有価証券報告書-第98期(2025/04/01-2026/03/31)
(4)リスク管理
バリューチェーン上の様々なサステナビリティ課題に紐づくリスクと機会について、グループ戦略上のリスクや財務リスク等と合わせ、全社重要リスクを用いて統合的なリスクマネジメントを行っています。当社グループのリスクマネジメント体制の全体像の詳細は、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
また、自然や気候変動に関する環境課題、サプライチェーン上の労働者や地域コミュニティにおける人権リスクについて、バリューチェーンを横断的に把握し重要リスクに優先的に対処するため、人権マネジメントと環境マネジメントを実施しています。
① 人権マネジメント
人権尊重は企業の責任であり、サステナビリティ経営を推進するための大前提となる重要な経営課題です。特に、当社グループが依存する主原料のサプライチェーンでは様々な人権課題が懸念されており、人権尊重の取り組みへの対応を怠った場合、ステークホルダーの人権リスクが高まる恐れがあると同時に、顧客との取引の中止などのビジネスリスクにもつながります。当社グループは「不二製油グループ人権方針」や人権に関する各種方針に基づき、人権デュー・ディリジェンスを実施しています。
(人権デュー・ディリジェンス)
グループ全体の優先的な人権リスクについては、人権インパクトアセスメントにより特定し、ESGマテリアリティの重点項目に反映しています。特定された人権リスクについては、該当するESGマテリアリティ重点項目の管掌役のもと、人権リスクの低減に向けた具体的な取り組みを推進しています。これらの取り組みの進捗状況は、サステナビリティ委員会で審議・監督し、取締役会へ報告しています。
第3回人権インパクトアセスメント(2024年度)で特定した優先的な人権リスク
優先的な人権リスクに関連するESGマテリアリティ(サステナビリティ課題領域)は以下のとおりです。
「食品安全と健康」「サステナブル調達」「人的資本と労働安全」「情報セキュリティ」「公正な企業行動」
(注)人権インパクトアセスメントの詳細は、サステナビリティレポートをご参照ください。https://www.fujioil.co.jp/sustainability/human_rights/
また、特にサプライチェーン上の人権リスクが懸念される主原料では、権利保有者との直接対話を含むデュー・ディリジェンスプロセスを通し、顕在・潜在人権リスクの特定と防止・軽減に努めています。
(救済の実施)
・内部通報制度
当社グループまたは当社グループの役職員等による法令違反行為、不正行為等をはじめ、その他ハラスメント・差別等あらゆる人権侵害を含む、法令やグループの行動規範や方針に違反またはそのおそれのある行為について、相談・連絡頂けるよう国内向けの「内部通報窓口」及び海外グループ会社の役職員等向けの「コンプライアンス・ヘルプライン」を設けています。
「内部通報窓口」については、社外からもアクセス可能な窓口とするとともに、通報者の匿名性の確保及びプライバシー保護の強化、通報窓口の透明性・公正性を担保の観点から、社外の弁護士事務所に通報窓口を設置しています。
また、当社の内部通報規程では、法令違反行為等に関する通報の適正な仕組みを定めており、通報者保護のため、上記「内部通報窓口」及び「コンプライアンス・ヘルプライン」に通報したことを理由に、通報者となった役職員等を解雇及び不利益に取り扱うことを禁止しています。さらに、通報者に対して不利益な取り扱いや嫌がらせ等をした者に、就業規則等に従い処分を課すことができると定めています。
引き続き、通報者の通報に対する信頼感と心理的安全性の醸成に努め、内部通報制度の運用の改善に努めます。
・サプライチェーン上の人権・環境リスクに対応するグリーバンス(苦情処理)メカニズム
「責任あるパーム油調達方針」を実現する目的で、2018年5月にグリーバンス(苦情処理)メカニズムを構築・公表しました。グリーバンスメカニズムは、ステークホルダーから当社グループに提起されたサプライチェーン上の環境・人権問題について、「責任あるパーム油調達方針」に基づいてパートナーとともにサプライヤーへエンゲージし、問題を改善する仕組みであり、あらゆるステークホルダーが「不二製油グループ グリーバンスウェブページ(英語)」より、当社グループやグループのサプライチェーン上の環境、人権を含む様々な問題について報復や不利益を被らない形で提起することができます。
当社ウェブサイトでは、グリーバンス手順書を掲載し、エンゲージ対象企業の定義や、グリーバンス対応プロセスを公開しています。また、四半期に一度、受け付けたグリーバンスへの対応状況を更新し、ステークホルダーへ情報を開示しています。
(注)グリーバンスメカニズムについては以下のURLより当社ウェブサイト(英語)をご参照ください。
https://www.fujioil.co.jp/en/sustainability/grievance_mechanism/

② 環境マネジメント(気候・自然関連インパクト、リスク・機会の管理)
当社グループの事業活動は、大気、水、土壌、森林、植物といった自然資本の恵みに支えられています。一方で、原料生産から製造・販売に至るバリューチェーン全体を通じて、地球環境や地域の自然環境に影響を与える側面も有しています。近年、気候変動の進行や生物多様性の喪失が加速する中、こうした自然環境の変化は、原料調達や事業継続に影響を及ぼす重要な経営課題・リスクであると認識しています。

(表1)不二製油グループにおける気候変動リスク・機会及び財務インパクトの影響度評価(概要版)
詳細はサステナビリティレポートをご参照ください
https://www.fujioil.co.jp/sustainability/environmental_management/

*¹ 影響度
大:「利益への影響額が100億円以上となる可能性がある」
中:「利益への影響額が20億円以上~100億円未満となる可能性がある」
小:「利益への影響額が20億円未満となる可能性がある」
上記、大・中・小の影響度は、当社グループにおける現在のポートフォリオ、財務状況、業績等に基づき、ある条件下の試算により予測される2050年頃の財務インパクトについて言及したものです。財務インパクトの評価はこの影響度を基準として行っておりますが、変動する場合があります。
*² 「IEA」による各国炭素税見込額と当社グループのCO2排出見込量より算出。
*³ サプライヤー行動規範:グループ共通の調達に関する包括的な考え方を全てのサプライヤーにお伝えすることを目的に、既存の各ガイドライン・方針の上位方針となる「サプライヤー行動規範」を策定し、環境保全をはじめとした一連の原則の遵守、及び本行動規範の違反を特定し改善するための予防策や救済策を講じることを全てのサプライヤーに訴求するもの
*⁴「One Health」:生態系の健康、そして動物の健康を守ることが人の健康を守ることでもあるという事実を認識し、人、動物、生態系、3つの健康を1つと考え、守っていこうという概念。
(表2)不二製油グループのバリューチェーン上の自然関連リスク・機会

バリューチェーン上の様々なサステナビリティ課題に紐づくリスクと機会について、グループ戦略上のリスクや財務リスク等と合わせ、全社重要リスクを用いて統合的なリスクマネジメントを行っています。当社グループのリスクマネジメント体制の全体像の詳細は、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
また、自然や気候変動に関する環境課題、サプライチェーン上の労働者や地域コミュニティにおける人権リスクについて、バリューチェーンを横断的に把握し重要リスクに優先的に対処するため、人権マネジメントと環境マネジメントを実施しています。
① 人権マネジメント
人権尊重は企業の責任であり、サステナビリティ経営を推進するための大前提となる重要な経営課題です。特に、当社グループが依存する主原料のサプライチェーンでは様々な人権課題が懸念されており、人権尊重の取り組みへの対応を怠った場合、ステークホルダーの人権リスクが高まる恐れがあると同時に、顧客との取引の中止などのビジネスリスクにもつながります。当社グループは「不二製油グループ人権方針」や人権に関する各種方針に基づき、人権デュー・ディリジェンスを実施しています。
(人権デュー・ディリジェンス)
グループ全体の優先的な人権リスクについては、人権インパクトアセスメントにより特定し、ESGマテリアリティの重点項目に反映しています。特定された人権リスクについては、該当するESGマテリアリティ重点項目の管掌役のもと、人権リスクの低減に向けた具体的な取り組みを推進しています。これらの取り組みの進捗状況は、サステナビリティ委員会で審議・監督し、取締役会へ報告しています。
第3回人権インパクトアセスメント(2024年度)で特定した優先的な人権リスク
| サプライチェーン川上 (サプライチェーン上の 労働者・周辺コミュニティ) | 不二製油グループ (従業員・自社操業) | サプライチェーン川下 (顧客・消費者) | |
| 最優先で対処 すべきリスク | ・労働基準 ・労働安全衛生 | ・職場環境 ・労働安全衛生 | |
| 対処する必要性 があるリスク | ・非差別と機会均等 ・強制、奴隷、債務労働 ・児童労働・若年労働者 ・土地の権利 ・周辺コミュニティへの環境・社会影響 | ・非差別と機会均等 ・団体交渉権と結社の自由 ・強制、奴隷、債務労働 | ・食品安全 ・健康への権利 |
| ビジネス倫理に 関する課題 | ・詐欺、贈収賄、汚職 ・情報セキュリティとプライバシー ・倫理的な研究開発 | ||
| サプライチェーン横断的な課題 | ・苦情処理メカニズムと救済へのアクセス ・気候変動による人権への影響 ・DE&I | ||
優先的な人権リスクに関連するESGマテリアリティ(サステナビリティ課題領域)は以下のとおりです。
「食品安全と健康」「サステナブル調達」「人的資本と労働安全」「情報セキュリティ」「公正な企業行動」
(注)人権インパクトアセスメントの詳細は、サステナビリティレポートをご参照ください。https://www.fujioil.co.jp/sustainability/human_rights/
また、特にサプライチェーン上の人権リスクが懸念される主原料では、権利保有者との直接対話を含むデュー・ディリジェンスプロセスを通し、顕在・潜在人権リスクの特定と防止・軽減に努めています。
| 原料 | 人権デュー・ディリジェンスの取り組み(対象人権リスク) |
| パーム | ・自己評価ツール(全般的なリスク) ・サプライチェーン変革プログラム(サプライヤーの労働者の人権リスク) ・グリーバンス(苦情処理)メカニズム(主に農園における人権リスク) ・ランドスケープイニシアチブ(地域コミュニティ、先住民の土地の権利) |
| カカオ | ・児童労働監視・是正システム(CLMRS)(児童労働) |
| シアカーネル | ・児童労働デュー・ディリジェンスプロジェクト(児童労働) |
(救済の実施)
・内部通報制度
当社グループまたは当社グループの役職員等による法令違反行為、不正行為等をはじめ、その他ハラスメント・差別等あらゆる人権侵害を含む、法令やグループの行動規範や方針に違反またはそのおそれのある行為について、相談・連絡頂けるよう国内向けの「内部通報窓口」及び海外グループ会社の役職員等向けの「コンプライアンス・ヘルプライン」を設けています。
「内部通報窓口」については、社外からもアクセス可能な窓口とするとともに、通報者の匿名性の確保及びプライバシー保護の強化、通報窓口の透明性・公正性を担保の観点から、社外の弁護士事務所に通報窓口を設置しています。
また、当社の内部通報規程では、法令違反行為等に関する通報の適正な仕組みを定めており、通報者保護のため、上記「内部通報窓口」及び「コンプライアンス・ヘルプライン」に通報したことを理由に、通報者となった役職員等を解雇及び不利益に取り扱うことを禁止しています。さらに、通報者に対して不利益な取り扱いや嫌がらせ等をした者に、就業規則等に従い処分を課すことができると定めています。
引き続き、通報者の通報に対する信頼感と心理的安全性の醸成に努め、内部通報制度の運用の改善に努めます。
・サプライチェーン上の人権・環境リスクに対応するグリーバンス(苦情処理)メカニズム
「責任あるパーム油調達方針」を実現する目的で、2018年5月にグリーバンス(苦情処理)メカニズムを構築・公表しました。グリーバンスメカニズムは、ステークホルダーから当社グループに提起されたサプライチェーン上の環境・人権問題について、「責任あるパーム油調達方針」に基づいてパートナーとともにサプライヤーへエンゲージし、問題を改善する仕組みであり、あらゆるステークホルダーが「不二製油グループ グリーバンスウェブページ(英語)」より、当社グループやグループのサプライチェーン上の環境、人権を含む様々な問題について報復や不利益を被らない形で提起することができます。
当社ウェブサイトでは、グリーバンス手順書を掲載し、エンゲージ対象企業の定義や、グリーバンス対応プロセスを公開しています。また、四半期に一度、受け付けたグリーバンスへの対応状況を更新し、ステークホルダーへ情報を開示しています。
(注)グリーバンスメカニズムについては以下のURLより当社ウェブサイト(英語)をご参照ください。
https://www.fujioil.co.jp/en/sustainability/grievance_mechanism/

② 環境マネジメント(気候・自然関連インパクト、リスク・機会の管理)
当社グループの事業活動は、大気、水、土壌、森林、植物といった自然資本の恵みに支えられています。一方で、原料生産から製造・販売に至るバリューチェーン全体を通じて、地球環境や地域の自然環境に影響を与える側面も有しています。近年、気候変動の進行や生物多様性の喪失が加速する中、こうした自然環境の変化は、原料調達や事業継続に影響を及ぼす重要な経営課題・リスクであると認識しています。

(表1)不二製油グループにおける気候変動リスク・機会及び財務インパクトの影響度評価(概要版)
詳細はサステナビリティレポートをご参照ください
https://www.fujioil.co.jp/sustainability/environmental_management/

*¹ 影響度大:「利益への影響額が100億円以上となる可能性がある」
中:「利益への影響額が20億円以上~100億円未満となる可能性がある」
小:「利益への影響額が20億円未満となる可能性がある」
上記、大・中・小の影響度は、当社グループにおける現在のポートフォリオ、財務状況、業績等に基づき、ある条件下の試算により予測される2050年頃の財務インパクトについて言及したものです。財務インパクトの評価はこの影響度を基準として行っておりますが、変動する場合があります。
*² 「IEA」による各国炭素税見込額と当社グループのCO2排出見込量より算出。
*³ サプライヤー行動規範:グループ共通の調達に関する包括的な考え方を全てのサプライヤーにお伝えすることを目的に、既存の各ガイドライン・方針の上位方針となる「サプライヤー行動規範」を策定し、環境保全をはじめとした一連の原則の遵守、及び本行動規範の違反を特定し改善するための予防策や救済策を講じることを全てのサプライヤーに訴求するもの
*⁴「One Health」:生態系の健康、そして動物の健康を守ることが人の健康を守ることでもあるという事実を認識し、人、動物、生態系、3つの健康を1つと考え、守っていこうという概念。
(表2)不二製油グループのバリューチェーン上の自然関連リスク・機会
