有価証券報告書-第99期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/28 11:14
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145項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、好調な企業収益や雇用・所得環境の改善を背景に個人消費の持ち直しが見られるなど緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、貿易摩擦の問題に起因する経済規模の萎縮や中国経済の減速により、世界経済は下振れするリスクが強まり、先行き不透明感が高まっております。
染色加工業界におきましては、製造コストの大幅なアップが収益を圧迫する厳しい環境が続いております。苛性ソーダなどの基礎薬品価格の高止まりに加え、染料は中国での環境規制強化による減産により、大幅な値上げが世界規模で繰り返され、一部染料は入手困難な状況となっております。また人手不足や燃料費高騰などを背景に物流に係る費用もアップし、製造コストは全面的に上昇し続けました。
このような状況のもと、当社グループは、染色加工事業にて、国内ではユニフォーム向けなど非衣料分野の受注強化に努めるとともに、とりわけ編物加工では、収益重視の観点から大幅に受注構成の見直しを図りました。海外においては、インドネシアでは好調な国内市場向けに加えて輸出の拡大、タイ国では収益力回復に向け品質の改善、高付加価値商品の販売、生産体制の見直しに取り組んでおります。
原材料価格の高騰への対応としましては、各生産拠点にてコスト削減を目的とした投資を積極的に行い、自助努力による原価低減、省エネルギー化を進めました。また同時に加工料金への転嫁を含めた取引条件の適正化に努めましたが、上昇し続ける費用に対し当期においては、全てのコストアップを吸収するまでには至りませんでした。
非繊維事業では、洗濯事業や保育サービス事業の拡大に加えて、機械販売事業でも積極的な営業活動により売上拡大を図り、グループ全体での収益性向上に努めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は14,507百万円(前期比2.4%減、351百万円減)となり、営業利益は752百万円(前期比16.7%減、150百万円減)、経常利益は806百万円(前期比14.1%減、132百万円減)、親会社株主に帰属する当期純利益は409百万円(前期比6.2%減、27百万円減)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
a.染色加工事業
染色加工事業は、売上高は11,119百万円(前期比2.1%減、232百万円減)となり、営業利益は656百万円(前期比13.6%減、103百万円減)となりました。
染色加工事業における部門別(加工料部門、テキスタイル販売部門)の業績は次のとおりであります。
(加工料部門)
国内では、織物加工において非衣料分野の比重を高めたことが奏功し、年間を通して受注を安定的に確保して増収となりました。
しかしながら、編物加工においてはカジュアル・婦人衣料の不振を背景に、採算重視の方針への転換に舵を切り、受注の絞り込みを積極的に進めた結果、減収となりました。
一方、海外では、インドネシア子会社は、旺盛な国内需要を取り込み、順調に数量を増加させ現地通貨ベースでは増収となりましたが、現地通貨安の影響で邦貨換算額は減収となり、タイ国子会社でも安価な中国製品の流入増などにより、国内客先の販売低迷の影響が続いており減収となりました。
これらの結果、加工料部門の売上高は9,072百万円(前期比0.2%減、20百万円減)となりました。
(テキスタイル販売部門)
国内は、カジュアル向け衣料の不振が続く中、新規客先の開拓、ユニフォーム向けや資材用途商品の販売拡大に努めましたが、減収となりました。海外では、インドネシア子会社にて新規客先の取り込みにより数量を増加させましたが、邦貨換算額で減収となり、タイ国子会社でも高単価商品の受注の減少により減収となりました。
これにより、テキスタイル販売部門の売上高は2,046百万円(前期比9.4%減、212百万円減)となりました。
b.縫製品販売事業
縫製品販売事業は、収益重視の販売方針のもと既存顧客への商品拡充やイベント関連商品などの販売拡大に努めましたが、店頭での販売不振により、主力の量販向け販売が低迷しました。この結果、売上高は624百万円(前期比16.5%減、123百万円減)、営業損失は2百万円(前期は営業利益18百万円)となりました。
c.保育サービス事業
保育サービス事業は、主力の企業内保育において価格改定を進めたことで、売上高は2,560百万円(前期比5.0%増、120百万円増)となりました。しかしながら、常態化する保育士不足に起因した労務費と採用費の上昇により、営業利益は18百万円(前期比68.1%減、38百万円減)となりました。
d.倉庫事業
倉庫事業は、新規客先の取扱数量を伸ばしましたが、既存のニット製品の商量が減少し、売上高は251百万円(前期比0.6%減、1百万円減)となりました。一方で、経費の見直しを実施したことで、営業利益は11百万円(前期比8.6%増、0百万円増)となりました。
e.その他事業
当セグメントには、機械販売事業、不動産賃貸事業、洗濯事業が含まれております。洗濯事業においては生産キャパの拡大により売上高は倍増し、その他事業における売上高は440百万円(前期比20.2%増、73百万円増)となり、営業利益は146百万円(前期比159.7%増、89百万円増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、営業活動により946百万円の増加、投資活動により589百万円の減少、財務活動により302百万円の減少となった結果、前連結会計年度末と比べ、46百万円増加し1,943百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益801百万円に加え、減価償却費476百万円、売上債権の減少96百万円、退職給付に係る負債の減少83百万円、たな卸資産の増加120百万円、法人税の支払215百万円等により946百万円の収入(前期は1,175百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出733百万円、無形固定資産の取得による支出26百万円、定期預金の払戻による収入46百万円、国庫補助金の受入32百万円等により589百万円の支出(前期は796百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入れによる収入600百万円、長期借入金の返済による支出537百万円、短期借入金の純減少額70百万円、セール・アンド・リースバックによる収入131百万円、リース債務の返済による支出212百万円、配当金の支払150百万円等により302百万円の支出(前期は380百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における染色加工事業の生産実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
染色加工事業 (千円)10,115,622△2.6

(注)1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における染色加工事業の受注実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
染色加工事業11,365,4390.51,009,49521.6

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
染色加工事業
加工料部門 (千円)9,072,464△0.2
テキスタイル販売部門 (千円)2,046,969△9.4
染色加工事業 計 (千円)11,119,434△2.1
縫製品販売事業 (千円)624,097△16.5
保育サービス事業 (千円)2,560,8205.0
倉庫事業 (千円)251,034△0.6
その他事業 (千円)440,54020.2
小計 (千円)14,995,927△1.1
セグメント間取引 (千円)△488,897
合計 (千円)14,507,029△2.4

(注)1 主な相手先の販売実績については、総販売実績に対する割合がいずれも100分の10未満のため、記載を省略しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループ経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、14,507百万円(前期比2.4%減、351百万円減)となりました。セグメント別売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、2,573百万円(前期比2.5%減、64百万円減)となりました。また、売上総利益率は前連結会計年度に比べ0.1ポイント減少し、17.7%となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、752百万円(前期比16.7%減、150百万円減)となりました。また、営業利益率は前連結会計年度に比べ0.9ポイント減少し、5.2%となりました。
b.財政状態の分析
<資産>資産合計は14,746百万円で、前連結会計年度末比543百万円の減少となりました。
流動資産は6,530百万円で、前連結会計年度末比25百万円の減少であり、受取手形及び売掛金の減少148百万円、原材料及び貯蔵品の増加63百万円が主な要因であります。
固定資産は8,216百万円で、前連結会計年度末比517百万円の減少となりました。これは建物及び構築物の増加17百万円、無形固定資産の増加19百万円、投資有価証券の減少532百万円が主な要因であります。
<負債>負債合計は6,699百万円で、前連結会計年度末比468百万円の減少となりました。
流動負債は4,093百万円で、前連結会計年度末比141百万円の減少であり、これは支払手形及び買掛金の減少53百万円、短期借入金の減少17百万円、その他流動負債の減少96百万円が主な要因であります。
固定負債は2,605百万円で、前連結会計年度末比326百万円の減少であり、これは退職給付に係る負債の減少96百万円、繰延税金負債の減少213百万円が主な要因であります。
<純資産>純資産合計は8,046百万円で、前連結会計年度末比75百万円の減少となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加409百万円、配当金支払による減少150百万円、投資有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金の減少369百万円、非支配株主持分の増加99百万円、為替換算調整勘定の減少87百万円が主な要因であります。
c.キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要の主なものは、染料、薬品などの原材料のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本としております。
資金調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借り入れを基本としております。
d.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析
当社グループでは、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としております。当連結会計年度においては、グループ全体で収益性向上に努めてまいりましたが、原材料価格の高騰をはじめとした製造コスト上昇の影響により、ROEを向上させる利益規模を確保出来ず、当連結会計年度のROEは5.7%(前連結会計年度は6.2%)となりました。

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