有価証券報告書-第70期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 9:04
【資料】
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【項目】
155項目

研究開発活動

当社グループの研究開発活動は、お客様本位の立場で技術を掘り抜き「地球環境にやさしい」「人々の豊かな暮らしに貢献する」の基本理念のもとに、お得意先様との緊密な関係によりニーズを把握し、迅速な対応による研究開発、製品開発を実現し、物作りNo.1、シェアNo.1を目指しております。
また、国内だけでなく海外市場にも目を向けた開発を行いました。
研究開発活動の推進に当たっては、開発会議・各種プロジェクトを編成し、開発部門・営業部門・海外事業部門・製造部門・購買部門との連携活動を主軸として、お客様の立場に立った開発活動に重点をおいております。
なお、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は130百万円であります。
(環境・エネルギー資材)
環境資材分野では、高機能繊維に独自技術を付加し、さらに特殊繊維を組み合わせた高い捕集効率と低圧損及び粉塵はく離性に優れたろ布を、分野・用途ごとに品目をそろえ開発し、販売致しました。現在は、ダイオキシン等の有害物質を高いレベルで吸着、分解させることを可能とした次世代を担う高機能性ろ布を開発し、販売致しました。また、更なる高度な技術を用い、捕集効率と粉塵はく離性に優れたろ布を開発中であり、完成に近づいています。
エネルギー資材部門では、環境面を第一に 高性能でクリーンな製品の開発を目指して活動致しました。
研究開発費の金額は11百万円であります。
(工業資材)
プリンター用のトナーシール材においては、今までの技術を更に飛躍させた発想から、特殊加工を施したトナー
シール材を開発致しました。摩擦係数の低減においては、これ以上は難しいとされていた数値よりも更に低い数値を導き出すことに成功し、大手プリンターメーカーに採用されました。特許を取得し、今後大いに期待される製品となっています。
羊毛フェルト分野においては、時代の流れの要求に応えるべく、これまでの設計を全面的に見直しを行い、年々貴重性が高まっている羊毛を、長年培って来た技術で高度化し、品質レベルを更に向上させる物づくりへとシフトさせています。薄く軽い製品から、厚く重い製品まで、更にハイクオリティーな製品へと変化を遂げつつあります。
土木分野においては、遮光マットを始め、保護マットや導電性マット等、全ての製品を広幅長尺化し、施工時間を
大幅に短縮させることが出来ました。福島原発事故以来、福島県における除染物の仮置き場や中間貯蔵施設に数多く採用されました。
研究開発費の金額は57百万円であります。
(建装・自動車資材)
建装資材部門では、屋外でも使用可能な競技場用などの養生カーペットを開発致しました。競技場のトラックやフィールド等を保護する目的で開発した養生カーペットで、屋外でも使用可能なカーペット技術と、土木用のマットで培った広幅長尺技術を駆使し、トラックやフィールドを傷付ける事なく施工出来る広幅長尺のカーペットを開発致しました。耐摩耗性にも優れ、広幅長尺により施工時間も短縮可能な製品として販売を開始致しました。
自動車資材部門では、衣服のリサイクル品を主原料とした、自動車の吸音材や成型シートも採用車種が広がっている中、さらなる将来を見据え、吸音性とクッション性をより向上させた成型可能な吸音アンダー材を開発し、販売を開始致しました。これまでとは異なる工法において実現化し、世界戦略車に位置付けされる国内メーカーの人気小型車に採用されました。この採用を皮切りに、今後、新規車種への展開に繋がる製品として注目されています。
研究開発費の金額は61百万円であります。