員長は、社外取締役である江藤尚美氏が務めております。
2025年度は報酬諮問委員会を全3回開催しました。各回の審議内容は下記のとおりです。
・第1回(2025年5月):
2024年度の全社業績および期初に設定した目標(単年度業績に対する貢献、将来に向けた貢献(成長、資本効率、ESG))に対する個人評価に基づく個人別賞与額、2024年度株式報酬、および2025年度役員報酬原案(報酬構成比率・水準、賞与業績指標)について審議
・第2回(2025年12月):
国内主要企業における役員報酬の動向を踏まえた当社役員報酬制度の検証について審議
・第3回(2026年3月):
役員報酬の水準と構成比率の見直しについて審議
なお、当事業年度における当社の役員の報酬等の額の決定過程ですが、2025年5月26日の報酬諮問委員会の審議に基づく答申を受けて、2025年6月17日開催の取締役会にて2025年度の取締役の固定報酬および賞与支給の条件を決議しております。なお、株式報酬については2025年6月17日開催の取締役会にて決議された株式交付規程に基づき運用しております。監査役の個人別報酬等は2025年6月24日に監査役の協議によって決定しております。
2025年度の指名諮問委員会および報酬諮問委員会の出席状況は、次のとおりです。
| 氏名 | 地位 | 指名諮問委員会 | 報酬諮問委員会 |
| 出席回数 | 出席回数 | ||
| 久野 貴久 | 代表取締役社長 | 2回/2回 | 3回/3回 |
| 山本 功 | 社外取締役 | 2回/2回 | 3回/3回 |
| 江藤 尚美 | 社外取締役 | 2回/2回 | 3回/3回 |
| 志濟 聡子 | 社外取締役 | 2回/2回 | 2回/3回 |
| 草道 倫武 | 社外監査役 | ― | 3回/3回 |
| 水口 啓子 | 社外監査役 | ― | 3回/3回 |
③ 企業統治に関するその他の事項
(a) 内部統制システムの整備の状況
コンプライアンス、リスクマネジメント体制については、リスクマネジメント委員会、企業倫理委員会などの委員会を設置し、必要に応じ顧問弁護士などとの連携を図り、専門的な見地から意見を答申しております。
取締役が遵守すべきコンプライアンスの基本、違反に対する懲罰などを取締役倫理規程に定めております。また、すべての役員および従業員において経営理念を実現するための行動指針である「日清オイリオグループ行動規範」の浸透を図るとともに、企業倫理ホットラインによる通報の受付を行い、提供された通報については、企業倫理委員会で審議し、再発防止を図っております。当社では、当社グループの役員・従業員を対象に企業倫理講演会を開催し、行動規範のグループ内への浸透およびコンプライアンス推進を図っております。また、当社法務部門は、当社グループの法令遵守状況の確認を行うとともに、法務教育を実施しております。
金融商品取引法に基づく内部統制システムについては、その整備・運用方針等の決定のために内部統制委員会を設置し、その評価を内部監査室が担当しております。また、内部監査室は、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンスの視点から業務が健全かつ適切に執行されることを確保するため、内部監査を実施するとともに、内部監査の結果を代表取締役社長、取締役会および監査役会に定期的に報告しております。
取締役の職務の執行および執行役員の業務の執行が効率的に行われることを確保する体制については、当社は執行役員制を採用し、各部門の担当執行役員は、経営計画を構成する部門目標の達成責任を負っており、当社グループの中期経営計画の達成に向け、毎月開催される執行役員会において、重要案件に係る意思決定および経営計画の進捗管理を行っております。
設備投資、M&Aおよび事業再編などの重要な投融資案件については、子会社に関する案件も含め、投融資委員会に諮り、審議しております。
(b) リスク管理体制の整備の状況
リスク管理につきましてはリスクマネジメント委員会が全社的なリスクを総括的に管理しており、リスクが顕在化した場合の緊急体制を整備し、危機対応を図っております。リスクマネジメント委員会ではリスクの棚卸を実施のうえで、影響度合と発生可能性をもとにリスクマトリクス図を作成するとともに、個々のリスクに対するリスク対策を管理しております。また、リスクが顕在化した際の影響度を軸とした優先順位付けを行ったうえで、重要なリスクとして選定し、業務部門および統括部門が相互連携し、PDCAサイクルによるリスクマネジメントを実施しております。リスクマネジメント委員会は全社的リスクの評価や対応方針・状況などを取締役会に報告しています。なお、2021年度から常勤監査役がリスクマネジメント委員会にオブザーバーとして出席しています。また、経理規程、与信管理規程、情報セキュリティ管理規程等の諸規程の今日的な見直しを恒常的に行い、必要に応じて改訂または新たな規程の整備を行っており、内部監査室は、業務における諸規程の遵守状況を監査しております。
当社の情報管理体制としては、取締役会が執行役員の業務執行状況を確認できる体制を確保する視点から、取締役会規程・同運用基準、執行役員会運営規程、文書管理規程等を整備しており、社外取締役および社外監査役による情報収集の利便性の向上を図るため、社内取締役および執行役員と同様の情報システム環境を提供しております。
リスク管理に関する体制の模式図は、次のとおりとなっております。

(c) 当社ならびに子会社からなる企業集団における業務の適正性の確保
経営企画室が子会社全体の管理を行い、企業集団としての戦略と各子会社運営の適正性を総合的に評価しております。また、当社の執行役員の中から子会社ごとに担当役員を任命し、経営の責任体制を明確にするとともに、担当役員は子会社の適正な業務遂行を指導・監督しております。内部監査室は定期的に子会社の内部監査を実施しております。
子会社の体制としては、取締役を親会社から選任し、子会社の独立企業としての発展と連結グループにおける企業価値の最大化を共に実現すべく、業務遂行状況を監督しております。また、国内子会社については、親会社から監査役を選任し、当該子会社が監査範囲の限定規定を設けることが可能な場合においても、監査役に業務監査権限を付与しております。海外子会社の会計監査につきましては、日清奥利友(中国)投資有限公司他7社につきましては、当社の監査公認会計士等が所属するDeloitte Touche Tohmatsu Limitedグループの現地事務所に委嘱しており、PT Indoagri Daitocacaoについては、Ernst&Youngの現地事務所が同社の財務諸表関係の監査を行っております。
(d) 反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方および整備状況
反社会的な勢力や不当な圧力に対しては、「日清オイリオグループ行動規範」の定めのとおり、必要な場合には法的措置を前提として、屈することなく毅然とした態度で臨んでまいります。
具体的には、人事・総務部を対応統括部署として、警察と連携をとるとともに、公益社団法人警視庁管内特殊暴力防止対策連合会が開催する研修会への参加により定期的な情報収集を行うことなどにより、社内体制の整備に努めております。
(e) 責任限定契約
当社は、社外取締役山本功氏、江藤尚美氏および志濟聡子氏、社外監査役草道倫武氏および水口啓子氏との間において、会社法第427条第1項に基づき、会社法第423条第1項の賠償責任について、職務を行うにあたり善意でかつ重大な過失がないときは、金5百万円または会社法第425条第1項に定める最低責任限度額とのいずれか高い額を限度とする契約を締結しております。
(f) 役員等賠償保険契約
当社は役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、株主や第三者から損害賠償請求を提起された場合において、被保険者が負担することとなる損害賠償金および争訟費用等の損害を当該保険契約により填補することとしております。
当該保険契約の被保険者は当社および国内子会社の取締役、監査役、執行役員および管理職従業員であります。
故意または重過失、犯罪行為等に起因する損害賠償金は上記保険契約により填補されません。
④ 取締役に関する事項
(a) 取締役の定数
当社の取締役は20名以内とする旨を定款で定めております。
(b) 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を、また、累積投票によらないものとする旨を定款で定めております。
⑤ 取締役会の実効性評価
当社では取締役会の実効性を担保し、向上させるため、毎年、各取締役・監査役による取締役会の実効性評価を実施しております。アンケートによる自己評価や意見聴取などを実施し、取締役会で審議したうえでその結果を開示しております。
このたび、2025年度の取締役会の実効性評価を実施し、その結果を取締役会において報告・審議いたしました。概要は以下の通りです。
(a) 実効性向上に向けた2025年度取締役会の取り組み
前年度(2024年度)の評価結果を踏まえて、次の取組みを行うことにより、実効性のさらなる改善を図りました。
ⅰ)「重要な経営課題に関する議論の深化」
経営における重要なテーマについて、取締役会で重点的に審議するとともに、オフサイトミーティングを行い、取締役会メンバー全員参加による、活発な意見交換を行いました。
[2025年度のオフサイトミーティングのテーマ]
• 当社グループの目指す姿と、その実現に向けたグローバル展開の概観
• チョコレート用油脂需要の変化を捉えたグループ一体でのバリューチェーン戦略
• 北米事業展開の現状と今後の戦略
• 技術面からの価値創造
• 顧客接点の高度化を起点とする多様な価値創出
[取締役会の主な審議事項]
• ISF 欧州サプライチェーン強化
• 次年度経営計画について(2回)
• 株式分割の実施
• 取締役会の更なる活性化、監督機能の実効性向上に向けた検討
ⅱ)「取締役会におけるモニタリング機能のさらなる強化」
前年度の実効性評価結果から抽出した重点的に審議・対応すべき課題について、新たに設けた取締役会メンバーによる集中審議の場で議論を深めました。
[主な検討、審議事項]
• 資本収益性向上に向けた事業構造改革(国内油脂・油糧事業)
• 中期経営計画達成に資する人材基盤の在り方
(b) 2025年度取締役会実効性評価の実施内容
当社では、2025年度の取締役会の実効性評価を、客観性を担保するために外部機関のサポートを受け、取締役会を構成する取締役・監査役(全13名)を対象に、以下の内容について、アンケート形式での調査を実施しました。
• 取締役会の構成
• 取締役会の運営
• 経営戦略・経営計画
• 内部統制・リスク管理
• 指名・報酬
• 社内取締役のパフォーマンス
• 社外取締役のパフォーマンス
• 取締役・監査役に対する支援体制
• 株主(投資家)との対話
• 自身の取組み
調査結果を踏まえ、代表取締役社長と社外役員全員との議論を行ったうえで、取締役会にて議論を行い、最終的な評価を行いました。
(c) 評価結果
今回の評価結果を通じ、当社の取締役会の実効性については、戦略の策定、経営の監督機能等の観点から、おおむね確保されていると判断しました。なお、2021年度以降、評価のスコアは上昇し、高水準を維持しており、取締役会の実効性向上に向けた改善策が評価結果につながっているものと判断しております。
今回の調査結果で評価が高かった項目と、改善余地があると評価した項目を踏まえて重点的に審議・対応すべき課題を以下の通り整理し、対策を講じていきます。
ⅰ)評価の高い項目
• 経営戦略や経営計画が、社会の持続的な成長と中長期的な企業価値の創出に、どのように整合しているかについて認識したうえで十分な議論を行っている点
• 株主のみならず他のステークホルダーの経済的・社会的価値の両立を踏まえた経営戦略・経営計画となるよう十分に議論を行っている点
• 中長期的な企業価値の創出のために、ESGへの対応やSDGsへの取組において、リスクと機会の観点から会社の取るべき行動を特定し、適切に経営戦略に反映できている点
• 経営陣の報酬制度を設計し、具体的な報酬額を報酬諮問委員会から情報を得て適切に決定している点
ⅱ)改善余地があると評価した項目を踏まえて2026年度に重点的に審議・対応すべき課題
• 資本コストを規律とした資本収益性重視の経営への深化と、これに即応する経営管理体制の高度化
• グループガバナンス、グループ会社に対する内部統制システムの強化に向けた管理監督体制の見直し
• 事業環境の急激な変化、不確実性の高まり等を踏まえた、グループ全体における潜在的な機会・リスクへの対応
• 成長戦略の実行と中長期視点での機能強化に資する人材基盤の構築
• 成長戦略・基盤強化戦略を加速するデータ活用とデジタル基盤構築への資本投資、その実装と評価
(d) さらなる実効性向上に向けた取り組み
2026年度においても、取締役会メンバーによるオフサイトミーティングや集中審議を継続し、経営課題の議論を更に深めると共に、社内・社外役員間の緊密な対話を通じて、取締役会の実効性向上に向け、継続的な改善を進めます。また、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な経営課題と認識し、株主・投資家とのエンゲージメントを一層深化させてまいります。
中東情勢の緊迫化等により不確実性が増す環境下でも、当社は事業構造改革と成長戦略の実行により、レジリエントな経営体制を構築するとともに、資本コストを上回る利益成長を目指します。これにより、グローバルトップレベルの油脂ソリューション企業への飛躍を果たし、「Value UpX」で描く未来像を確実に実現してまいります。
⑥ 株主総会決議に関する事項
(a) 自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、経済情勢の変化に対応して財務政策等の経営諸施策を機動的に遂行することを可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。
(b) 中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款で定めております。
⑦ 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念、企業価値を生み出す源泉、あらゆるステークホルダーとの信頼関係などを十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆様共同の利益を持続的に確保し、向上させる者でなければならないと考えております。
上場会社である以上、当社株式の大規模買付行為に対し、売却を行うか否かの判断や会社の経営を委ねることの是非に関する判断は、最終的には個々の株主の皆様に委ねられるべきものであります。しかしながら、株式の大規模買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主の皆様共同の利益を損なうことが明白であるもの、買収に応じることを株主に強要するおそれがあるものなども想定されるため、株主の皆様が十分な情報を得たうえで判断をされることが必要と考えております。
当社は、当社株式の大規模買付行為を行う者の意向を慎重に確認したうえで、当該大規模買付行為の是非を株主の皆様に適切に判断していただくために必要かつ十分な情報(独立社外取締役の意見を尊重した当社取締役会の意見を含みます)を提供し、検討のための時間を確保するよう努める等、金融商品取引法、会社法及びその他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。