有価証券報告書-第215期(2022/04/01-2023/03/31)
②戦略
当社グループでは政府目標である2050年のカーボンニュートラルに向けて、2022年にCO2排出量削減の移行計画(カーボンニュートラルロードマップ)を定めており、グループ全体でCO2排出量削減に向けた活動を進めています。
加えて、2030年における気候変動が事業に及ぼす影響を網羅的に把握し、気候変動に起因する課題への取組を推進するために、リスクと機会の一覧表として整理しました。
リスクと機会の特定のプロセスとして、まず各部門から気候変動関連のリスクと機会についてヒアリングを実施し、網羅的にリストアップを行いました。さらに事業に与える影響の大きさの観点から整理と絞込みを行い、シナリオ分析の評価結果を踏まえ、当社グループの事業に対する重要な気候変動関連のリスクと機会を特定しました。
今後は内容の精査を進め、影響の大きいリスクの軽減と機会を的確に捉えた事業運営に努めてまいります。
■シナリオ分析の概要
シナリオ分析は国際エネルギー機関(IEA)「World Energy Outlook」の中で想定される「STEPS」、「SDS」、「NZE2050」、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次報告書の「SSP1-1.9」、「SSP5-8.5」を参照し、「1.5℃シナリオ」で移行リスクと機会、「4℃シナリオ」で物理リスクと機会を分析しました。
分析にあたっての影響度と時間軸の定義は以下のとおりです。
[影響度] 大:長期的に重大な影響、又は想定影響金額5億円以上
中:一時的に重大な影響、又は想定影響金額1億円以上
[時間軸] 短期:~3年、中期:3~10年、長期:10年~
■CO2排出量削減の移行計画(カーボンニュートラルロードマップ)


■リスクの一覧表
■機会の一覧表
当社グループでは政府目標である2050年のカーボンニュートラルに向けて、2022年にCO2排出量削減の移行計画(カーボンニュートラルロードマップ)を定めており、グループ全体でCO2排出量削減に向けた活動を進めています。
加えて、2030年における気候変動が事業に及ぼす影響を網羅的に把握し、気候変動に起因する課題への取組を推進するために、リスクと機会の一覧表として整理しました。
リスクと機会の特定のプロセスとして、まず各部門から気候変動関連のリスクと機会についてヒアリングを実施し、網羅的にリストアップを行いました。さらに事業に与える影響の大きさの観点から整理と絞込みを行い、シナリオ分析の評価結果を踏まえ、当社グループの事業に対する重要な気候変動関連のリスクと機会を特定しました。
今後は内容の精査を進め、影響の大きいリスクの軽減と機会を的確に捉えた事業運営に努めてまいります。
■シナリオ分析の概要
シナリオ分析は国際エネルギー機関(IEA)「World Energy Outlook」の中で想定される「STEPS」、「SDS」、「NZE2050」、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次報告書の「SSP1-1.9」、「SSP5-8.5」を参照し、「1.5℃シナリオ」で移行リスクと機会、「4℃シナリオ」で物理リスクと機会を分析しました。
分析にあたっての影響度と時間軸の定義は以下のとおりです。
[影響度] 大:長期的に重大な影響、又は想定影響金額5億円以上
中:一時的に重大な影響、又は想定影響金額1億円以上
[時間軸] 短期:~3年、中期:3~10年、長期:10年~
■CO2排出量削減の移行計画(カーボンニュートラルロードマップ)


■リスクの一覧表
| 類型 | 小分類 | リスクの影響 | 対応策 | 影響度 (大中) | 時間軸 | |
| 移行リスク | 政策 及び 法規制 | GHG排出の価格付け進行 (カーボンプライシング) | 炭素税の導入によるエネルギーコストの増加 | ・ボイラ燃料転換、ヒートポンプ等の省エネルギー対策の推進 ・太陽光PPA等の再生可能エネルギーの導入 | 大 | 中長期 |
| エネルギーや原材料等サプライチェーンへの炭素価格導入による価格転嫁発生 | ・低炭素の原材料開発等のサプライヤーへの働き掛け・連携 ・原材料調達手段の多様化 | 大 | 中長期 | |||
| 既存製品・サービスに対する義務化と規制化 | プラスチックをはじめとする取扱商品への環境規制強化による原材料価格上昇 | ・環境負荷を考慮した上でのサプライヤーの多様化 ・原材料、部材の使用量削減の取組 | 中 | 短中長期 | ||
| 技術 ・ 市場 | 顧客行動の変化 | 省エネルギー化の推進、高効率設備導入等に伴うコストの増加 | ・自社の生産プロセスの高効率化 ・バリューチェーン全体における生産プロセスの高効率化 | 大 | 短中長期 | |
| 脱炭素対応コストの高騰 | 再生可能エネルギー導入、クリーンエネルギーの購入に伴うコストの増加 | ・太陽光PPA等の再生可能エネルギーの導入 ・既設の大規模電源(メガソーラー、バイオマス)の有効活用 | 中 | 中長期 | ||
| 評判 | ステークホルダーの不安増大又はマイナスのフィードバック | 研究開発人材の確保や、新卒採用等への影響発生 | ・人的資本経営の推進、高度化 | 中 | 短中長期 | |
| 類型 | 小分類 | リスクの影響 | 対応策 | 影響度 (大中) | 時間軸 | |
| 物理リスク | 急性 リスク | サイクロン・洪水等の異常気象の激甚化 | 台風・洪水等による設備損壊、活動停止に伴う生産減少、復旧コスト増加 | ・事業継続計画(BCP)の強化 ・自社拠点や主要取引先におけるハザード マップの確認とリスク評価 | 大 | 短中長期 |
| 台風・洪水等によるサプライヤーの被災、輸送ルート寸断による生産停止 | ・調達先の分散、供給網の再構築など生産・調達手法の多様化 ・サプライヤーにおける調達BCPの展開、BCPアセスメントの実施 | 中 | 中長期 | |||
| 慢性 リスク | 平均気温の上昇 | 空調費用の増加 | ・工場、事業所における省エネ機器の導入と節電の強化 ・太陽光PPA等の再生可能エネルギーの導入 | 中 | 短中長期 | |
■機会の一覧表
| 類型 | 小分類 | 機会の影響 | 対応策 | 影響度 (大中) | 時間軸 | |
| 機会 | 資源の 効率 | リサイクルの利用 | 循環型経済への移行を背景とした、循環型経済に適合する部材の需要拡大 | ・「L∞PLUS (ループラス)」等の服の裁断くず再資源化による循環型ビジネスの推進、拡大 ・「AIR FLAKE」等の再生ポリエステルや生分解性繊維商品の拡大 ・「KURATTICE ECO」等の再生木粉樹脂商品の拡大 | 大 | 短中長期 |
| エネル ギー源 | より低排出のエネルギー源の使用 | 脱炭素化対策を通じたGHG排出量削減による炭素税負荷の低減 | ・ボイラ燃料転換、ヒートポンプ等の省エネルギー対策の推進 ・太陽光PPA等の再生可能エネルギーの導入 | 大 | 中長期 | |
| 省エネ活動、安価で高品質の再生可能エネルギー・水素の調達によるエネルギーコストの低減 | ・ボイラ燃料転換、ヒートポンプ等の省エネルギー対策の推進 ・太陽光PPA等の再生可能エネルギーの導入 | 中 | 短中長期 | |||
| 製品 及び サービス | 低排出商品及びサービスの開発・拡張 | 低炭素・脱炭素製品に対する要請の高まり/ニーズと需要の拡大 | ・カーボンフットプリントの把握による脱炭素化推進、製品競争力強化 ・「NaTech」等の環境配慮型高機能素材商品の拡大 ・「クランシール シリーズ」等の環境に配慮した機能性フィルムの拡大 ・不動産賃貸建物の環境認証等の取得によるテナント獲得 | 大 | 短中長期 | |
| 市場 | 新たな市場へのアクセス | EVの急速的な普及による部材の需要拡大 | ・高機能樹脂加工品を通じた半導体需要拡大への対応 ・環境メカトロニクス事業をはじめとした各セグメントの主力商品や新開発商品の需要拡大 | 大 | 短中長期 | |
| レジリエンス (弾力性) | 事業活動の継続性 | 生産拠点が地理的に分散していることによる災害への強い対応力を背景とした競争力の強化 | ・事業継続計画(BCP)の強化を通じた持続的な事業活動の実践 | 大 | 短中長期 | |