有価証券報告書-第104期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、永続的発展のため、ひたむきに人を大切にしたものづくりに努め、国際競争を勝ち抜く、強い企業創りを目指しております。
その実現のため、経営理念に“愛され信頼される企業に”を第一に掲げ、コンプライアンスに徹し、真摯で誠実な企業活動を旨として、品質第一主義と弛まざる技術革新で顧客満足を希求するとともに、地域社会との共存共栄を図ってまいります。さらに企業の社会的責任の視点に立って、環境と社会に貢献し、向上心あふれる働きがいのある会社づくりに励み、企業価値を高めてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、中期3ヶ年計画「フォワード304」で企業価値の向上を実現することを基本方針に、事業領域の選択と創造により、営業利益30億円、ROE(株主資本利益率)4%の収益基盤の確立を目指してまいります。
(3) 会社の経営戦略
当社グループは、2017年度を最終年度とした中長期成長戦略プラン「ネクストステージ50」で培った経営資源を最大限に活かしながら、いかなる情勢の変化にも対応し、リスクを吸収できるしなやかな企業グループを築くため、中期3ヶ年計画「フォワード304」の取り組みを2018年度より開始いたしました。事業領域の選択と創造により、企業価値向上の実現を基本方針として、掲げた事業戦略の取り組みを推進しております。
当社は紙パルプ製造事業を基に、原料調達ソースを活かし、未利用間伐材を主に国産材のみを燃料とする、木質バイオマス燃料発電設備によるエネルギー事業や、「竹紙」と「里山物語」に代表される環境配慮型製品の提供により、森林資源の有効利用を進め、里山保全と森林価値の向上に努めてまいりました。
新たな事業戦略におきましては、使い捨てプラスチック問題や地球温暖化などの地球規模の環境課題への取り組みとして、長年にわたり培ってきた当社の持つパルプや紙の製造技術を活用し、これまでにない新しい価値の提供を目指しております。
セルロース・ナノファイバー(CNF)は、川内工場内の第一期商業プラントの稼働により「nanoforest®」ブランドとして認知度を高めてまいりました。更に、高岡工場において高機能セルロース・ナノファイバーパイロットプラントの建設計画を具体化し、新たな用途拡大に向けた取り組みを展開いたします。
また、株式会社環境経営総合研究所との合弁で設立した「中越エコプロダクツ株式会社」においては、高岡工場内に新素材「マプカ(MAPKA®)」シート製造工場を新設いたします。株式会社環境経営総合研究所のパウダー化技術、合成樹脂との混成技術と当社の紙製造技術の融合により、従来のプラスチックトレイの機能性・加工適性は同等に、合成樹脂の使用量を半分以下に削減できる、他にはない製品の供給体制を整えてまいります。
当社グループは、SDGsの掲げる目標達成に向け、事業戦略の推進により“中パらしさ”を追求することで、現代社会の抱える課題解決の一翼を担い、持続可能な社会の実現の一助となるべく取り組みを続けてまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
紙パルプ事業を取り巻く環境は電子媒体へのシフトや少子・高齢化による構造的問題のため今後も一層厳しい情勢が予想されます。
また、年の初めから新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けて、外国人観光客の激減によるインバウンド効果の喪失、緊急事態宣言の発令による外出自粛や経済活動の低迷、さらには東京オリンピック、パラリンピックが1年延期されるなど個人、企業を問わず社会全体に大きな影を落としています。
このような状況のなか、当社グループにとっては、中期3ヶ年計画「フォワード304」の最終年度にあたります。事業領域の選択と創造により、企業価値向上の実現を基本方針として、営業利益30億円、ROE4%の収益基盤を確立するため、総力を挙げて各事業戦略に基づく施策を実施してまいります。
① 事業活動の基本
経営の健全性と透明性を高めるため、コンプライアンスに徹し、コーポレートガバナンス体制を一層充実させてまいります。
また操業面では、安全最優先とする基本行動のもと、完全無災害と環境事故ゼロの完遂を実現し、安定操業と品質の安定によるコストダウンの最大化に取り組んでまいります。
② グループ事業領域の再構築
紙・パルプ事業を取り巻く環境は電子化だけでなく、働き方改革や今回の新型コロナウイルス感染症による影響でますます厳しい状況になっております。販売面では市場動向を的確に把握し、状況の変化に迅速に対応してまいります。
海洋プラスチック問題に端を発した脱プラスチックへの意識が高まるなか、使い捨てプラスチック代替需要の獲得のため、O&Cアイボリーボード株式会社における高板・加工原紙事業の一層の効率操業と品質の安定化によるコストダウンを進めるとともに、食品容器用途への展開や新規分野への参入も含め強力に進め収益力ある体制を構築してまいります。
また所有する不動産の有効活用、不採算事業の選択と集中につきましても引き続き検討を重ねて、収益向上の実現に向けて取り組んでまいります。
③ 合弁事業の早期稼働
パウダー状に粉砕したセルロース・ファイバーを主として、合成樹脂を混合した新素材「MAPKA®」(マプカ)、そのシートを製造する工場の建設を当社高岡工場内に本年秋の竣工に向けて工事を進めております。
世界的規模で海洋プラスチックごみやマイクロプラスチックによる環境汚染が問題となっている今、ポストプラスチック素材としての地位を確立し、食品トレー向けへの普及拡大に向けて取り組んでまいります。
特に本プロジェクトにおいては、プラスチック問題や石油由来の資源の削減、温室効果ガスの排出抑制などの環境、気候変動問題といった観点からだけでなく、食品ロス問題の取り組みとして長期保存可能な酸素バリア性を有するマプカシートの製造を行い、地域農産品を使った食材向けに提供することで、地域創生にも貢献してまいりたいと考えております。
④ ナノフォレスト事業展開
音響機器や卓球ラケット、和楽器への採用など当社セルロース・ナノファイバー(以下CNF)「nanoforest®」は様々な分野での利用が進んでおります。また、医療、化粧品、工業製品など様々な分野への展開を図るため、高岡工場内に高機能CNFパイロットプラントを今後設置する予定です。
CNF樹脂製品の展開・強化とともに、CNFの応用分野の拡充と営業展開で、事業基盤の早期確立を目指してまいります。
⑤ 発電事業の安定操業継続
当社の木質バイオマス燃料発電事業は、未利用材や間伐材を使用するクリーンな発電事業で、再生可能エネルギーの有効活用や地域における雇用創生など、地球規模での環境保全、地域社会への貢献に寄与しております。当社が長年にわたり培った木材資源活用のノウハウを活かして、木質バイオマス燃料のさらなる安定集荷による発電事業の安定操業を維持し、収益確保に取り組んでまいります。
当社グループは、環境問題への対応、社会、コーポレートガバナンス体制の一層の取り組みを強化し、紙を創造する技術を活かした新素材の開発、森林資源の活用、再生可能エネルギーの利用促進、健康経営の推進など多様な観点からSDGs(持続可能な開発目標)の実現に向け取り組んでまいります。
※「MAPKA」は株式会社環境経営総合研究所の登録商標です。
※「nanoforest」は当社が製造したCNFの登録商標です。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、永続的発展のため、ひたむきに人を大切にしたものづくりに努め、国際競争を勝ち抜く、強い企業創りを目指しております。
その実現のため、経営理念に“愛され信頼される企業に”を第一に掲げ、コンプライアンスに徹し、真摯で誠実な企業活動を旨として、品質第一主義と弛まざる技術革新で顧客満足を希求するとともに、地域社会との共存共栄を図ってまいります。さらに企業の社会的責任の視点に立って、環境と社会に貢献し、向上心あふれる働きがいのある会社づくりに励み、企業価値を高めてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、中期3ヶ年計画「フォワード304」で企業価値の向上を実現することを基本方針に、事業領域の選択と創造により、営業利益30億円、ROE(株主資本利益率)4%の収益基盤の確立を目指してまいります。
(3) 会社の経営戦略
当社グループは、2017年度を最終年度とした中長期成長戦略プラン「ネクストステージ50」で培った経営資源を最大限に活かしながら、いかなる情勢の変化にも対応し、リスクを吸収できるしなやかな企業グループを築くため、中期3ヶ年計画「フォワード304」の取り組みを2018年度より開始いたしました。事業領域の選択と創造により、企業価値向上の実現を基本方針として、掲げた事業戦略の取り組みを推進しております。
当社は紙パルプ製造事業を基に、原料調達ソースを活かし、未利用間伐材を主に国産材のみを燃料とする、木質バイオマス燃料発電設備によるエネルギー事業や、「竹紙」と「里山物語」に代表される環境配慮型製品の提供により、森林資源の有効利用を進め、里山保全と森林価値の向上に努めてまいりました。
新たな事業戦略におきましては、使い捨てプラスチック問題や地球温暖化などの地球規模の環境課題への取り組みとして、長年にわたり培ってきた当社の持つパルプや紙の製造技術を活用し、これまでにない新しい価値の提供を目指しております。
セルロース・ナノファイバー(CNF)は、川内工場内の第一期商業プラントの稼働により「nanoforest®」ブランドとして認知度を高めてまいりました。更に、高岡工場において高機能セルロース・ナノファイバーパイロットプラントの建設計画を具体化し、新たな用途拡大に向けた取り組みを展開いたします。
また、株式会社環境経営総合研究所との合弁で設立した「中越エコプロダクツ株式会社」においては、高岡工場内に新素材「マプカ(MAPKA®)」シート製造工場を新設いたします。株式会社環境経営総合研究所のパウダー化技術、合成樹脂との混成技術と当社の紙製造技術の融合により、従来のプラスチックトレイの機能性・加工適性は同等に、合成樹脂の使用量を半分以下に削減できる、他にはない製品の供給体制を整えてまいります。
当社グループは、SDGsの掲げる目標達成に向け、事業戦略の推進により“中パらしさ”を追求することで、現代社会の抱える課題解決の一翼を担い、持続可能な社会の実現の一助となるべく取り組みを続けてまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
紙パルプ事業を取り巻く環境は電子媒体へのシフトや少子・高齢化による構造的問題のため今後も一層厳しい情勢が予想されます。
また、年の初めから新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けて、外国人観光客の激減によるインバウンド効果の喪失、緊急事態宣言の発令による外出自粛や経済活動の低迷、さらには東京オリンピック、パラリンピックが1年延期されるなど個人、企業を問わず社会全体に大きな影を落としています。
このような状況のなか、当社グループにとっては、中期3ヶ年計画「フォワード304」の最終年度にあたります。事業領域の選択と創造により、企業価値向上の実現を基本方針として、営業利益30億円、ROE4%の収益基盤を確立するため、総力を挙げて各事業戦略に基づく施策を実施してまいります。
① 事業活動の基本
経営の健全性と透明性を高めるため、コンプライアンスに徹し、コーポレートガバナンス体制を一層充実させてまいります。
また操業面では、安全最優先とする基本行動のもと、完全無災害と環境事故ゼロの完遂を実現し、安定操業と品質の安定によるコストダウンの最大化に取り組んでまいります。
② グループ事業領域の再構築
紙・パルプ事業を取り巻く環境は電子化だけでなく、働き方改革や今回の新型コロナウイルス感染症による影響でますます厳しい状況になっております。販売面では市場動向を的確に把握し、状況の変化に迅速に対応してまいります。
海洋プラスチック問題に端を発した脱プラスチックへの意識が高まるなか、使い捨てプラスチック代替需要の獲得のため、O&Cアイボリーボード株式会社における高板・加工原紙事業の一層の効率操業と品質の安定化によるコストダウンを進めるとともに、食品容器用途への展開や新規分野への参入も含め強力に進め収益力ある体制を構築してまいります。
また所有する不動産の有効活用、不採算事業の選択と集中につきましても引き続き検討を重ねて、収益向上の実現に向けて取り組んでまいります。
③ 合弁事業の早期稼働
パウダー状に粉砕したセルロース・ファイバーを主として、合成樹脂を混合した新素材「MAPKA®」(マプカ)、そのシートを製造する工場の建設を当社高岡工場内に本年秋の竣工に向けて工事を進めております。
世界的規模で海洋プラスチックごみやマイクロプラスチックによる環境汚染が問題となっている今、ポストプラスチック素材としての地位を確立し、食品トレー向けへの普及拡大に向けて取り組んでまいります。
特に本プロジェクトにおいては、プラスチック問題や石油由来の資源の削減、温室効果ガスの排出抑制などの環境、気候変動問題といった観点からだけでなく、食品ロス問題の取り組みとして長期保存可能な酸素バリア性を有するマプカシートの製造を行い、地域農産品を使った食材向けに提供することで、地域創生にも貢献してまいりたいと考えております。
④ ナノフォレスト事業展開
音響機器や卓球ラケット、和楽器への採用など当社セルロース・ナノファイバー(以下CNF)「nanoforest®」は様々な分野での利用が進んでおります。また、医療、化粧品、工業製品など様々な分野への展開を図るため、高岡工場内に高機能CNFパイロットプラントを今後設置する予定です。
CNF樹脂製品の展開・強化とともに、CNFの応用分野の拡充と営業展開で、事業基盤の早期確立を目指してまいります。
⑤ 発電事業の安定操業継続
当社の木質バイオマス燃料発電事業は、未利用材や間伐材を使用するクリーンな発電事業で、再生可能エネルギーの有効活用や地域における雇用創生など、地球規模での環境保全、地域社会への貢献に寄与しております。当社が長年にわたり培った木材資源活用のノウハウを活かして、木質バイオマス燃料のさらなる安定集荷による発電事業の安定操業を維持し、収益確保に取り組んでまいります。
当社グループは、環境問題への対応、社会、コーポレートガバナンス体制の一層の取り組みを強化し、紙を創造する技術を活かした新素材の開発、森林資源の活用、再生可能エネルギーの利用促進、健康経営の推進など多様な観点からSDGs(持続可能な開発目標)の実現に向け取り組んでまいります。
※「MAPKA」は株式会社環境経営総合研究所の登録商標です。
※「nanoforest」は当社が製造したCNFの登録商標です。