有価証券報告書-第100期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 10:39
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【項目】
145項目
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善などは続いたものの、米中貿易摩擦など世界経済の不安定化や消費税率の引上げ、加えて世界的な感染拡大が続く新型コロナウイルスの影響によるインバウンド需要や消費の低迷、経済・社会活動の停滞により、先行きの景気減速懸念は一層高まっております。
染色加工業界におきましては、中国の染料工場の爆発事故や環境規制による原材料価格の高騰や物流費などの製造コスト増加に加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済の停滞から極めて厳しい経営環境が続いております。
このような状況のもと、当社グループは国内染色加工事業にて、加工料金見直し、取引条件改善、新商品開発、コスト削減などを実施して参りましたが、編物加工受注の減少に歯止めがかからず、岐阜事業所の固定資産減損及び希望退職者の募集を実施致しました。
海外では、インドネシア子会社では、更なる事業拡大のため、東ジャワ地区での新規客先の獲得、タイ国子会社では生産性向上、品質改善、新素材開発に取り組むとともに、周辺諸国への受注拡大にも努めて参りました。
また、周辺事業拡大に向け、保育サービス事業は、“保育の質”は維持しながら、コスト見直しにより収益性の改善を図り、縫製品販売・テキスタイル販売事業では、新規客先・販路の開拓に努め、機械販売事業では、異業種への販路開拓を進め、洗濯事業では高品質を強みとした商量の増加に取り組んで参りました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は14,010百万円(前期比3.4%減、496百万円減)、営業利益は617百万円(前期比17.9%減、134百万円減)、経常利益は604百万円(前期比25.1%減、202百万円減)となりました。
また、減損損失712百万円、特別退職金24百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は551百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益409百万円)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
a.染色加工事業
染色加工事業における部門別(加工料部門、テキスタイル販売部門)の業績は次のとおりであります。
(加工料部門)
国内では、織物加工におきましては、ユニフォームや資材用途向けの非衣料分野の受注は堅調であったものの、市況低迷により定番加工商品の受注が伸びず減収となりました。編物加工におきましても、受注の減少に歯止めがかからず減収となりました。
海外では、インドネシア子会社は、大統領選前後の抗議デモなどによる混乱、市況停滞により昨年対比減収となり、タイ国子会社では客先の在庫過多や安価な中国品の流入により、受注獲得に苦戦したことで減収となりました。
これらの結果、加工料部門の売上高は8,214百万円(前期比9.5%減、858百万円減)となりました。
(テキスタイル販売部門)
国内は、ファッション用途への販売が低迷、スポーツアパレル向けの受注が好調に推移し、増収となりました。海外では、インドネシア子会社では輸出向け販売の落込みにて減収となり、タイ国子会社では、高単価商品の受注増加により大幅な増収となりました。
これらにより、テキスタイル販売部門の売上高は2,513百万円(前期比22.8%増、466百万円増)となりました。
b.縫製品販売事業
縫製品販売事業は、量販店向けの販売が振わず、ユニフォームやイベント関連商品の受注強化に努めましたが、売上高は511百万円(前期比18.1%減、112百万円減)、営業利益は15百万円(前期は営業損失2百万円)となりました。
c.保育サービス事業
保育サービス事業は、主力の企業内保育の条件改定に加え、営業費用の見直し及び、原価管理の徹底により、収益性が大幅に改善されました。売上高は2,650百万円(前期比3.5%増、89百万円増)、営業利益は99百万円(前期比447.1%増、81百万円増)となりました。
d.倉庫事業
倉庫事業は、新規客先の開拓により取引数量を伸ばしましたが、ニット製品の取扱量減少から売上高は250百万円(前期比0.2%減、0百万円減)、営業利益は3百万円(前期比70.3%減、8百万円減)となりました。
e.機械販売事業
機械販売事業は、濃度制御装置などの染色加工関連設備の海外向け売上が減少し、売上高は206百万円(前期比0.2%減、0百万円減)、営業利益は30百万円(前期比63.8%減、54百万円減)となりました。
f.その他事業
当セグメントには、洗濯事業、不動産賃貸事業が含まれております。洗濯事業では、第4四半期において新型コロナウイルス感染症拡大によりインバウンド需要が減少しホテルリネンの数量を減らしましたが、新規客先の開拓により通期では受注数量を伸ばし、増収となりました。
この結果、その他事業における売上高は244百万円(前期比4.7%増、10百万円増)となり、営業利益は73百万円(前期比19.8%増、12百万円増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、営業活動により1,118百万円の増加、投資活動により742百万円の減少、財務活動により10百万円の増加となった結果、前連結会計年度末と比べ、383百万円増加し2,326百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純損失180百万円、減価償却費474百万円、減損損失712百万円、売上債権の減少544百万円、退職給付に係る負債の減少75百万円、たな卸資産の減少117百万円、法人税の支払150百万円等により1,118百万円の収入(前期は946百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出712百万円、無形固定資産の取得による支出4百万円等により、742百万円の支出(前期は589百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入れによる収入900百万円、長期借入金の返済による支出605百万円、短期借入金の純増加額20百万円、セールアンドリースバックによる収入223百万円、リース債務の返済による支出196百万円、配当金の支払150百万円等により10百万円の収入(前期は302百万円の支出)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における染色加工事業の生産実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
染色加工事業 (千円)9,274,139△8.3

(注)1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における染色加工事業の受注実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
染色加工事業10,375,555△8.7649,271△35.7

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
染色加工事業
加工料部門 (千円)8,214,454△9.5
テキスタイル販売部門 (千円)2,513,67622.8
染色加工事業 計 (千円)10,728,130△3.5
縫製品販売事業 (千円)511,408△18.1
保育サービス事業 (千円)2,650,7503.5
倉庫事業 (千円)250,652△0.2
機械販売事業 (千円)206,841△0.2
その他事業 (千円)244,2014.7
小計 (千円)14,591,984△2.7
セグメント間取引 (千円)△581,703-
合計 (千円)14,010,280△3.4

(注)1 主な相手先の販売実績については、総販売実績に対する割合がいずれも100分の10未満のため、記載を省略しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループ経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(連結業績)
当社グループは、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上を経営上の目標達成状況を判断する客観的な指標としておりますが、当連結会計年度においては、固定資産の減損損失712百万円など、特別損失の計上により利益を確保することが出来ず、当連結会計年度のROEは△8.3%(前連結会計年度は5.7%)となりました。
売上高14,010百万円(4期連続の減収)、営業利益は617百万円、経常利益は604百万円(3期連続の減益)、親会社株主に帰属する当期純損失551百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純利益409百万円)、3期連続の減益となり、3期連続の減収減益となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、14,010百万円(前期比3.4%減、496百万円減)となりました。
要因は染色加工事業(前期比391百万円減)および、縫製品販売事業(前期比112百万円減)の減収であります。
売上高の76.6%を占める染色加工事業のうち、主力の加工料部門にて、国内は衣料品販売不振による受注の大幅減少、海外では安価な中国品の流入や選挙などの政治混乱、市況低迷などにより前期比858百万円の大幅な減収となりました。
セグメント別売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、2,359百万円(前期比8.3%減、214百万円減)となりました。また、売上総利益率は前連結会計年度に比べ0.9ポイント減少し、16.8%となりました。
売上原価にて、各種取引条件の改善、自助努力によるコスト削減、その他製造現場にて原価低減活動を実施いたしましたが、原材料・エネルギー単価の高止まり、削減効果を上回る収入減少の影響により、売上総利益は前期比大幅減少となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、617百万円(前期比17.9%減、134百万円減)となりました。また、営業利益率は前連結会計年度に比べ0.8ポイント減少し、4.4%となりました。
b.財政状態の分析
<資産>資産合計は13,927百万円で、前連結会計年度末比818百万円の減少となりました。
流動資産は6,483百万円で、前連結会計年度末比46百万円の減少であり、現金及び預金の増加393百万円、受取手形及び売掛金の減少521百万円、商品及び製品の増加35百万円が主な要因であります。
固定資産は7,443百万円で、前連結会計年度末比772百万円の減少となりました。これは減損損失の計上による減少712百万円、機械装置及び車両運搬具の取得による増加331百万円、投資有価証券の減少364百万円が主な要因であります。
<負債>負債合計は6,731百万円で、前連結会計年度末比32百万円の増加となりました。
流動負債は3,976百万円で、前連結会計年度末比117百万円の減少であり、これは電子記録債務の減少194百万円、短期借入金の増加105百万円、未払費用の減少79百万円が主な要因であります。
固定負債は2,755百万円で、前連結会計年度末比149百万円の増加であり、これは長期借入金の増加210百万円、退職給付に係る負債の減少54百万円、繰延税金負債の減少45百万円が主な要因であります。
<純資産>純資産合計は7,195百万円で、前連結会計年度末比851百万円の減少となりました。これは親会社株主に帰属する当期純損失の計上による減少551百万円、配当金支払による減少150百万円、投資有価証券の時価評価に伴うその他有価証券評価差額金の減少243百万円、非支配株主持分の増加114百万円、為替換算調整勘定の増加62百万円が主な要因であります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要の主なものは、染料、薬品などの原材料のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本としております。
資金調達につきましては、自己資金及び金融機関からの借り入れを基本としております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のため重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
また、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響を2021年3月期の第3四半期以降緩やかに収束するものと仮定して、固定資産の減損会計及び繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りを行っております。
(固定資産の減損会計)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。その見積りの前提とした仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

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