有価証券報告書-第211期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 14:00
【資料】
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【項目】
153項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)経営方針
当社グループは、2020年5月に、2030年近傍を見据えた目指す姿である長期ビジョン『G-STEP30(ジーステップ・サーティ)』、及び3か年の中期経営計画『G-STEP30 1st(ジーステップ・サーティ ~ファースト)』を策定した。長期ビジョン『G-STEP30』は、前中期経営計画で掲げた「3つのG Growth:事業成長戦略の推進、Global:グローバル事業展開の強化・推進、Governance:グループガバナンスの強化」を継続的なテーマとして、長期展望にてステップを踏みながら目指す姿の実現に取り組む。
ユニチカグループの経営理念である「暮らしと技術を結ぶことによって社会に貢献する」を基本とし、目指す姿としては「お客様から選ばれ続ける企業」とした。
2020年度を初年度とする中期経営計画『G-STEP30 1st』は、「強固な事業ポートフォリオの構築」「グローバル事業展開の推進」「社内風土・意識改革」を計画の骨子としている。当社グループは、各施策を確実に実行し、持続的成長へ向けた企業経営基盤を強化し、新中期経営計画最終年度は、売上高1,470億円、営業利益110億円を目指す。
(2)経営環境及び対処すべき課題等
高分子事業セグメントのフィルム事業では、包装分野は「エンブレムHG」などの高付加価値品の拡販や、非食品用途での販売拡大に注力するとともに、ケミカルリサイクルによる環境配慮型素材であるナイロンフィルム「エンブレムCE」及びポリエステルフィルム「エンブレットCE」の拡販を進める。工業分野は「ユニピール」などの高付加価値品の拡販を進め、耐熱性ポリアミドフィルム「ユニアミド」は、新規用途展開を進める。さらに、ナイロンフィルムについては、生産能力の増強を進めるインドネシア子会社のP.T.EMBLEM ASIA(エンブレムアジア)を中心に、グローバル展開を推進し、高付加価値品も含めた拡販体制を整える。樹脂事業では、エンジニアリングプラスチック製品は、世界的に供給不足が続いている6Tナイロン、66ナイロンの代替素材として「ナノコンポジットナイロン」や「ゼコット」の拡販に注力するとともに、高付加価値品の販売を強化し、海外展開も進める。また、「Uポリマー」は、北米や中国向けで拡販を進める。
機能資材事業セグメントの活性炭繊維事業は、浄水器用途は、フィルターの高性能化を進めるとともに、北米や欧州での拡販に注力する。VOC除去用途は、更なるグローバル展開を進め、臭気対策品等のニーズに対応した製品展開も進める。ガラス繊維事業では、産業資材分野は、環境関連用途と電気電子分野関連資材用途の販売強化に注力し、透明不燃シートは建築用途のみならず、新規用途への展開を進める。電子材料分野のICクロスは、超薄物タイプのシェア拡大に加え、低熱膨張タイプなどの高付加価値品の拡販を進める。ガラスビーズ事業では、道路用途は路面標示用を中心に拡販を進め、工業用途では高付加価値品へのシフトにより、収益性の向上に努める。不織布事業では、産業資材を中心に高付加価値品へのシフト、新規用途への展開や新規需要の取り込みを図るとともに、コストダウン施策を推進する。また、タイ子会社のTHAI UNITIKA SPUNBOND CO.,LTD.(タスコ)を中心に、欧米、アジアへの拡販に注力する。産業繊維事業では、短繊維は、強みのある技術を活かし、バインダー繊維を主力とした二成分素材の拡販に注力する。ポリエステル高強力糸は、建築土木用途での新商品の展開を進める。また、中空糸膜の拡販に努めるほか、環境配慮型素材としてモノマテリアルや生分解性素材などの開発・上市を進める。
繊維事業セグメントの衣料繊維事業は、使用済みPETボトルなどを使用した独自のポリエステル素材「エコフレンドリー」やバイオマス素材「キャストロン」などの環境配慮型素材の販売を拡大する。また、デジタル化対応や自然災害対応等の市場動向にマッチした新規事業の立ち上げを推進するとともに、他社とのアライアンス戦略による事業強化に努め、収益力を高める。
研究開発については、当社グループが保有する高分子重合、材料設計、高分子加工などのコア技術を発展・深化させるとともに、独自の構造制御技術などを強化し、次世代フィルム、高機能樹脂、高機能不織布など成長を牽引する製品開発を加速する。特に中空糸膜については“環境貢献型の素材”として様々な分野で事業拡大を推進する。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない状況の中、感染再拡大による経済活動抑制や市況悪化などによる影響が想定されるが、当社グループ全体において、生産性向上に向けた体制を着実に構築することにより利益確保に努める。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を軽減することを課題とし、国内外の拠点において、グループ従業員及び関係者の安全、健康に十二分に配慮して業務を実施し、社会で必要とされる当社の製品やサービスを安定的に供給していく。
財務体質の健全化については、在庫削減等の運転資金の効率化に努め、今後も着実に、自己資本の蓄積、有利子負債の削減を進める。
社内風土・意識改革については、品質保証を含めたコンプライアンスや規範意識の理解浸透に徹底して取り組む。
また、長期ビジョン、中期経営計画双方での当社の基本姿勢である“環境との共生”については、事業活動における環境負荷低減に努めることに加えて、SDGsへの全社的な取り組みを推進するとともに、地球環境及び社会ニーズに応える環境配慮型素材の開発や環境対応ビジネスの強化を推進し、サステナブル社会の実現に積極的に貢献していく。さらに、企業の持続的成長には、人材の確保、育成・強化が欠かせないとの考えから、多様な人材を惹きつける柔軟な働き方や働きがいのある職場づくりなどの取り組みをより一層進めていく。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標
当社グループは、事業活動の成果を示す売上高、営業利益、当期純利益を重視している。また、財務体質強化の観点からは、自己資本比率向上、有利子負債の削減を念頭に置くとともに、キャッシュ・フローについても重要視し、重点管理している。

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