有価証券報告書-第186期(平成27年12月1日-平成28年11月30日)

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2017/02/24 15:32
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当社グループは、「ニッケグループ中長期ビジョン(NN120ビジョン)」の実現による企業価値向上への取組みを進め、営業利益は7期連続の増益となりました。しかしながら、アジア新興国における景気の下振れや為替の大幅な変動など経済環境は不確実性を増しています。また、国内においても少子高齢化・人口減少や東京への一極集中などの構造変化が加速しており、当社グループを取り巻く経営環境は大きく変わりつつあります。
このような現状を踏まえ、当社グループは中長期ビジョン「RN(リニューアル・ニッケ)130ビジョン」を策定し、今後10年間の目指す方向性、企業像、経営戦略を再構築することにより、更なる中長期的な企業価値の向上を目指すことを掲げました。2017年度は、そのRN130ビジョンを具現化していくためのフェーズ1と位置付ける「ニッケグループRN130第1次中期経営計画」の初年度であり、10年後のありたい姿に向けて走り出す大切な年であると認識しております。「ニッケグループRN130第1次中期経営計画」では、次の基本戦略のもと、経営目標の達成を目指します。
①成長事業と新規事業への資源の重点配分
②海外ビジネスの拡大
③資産効率の改善
④事業部内再編によるシナジー効果の創出
事業ごとの取組みについては、以下のとおりです。
<衣料繊維事業>既存事業においては、収益の安定化を図りつつ海外販売を拡大してまいります。戦略商材「MIRAIZ」を拡販するとともに、機能素材で欧州・北米向けテキスタイルの販売拡大を実現します。
加えて新規事業の創造として、機能素材(防炎素材・防刃素材など)の拡大、海外グループ会社を戦略拠点とした海外向け毛糸およびユニフォーム販売事業に取り組み、売上・利益の拡大を図ります。
また、製造力・開発力の強化として、積極的な設備投資と現場力を高めることにより、品質・生産性の維持・向上に繋げます。
<産業機材事業>産業用資材においては、自動車向けは現地生産も含めたデリバリー・品質・コストでの優位性を確保し、環境向けはアジア市場をターゲットとした開発・製造体制の強化を行います。併せて医療・工業分野などの高付加価値品の開拓を行います。
生活用資材においては、マーケティングによる国内市場でのシェアアップと「GOSEN」ブランドの確立を行い、海外への展開も目指します。
産業用機械においては、国内製造を軸とした精度と耐久性のより一層の向上を行うとともに、海外でも通用する設計・サービス・コストを実現します。
<人とみらい開発事業>不動産事業においては、遊休地の再開発を行うとともに、グループ内での共同プロジェクトによる新規事業を立ち上げてまいります。商業施設運営事業ではリニューアルによる顧客満足の向上を目指します。
スポーツ事業においては、ゴルフ・テニススクールのプラスアルファを目指し、健康をテーマとしたスクール事業を展開します。介護事業は、ニッケブランドが根付いた地域での拠点開発を行います。また、新たに保育事業への取組みも進めます。
通信・新規サービス事業は、フランチャイズ事業、キッズ事業(屋内型会員制遊戯施設)の新規出店による拡大を目指します。
<生活流通事業>既存の事業の枠に捉われず自由な発想で新規事業を発掘・開拓し、異業種にも積極的に参入してまいります。新たなM&Aを実施しながら、それぞれの事業において拡大を目指します。
また、グループ会社の株式会社ナイスデイ、ミヤコ商事株式会社をEコマース販売のプラットフォームと位置付け、新たな物流拠点を確立することにより、収益拡大を目指します。
グループ全体戦略としましては、シナジー効果の創出やコスト削減によるグループ経営の強化、事業拡大を支えるマネジメント層・スペシャリストの育成・採用、資産効率の改善を図ってまいります。また、M&Aによる新規事業への進出・既存事業の拡充、研究開発においては既存事業の一歩先を行く成長分野へのチャレンジを進めます。
各事業ともに、未開の分野に目を向け、「高機能商品」「地域No.1サービス」の開発と提供に「情熱と誇りをもってチャレンジ」することにより、「ニッケグループRN130第1次中期経営計画」の最終年度である2019年度目標の「連結売上高1,200億円以上、連結営業利益90億円以上」を目指します。
ニッケグループは、全てのステークホルダーにとって価値ある企業を目指し、「前年よりも成長する」という地道な積み重ねを行っていくことが大切だと考えております。ニッケグループの各企業が、理念に示した「みらい生活創造企業」にふさわしい、魅力的な事業を創造することを目標とします。
(株式会社の支配に関する基本方針)
1.基本方針の内容の概要
当社は、最終的に会社の財務および事業の方針の決定を支配するのは株主の皆様であり、株主構成は、資本市場での株式の自由な取引を通じて決まるものと考えています。したがって、会社の経営支配権の移転を伴う株式の買付提案に応じるか否かの最終的な判断は、株主の皆様に委ねられるべきものと認識しています。
しかし、株式の大量取得行為や買付提案の中には、その目的などから当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なうなど、当社に回復しがたい損害をもたらすと判断される場合があることが想定され、当社は、このような行為を行う者は当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。
したがって、そのような行為に対しては、当社取締役会が原則として何らかの対抗措置を講じることを基本方針としています。
2.基本方針の実現に資する取組みの概要
当社は1896年(明治29年)の創業以来、永年にわたって培った独自の技術力・企画開発力を基盤に、ウールの総合メーカーとして品質の向上や技術開発に努め、我が国の繊維産業の発展に寄与するとともに、“ウールのニッケ”として高い評価を得てまいりました。そして今日は「繊維」「非繊維」の意識を超え、“人と地球に「やさしく、あったかい」企業グループとして、わたしたちは情熱と誇りをもってチャレンジして行きます。”という経営理念・経営方針で統一された「衣料繊維事業」、「産業機材事業」、「人とみらい開発事業」、「生活流通事業」の4つの事業領域すべてを「本業」と位置づけ、事業を展開しております。当社グループ会社は約50社となり、その事業内容を多種多様に変化させながら収益の拡大を目指してきました。
当社は創立120周年の節目となる2016年に向けた「ニッケグループ中長期ビジョン(NN120ビジョン)」を策定し、その実現に注力してまいりました。その間、経営環境の不確実さに加え、リーマンショックや東日本大震災など当初想定しえない事態の発生も影響し、当ビジョン策定時点では1,000億円を超えていた連結売上高は一時800億円台にまで落ち込んだものの、グループを挙げての経営努力により再び1,000億円台を回復する状態まで持ち直し、中でも営業利益については7期連続の増益となりました。そして、今後10年間の目指す方向性、企業像、経営戦略を再構築し、さらなる中長期的な企業価値の向上を目指すため、2017年度を初年度とする「RN(リニューアル・ニッケ)130ビジョン」を策定しました。
120年にわたる歴史や伝統と、創業からの継続的な革新の積重ねを企業価値の源泉としつつ、さらに情熱と誇りを持ってチャレンジし続け、魅力的な事業を創造し、地球環境と調和する「みらい生活創造企業」を目指していくことこそ、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の向上に繋がるものと確信しております。そのためには、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの皆様との良好な関係を構築し、コーポレート・ガバナンス(企業統治)を充実させ、中長期的な視点から安定的な事業運営を行うことが必要であると考えます。
3.基本方針に照らして不適切な者によって会社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社は、平成27年2月25日開催の第184回定時株主総会にて株主の皆様から承認を受け「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」(以下「本プラン」といいます。)を継続導入いたしました。本プランは大規模買付行為に対して一律に対抗措置を発動する趣旨のものではなく、株主の皆様が適切な判断を行うことができるようにするため、株主の皆様に対して、当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上の観点から大規模買付行為を受け入れるかどうかの検討に必要となる大規模買付者からの情報および当社取締役会の評価・意見を提供し、さらには株主の皆様に熟慮に必要な時間を確保するものです。
(1) 本プランが対象とする大規模買付行為
当社が発行する株券等について保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付行為
(2) 本プランの概要
①大規模買付ルールの概要
(ⅰ)大規模買付者に対する情報提供の要請
買付行為に先立って、当社取締役会は大規模買付者に対し、株主の皆様の判断および当社取締役会の評価検討のために必要かつ十分な情報(以下「大規模買付情報」といいます。)の提供を要請します。
(ⅱ)取締役会による評価検討
当社取締役会は、大規模買付者による大規模買付情報の提供が完了した後、90日間(対価が現金(円貨)の場合は60日間)を上限とする取締役会評価期間において、提供された大規模買付情報を十分に評価検討し、意見等を取りまとめたうえで株主の皆様に公表します。なお、大規模買付行為は、当該評価期間の経過後にのみ開始されるべきものとします。
②大規模買付行為がなされた場合の対応
(ⅰ)大規模買付ルールが遵守されない場合
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合には、当社取締役会は、その責任において当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上を目的として、新株予約権の無償割当て、その他法令および当社定款が取締役会の権限として認める措置(以下「対抗措置」といいます。)の発動を決議します。
(ⅱ)大規模買付ルールが遵守された場合
当社取締役会は、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、原則として対抗措置の発動を行いません。ただし、当該大規模買付が本プランに定める類型に該当し、当社の企業価値および株主共同の利益を著しく損なうなど、当社に回復しがたい損害をもたらすものと認められる場合には、当社取締役会は対抗措置を発動する決議をすることがあります。この場合、当社取締役会は、決議に先立ってその判断の合理性および公正性を担保するために、特別委員会に対して対抗措置を講じることの是非を諮問します。特別委員会は当該大規模買付行為が当社の企業価値および株主共同の利益を著しく毀損するものであるか否かについて十分に評価検討し、当社取締役会に対して対抗措置の発動・不発動の勧告を行います。また、特別委員会が、株主の皆様のご意思を確認すべき旨を勧告した場合、当社取締役会は、原則として株主意思確認総会での株主投票または書面投票のいずれかを選択して、株主の皆様のご意思を確認します。この結果を受け、当社取締役会は、善管注意義務にしたがいその責任により特別委員会からの勧告、株主意思確認総会または書面投票の結果を最大限尊重し、当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上の観点からすみやかに対抗措置を発動するか否かを決議します。
4.前記取組みが基本方針にしたがい、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことおよびその理由
(1) 当社の企業価値および株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること
本プランは、当社株式等に対する大規模買付行為等がなされた際に、株主の皆様にとって検討に必要となる情報や期間を確保し、あるいは当社取締役会が代替案を提示したり買付者と交渉することなどを可能にすることを目的として導入しております。したがいまして、本プランの目的に反して、株主共同の利益を向上させる買収を阻害するなど、経営陣の保身を図ることを目的として本プランが利用されることはありません。
(2) 恣意的な対抗措置発動の防止
当社は、対抗措置の発動などを含む本プランの運用に関する決議および勧告を客観的に行うため、独立性の高い社外取締役、社外監査役を中心に構成された「特別委員会」を設置しております。また、本プランは客観的かつ合理的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されているため、当社取締役会による恣意的な発動を防止し、透明な運営が行われる仕組みを確保しております。
(3) 株主意思の反映
本プランは、株主総会において株主の皆様による決議に基づき導入したものです。なお、本プランには有効期間を3年間とするサンセット条項を付しておりますが、その期間内に本プランを廃止する旨の株主総会決議、取締役会決議がなされた場合には、本プランはその時点で廃止されることとなります。また、当社取締役の任期は1年ですので、取締役の選任を通じて株主の皆様のご意思を反映することが可能となっております。このように、本プランはデッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではなく、本プランの導入および廃止には株主の皆様のご意思が十分反映される仕組みとなっております。

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