有価証券報告書-第80期(2025/04/01-2026/03/31)
■戦略
当社グループは自社の生産活動におけるCO₂削減だけでなく、バリューチェーン全体の気候変動対応を意識した環境活動を展開しています。
2021年度からスタートした第七次中期計画ではCO₂排出量削減の加速と取組領域の拡大をめざし、グローバルの視点かつサプライチェーンの視点で、お取引先さまとの協働・社内の組織活動のあらゆる面から削減対応を進めました。
2022年度は、当社グループの中核事業であるスパイス系VCを担うハウス食品㈱を対象に、シナリオ分析を実施し、気候関連リスクと機会の特定とその対応策の検討を行いました。
2023年度は、2050年までの長期スパンで実現したい姿を明確化するため、当社グループが解決すべき重要課題を特定し、「ハウス食品グループ長期環境戦略2050」の策定、およびそれに基づく第八次中期計画の策定を行いました。
2025年度は、シナリオ分析の対象を当社グループ全体に更新し、気候関連リスクと機会の特定とその対応策の検討を行いました。



<シナリオ分析結果>当社グループは「スパイス系」「機能性素材系」「大豆系」の3つのVCと「新価値創出(付加価値野菜系VC含む)」を自ら価値提供する領域と定め、この領域で「食で健康」をお届けしていきます。2025年にシナリオ分析の対象を当社グループの中核である「スパイス系バリューチェーン」を担うハウス食品㈱から当社グループ全体に拡大し、2040年時点(中期)、2050年時点(長期)の気候変動による影響についてシナリオ分析を実施しました。
・当社グループ事業会社の工場所在地における水不足状況について
当社グループ事業会社の工場所在地における水不足状況について、「AQUEDUCT」ツール(※1)を用いて把握した結果、米国(ハウスフーズアメリカ社ロサンゼルス工場)と中国(大連ハウス食品社)の2拠点において水枯渇逼迫度が高い評価となりました。対応として、所在する現地の行政へのヒアリング等を実施した結果、喫緊の課題ではないと判断しております。
しかしながら、地域における水枯渇リスクが完全に解消されたわけではないことから、将来的に取水制限が発令された場合に備えて、節水対策に引き続き取り組んでまいります。
※1:AQUEDUCT:世界資源研究所(WRI)が提供する情報ツール
詳細につきましては、当社グループホームページをご参照下さい。
資源循環社会の実現<重要課題>|ハウス食品グループ本社㈱
https://housefoods-group.com/sustainability/waste/
気候変動については、IEA、IPCCのレポートに基づき、2つのシナリオ(1.5℃シナリオ:IEA WEO_NZE2050、4℃シナリオ:IPCC AR6_SSP5-8.5、SSP3-7.0)を設定しました。100以上のリスクと機会を網羅的に抽出した上で、事業に与える影響が大きいと評価した項目は以下の通りです。
時間軸が手前かつ重要度の大きいリスク機会項目への検討を優先的に行い、以下の対策を進めています。
上記表中の想定される対応策「◎」項目については、既に取組を推進しています。
・多拠点一括エネルギーネットワークサービス
ハウス食品㈱静岡工場に発電施設ガスコージェネレーションシステムを設置し、発電した低CO₂電力を当社グループの国内関係会社・事業所に融通する仕組みです。同様のシステムを活用した同一企業グループ9社18拠点への電力融通は、拠点数として国内最多となります。本取組により、当社グループ内のエネルギー使用量およびCO2排出量削減を加速してまいります。

・インターナルカーボンプライシング(以下、ICP)制度の活用
自助努力による CO₂削減を加速するため、2024年3月に自社の環境投資判断基準を刷新してICP制度を導入いたしました。将来的にかかると予想される費用(証書購入、炭素税)から価格を設定し、CO₂削減量をコスト化して投資判断に活用することで、環境投資設備の促進を目指しています。
・社内炭素価格:6,000 円/t -CO₂
・対象:CO₂(Scope1・2)排出量の削減を伴う設備投資
当社グループは自社の生産活動におけるCO₂削減だけでなく、バリューチェーン全体の気候変動対応を意識した環境活動を展開しています。
2021年度からスタートした第七次中期計画ではCO₂排出量削減の加速と取組領域の拡大をめざし、グローバルの視点かつサプライチェーンの視点で、お取引先さまとの協働・社内の組織活動のあらゆる面から削減対応を進めました。
2022年度は、当社グループの中核事業であるスパイス系VCを担うハウス食品㈱を対象に、シナリオ分析を実施し、気候関連リスクと機会の特定とその対応策の検討を行いました。
2023年度は、2050年までの長期スパンで実現したい姿を明確化するため、当社グループが解決すべき重要課題を特定し、「ハウス食品グループ長期環境戦略2050」の策定、およびそれに基づく第八次中期計画の策定を行いました。
2025年度は、シナリオ分析の対象を当社グループ全体に更新し、気候関連リスクと機会の特定とその対応策の検討を行いました。



<シナリオ分析結果>当社グループは「スパイス系」「機能性素材系」「大豆系」の3つのVCと「新価値創出(付加価値野菜系VC含む)」を自ら価値提供する領域と定め、この領域で「食で健康」をお届けしていきます。2025年にシナリオ分析の対象を当社グループの中核である「スパイス系バリューチェーン」を担うハウス食品㈱から当社グループ全体に拡大し、2040年時点(中期)、2050年時点(長期)の気候変動による影響についてシナリオ分析を実施しました。
・当社グループ事業会社の工場所在地における水不足状況について
当社グループ事業会社の工場所在地における水不足状況について、「AQUEDUCT」ツール(※1)を用いて把握した結果、米国(ハウスフーズアメリカ社ロサンゼルス工場)と中国(大連ハウス食品社)の2拠点において水枯渇逼迫度が高い評価となりました。対応として、所在する現地の行政へのヒアリング等を実施した結果、喫緊の課題ではないと判断しております。
しかしながら、地域における水枯渇リスクが完全に解消されたわけではないことから、将来的に取水制限が発令された場合に備えて、節水対策に引き続き取り組んでまいります。
※1:AQUEDUCT:世界資源研究所(WRI)が提供する情報ツール
詳細につきましては、当社グループホームページをご参照下さい。
資源循環社会の実現<重要課題>|ハウス食品グループ本社㈱
https://housefoods-group.com/sustainability/waste/
気候変動については、IEA、IPCCのレポートに基づき、2つのシナリオ(1.5℃シナリオ:IEA WEO_NZE2050、4℃シナリオ:IPCC AR6_SSP5-8.5、SSP3-7.0)を設定しました。100以上のリスクと機会を網羅的に抽出した上で、事業に与える影響が大きいと評価した項目は以下の通りです。
| No. | リスク機会項目 | 時間軸 | 影響度 | |||
| 1.5℃ | 4℃ | |||||
| 1 | 移行 | リスク | 調達品に関する規制 | 中期 | 大 | 小 |
| 2 | 消費者の意識の変容 | 中期 | 大 | 小 | ||
| 3 | 排出量に関するコスト増 | 中期 | 大 | 小 | ||
| 4 | 排出量の開示・削減等の義務化 | 中期 | 中 | 小 | ||
| 5 | 機会 | エネルギー効率の改善 | 中期 | 中 | 小 | |
| 6 | 脱炭素社会に対応した製品開発 | 中期 | 大 | 小 | ||
| 7 | 物理 | リスク | 気候変動に起因する災害リスク(サプライチェーン) | 長期 | 小 | 大 |
| 8 | 気候変動に起因する災害リスク(自社) | 長期 | 小 | 大 | ||
| 9 | 気象現象の激甚化等による消費動向の変化 | 長期 | 小 | 大 | ||
| 10 | 製品設計・管理条件の見直しの必要 | 長期 | 小 | 大 | ||
| 11 | 機会 | 気候変動に対応する製品開発による売上増 | 長期 | 小 | 中 | |
時間軸が手前かつ重要度の大きいリスク機会項目への検討を優先的に行い、以下の対策を進めています。
| No. | バリュー チェーン | リスク機会 | 具体的内容 | 想定される対応策 | |
| 1 | 上流 | リスク | 調達品に関する規制 | 低排出なサプライヤーからの原材料調達や調達品に対する課税などにより、調達コストが上昇する。 | ◎環境負荷の少ない原材料を活用した製品開発 ◎包材の軽薄短小化による省資源化 ・原材料の集約、調達元で加工して仕掛品化することで、調達・配送コストを低減 |
| 3 | 自社 | リスク | 排出量に関するコスト増 | 政府の環境に対する政策変更への対応、省エネ設備の導入コスト、代替エネルギーの調達コストなどが発生する。 | ◎製法改善などによる省エネへの取組 ◎環境投資による再生可能エネルギーの導入 (太陽光パネルの導入など) ・製品仕様の変更によるエネルギー使用量の削減 |
| 2 | 下流 | リスク | 消費者の意識の変容 | 消費者の購買行動が変化し、低炭素化を促す製品の開発が求められる。 | |
| 6 | 機会 | 脱炭素社会に対応した製品開発 | 脱炭素社会に貢献する製品の開発などにより新たな顧客を取り込む。 | ◎環境配慮製品の開発 (環境配慮型包装・時短調理製品) ◎環境視点でのプロモーション活動 ・マーケティングからの環境配慮製品開発の加速 | |
上記表中の想定される対応策「◎」項目については、既に取組を推進しています。
ハウス食品㈱静岡工場に発電施設ガスコージェネレーションシステムを設置し、発電した低CO₂電力を当社グループの国内関係会社・事業所に融通する仕組みです。同様のシステムを活用した同一企業グループ9社18拠点への電力融通は、拠点数として国内最多となります。本取組により、当社グループ内のエネルギー使用量およびCO2排出量削減を加速してまいります。

・インターナルカーボンプライシング(以下、ICP)制度の活用
自助努力による CO₂削減を加速するため、2024年3月に自社の環境投資判断基準を刷新してICP制度を導入いたしました。将来的にかかると予想される費用(証書購入、炭素税)から価格を設定し、CO₂削減量をコスト化して投資判断に活用することで、環境投資設備の促進を目指しています。
・社内炭素価格:6,000 円/t -CO₂
・対象:CO₂(Scope1・2)排出量の削減を伴う設備投資