有価証券報告書-第86期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 10:57
【資料】
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【項目】
157項目

有報資料

(1)会社の経営の基本方針
当社グループは経営の基本理念に『木を活かし、よりよい暮らしを』を掲げ、地球、社会、人との共生を通じて、豊かで持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けることを目指しております。
「持続可能な森林の木を使う」「木を無駄なく使う」「木を循環して使う」という3つの循環の輪に沿った事業を展開するとともに、地球環境に配慮した製品を開発することにより、社会に貢献してまいります。
また、すべての世代の安全と使い勝手に配慮した製品を提供することにより、豊かな住環境を創造し、国際社会の一員として国や地域の多様性を尊重し、雇用の確保や製品の提供等を通じて地域社会の発展を推進し、ステークホルダーの皆様に報いてまいりたいと考えております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは事業の継続性とともに、株主に対する安定配当を持続するためにも収益の確保が最も重要と考え、売上高を増大させながら売上高経常利益率を高めるとともに、資本効率を高めることでROA(営業利益)を向上させることにより、企業体質を強化してまいります。
当面の経営指標として、売上高経常利益率5%以上およびROA(営業利益)5%以上を目標とし、業容拡大に取り組んでおります。
(3)経営環境
住宅業界では、人口減少や世帯構成の変化といった構造的な要因に加え、消費税率の引き上げ、さらには新型コロナウイルス感染症の影響等により、新設住宅着工戸数は減少傾向が続くと考えております。とりわけ、新型コロナウイルス感染症の影響に関しては、住宅の着工から当社グループが販売する住宅内装部材の施工までのプロセスを考慮すると、着工が回復基調に戻った場合も、暫くの間は受注への影響が残ります。さらに、人手不足に起因する建設コストの上昇や物流費用の高騰などが続く状況において、新型コロナウイルス感染症の影響が加わるため、企業を取り巻く環境は一段と厳しさを増していくものと認識しております。一方、住宅内装部材は住宅購入者の年齢層や世帯構成、ライフスタイル等によりニーズの多様化が進んでおり、それらの需要を取り込めるか否かは、事業を拡大するうえで重要なポイントになると考えております。
このような状況下、住宅内装部材メーカー各社は、最新のトレンドを反映した色柄やデザイン、機能を製品仕様に取り入れるとともに、市場投入サイクルを短縮するなど新製品開発を強化し、生産拠点においては生産能力の強化を図ってきました。こういった企業間での熾烈な競争が続いてきたことから、新設住宅着工戸数が100万戸を下回る現在の市場においては、住宅内装部材の需給バランスは供給過多の傾向が強まっており、製品価格に下落圧力が働きやすい状況にあります。
当社グループを取り巻く環境は厳しいものがありますが、事業の持続的な成長を図るためには、製品面の充実だけではなく、品質・価格・納期のレベルをさらに高め、製品・サービスの両面において顧客満足度を向上させる必要があると考えております。
当社グループでは、検査の自動化による品質管理体制の徹底強化、生産から販売に至る全社ベースでのコスト低減活動の推進により、収益性の向上を図っております。さらに、当社が長年培ってきた室内階段、造作材の正寸プレカット技術や多品種少量生産、短納期対応等による優位性を最大限発揮することにより、厳しい環境を事業拡大の機会に変えることが可能と考えております。
(4)経営計画、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、2019年4月1日付で新たな経営体制に移行したことを受け、社業の一層の発展・飛躍を図りたいとの思いから、2018年の台風被災により悪化した業績の回復、さらには中長期的な業容拡大を念頭においた中期経営計画の抜本的な見直しを行い、2020年3月期を初年度とする経営五ヵ年計画「EIDAI Advance Plan 2023」を策定しました。この経営五ヵ年計画では、当社グループが優先的に対処すべき課題を以下の6項目の基本方針に落とし込み、各施策に取り組んでおります。
<基本方針>① お取引先様及びエンドユーザー様に満足いただける製品品質とサービスの提供
当社では、設計、製造から販売に至るまで、「お取引先様及びエンドユーザー様にご満足いただくこと」を最優先とし、お客様の声に耳を傾け、各施策を通じて製品品質とサービス、そして信頼を提供してまいります。
② 住宅分野でのシェアアップと新設住宅着工戸数に依存しない事業構造への転換
1)住宅分野でのシェアアップ
今後、新設住宅着工戸数は減少が見込まれますが、当社の主力である住宅分野においては、多様なニーズを取り入れた製品開発とライフスタイルの変化に合わせた製品の拡充に取り組み、効果的な販売促進策を通じて、これまで以上のシェアアップと売上の拡大を図ってまいります。
2)新設住宅着工戸数に依存しない事業構造への転換
現状の当社の業績は新設住宅着工戸数と強い相関関係があります。今後、新設住宅着工戸数の減少が見込まれますが、当社のさらなる売上の拡大と将来の事業基盤を強固なものとするため、当五ヵ年計画においては、各施策を通じて事業構造の転換を加速し、事業領域の拡大と収益力の強化を図ってまいります。
③ 木質ボード事業の強化と拡大
新設住宅分野は縮小傾向にありますが、パーティクルボードについては構造用、フローリング基材用を中心に需要の拡大が見込まれます。これらの状況下、当社は2019年4月24日に日本ノボパン工業株式会社とパーティクルボードの製造を目的とする合弁会社を設立することを決定し、同年5月22日にENボード株式会社を設立いたしました。各施策を通じて、木質ボード事業の拡大と収益向上を図ってまいります。
④ 生産性の向上とグループ全体での生産体制の最適化
当社グループの製造部門においては、生産性の改善をはじめ、海外拠点を含めたグループ全体での生産体制の最適化を図るとともに、コスト低減に継続して取り組んでまいります。
⑤ 物流及び情報システムの改革を推進
先に述べた生産体制の構築や、物流・情報システムの改革を推進することにより、労働人口減少への対応を含め、BCM(事業継続マネジメント)の強化と安定したサプライチェーンを構築し、経営基盤のさらなる強化を図ってまいります。
⑥ SDGsの取り組み
当社グループは、「持続可能な社会の形成や地域社会の発展に貢献する企業」として、社会的な課題やニーズに対して取り組んでまいりました。これまでの事業活動に加え、今後新たに展開する方針・施策を通じて、持続可能な開発目標「SDGs」《Sustainable Development Goals》に貢献してまいります。
2020年3月期の業績は回復基調にあるものの、台風被災の影響で受注残が減少したことによる上期の売上回復の遅れや、消費増税後の住宅購入マインドの低下、山口パーティクルボード工場閉鎖の影響等もあり、通期においては被災前の水準には至りませんでした。
2021年3月期は、経営五ヵ年計画で掲げる6項目の基本方針に則り、木質ボード事業ではENボード株式会社において最新鋭の設備を導入した新工場の立上げを急ぎ、2021年3月の稼働を目指します。さらに、住宅資材事業においては、BCP対応を含めた事業拡大を図るため、2020年3月に株式会社ノーリツの連結子会社である株式会社アールビーの事業の一部譲受を決議いたしました。現在、事業運営を担う新会社の関東住設産業株式会社では、7月1日の事業譲受に向けて準備を進めております。
一方、新型コロナウイルス感染症が世界経済に与える影響が懸念される中、当社グループでは、政府及び地方自治体からの要請を踏まえた感染拡大の防止策を徹底しつつ、業績の回復を図るべく全社一丸となって事業活動を継続しております。しかしながら、感染症の影響による国内外の景気減速の長期化や住宅業界の需要動向等は、今後の事業活動及び経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしましては、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた経営五ヵ年計画の見直しが必要と考えておりますが、現時点で業績に及ぼす影響を見通すことが困難であるため、2021年3月期以降の計画を一旦未定とさせていただき、計画の合理的な算定が可能となった時点で速やかに公表させていただきます。

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