有価証券報告書-第102期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/18 14:57
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は以下のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の回復やインバウンド需要の拡大、雇用・所得環境の改善等により景気の緩やかな回復基調が見られる一方、米国の関税政策、ウクライナ情勢の長期化、中東情勢の緊迫等不安定な国際情勢の中でエネルギー価格及び原材料価格の高騰や継続的な物価上昇等依然として先行きが不透明な状況が続いております。
当社グループの主要取引先であります紙パルプ業界の動向について、国内では、紙のデジタル化が引き続き進んでいることから、新聞用紙及び印刷情報用紙の需要は縮小しつつあります。加えて、板紙等の需要も減少傾向が見られ、厳しい状況が続いております。一方海外では、アジア地域において通販市場の拡大に伴う板紙需要及び人口増加に伴う衛生用紙需要はあるものの、新聞用紙及び印刷情報用紙は国内と同様に需要の減少傾向が続くと見込んでおります。
当社では、早くから市場規模の大きな主要地域に進出し、グローバルな販売体制網構築による販売力強化でシェア拡大を目指してまいりました。コスト競争力を強化するべく抄紙用フエルトの生産体制の最適化に努めておりますが、品質面で世界的に評価されている衛生用紙向けベルトの積極的な拡販を指向し、ベルト生産体制の見直しにも着手したこと、加えて、当年度のベルト新生産設備稼働による生産能力の更なる向上により生産量が増加いたしました。
このような状況の中、国内抄紙用フエルトは需要減により販売数量は減少したものの、海外抄紙用フエルト及びベルトの増販に加え、為替が円安に推移した影響により、連結売上高は14,791百万円(前期比6.1%増)、連結営業利益は1,570百万円(前期比46.3%増)、連結経常利益は1,633百万円(前期比34.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,173百万円(前期比50.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<抄紙用具関連事業>(日本)
内需につきましては、抄紙用フエルトは厳しい環境の中、積極的な受注活動推進をおこなったものの販売数量は減少いたしました。輸出につきましては、抄紙用ベルトは中国国内の一部顧客の商流を子会社からの販売に変更したため販売数量が減少いたしました。
これにより、売上高は8,361百万円(前期比5.8%減)、セグメント利益(営業利益)は2,964百万円(前期比8.8%増)となりました。
(北米)
抄紙用フエルトは、受注回復により販売数量が増加いたしました。抄紙用ベルトは、受注増により販売数量が増加いたしました。
これに加え為替影響により、売上高は2,072百万円(前期比25.3%増)、セグメント利益(営業利益)は83百万円(前期比211.6%増)となりました。
(欧州)
抄紙用フエルト及びベルトは、受注増により販売数量が増加いたしました。
これに加え為替影響により、売上高は2,799百万円(前期比22.3%増)、セグメント利益(営業利益)は180百万円(前期比29.9%増)となりました。
(中国)
抄紙用ベルトは中国国内の一部顧客の商流を子会社からの販売に変更したため販売数量が増加いたしました。
これに加え為替影響により、売上高は593百万円(前期比70.4%増)、セグメント利益(営業利益)は87百万円(前期比26.8%増)となりました。
(タイ)
抄紙用フエルト及びベルトは、大手顧客からの受注増により販売数量が増加いたしました。
これに加え為替影響により、売上高は484百万円(前期比44.3%増)、セグメント利益(営業利益)は19百万円(前期比6.6%減)となりました。
<工業用事業>工業用フエルトは、輸出向けの販売数量が増加いたしました。
これにより、売上高は479百万円(前期比7.8%増)、セグメント利益(営業利益)は18百万円(前期比149.3%増)となりました。
当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ2,611百万円増加し、32,078百万円となりました。これは主として機械装置及び運搬具が359百万円、投資有価証券が1,574百万円増加したことによるものであります。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ807百万円増加し、8,008百万円となりました。これは主として繰延税金負債が427百万円増加したことによるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,804百万円増加し、24,070百万円となりました。これは主として利益剰余金が821百万円、その他有価証券評価差額金が1,056百万円増加したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ1,242百万円減少し、5,125百万円(前年度末比19.5%減)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下の通りであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,624百万円の計上、非資金費用である減価償却費972百万円の計上、法人税等の支払による支出425百万円などにより1,862百万円の収入(前期比461百万円の収入増)となりました。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1,247百万円、定期預金の預入による支出1,000百万円などにより2,577百万円の支出(前期比1,457百万円の支出増)となりました。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出351百万円、自己株式の取得による支出483百万円などにより734百万円の支出(前期比112百万円の支出増)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)
抄紙用具
関連事業
日本7,550104.5
北米--
欧州--
中国--
タイ--
工業用事業309107.1
合計7,860104.6

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、製造原価によっております。
2) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
抄紙用具
関連事業
日本7,97592.92,71586.6
北米2,034115.4984116.5
欧州2,737113.61,582106.9
中国694587.0184157.6
タイ511169.8103140.5
工業用事業477102.925592.3
合計14,431105.85,82698.3

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 受注生産品以外に仕入商品があります。
3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)
抄紙用具関連事業日本8,36194.2
北米2,072125.3
欧州2,799122.3
中国593170.4
タイ484144.3
工業用事業479107.8
合計14,791106.1

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)経営成績等
a.売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に対し6.1%増加し14,791百万円となりました。国内売上高は、紙のデジタル化に伴う紙需要の減少によりフエルト販売数量は減少し、前連結会計年度に対し1.7%減少の5,414百万円となりました。海外売上高は、フエルト及びベルトの増販に加え、為替が円安に推移したことにより、前連結会計年度に対し11.1%増加の9,376百万円となり、海外売上高比率は63.4%となりました。
b.売上原価、販売費及び一般管理費
当連結会計年度の売上原価は、ベルトの需要増に伴い生産体制を見直し、生産量が増加したことにより、前連結会計年度に対し137百万円増加し8,069百万円となりました。販売費及び一般管理費は、海外売上高の増加に伴う輸送費等の増加により、前連結会計年度に対し209百万円増加し5,151百万円となりました。
c.営業外損益
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に対し112百万円増加し327百万円となりました。営業外費用は前連結会計年度に対し192百万円増加し263百万円となりました。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に対し391百万円増加し1,173百万円となりました。また、1株当たり当期純利益金額は、前連結会計年度に対して93.92円増加し275.43円となりました。
2)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、2025年度から2027年度までの3年間を対象とする第8次中期経営計画(略称:“NE-27”)を策定し、事業活動を推進しております。初年度に当たる当連結会計年度の目標に対する実績は下記のとおりとなりました。
中期経営計画
2026年3月期 計画
2026年3月期 実績
連結売上高13,400百万円14,791百万円
連結売上高営業利益率5.4%10.6%
1株当たり当期純利益131円45銭275円43銭

“NE-27”策定時に対し、当連結会計年度では国内需要の減少による国内売上高の減少や原油価格の高騰による売上原価の増加などがある一方、当該計画策定時の想定為替レート(1USドル=135円、1ユーロ=150円)から円安ドル高が一層進んだことにより海外売上高が増加するなど状況が大きく変わりました。また、中東地域における紛争などの地政学リスクや円安基調の中においても大幅な為替変動リスクが残存しているなど、依然として先行き不透明な経営環境が今後も続く見通しであります。
このような見通しの中、当社グループは「新領域への挑戦の3年」を“NE-27”のスローガンとして掲げ、事業活動を進めておりますが、初年度は外部環境の影響を受けつつも計画を大きく上回る実績となりました。中期経営計画2年目に当たる翌連結会計年度につきましては、外部環境の変動リスクを想定しつつも “NE-27”で掲げた経営方針に基づき、「高品質かつ革新的な製品及びサービス」を「グローバル競争力のあるコスト」で提供することにより、利益の質向上に一層取組んでまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、製品売上等の営業活動により多くのキャッシュ・フローを得ており、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び設備投資などに備えるために、自己資金のほか金融機関からの借入により資金調達を図っております。グループ会社の資金については必要に応じて当社より融資しております。また、グループ会社の金融機関からの借入について当社が債務保証を行っております。
これら営業活動及び財務活動により調達した資金については、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的かつ効率的に使用することで金融負債の縮小化を図っております。また、当社グループは、流動性を確保するため取引金融機関と当座貸越契約を締結しており、高水準で推移している現預金と併せ、中期経営計画で掲げた戦略投資を機動的に実施することが可能となっています。
今後とも入出金の厳格な管理により「営業活動によるキャッシュ・フロー」の拡大を目指し、財務体質の向上に努めてまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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