有価証券報告書-第128期(2023/04/01-2024/03/31)
④ 指標と目標
計画的なCO2排出量削減に向けて、各事業活動において省エネ・創エネ・再エネ利用等の取り組みを強化し、3R(リサイクル・リユース・リデュース)の推進など資源循環、環境負荷に配慮した対応を行います。2022年度より、Scope1,2(※)でのCO2排出量削減の取り組みを強化するとともに、Scope3(※)における削減シナリオの策定を進めております。
また、当社グループの重点取り組みとして、プラスチックフィルム分野での「サーキュラーファクトリー計画」、アパレル(インナーウエア)分野での「ネットゼロファクトリー計画」を強力に推進いたします。
「サーキュラーファクトリー計画」はグリーンローンによる資金調達において、株式会社日本格付研究所(JCR)からグリーンボンド・ローン原則/ガイドラインへの適合性について最上位の「Green1(F)」の評価を受けております。なお、本フレームワークにおける「サーキュラーファクトリープロジェクト」は、本邦初の資源循環型工場の取り組み全体での評価取得となっております。(評価取得時点)
同ローンにより調達した資金は「サーキュラーファクトリープロジェクト」の他、CO₂排出量削減の取り組みとして、2023年2月に竣工しました BELS(※)5つ星およびZEB(※)認証を取得した江南工場(愛知県)事務所建設にも活用されております。
2023年度の主な取り組みとしては、創エネ活動の一環としてグループ関係会社である綾部エンプラ㈱に当社グループ保有の太陽光パネルを新たに設置致しました。また、プラスチックフィルム分野ではサーキュラーファクトリーにおいて新設製造機の稼働を開始し、再生エネルギーの活用や高効率生産を通じてエネルギー原単位削減に貢献しております。
シナリオ分析により得られた、リスクと機会に対応した製品の開発、上市も積極的に進めております。具体的にはプラスチックフィルム分野では、ラベル包装用収縮フィルムの環境対応グレード「GEOPLAS®」において、マスバランス方式のリサイクル原料を5%以上使用し、自動ラベル装着機に対応した国内最軽量収縮フィルムを開発、上市致しました。さらに、アパレル(インナーウエア)分野では、年々厳しさを増す夏の暑さに対し、独自の汗解消テクノロジーで不快感の解決を図るインナーブランド「アセドロン」を開発、上市致しました。今後もエシカル消費への対応を含め環境配慮型商品の開発、上市を積極的に進めてまいります。
※ Scope1:当社グループによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(当社グループの活動に関連する他社の排出)
BELS:建築物省エネルギー性能表示制度 省エネルギー性能を客観的に評価し、5段階の星マークで表示。
ZEB:ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング。建物で消費する一次エネルギー収支をゼロにすることを目指した建物。
[CO2 削減実績(Scope1,2)]
※Scope1、2 は国内・海外のグンゼグループ全事業所を対象に算定(Scope2の算定はマーケット基準)
[CO2 削減ロードマップ]

[Scope1,2 削減目標及び計画]
※CASBEE(建築環境総合性能評価システム):省エネや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建築物の品質を総合的に評価するシステム。S、A、B+、B-、Cの5段階がある。
[Scope3 排出量]
※Scope3 は国内のグンゼグループ全事業所を対象に算定
[Scope3 の事業部門別・カテゴリー別排出量]
[Scope3 の取り組み方向性]
当社のCO2排出量はScope1,2に比べ、Scope3が大きく、その中で大きな排出量を占めるプラスチックカンパニーとアパレルカンパニーを中心に、「カテゴリー1」(購入した製品・サービス)と「カテゴリー12」(販売した製品の廃棄)へのアプローチとして全社視点での資源循環、サステナブル調達を重点的に推進しています。2022年度のScope3排出量は前年に比べ増加していますが、これはサーキュラーファクトリー建設等の投資による「カテゴリー2」(資本財)の増加が要因です。このような投資による一時的な増加を除くとScope3は減少傾向にあり、さらにScope3削減への取り組みを強化するために、今後、削減目標の設定、公表を検討してまいります。Scope3算定・削減の取り組みは国内から開始していますが、今後海外事業所におけるScope3の影響度の確認も進めてまいります。
※2023年度Scope3実績につきましては集計出来次第、当社ホームページ(https://www.gunze.co.jp/)に掲載予定です。
計画的なCO2排出量削減に向けて、各事業活動において省エネ・創エネ・再エネ利用等の取り組みを強化し、3R(リサイクル・リユース・リデュース)の推進など資源循環、環境負荷に配慮した対応を行います。2022年度より、Scope1,2(※)でのCO2排出量削減の取り組みを強化するとともに、Scope3(※)における削減シナリオの策定を進めております。
また、当社グループの重点取り組みとして、プラスチックフィルム分野での「サーキュラーファクトリー計画」、アパレル(インナーウエア)分野での「ネットゼロファクトリー計画」を強力に推進いたします。
「サーキュラーファクトリー計画」はグリーンローンによる資金調達において、株式会社日本格付研究所(JCR)からグリーンボンド・ローン原則/ガイドラインへの適合性について最上位の「Green1(F)」の評価を受けております。なお、本フレームワークにおける「サーキュラーファクトリープロジェクト」は、本邦初の資源循環型工場の取り組み全体での評価取得となっております。(評価取得時点)
同ローンにより調達した資金は「サーキュラーファクトリープロジェクト」の他、CO₂排出量削減の取り組みとして、2023年2月に竣工しました BELS(※)5つ星およびZEB(※)認証を取得した江南工場(愛知県)事務所建設にも活用されております。
2023年度の主な取り組みとしては、創エネ活動の一環としてグループ関係会社である綾部エンプラ㈱に当社グループ保有の太陽光パネルを新たに設置致しました。また、プラスチックフィルム分野ではサーキュラーファクトリーにおいて新設製造機の稼働を開始し、再生エネルギーの活用や高効率生産を通じてエネルギー原単位削減に貢献しております。
シナリオ分析により得られた、リスクと機会に対応した製品の開発、上市も積極的に進めております。具体的にはプラスチックフィルム分野では、ラベル包装用収縮フィルムの環境対応グレード「GEOPLAS®」において、マスバランス方式のリサイクル原料を5%以上使用し、自動ラベル装着機に対応した国内最軽量収縮フィルムを開発、上市致しました。さらに、アパレル(インナーウエア)分野では、年々厳しさを増す夏の暑さに対し、独自の汗解消テクノロジーで不快感の解決を図るインナーブランド「アセドロン」を開発、上市致しました。今後もエシカル消費への対応を含め環境配慮型商品の開発、上市を積極的に進めてまいります。
※ Scope1:当社グループによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(当社グループの活動に関連する他社の排出)
BELS:建築物省エネルギー性能表示制度 省エネルギー性能を客観的に評価し、5段階の星マークで表示。
ZEB:ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング。建物で消費する一次エネルギー収支をゼロにすることを目指した建物。
[CO2 削減実績(Scope1,2)]
2023年度 | 対2022年度比 | 対2013年度比 | ||||
排出量(t-CO2) | 削減量(t-CO2) | 削減率 | 削減量(t-CO2) | 削減率 | ||
実績 | Scope1+2 | 115,517 | 2,807 | 2.4% | 56,991 | 33.0% |
Scope1 | 34,732 | 3,912 | 10.1% | 17,581 | 33.6% | |
Scope2 | 80,785 | △1,105 | △1.4% | 39,411 | 32.8% |
※Scope1、2 は国内・海外のグンゼグループ全事業所を対象に算定(Scope2の算定はマーケット基準)
[CO2 削減ロードマップ]

[Scope1,2 削減目標及び計画]
Scope1,2 削減目標 | Scope1,2 削減計画 | |||||
ベンチマーク | 2030年度目標 | 対象事業所 | 施策内容 | |||
CO2排出量の削減率 Scope1+2 | 2013年度 | 35%以上 | 省エネ | 全事業所 | エネルギー監視、高効率設備への置き換え、省エネ診断等 | |
エネルギー原単位削減率 | 前年実績 | 1%/年以上 | 創エネ | 特定事業所 | 太陽光発電設備の設置等 | |
再エネ | 特定事業所 | グリーンエネルギーの導入等 |
環境関連投資計画(2030年度までに120億円を計画) |
投資額(億円) | 主な内容 | |
2022年度~2024年度 | 86 | サーキュラーファクトリー(守山) ネットゼロファクトリー (梁瀬) 高効率設備導入 太陽光発電設備導入 廃棄溶剤のリサイクル設備 |
2025年度~2027年度 | 25 | |
2028年度~2030年度 | 9 | |
合計 | 120 |
![]() | 守山工場サーキュラーファクトリー 2022年6月建屋竣工 建築物や街区、都市などに係わる環境性能をさまざまな視点から総合的に評価し格付けする「建築環境総合性能評価システムCASBEE®(キャスビー)(※)」のAランクを初めて取得いたしました。 2023年度より、新設製造機の稼働を開始しました。 |
![]() | 江南工場 新事務所棟 2023年2月竣工 高効率空調、断熱材、LED照明器具による省エネと太陽光発電などによる創エネを組み合わせ、従来の建物で消費される一次エネルギーを基準に、削減率約102%を実現、建築物エネルギー性能表示制度BELSの最高評価の星5つを獲得すると同時に、『ZEB』認証を取得いたしました。当社『ZEB』認証取得施設の第一号となりました。 |
![]() | 綾部エンプラ㈱(京都府綾部市) 2023年9月 当社グループ保有 太陽光パネルを設置。 |
※CASBEE(建築環境総合性能評価システム):省エネや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮はもとより、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建築物の品質を総合的に評価するシステム。S、A、B+、B-、Cの5段階がある。
[Scope3 排出量]
2022年度 | 対2021年度比 | ||
排出量(t-CO2) | 削減量(t-CO2) | 削減率(%) | |
実績 | 423,860 | △13,192 | △3.2% |
※Scope3 は国内のグンゼグループ全事業所を対象に算定
[Scope3 の事業部門別・カテゴリー別排出量]
事業部門別排出量 | カテゴリー別排出量 | |||||
事業部門 | Scope3排出量割合 | 事業部門 | Scope3排出量割合 | |||
2022年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2021年度 | |||
プラスチックカンパニー | 52% | 49% | カテゴリー1(購入した製品・サービス) | 59% | 61% | |
アパレルカンパニー | 27% | 30% | カテゴリー12(販売した製品の廃棄) | 24% | 25% | |
その他事業部門 | 21% | 21% | その他カテゴリー | 17% | 14% |
[Scope3 の取り組み方向性]
当社のCO2排出量はScope1,2に比べ、Scope3が大きく、その中で大きな排出量を占めるプラスチックカンパニーとアパレルカンパニーを中心に、「カテゴリー1」(購入した製品・サービス)と「カテゴリー12」(販売した製品の廃棄)へのアプローチとして全社視点での資源循環、サステナブル調達を重点的に推進しています。2022年度のScope3排出量は前年に比べ増加していますが、これはサーキュラーファクトリー建設等の投資による「カテゴリー2」(資本財)の増加が要因です。このような投資による一時的な増加を除くとScope3は減少傾向にあり、さらにScope3削減への取り組みを強化するために、今後、削減目標の設定、公表を検討してまいります。Scope3算定・削減の取り組みは国内から開始していますが、今後海外事業所におけるScope3の影響度の確認も進めてまいります。
※2023年度Scope3実績につきましては集計出来次第、当社ホームページ(https://www.gunze.co.jp/)に掲載予定です。